ミンゴ (潜水艦)
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| 艦歴 | |
|---|---|
| 発注: | |
| 起工: | 1942年3月21日 |
| 進水: | 1942年11月30日 |
| 就役: | 1943年2月12日 |
| 退役: | 1947年1月1日 |
| 除籍: | 1957年8月8日 |
| その後: | 海上自衛隊に貸与 |
| 性能諸元 | |
| 排水量: | 1,526トン（水上） 2,424トン（水中） |
| 全長: | 307ft (93.6m)（水線長） 311ft 9in (95m)（全長） |
| 全幅: | 27.3 ft (8.3 m) |
| 吃水: | 15.3 ft (4.6 m) |
| 機関: | ホーヴェン＝オーエンス＝レントシュラー(H.O.R.)5,400馬力ディーゼルエンジン 4基 （換装後）ゼネラル・モーターズ278A16気筒6,500馬力ディーゼルエンジン 4基 2,740馬力発電機 2基 |
| 最大速: | 水上：20.25 ノット (37 km/h) 水中：8.75 ノット (16 km/h) |
| 航続距離: | 11,000カイリ（10ノット時） （19 km/h 時に 20,000 km） |
| 試験深度: | 300ft (90m) |
| 巡航期間: | 潜航2ノット (3.7 km/h) 時48時間、哨戒活動75日間 |
| 乗員: | 士官6名、兵員54名（平時） 士官、兵員80 - 85名（戦時） |
| 兵装: | 3インチ砲1基、21インチ魚雷発射管10基、機銃4基 |
ミンゴ (USS Mingo, SS-261) は、アメリカ海軍の潜水艦。ガトー級潜水艦の一隻。艦名はカリブ海に生息する硬い表皮を持つ魚のミンゴに因む。
目次 |
[編集] 艦歴
ミンゴは1942年3月21日にコネチカット州グロトンのエレクトリック・ボート社で起工する。1942年11月30日にヘンリー・L・ペンス夫人によって進水し、艦長ラルフ・C・リンチ・ジュニア少佐の指揮下1943年2月12日に就役する。ロングアイランド沖で整調後、ミンゴは4月1日にロードアイランド州ニューポートへ向けて出航し、水雷ステーションで3週間の作戦活動に入る。ミンゴは5月16日にニューロンドンを出航しパナマ運河地帯を経由して太平洋に向かい、真珠湾でも訓練に従事した。
[編集] 第1・第2・第3・第4の哨戒
6月25日、ミンゴは最初の哨戒でパラオ諸島方面に向かった。3隻の日本の商船への攻撃を行った後、8月1日にはソロル島に対して艦砲射撃を実施した後、ミンゴは41日間の行動を終えて真珠湾に帰投した。
9月29日、ミンゴは2回目の哨戒でマーシャル諸島を経てカロリン諸島、マリアナ諸島方面に向かった。この間に日本軍の巡洋艦に攻撃を行っている。この後、「H.O.R.エンジン搭載艦は1隻残らず、暫時エンジンを換装するように」という合衆国艦隊司令長官兼海軍作戦部長アーネスト・キングの命令により、該当艦であるミンゴも換装することとなり、11月20日に53日間の行動を終えて真珠湾に帰投。メア・アイランド海軍造船所に回航されてGM社製278A16気筒エンジンに換装した。換装後、1944年2月3日に真珠湾に戻ってきた。また、艦長がジョゼフ・J・スタリーに代わった。
2月27日[1]、ミンゴは3回目の哨戒で南シナ海に向かった。ミンゴは南シナ海での哨戒を終えると、ビスマルク諸島海域を経て、5月9日に73日間の行動を終えてニューギニアのミルン湾に帰投した。その後、前進基地のマヌス島に回航され、6月10日に到着後は訓練に従事した。
6月18日、ミンゴは4回目の哨戒でセレベス海、南シナ海に向かった。7月7日、ミンゴはルソン島沖マニラ湾口西方で、昭南から日本に向かっていたタンカー旭東丸（飯野海運。10,051トン）と、護衛の駆逐艦玉波、藤波を発見した。ミンゴは玉波に向けて魚雷を発射し命中させ、玉波を撃沈した。7月30日、ミンゴは46日間の行動を終えてフリーマントルに帰投し、艦長がジョン・R・マディソンに代わった。
[編集] 第5・第6・第7の哨戒
8月27日、ミンゴは5回目の哨戒でセレベス海に向かった。この哨戒では、フィリピンやボルネオ島を爆撃する第13空軍のB-24に対する援護を主な任務としていた。担当海域に向かう途中、ミンゴは4隻の沿岸貨物船を撃沈した。ミンゴはこの哨戒を通じて16名のB-24搭乗員を救助したが、うち10名はバリクパパン沖のマカッサル海峡で、残る6名はセレベス島の海岸部で、いずれもゴムボートを使って救助した。10月13日、ミンゴは46日間の行動を終えてフリーマントルに帰投した。
11月7日[1]、ミンゴは6回目の哨戒でボルネオ島沿岸の南シナ海に向かった。11月24日、ミンゴはシマ05船団を発見し追跡した。翌25日朝、ミンゴは北緯5度42分、東経113度15分のボルネオ島ミリー沖で攻撃を開始し、まにら丸（大阪商船。9,486トン）の右舷に魚雷3本を命中させ、搭載していた可燃物が炎上してまにら丸は沈没していった。海防艦倉橋が爆雷攻撃を実施したが、結局ミンゴを取り逃がした。マニラの名を冠した船が沈没したのは何とも暗示的であった。日本軍がマニラの戦いの末に玉砕あるいは逃亡するのは、この一件から3ヶ月以内のことだからである[2]。12月29日、ミンゴは52日間の行動を終えてフリーマントルに帰投した。
1945年2月6日、ミンゴは7回目の哨戒で南シナ海に向かった。しかし、2月10日に猛烈な台風に翻弄され、艦体にダメージを負った上、乗組員2名が波にさらわれて行方不明となってしまった。ミンゴは修理のため一度フリーマントルに引き返し、修理後の2月19日に再度出撃した。ミンゴは南シナ海とシャム湾を哨戒した後、4月10日に76日間の行動を終えてマリアナ諸島[3]に帰投した後、真珠湾経由でメア・アイランド海軍造船所に向かい、オーバーホールに入った。その後、オーバーホールが終わって真珠湾に向かっている途中に終戦を迎えた。
[編集] 戦後・くろしおとして
ミンゴは真珠湾で短期間滞在した後、西海岸に戻っていった。その後、1947年1月1日にメア・アイランド海軍造船所で退役し、太平洋予備役艦隊入りする。1955年5月20日に再就役し、ミンゴは相互防衛援助プログラムに基づき海上自衛隊に貸与され、くろしお (SS-501) と改名された。くろしおは1966年3月31日まで現役として活動し、その後は1973年に標的艦として沈められた。
ミンゴは第二次世界大戦の戦功で5個の従軍星章を受章した。ミンゴの7度の哨戒のうちの5回が成功として記録された。
[編集] 脚注
- ^ a b uboat.net Mingo (SS-261)による
- ^ 英文版による。この11月25日の時点ではアメリカ軍はルソン島には上陸していないし、レイテ島に対する多号作戦が続いていた（この時点では第7次作戦）
- ^ グアム島かサイパン島に他ならないが、どちらに到着したのかは英文版などでも"before arriving in the Marianas"とあいまいな記述となっている
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
- Theodore Roscoe "United States Submarine Operetions in World War II" Naval Institute press、ISBN 0-87021-731-3
- 財団法人海上労働協会編『復刻版 日本商船隊戦時遭難史』財団法人海上労働協会/成山堂書店、1962年/2007年、ISBN 978-4-425-30336-6
- 防衛研究所戦史室編『戦史叢書62 中部太平洋海軍作戦<2> 昭和十七年六月以降』朝雲新聞社、1971年
- Clay Blair,Jr. "Silent Victory The U.S.Submarine War Against Japan" Lippincott、1975年、ISBN 0-397-00753-1
- 木俣滋郎『日本水雷戦史』図書出版社、1986年
- 野間恒『商船が語る太平洋戦争 商船三井戦時船史』私家版、2004年
- Robert C. Stern "Gato-Class Submarines in action(Warships Number 28)" Squadron Signal Publications、 ISBN 0-89747-509-7
[編集] 外部リンク
- history.navy.mil: USS Mingo
- hazegray.org: USS Mingo
- navsource.org: USS Mingo
- Sinkings by boat: USS Mingo
- uboat.net Mingo (SS-261)
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