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ジパング (かわぐちかいじ) - Wikipedia

ジパング (かわぐちかいじ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ジパング
ジャンル 架空戦記歴史青年漫画
漫画
作者 かわぐちかいじ
出版社 講談社
掲載誌 モーニング
発表期間 2000年 - 連載中
巻数 35冊
テレビアニメ
監督 古橋一浩
シリーズ構成 古橋一浩
キャラクターデザイン 馬越嘉彦
アニメーション制作 スタジオディーン
製作 TBS チームみらい
 (ジパング製作委員会)
放送局 TBS
放送期間 2004年10月7日 - 2005年3月31日
話数 全26話
ゲーム
ゲームジャンル シミュレーションゲーム
対応機種 プレイステーション2
開発元 アートディンク
発売元 バンダイ
プレイ人数 1人
発売日 2005年5月26日
テンプレート使用方法 ノート
画像:Logo serie manga.png
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漫画作品
日本の漫画作品
漫画家
日本の漫画家
漫画原作者
漫画雑誌
カテゴリ
漫画作品
漫画 - 漫画家
プロジェクト
漫画作品 - 漫画家

ジパング』は、かわぐちかいじ作の漫画2000年から講談社モーニングで連載されている。

2002年には第26回講談社漫画賞を受賞。また2004年10月7日から、漫画を原作としたアニメTBS系で放送開始されたが、全26話・漫画のストーリー途中で放送を終了した。

目次

[編集] あらすじ


注意以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。


西暦200X年の6月[1]。日米新ガイドラインの下で海上自衛隊自衛艦隊海外派遣エクアドルへ向かう途中、その中のイージス艦みらいがミッドウェー沖合で突如に巻き込まれ落雷を受ける。その直後からレーダーからの僚艦喪失や故障していないにも関わらず衛星通信が不能になったり、雪が降るなどの不可思議な現象に直面し、さらに戦艦大和以下大日本帝国海軍連合艦隊に遭遇。ミッドウェー海戦直前の1942年6月4日太平洋上にタイムスリップした事に気づく。そこで帝国海軍通信参謀草加拓海少佐を救助し、彼に未来世界の情報を公開したことから、みらいは徐々に変化してゆく歴史の流れに巻き込まれてゆく……。

[編集] 主な登場人物

ジパング (漫画)の登場人物一覧を参照。

[編集] DDH-182『みらい』諸元

「みらい」及び「ゆきなみ」型は架空のイージス艦であり、シリーズ連載前、まだ艦名や完成予想図が発表されておらず「7700トン型イージス護衛艦」と呼ばれていた現あたご型護衛艦を、かわぐちかいじが自分なりに想像して描いたものである。デザイン的には、実在する海上自衛隊のイージス艦こんごう型を元に、ラファイエット級フリゲートの内火艇格納庫とむらさめ型護衛艦のヘリ運用施設を継ぎ合わせ、若干のアレンジを加えたものといってよい。それ故、基準排水量以外の艦容は我々の知っている実在の「あたご」とはかなり異なる。これは、かわぐちの前作『沈黙の艦隊』で、艦容が未発表だったシーウルフ級原子力潜水艦の想像図として原子力潜水艦やまと」や「アレキサンダー」「キング」が描かれた例と同様である。

1番艦「DDH-180ゆきなみ」は、本型中唯一艦名がたかなみ型護衛艦準拠の海象名となっている(理由は明らかでない)が、2番艦以降は史実のイージス護衛艦と同様山岳名に命名基準が改正された。原作には第1護衛隊群旗艦として登場するがアニメにはセリフ上で名前しか登場しない。

2番艦「DDH-181あすか」は、史実では旧帝国海軍の砲艦「飛鳥」、現海上自衛隊試験艦 あすかに採用されている艦名である。原作コミックには姿が登場しないが、アニメでは、第1話冒頭で米海軍空母戦闘群との共同演習にむらさめ型護衛艦3隻と共に参加している様子が見られる。

3番艦「DDH-182みらい」は本作品の主人公であり、史実ではその艦名が原子力船「むつ」を改装した海洋地球研究船の船名に見ることができる。

劇中にはこの他、「みらい」の僚艦の「新鋭イージス艦」として「はるか」が登場するが、これが同型のゆきなみ型4番艦DDH-183のことであるのか、それとも姿の似た別型であるのかは明らかでない。

以下は単行本二巻巻末に掲載されていたものである。

ヘリコプター搭載イージス護衛艦『ゆきなみ』型□
第一艦 DDH-180『ゆきなみ』平成12年竣工
~名称基準訓令改正~
第二艦 DDH-181『あすか』平成13年竣工
第三艦 DDH-182『みらい』平成13年竣工
第四艦 DDH-183『第2504号艦』平成14年竣工予定
基準排水量 7,735t
満載排水量 9,998t
全長 171m
全幅 21m
深さ 12m
吃水 6.3m
主機 COGAGジェネラル・エレクトリック LM2500ER ガスタービン 4基2軸
出力 120000PS
速力 30kt超
船型 平甲板型(遮波甲板型)
各種武装
├VLS 29セル
│├RUM-139 VL-ASROC アスロックMk50魚雷)
│├SM-2ER SAM スタンダード・ミサイル
│├BGM-109B トマホーク対艦ミサイルHE弾頭)
│└BGM-109C トマホーク(地上攻撃用HE弾頭)
├VLS 48セル
│└RIM-7F 短SAMシースパローOTOメララ127mm54口径単装速射砲×1
├68式3連短魚雷発射管×2(Mk50短魚雷)
├RGM-84ハープーン対艦ミサイル4連装発射管×2
├高性能20mm多銃身機関砲(CIWS)×2
└RBOCチャフ発射機×4
対空レーダー SPY-1D×4
対水上レーダー OPS-28×1
射撃指揮装置 七九式射撃指揮装置2型22A
ミサイル射撃指揮装置 SPG-62×3
艦首バウソナーOQS-4低周波ソナー
サイド・ソナー OQS-21フランク・アレイ・ソナー
曳航式ソナー SQR-19 TACTAS
艦載機 MV/SA-32J 多目的哨戒偏向翼機×1 SUH-60EJ哨戒/救難用×1
乗員 241名(うち航空要員25名)

引用終わり

  • RIM-7FはVLS1セルに二本入っている。
  • 後部VLSは二番煙突の両側に挟むように配置されている。
  • シースパローは劇中で「ESSM」(RIM-162)(最近アメリカ海軍で導入が検討されている一セル4発装填型)と呼ばれていることもあり、2巻の性能表に誤りが生じた可能性もある。
  • 弾薬類・機器類は、21世紀と技術格差のある第2次大戦中の日本では生産が不可能である為、補給は不可能である。しかし、破壊された127mm主砲の砲身は帝国海軍に仕様を伝え、再生に成功する。(但し、冷却装置はなく、射程距離及び連射速度はオリジナルに比べ性能落ちは免れないとのこと。)また、20mmCIWSで使う20mm機関砲弾は単純な構造の為補給が可能だった。
  • なおアニメ版「みらい」では制作時の海上自衛隊の協力から性能要目の矛盾点などが改正されている。
  1. 七九式射撃指揮装置2型22A→八一式射撃指揮装置2型31
  2. ESSM(発展型シースパロー)→RIM-7F(PIP)シースパローに統一
  3. 原作にあったバウスラスターの有無
  • 1については2型22Aは主砲管制専用でミサイル誘導機能がないことから主砲・ミサイル双方の管制・誘導が可能で複数同時処理が可能な2型31に、またFCS-2の正式名称も七九式から八一式と訂正されている(七九式は誤り)
  • 2についてはアニメ制作時点での海自ではESSMは採用されておらず、RIM-7Fの国内改良型のRIM-7F(PIP)が使われていることから、また後部VLSに採用されてるVLSMk-48型は前部VLSのMk-41型と違いシースパロー専用で搭載可能弾数も1セルにつき(ESSMは1セルに2発装填可)1発のみであることから後部VLS全体の搭載弾数も訂正されている可能性がある。
  • 搭載機の着艦拘束・移送装置としてカナダ海軍が開発したベアトラップが登場するが、現時点のヘリ搭載護衛艦の装備は後継のRASTに移行しており、ベアトラップ装備艦も順次換装されている。この点に関しては海上自衛隊が制作に協力したアニメ版でも改正されていない。
  • こんごう型護衛艦あたご型護衛艦をはじめ、実在するイージス艦がDDG=ミサイル駆逐(護衛)艦であるのに対し、「みらい」はDDH=ヘリコプター搭載型駆逐(護衛)艦とされている(海自においてはしらね型護衛艦はるな型護衛艦のような各護衛隊群の旗艦に用いられるタイプ)。「DDGとしての機能をそなえたDDH」という発想は、カナダ海軍イロクォイ級(ヘリコプター駆逐艦をミサイル駆逐艦に改修して運用している)という実例もあるため、汎用護衛艦の発展系と考えればあながち非現実的な設定ではないにしろ、実質的なヘリ空母であるひゅうが型護衛艦を計画している以上、現実の海上自衛隊でこうしたタイプの護衛艦が計画される可能性はほとんどないと見られる(フェーズドアレイレーダーによる防空能力とヘリコプター搭載機能を合わせ持つ5000トン型汎用護衛艦は、比較的近い設計の艦といえる)。なお、ひゅうが型の艦番号は、本作中でのゆきなみ型と同じ180番台である。

[編集] 劇中で触れる歴史と実際の歴史との違い

 

劇中の歴史 実際の歴史
ミッドウェー海戦南雲忠一中将率いる第一航空艦隊の支援のために大和型戦艦大和を中心とした連合艦隊が前方から突如出没してきた不明艦(イージス艦みらい)に遭遇。連合艦隊司令長官山本五十六大将は一日早く作戦を中止させ、トラック諸島への撤退命令を下す。 南雲中将率いる第一航空艦隊支援のため、柱島を出撃した大和型戦艦大和を旗艦とする主力艦隊(戦艦部隊)は、味方空母3隻(加賀赤城蒼龍)喪失の報に言葉を失う。連合艦隊司令部は残った空母飛龍の活躍に望みを託し、主力艦隊による夜戦を企図したが、最後に残った飛龍をも失った事で司令長官山本五十六は作戦中止を決意、参加艦艇に本土への撤退命令を下した。
第一次ソロモン海戦後の日本軍第八艦隊の撤退後、ガダルカナルに上陸した米海兵隊第一海兵師団の揚陸された小麦粉にみらいの射手座作戦による無弾頭のハープーンミサイルが発射され、第一師団は調査のためミサイルを回収する。
その後、第八艦隊の後押しで大和型戦艦大和を中心とした連合艦隊の出没で草加の米第一海兵師団壊滅による今後の上陸戦の阻止や米軍部及び世論への圧力を背景とした日米早期講和を大義名分に大和を使って米海兵隊陣地に砲撃を試みるが、みらいのスタンダードミサイル(アニメでは、シースパロー短SAM)に全弾迎撃され、失敗。みらいの砲撃中止の要請に応じ、撤退する。
ガダルカナル上陸後の米海兵隊に対する正体不明の兵器による攻撃は無く、無論回収も行われていない。また、大和型戦艦大和のガダルカナルへの出撃は行われていない。
大日本帝国陸軍大本営参謀・辻政信中佐、トラックを来訪。連合艦隊首脳の了承を得た後で草加海軍少佐と出会い、日本の敗北と60年後の戦闘艦・みらいの存在を知る。
やがて一木支隊と共にガダルカナルに上陸し、惨敗。自決を試みるも海軍設営隊長・岡村少佐の訴えで思い留まり、大本営司令部に撤退命令を具申する決意をする。これにより、ガダルカナルからの撤退が史実より半年早く実現したことで第二次ソロモン海戦等の出来事は起こっていない。
辻のガダルカナル上陸は10月9日で行われ、ガダルカナル撤退命令は12月31日御前会議で決まり、撤退が行われたのは1943年2月1日のことである。

詳しくはケ号作戦を参照。

中国東北部にある大慶油田の存在が草加の手で石原に早く伝えられ、後にこの情報は満州在住のロシア人貴族・ダニロフを経てアメリカ諜報機関・OSSの耳にも入る。 大慶油田は1959年に中国政府に発見されるまで、その存在は一切知らされていない。
米海軍の空母ワスプはみらいを察知し、攻撃隊を投入。多数の攻撃機を撃墜され、壊滅寸前にまで陥りながらもハットン隊長の急降下戦法にてみらいの左舷前側のAN/SPY-1D・左舷のECMSUPERBIRD衛星通信ドーム・127mm砲を破壊し、数名の犠牲者を出す。そしてみらいからの警告を無視して再度攻撃隊を投入しようとするが、一発のトマホークミサイルを受け、撃沈される。 空母ワスプは9月15日ソロモン諸島周辺を軍事行動中、日本の潜水艦伊-19の魚雷3発を受け、撃沈される。
満州国首都新京で建国10周年記念パレードが開催され、その最中に満州国軍航空隊長・安藤上校(大佐)の航空機による皇帝・溥儀を狙った暗殺未遂事件が発生。関東軍は直ちに満州全土に戒厳令を発動する。 満州国の建国10周年記念パレードは何も起こらず、無事に終了する。
角松、如月の計らいで元海軍軍医の家に匿うも、満州国皇帝・溥儀は草加に発見される。当初は彼の口車に乗せられて拳銃自殺を図るが、恐怖心で出来ず、止む無く草加に発砲するも失敗。それがもとで彼のモーゼルで射殺される。彼の死で関東軍はさらに戒厳令下の満州の治安を維持すべく、中国戦線から兵力を引き抜かざるを得なくなり、次第に戦線は縮小されていく。世間での溥儀の死因は病死と公表される。 溥儀は戦後中国の首都北京1967年まで生き延びる。
日本軍の半年早いガダルカナルからの撤退後、米軍のアリューシャン奪還作戦も半年早く開始される。やがて日本軍アッツ&キスカ両守備隊の撤退支援に来たみらいとノースカロライナ級戦艦ノースカロライナを中心とした米艦隊との間で海戦が繰り広げられる。
みらい、ニューオーリンズ級重巡サンフランシスコの同士討ちを受けたアトランタ級軽巡アトランタとの衝突で損傷を負いながらもノースカロライナを大破させたことで米軍を打ち破り、アッツ・キスカからの撤退を成功させる。
日本軍アッツ守備隊は増援を受けながらも米軍に追い詰められ、玉砕(詳しくはアッツ島の戦いを参照。)。キスカ守備隊は濃霧の最中で撤退に成功する(詳しくはキスカ島撤退作戦を参照。)。ノースカロライナ級戦艦ノースカロライナは空母ワスプと同時に伊-19の魚雷を受け、大破する。米艦艇の間で起きた同士討ちは第三次ソロモン海戦で起こっている。
長距離高速実験機A-26は山本五十六の計らいで1942年11月頃にドイツの首都・ベルリンに飛び立つ。また、コペンハーゲンウラン235を入手した草加を乗せて満州国へ向かう。 A-26は1943年7月7日に飛んだが、セイロン島上空で消息を絶つ。消息不明の原因は未だ明らかになっていない。
朝日新聞記者・田中英人と偽ってA-26でドイツに着いた海軍大尉・津田和馬はナチス総統ヒトラー暗殺を試みるも失敗。負傷し草加に救助されるも、息を引き取る。 ヒトラー暗殺計画はいくつかあったが、その中で日本人による暗殺計画は一つも無い。
大日本帝国陸軍予備役中将・石原莞爾は草加の歴史改変計画いわゆる「ジパング」創立に賛同すべく、甘粕正彦の計らいで行われた東條英機との和解交渉で自ら折り曲げる形で成立させる。その後は支那派遣軍参謀長として現役復帰し、南京に駐留する。 甘粕の計らいで行われた石原と東條との和平交渉は石原が東條を罵倒した形で決裂し、2人の確執は最後まで解消されることはなかった。また、石原も終戦まで予備役のまま過ごした。
連合艦隊、トラックから約2年早く撤退し、パラオ及びマリアナ諸島まで絶対国防圏を縮小させる。 トラックからの撤退は1944年に起こったトラック空襲により行われた。
山本五十六は1943年の4月18日のラバウルで米軍の空襲に遭遇。自身は7時45分に自分が死ぬことを悟りながら防空壕に避難する。空襲後、時間が過ぎたこともあって戦況を視察。その途中、撃墜された米爆撃機B-25を見つけて接近し、中にいた米兵の亡骸を見て弔っていたところをもう一人いた米兵の凶弾に倒れる。9時45分、死亡が確定。死の時間から空白地帯を歩みだしたわずか2時間後のことだった。 山本五十六は一式陸攻で前線視察中、ブーゲンビル島上空にて米戦闘機P-38の攻撃を受け、戦死する。

詳しくは海軍甲事件を参照。

戒厳令下の満州国の治安維持を口実とした日本陸軍の中国戦線からの撤退後、石原は数名の部下と共に中国共産党が拠点としている陝西省延安に向かい、そこの指導者・毛沢東と接触する。石原は日本軍の早期撤退後に起きる国共合作の崩壊と草加による日本海軍のインド洋攻略での援蒋ルート破壊を予期した上で共産党が有利になる様、極秘裏に支援することを毛に約束させる事で、交渉を成立させる。 国共合作崩壊とそれによる国共内戦は戦後に勃発し、結果は中国共産党が勝利する。
空母隼鷹を中心とした空母機動部隊によるインド洋攻略(YZ作戦)が1943年の7月に行われる。セイロン島奇襲攻撃には英軍基地壊滅に成功するが、ベンガル湾方面奇襲攻撃には英印軍航空隊に先を読まれて失敗し、空母龍驤を撃沈され、択捉型海防艦佐渡や若竹型駆逐艦若竹を大破される。ボンベイではインド人らの反英感情を煽らせることに成功したことで、草加から事前に知って賛同したスバス・チャンドラ・ボースはインド独立への本土攻撃に取り掛かる。
欧州戦線で独伊相手に手一杯なチャーチル英首相は日本軍打倒をアメリカに要請。ルーズベルト米大統領は援蒋ルート遮断も相俟って戦力がまだ整っていない太平洋艦隊をマリアナ諸島に出撃させる。
日本海軍によるインド洋侵攻は無いが、日本陸軍によるインド侵攻は行われ、失敗に終わる(詳しくはインパール作戦を参照。)。空母龍驤は第二次ソロモン海戦で撃沈されている。
南京で支那派遣軍参謀長・石原と元満鉄調査員・吉村と物理学者・倉田の3人でウラン235と米マンハッタン計画の情報で原爆が製造される。途中で角松,米内海軍予備役大将の要請を受けた如月&梅津によって倉田が人質に取られ、製造場所であるポルトガル船ルイス・フロイス号の船長室に監禁されるという事態が発生。石原が歩兵中隊を派兵するも膠着状態が続き、伏見型砲艦伏見までもが臨検を求めて出没し、止む無く船を自沈させる。
ウランは無事だったものの、材料喪失のおかげで航空機の搭載量を超えた原爆が完成してしまい、止む無く輸送船に紛れ込んでサイパンまで移送する。やがて原爆は大和型戦艦大和に秘密裡に搭載されるのだが……。
南京での原爆製造計画は無いが、陸軍では仁科芳雄を中心としたニ号研究が、海軍では荒勝文策を中心にF研究が行われるも、ニ号研究はウランを十分に濃縮出来ることなく空襲で研究所を失い、F研究は理論だけで実施できず、両方とも机上の空論で終わる。

詳しくは日本の原子爆弾開発を参照。

米軍のギルバート諸島反攻戦に備え、帝国海軍の要請を受けたみらいは撤退した後のタラワ・ベチオ島で米軍を欺くための任務に就き、主に米軍に虚偽の情報を乱発するための作戦に出る。結果、作戦は成功し、みらいの日本軍に関する偽情報に欺かれた米海軍第5艦隊はもぬけの空となったベチオ島に砲爆撃を加えて大量の弾薬と燃料を浪費する。 米軍のギルバート諸島攻略に於いてマキン・タラワでは日米両軍の間で激戦が繰り広げられ、両方の守備隊は玉砕する。

詳しくはマキンの戦いタラワの戦いを参照。

1943年12月12日6時30分、サイパン上空で日本海軍連合艦隊・米海軍第5艦隊の両空母航空隊が空中戦を開始。

日中は航空機による戦闘が行われる。 この際、日本軍は要塞化したサイパンから航空機を発進させる、夕方に翔鶴型空母瑞鶴から発艦した攻撃隊を夜間にサイパンに着陸させるなどの作戦を取る。 米軍はヨークタウン級空母エンタープライズ及び戦艦1隻・巡洋艦3隻・駆逐艦2隻の損害。日本軍は翔鶴型空母翔鶴等の損害。大和型戦艦大和は一発の魚雷を受けるが戦闘に支障なし。
19時5分、連合艦隊司令部・旗艦が大和型戦艦武蔵から大淀型軽巡大淀に移される。
日本軍、空母群を退避させ武蔵・大和を中心とした戦艦群で米軍に向け出撃。米軍はレーダーにて連合艦隊の接近を察知し補給を中断、サイパン上陸部隊を乗せた輸送船団を切り離してアイオワ級戦艦アイオワを中心とした戦艦群で対抗する。
日本軍は接近戦に持ち込む為、水偵・零観を使いチャフ回廊を形成、レーダー機能を無効化する。その後両艦隊の接近、水偵・零観による米艦隊の発見により、日本軍は砲撃と駆逐艦による酸素魚雷を用いた雷撃を行う。

マリアナ沖海戦は1944年6月19日に開始。日本軍はサウスダコタ級戦艦サウスダコタ及びインディアナエセックス級空母バンカーヒルとニューオーリンズ級重巡ミネアポリスを損傷させ、約120機程の航空機を撃墜する等の善戦を挙げる。しかし、ガトー級潜水艦によって空母大鳳及び翔鶴型空母翔鶴を、米第38任務部隊から発進した航空隊によって飛鷹型空母飛鷹を撃沈される。

詳しくはマリアナ沖海戦を参照

[編集] アニメ

[編集] スタッフ

  • 原作:かわぐちかいじ(講談社刊「モーニング」連載中)
  • 企画:中山晴喜 (MMV)、斎藤薫 (TBS)、片岡義朗 (MMV)、佐藤憲夫、石崎邦明(講談社)、滝山雅夫(アニマックス
  • エグゼクティブプロデューサー:源生哲雄 (TBS)、松本慶明 (MMV)、古川陽子(ポニーキャニオン
  • 原案協力:田渕浩司、城戸雄介、北本かおり(講談社「週刊モーニング」編集部)
  • 監督/シリーズ構成:古橋一浩
  • メインライター:竹田裕一郎
  • メインキャラクターデザイン:馬越嘉彦
  • サブキャラクターデザイン:森本浩文
  • メカニックデザイン:小原渉平、西中康弘
  • プロップデザイン:沢村亨
  • デザイン協力:大沢千穂美
  • 設定考証:岡本英樹(アナクロニズム84)
  • 設定協力:石神井地連、すてんがん工廠、丹羽裕明
  • 美術監督:坂本信人
  • 美術ボード:萩原正巳
  • 美術設定:比留間崇
  • 背景:TEAM'S ART
  • 色彩設計:松本真司
  • 撮影監督:川口正幸
  • 撮影:め組
  • 3D監督:馬場就大
  • 3Dアニメーション:うみどり、ECHO、ImageShock Co.
  • 3Dレイアウト:川本聖爾
  • テクスチャー:椎野隆介 
  • デジタルエフェクト:鈴木知恵子
  • アニメーションツール:Animo
  • 特殊効果:斉藤丈史
  • 編集:松村正宏(JAY FILM
  • ビデオ編集:東京現像所(野崎千夏)
  • 音楽:佐橋俊彦
  • 音響監督:平光琢也
  • サウンドデザイン:山田稔
  • 音響制作:神南スタジオ
  • キャスティング:ネルケプランニング(田中貴子)
  • 音楽プロデューサー:浅田裕之
  • 音楽制作:マーベラス音楽出版
  • 題字:古川壽一
  • 宣伝担当:田村孔亮、竹井香一郎、田中瑞穂
  • 制作担当:浅野知則
  • 制作担当補佐:松木あい
  • アシスタントプロデューサー:川嶋一美、高取昌史
  • プロデューサー:高野阿弥子 (TBS)、辻洋 (MMV)、磯山敦(ポニーキャニオン)、成毛克憲(アニマックス)、渡辺正弘(ポニーキャニオン)、野口和紀(スタジオディーン)
  • アニメーションプロデューサー:飯島浩次
  • アニメーション制作:スタジオディーン
  • 製作:TBS、チームみらい(ジパング製作委員会)
  • 著作:(C)かわぐちかいじ/講談社・TBS・チームみらい

[編集] 主題歌

オープニングテーマ『羅針盤』
作詞:増田博長・本田光史郎、作曲:増田博長、編曲:AUDIO RULEZ・藤井丈司、歌:AUDIO RULEZ
エンディングテーマ『君を見ている』
作詞・作曲・編曲・歌:BEGIN

[編集] キャスト

[編集] 原作からの変更点

漫画版とは一部のシーン・ストーリーが変更になっている。また海上自衛隊自衛官(防衛庁広報課の三等海佐)が制作に携わっているため、不自然な場面はアニメではカット・修正されている。

  • 第一話冒頭に、幼少期の角松が父と訪れた南太平洋の島で大戦の痕跡を目撃するシーン、角松、菊地、尾栗が幹部候補生学校を訪れ後輩たちに講義をするシーンが追加されている(後者は視聴者に対するメインキャラクター三人と護衛艦「みらい」の自己紹介の意味合いを持つ)。
  • 「みらい」が日米合同演習に出港する理由が、エクアドル紛争への威嚇目的からハワイ沖での単なる大規模演習に変更された。また、出港への抗議行動や回想シーンなどの民間人のせりふなど、自衛隊批判と取れる内容のものはカットされている。
  • 「みらい」の所属する第1護衛隊群旗艦が、「ゆきなみ」からしらね型護衛艦3番艦「DDH-145あおば」に変更された。
  • 原作の「護衛艦群」という誤った単語が「護衛隊群」に校閲された。
  • 正面に出現した戦艦「大和」に対する「みらい」の回避行動が海上衝突予防法に沿ったものになっている。
  • 草加が艦内で車椅子に乗ってるシーンがカットされ、松葉杖に変更された。
  • 幹部(士官)から一般乗組員への命令・指示が、CPOを介して下されている。
  • 菊地が防衛大を退学しようとした際の回想で、制服から私服に着替えている。
  • 第26話の回想シーンで、1975年の横須賀で洋介の父洋一郎の勤務している艦が、護衛艦隊のはるな型護衛艦DDH-142ひえい[2]から地方隊のちくご型護衛艦「DE-220ちとせ」に変更された。

[編集] 放送局

この節は執筆の途中です この節は執筆中です。加筆、訂正して下さる協力者を求めています。
放送地域 放送局 放送期間 放送日時 備考
関東広域圏 TBS 2004年10月7日 - 2005年3月31日 木曜 25:25 - 25:55 制作局
宮城県 東北放送 2004年10月16日 - 2005年4月9日 土曜 26:10 - 26:40
福岡県 RKB毎日放送 土曜 26:45 - 27:15
北海道 北海道放送 2004年10月18日 - 2005年4月11日 月曜 26:05 - 26:35
近畿広域圏 毎日放送 2004年10月30日 - 2005年4月23日 土曜 25:55 - 26:25
(「アニメシャワー」枠内)
日本全域 ANIMAX 制作参加
CS放送CATV

TBS制作の深夜アニメとしては、アニマックスも制作参加していた唯一の例である。ただしTBS制作・放映の深夜アニメ作品としては珍しくBS-iでの放映が未だに無い。また、中部日本放送でも未ネットである。

また、自衛隊が舞台のアニメであるにもかかわらず、軍港都市を持つ長崎県広島県では放送されなかった(長崎県の一部ではRKBが区域外受信可)。

2008年1月17日、インターネットポータルサイト・BIGLOBEにてネット配信が開始された。

[編集] 放映リスト

話数 サブタイトル 脚本 絵コンテ 演出 作画監督
1 みらい出港 竹田裕一郎 古橋一浩 則座誠 森本浩文
2 ミッドウェー 吉田俊司 波風立流
3 漂流者 山名隆史 森下昇吾
4 みらいの戦闘 平向智子 森本浩文
5 草加の選択 則座誠 波風立流
6 攻撃命令 古橋一浩 吉田俊司 笠原彰
7 マレー鉄道 ユキヒロマツシタ 森下昇吾
8 追跡者 そえたかずひろ 山名隆史 森本浩文
9 デッドライン こでらかつゆき 筑紫大介 波風立流
10 交流 吉田俊司 笠原彰
11 ガダルカナル島 又野弘道 森下昇吾
12 サジタリウスの矢 竹田裕一郎 又野弘道 則座誠 森本浩文
13 黄金の国 ユキヒロマツシタ 野口和夫
14 激突! 山中英治 剛田隼人 笠原彰
15 生者と死者 西村博之 吉田俊司 森下昇吾
16 岡村少佐の意志 又野弘道 森本浩文
17 ジパング胎動 古橋一浩 こでらかつゆき 山名隆史 森下昇吾(キャラ)
清水貴子(キャラ)
小原渉平(メカ)
18 再会 ユキヒロマツシタ 剛田隼人 笠原彰
小原渉平(メカ)
練馬空技廠(メカ)
19 もうひとつの参謀本部 田頭しのぶ 吉田俊司 田頭しのぶ(キャラ)
小原渉平(メカ)
練馬空技廠(メカ)
20 伊-21号 山中英治 則座誠 森本浩文
小原渉平(メカ)
練馬空技廠(メカ)
21 1対40 村木靖 剛田隼人 波風立流(キャラ)
小原渉平(メカ)
練馬空技廠(メカ)
22 警告 古橋一浩 又野弘道 森下昇吾
小原渉平(メカ)
練馬空技廠(メカ)
そえたかずひろ(メカ)
23 ワスプ撃沈 ユキヒロマツシタ 吉田俊司 笠原彰(キャラ)
小原渉平(メカ)
練馬空技廠(メカ)
24 死者と生者 竹田裕一郎 こでらかつゆき 又野弘道 森本浩文
小原渉平(メカ)
練馬空技廠(メカ)
25 帰還 田頭しのぶ 岡本英樹 森下昇吾(キャラ)
小原渉平(メカ)
練馬空技廠(メカ)
26 戻るべきところ 古橋一浩 剛田隼人 馬越嘉彦
小原渉平(メカ)
練馬空技廠(メカ)

[編集] 関連商品

解説本(著作者公認)
  • ジパング 羅針盤01 太平洋・戦闘編(講談社・2002)
  • ジパング 羅針盤02 マリアナ決戦編(講談社・2007)
  • ジパング 徹底基礎知識(講談社・2003)
  • 別冊宝島 ジパング パーフェクトBOOK(宝島社・2002)
ゲーム
模型
  • ピットロード『1/350ヘリコプター搭載イージス護衛艦DDH-182みらい』
  • ピットロード『1/700ヘリコプター搭載イージス護衛艦DDH-182みらい』
  • エフトイズ『ジパング大図鑑 イージス護衛艦「みらい」』(約1/1400スケール)
  • エフトイズ『ジパング大図鑑 多目的偏向翼機「海鳥」』(1/144スケール)
  • エフトイズ『ジパング大図鑑 二式水上戦闘機』(1/144スケール)
  • エフトイズ『ジパング大図鑑 米軍航空母艦ワスプ」』
  • エフトイズ『ジパング大図鑑 伊号第21潜水艦
  • 講談社『MODEL SHIP みらい』(1/300スケールのペーパークラフト。2002年発売。書籍扱い)

[編集] 他作品との類似性

アメリカ映画『ファイナル・カウントダウン』や豊田有恒『異聞・ミッドウェー海戦』との類似性がしばしば指摘される。現役の軍用艦艇が、タイムスリップして第二次世界大戦の太平洋戦場にあらわれるというあたりは、確かに酷似している(特に後者では、同じく海上自衛隊の護衛艦である「くらま」が、本作の「みらい」と同様にミッドウェー海戦に介入する)。

しかし、『ファイナル・カウントダウン』は、結局歴史を変えることができなかった。タイムスリップものの多くは、タイム・パラドックスの問題に直面し、歴史を変革することはできない(あるいは変革しようとしても収斂してしまう)といった流れとなっている。

その点、『ジパング』は、歴史を変えることを志しており、実際に歴史を変えつつあるというところで、「ファイナル・カウントダウン」や、過去の多くのタイムマシン・タイムスリップものとは異なるという特徴がある。物語序盤においてバタフライ効果について言及され、ある時代に未来から当時の技術力ではありえない兵器や今後の歴史を知る人間が現れたことが歴史に大きな影響を与える可能性が語られており、この作品がそうした「タイムスリップの結果おこる影響」を根幹にすえた歴史改変ものであることを示唆している。

もちろん、歴史を変革することを志した作品は、『ジパング』が最初のものではなく、架空戦記のジャンルに含まれる。ただ多くの作品が、現代の兵器が過去の兵器を圧倒するストーリーであるのに対し、アメリカ軍の兵器で「みらい」が大きなダメージを受け、また補給や整備も必要である点など超越的な存在ではなく、あくまで現実的な存在として描かれている点は注目できる(むしろミサイルやレーダーなどは第二次世界大戦時点ではオーバーテクノロジーであるがゆえに、補給や修理などが制限される)。その意味では自衛隊タイムスリップものの嚆矢といえる半村良戦国自衛隊』に近いスタンスである。

MISTERジパング』などのタイトルの類似もあるが、タイムスリップにより歴史を変えるなどの共通点もある。

[編集] 脚注

  1. ^ ネーム上ではそのように具体的日付が伏せられているが、「みらい」艦内のカレンダーの日付を追うことで、出航日が2004年6月2日水曜日であることことがわかると、別冊宝島『ジパング パーフェクトBOOK』(宝島社・2002)が指摘している。
  2. ^ 別冊宝島『ジパング パーフェクトBOOK』の解説による。

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

TBS 木曜25:25枠
前番組 番組名 次番組
セールス上の前番組は
忘却の旋律」(火曜深夜枠)
ジパング
鋼の錬金術師(再放送)
講談社漫画賞一般部門
第25回 平成13年度
20世紀少年
浦沢直樹
第26回 平成14年度
ジパング
かわぐちかいじ
第27回 平成15年度
天才柳沢教授の生活
山下和美


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