20世紀少年
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウィキポータル |
漫画作品 |
日本の漫画作品 |
漫画家 |
日本の漫画家 |
漫画原作者 |
漫画雑誌 |
カテゴリ |
漫画作品 |
漫画 - 漫画家 |
プロジェクト |
漫画作品 - 漫画家 |
『20世紀少年』(20せいきしょうねん、Twentieth Century Boys)は、1999年から2006年にかけて週刊ビッグコミックスピリッツで連載されていた浦沢直樹の長編SFサスペンス漫画。単行本は『20世紀少年』が全22巻、『21世紀少年』は上・下巻の2巻が発売された。『21世紀少年』(21せいきしょうねん)、及びこれら2作を原作とした日本映画『20世紀少年』についてもここで扱う。
目次 |
[編集] 概要
作品名はマーク・ボランが率いたT・レックスの曲「20th Century Boy」に因んでおり、主人公のモデルはミュージシャンの遠藤賢司。コミックス19巻の初回限定版には同曲を収録したCDが特典として付属された。
第48回小学館漫画賞をはじめ、第25回講談社漫画賞、第6回文化庁メディア芸術祭優秀賞、第37回日本漫画家協会賞大賞、海外でも2003年にヨーロッパ最大の漫画賞と言われるアングレーム国際漫画祭の最優秀長編賞を受賞する。その他にも多数の賞を受賞している。
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
[編集] ストーリー
日本が高度成長期のまっただ中の1970年代。夢と希望に満ちあふれた時代。少年たちが空想した世界。地球滅亡をもくろむ悪の組織、東京を破壊し尽くす巨大ロボット。世界は混沌し、滅亡に向かっていく。それに立ち向かい地球を救う、勧善懲悪の正義のヒーローとその仲間たち。こんな下らないストーリーを“よげんの書”と、少年たちは名付けた。大人になるにつれ、そんな空想の記憶は薄れていく。
しかし、1997年幼なじみの死をきっかけに、その記憶が次第に呼び覚まされていく。そして、世界各地の異変が昔幼い頃空想した、“よげんの書”通りに起こっていることに気づく。出来事に必ず絡んでくる謎の男“ともだち”との出会いによって、全ての歯車は回り出す。
[編集] 登場人物
[編集] ケンヂの仲間
- ケンヂ(遠藤健児(えんどう けんじ))〔矢吹丈〕
- 本作品の主人公。カンナの叔父。“よげんの書”を書いた事に責任を感じ、またドンキーの死の真相とその遺言を聞かされた事で、“ともだち”の計画を阻止すべく、かつての幼なじみ達を結集し行動を起こす。しかし成果は芳しくなく、逆にテロリストの汚名を着せられ世紀の大悪人に仕立て上げられる。血の大みそかの際に死亡したと思われていたが、奇跡的に生存。この際一時的に記憶喪失になり各地を放浪していたが、西暦の終わりと共に記憶を取り戻し、“ともだち”との決着をつけるべく再び東京へ舞い戻る。
- 子供の頃から正義感が強く、将来の夢は悪者に立ち向かうヒーローになることだった。その後ロックに目覚め、成長するとバンドを結成。技術的には決して高いレベルではなかったが、その歌は絶望に打ち拉がれた多くの人々の心を捕らえる事になる。“ともだち”が世界を牛耳っていた頃は、教科書などで“血の大みそか”の首謀者として語り継がれていた。小学生時代にジジババの店で万引きをしたことがあり、これが第二の“ともだち”誕生のきっかけとなった。
- カンナ(遠藤カンナ(えんどう カンナ))〔氷の女王〕
- 第二の主人公。キリコとフクベエの娘で、ケンヂの姪にあたる。生まれつき超能力を備えており、赤ん坊の頃からスプーン曲げやカード当てなどの力を発揮していた。ケンヂを父のように慕っており、彼の遺したカセットをいつも聴いている。気が強く肝も据わっており、マフィア相手に一歩も引かず堂々と接し、その凛とした姿には人々を惹き付けるカリスマ性もある。
- ともだち暦が始まると独自にレジスタンスを結成、"氷の女王"の異名で恐れられた。
- オッチョ(落合長治(おちあい ちょうじ))〔ショーグン、3番、ハルク・ホーガン〕
- ケンヂの幼なじみ。秘密基地で“よげんの書”を作ったときのメンバー。”ともだち”のシンボルマークの考案者。小さい頃から優秀で、メンバーの中ではケンヂと並ぶリーダー的な存在だった。ひたすらにエリートの道を進み続け、順当に大学まで進学し一流企業に就職、やがて結婚。しかし家庭を顧みないその働きぶりから家族とは疎遠になっていき、息子が事故死した事で全てに絶望、自暴自棄になって東南アジアへ渡る。その後、インドで修行を行い悟りを開く。以降はバンコクにてショーグンの名で人助けをしていたが、“ともだち”の存在を知りケンヂの呼びかけで帰国、行動を共にする。修行時代の経験から麻薬などの幻覚作用に耐性を持つ。棒術を得意とし、その戦闘経験の豊富さはケンヂ一派でも重宝されている。名前は落合博満、村田兆治、長嶋茂雄、王貞治らの野球選手が由来。
- ユキジ(瀬戸口ユキジ(せとぐち ユキジ))
- ケンヂの幼なじみ。小学校の頃から勝ち気な少女で、祖父に柔道を習っていた事もあって「無敵」とまで称された。その後も彼女の「伝説」は絶える事はなく、少なくとも97年の時点ではそれらを過去の汚点として恥じていた模様。ケンヂに密かに好意を寄せていたが、なかなか思いを告げられずにいた。税関職員の職に就いていた事が縁で"ともだち"の計画の一端に関わる事になる。その当時の相棒は麻薬犬の“ブルースリー”(青3号)。時代の流れと共に世代交代し、作中では少なくとも“ロッキー”(青6号)までの存在が確認されている。
- ヨシツネ(皆本)
- ケンヂの幼なじみ。子供の頃はひ弱だった。秘密基地で“よげんの書”を作ったときのメンバー。冴えないサラリーマンとして極々普通の生活を送っており、家族も実家に逃げてしまっていた。一方で粘り強く諦めの悪い面もあり、秘密基地が潰された際は一人で再建を試みていた。血の大みそか以後は独自にレジスタンスを率いて活動、自身はともだちランドの清掃係として潜入捜査を行い、密かにともだちの秘密を探る。ともだち暦以降は“ゲンジ一派”と呼ばれる組織を率い、政治犯などを密かに助け出している。少々優柔不断なところがあり、自分は隊長には向いていない、と口癖のようにぼやくが、部下達からは慕われている。ともだちランドに現れた彼の造作が宮崎駿似なのは、ディズニーとジブリの提携の暗示である。
- マルオ(丸尾・丸子橋)
- ケンヂの幼なじみ。食いしん坊で97年当時は文房具屋を経営する妻子持ちの主人だった。秘密基地で“よげんの書”を作ったときのメンバー。自身を臆病者と評しているが、何度も勇気を振り絞って立ち上がっている。21世紀以降は春波夫のマネージャーとして丸子橋と名乗っているが、これは偽名。モデルは子供ばんどのやまとゆう氏が有力。
- モンちゃん(子門真明(しもん まさあき))
- ケンヂの幼なじみ。秘密基地で“よげんの書”を作ったときのメンバー。大学時代はラグビーの花形選手として活躍し、社会人ラグビーの強豪の会社に就職するも、母の死を境に上司と共に新しいビジネスを始め、ドイツに渡る。その後、不治の病の宣告をされ、自暴自棄になっていた頃、ケンヂに仲間になるよう誘われる。その後ともだちの正体の調査中、サダキヨに殺される。名前の由来は子門真人。
- 神様(神永球太郎(かみなが きゅうたろう))
- 予知能力のあるホームレス。その能力のため、ホームレス仲間からは神聖視されている。血の大みそか以降は予知能力を利用して株で大儲けし、最終的には史上初の民間人宇宙飛行士にまで上り詰める。また、ケンヂたちが草原で作った秘密基地を壊したボウリング場の経営者でもある。ドンキーを殺害した“ともだち”の仲間とケンヂを引き合わせ、ケンヂが行動を起こす直接のきっかけを作った。また、自らの予知能力でケンヂたちを助けたことも何度かある。西暦が終わった後は、予知能力がなりを潜めてしまうが、巨大ロボットの出現により突如予知能力が復活した。ボウリングをこよなく愛し、ブームの再来を夢見ているが一向に実現には至っていない。
- 小泉響子(こいずみ きょうこ)
- 楽天家で脳天気な女子高生。カンナと同じ高校に通っていた。ひょんな事から“ともだち”の真実に迫る事になってしまい、ともだちランドに送られてしまうが、そこでヨシツネに助けられた事で協力関係に。おっちょこちょいで、後先考えずに行動をするのが玉に瑕。エロイム・エッサイムズというバンドに心酔しており、ファンクラブの会長をしている。西暦終了後、ストリートミュージシャンになっていた元メンバー、ダミアン吉田を見つけ出したこともある。また天性のボウラーでもあり、神様に目をつけられる。名前の由来は小泉今日子。
- 蝶野将平(ちょうの しょうへい)〔チョーチョ〕
- 歌舞伎町警察署の伝説の刑事、チョーさんの孫。あだ名は“チョーチョ”。名刑事であった祖父を尊敬してやまなく、また目標としている。臆病で頼りない面も多々あるが、祖父譲りの正義感を持つ。そのため、時の権力者から命を狙われることもしばしば。
- 角田
- 漫画家を志望する青年。風貌は青年期の手塚治虫を思わせる。作品の内容が偶然“ともだち”の真実に肉薄していたため逮捕され、海ほたる刑務所に収容される。同刑務所に収容されていたオッチョに出会い、脱獄に協力。以降、オッチョと行動を共にする。カンナの隣人のユニット漫画家ウジコウジオ(モデルは藤子不二雄)とは同志。ともに「宝塚」という漫画家を師と仰ぐ(現在は収監中)。名前の由来はつのだじろう(角田次朗)。
- 春波夫(はるなみお)
- 万国博覧会のテーマ曲を唄う国民的な歌手。表向きは“ともだち”の広告塔を装っているが裏ではレジスタンスに協力しており、“血のおおみそか”以降、逃亡犯として逃げていたマルオをかくまう。その正体はケンヂの元バンド仲間で、ドラマーだった。当時の名前はチャーリー。誠実且つ堅実な人柄で、守るべき時はしっかり身を守るが、時には大胆に行動する面も。似顔絵の達人でもある。名前の由来は三波春夫。
- 仁谷
- 新宿歌舞伎町に教会を構える神父。足を洗おうとするチンピラ達に救いの手をさしのべている。元々はヤクザであったが、血の大みそかの後、逃亡先の中国で当時まだ一介の神父だったローマ法王がワクチンを運ぶ際に協力し、彼の献身的な人柄に心を打たれ信仰に目覚める。そのため彼の信仰は神というよりは法王に向けられている。2015年の世界滅亡以降は、政府の庇護下に置かれていた教会の神父としてオッチョらを支援。
- ルチアーノ
- 元ナポリマフィア構成員のストリートギャングの神父。恩師の事故死に疑問を抱き調査したため狙われる。その後日本に逃げ込み仁谷らと行動を共にする。肩口から腕にかけて刺青がある。
- ケロヨン
- ケンヂの幼なじみ。蕎麦屋。秘密基地で“よげんの書”を作ったときのメンバー。血の大みそかの際にケンヂからの呼びかけを無視し、逃げ出した事をずっと後悔し続けていた。その罪の意識から、炎上する工場の中にいたキリコを身を挺して助けた。その時の火傷のあとが背中に残っている。彼の打つ蕎麦は誰もが舌鼓を打つ味。後に米国に進出し、「ともだち」のアメリカでのウィルス散布を調査する。
- コンチ(今野裕一(こんの ゆういち))
- ケンヂの幼なじみ。秘密基地で“よげんの書”を作ったときのメンバー。ケンヂとは小学校までの付き合いで北海道に転校している。彼もまた血の大みそかにおけるケンヂからの呼びかけを無視したが、やはりそれを後悔している。ともだち暦3年には北海道のラジオ局でDJとしてケンヂの歌を流し続けていた。ケンヂから正式名称を教えてもらったCCRを愛聴している。名前の由来は今野雄二。
- ドンキー(木戸三郎(きど さぶろう))
- 後に科学教師になるほど、科学好きだった少年。足がとても速く、いつも鼻水を垂らしていた。科学を絶対視しており、幽霊などの非科学的な存在は一切信じない。貧乏な大家庭で育ち、多くの兄弟を持つ。“ともだち”の計画にいち早く気付くが、そのために殺されてしまった。彼の遺した手紙はその後のケンヂの行動に大きく影響を与える。
- チャイポン
- タイマフィアの首領。かつてタイでオッチョと因縁があった。カンナに惚れ込み協力するが、ともだち暦元年に寿命を迎え逝去。
- 王暁鋒
- チャイニーズマフィアの首領。チャイポンとは対立していたがカンナにより和解し共に協力する。チャイポンが死ぬ数日前、カンナにワクチンを打たせるために一芝居打ち、自らは部下達を率いて“ともだち”との最後の闘いに挑み、大きなニュースになる事もなく鎮圧。明確には描写されていないが死亡したものと推測される。
- 渡世人
- カジノでカンナに出会い「ラビット・ナボコフ」のルールを教える。本名、生い立ち等は謎に包まれているが「超能力」以外のカンナの能力に惹かれ以後付き従う。
[編集] “ともだち”の一味
- ともだち
- 秘密基地を作った時のケンヂの同級生。陰で世界を操るカリスマ。“よげんの書”“しんよげんの書”の記述通りに、2000年、2015年の世界滅亡を企てることによって、そのカリスマ性を高める。ヤマネに一度殺されたように見えたが、ローマ法王が暗殺されそうになったとき、劇的な演出で生き返り、凶弾から法王を守るという自作自演で、自己のカリスマ性を極限にまで高める。世界大統領。忍者ハットリくんのお面を愛用。正体はフクベエであったが、その後何者かがともだちを名乗り活動を続けている。血のおおみそか以降のともだちはシンボルマーク(人差し指を立てた手と目玉を合わせたマーク。週刊少年サンデーのページめくりの部分から少年時代のオッチョが考案。)が描かれたマスクを着用している。友力が使える。
- 作中前半ではフクベエが“ともだち”の正体で、フクベエが死亡した後は彼の影武者でもあったカツマタ君が成り代わる。
- フクベエ(服部)
- 初代“ともだち”。サダキヨにとっての初めての友達。本当の名前はハットリ(服部)だが、幼い頃は「フクベエ」と呼ばれていて、本人はそれを強く毛嫌いしていた。聡明ではあるが、虚栄心が強く、負けず嫌い。排他的で臆病、そして執念深い。クラスで人気者であったケンヂを羨望に似た気持ちで憎んでいた。万博に行きヒーローになろうとしたが、ある事情で行けなくなる。万丈目が番組に超能力少年として取り上げようとしたがイカサマがばれて放送されず、友達に馬鹿にされたことを根に持ち、後の計画に大きな影響を与えた。西暦が終わる年に、小学校の理科室においてヤマネによって銃撃される。その際、オッチョが死亡を確認。超能力の存在の是非については、
- 小学校時代に教室中のスプーンを曲げた。
- 娘であるカンナに超能力が備わっている(秘薬を投与したとの発言もある)。
- の2点から実際に超能力者であったとも考えられるが、"ともだち"の集会でワイヤーを用いて空中に浮かんだように見せかけたり、ドンキーの前で死んで生き返ったように見せるインチキなども行っており、現時点では彼が超能力者かどうかは不明。
- カツマタ
- フナの解剖前日に死に、夜になると理科室に出没すると噂された少年。実際には死んでおらず、サダキヨ同様、常にナショナルキッドのお面を付けていた。フクベエの“ともだち”の一人。万引きの冤罪で晒し者になり、本当の犯人であるケンヂに対して激しい憎悪を抱く。二代目“ともだち”。最後に暴かれた素顔はフクベエそっくりのものだったが、これは整形によるものだと推測される。少年時代の素顔は不明。
- 万丈目胤舟(まんじょうめ いんしゅう)
- “ともだち”の側近であり、組織の幹部。友民党党首。以前は、チャック万丈目としてローラーゲームなどの団体を設立したりプロダクションの経営をしていた(政治家としての表向きの経歴はハーバード大学卒の経営コンサルタントと偽っていた)。フクベエとは1972年にテレビ番組で超能力少年として取り上げようとしてからの付き合い。1980年、フクベエからの誘いがきっかけで“ともだち”の組織を作り上げる。現在の“ともだち”がフクベエでなかった事から暗殺を企むが、信頼していた高須に裏切られ、暗殺される。殺された際バーチャルワールドに接続していたため、内部に彼の思念が残るが、最後に人類を救うための行動を起こした事で、成仏するかのように消滅した。フクベエと同じくスプーン曲げの能力を持つが、フクベエと知り合う前にはそのような様子はなく、いかにして能力を手に入れたのかは描かれないままであった。名前の由来は「ウルトラQ」の主人公。髪型とペテン師紛いの経歴のモデルは康芳夫。
- サダキヨ(佐田清志(さだ きよし))
- 小学5年生の頃の1学期の間だけ、ケンヂと同級生だった。常にナショナルキッドのお面をかぶり、いつも屋上で宇宙人と交信しようとしていたいじめられっ子。英語教師であり、ともだち博物館の館長。“ともだち”の秘密を知る重要な人物。モンちゃんを殺害。車に乗ったまま炎上死したとされていたが生きており、西暦が終わった後は壁の外で「お面大王」としてウィルスで親を失った孤児達を保護していた。その後空飛ぶ円盤の墜落によって瀕死の重傷を負い、カンナに地球を救うための最後の情報を託して死亡。その死に顔は微笑んでいるように安らかだった。同じ頃、バーチャルワールド内で少年時代の彼は少年ケンヂと友達になり、住み慣れた街を引っ越していった。名前の由来は「犬神家の一族」の佐清(スケキヨ)。
- ヤマネ(山根)
- 細菌学者。小学生時代から、フクベエと“ともだち”の仲であった。小学生時代にはフクベエ、サダキヨと行動することが多かった。ウィルスによる世界滅亡計画を考えた張本人であり、それをオッチョに助言する(その後オッチョは、あたかも自分が考えたかのようにケンヂ達に話し、よげんの書に書き込まれる)。2000年、2015年の世界を滅亡させた細菌を開発するも、キリコの忠告によって自らの行いに初めて恐怖、その後の細菌兵器の研究開発を止めてしまう。その後、かつての母校の理科室で“ともだち”であるフクベエを殺害した後、自分も“ともだち”の部下に射殺された(ただし明確に死亡を確認した者はいない)。名前の由来は『ゴジラ』シリーズの山根博士。
- キリコ(遠藤貴理子(えんどう きりこ))
- ケンヂの姉、カンナの母親。いつもケンヂのことを陰で支えていた母親的な存在。ヤマネが開発した細菌兵器のワクチンの研究をしていた細菌学者。アフリカで医者の資格も持つ。“しんよげんの書”に書かれている“せいぼ(聖母)”。ガインデ大学病院レジデント研修終了。ケロヨンの共同体の中で“ともだち”が使用するであろう“最終ウイルス”のワクチンを完成させる。名前の由来は「ブラックジャック」で主人公最大のライバルとして描かれた安楽死のエキスパート、キリコ。
- 13番(田村マサオ(たむら マサオ))
- “ともだち”を信奉する男。元お茶の水工科大敷島ゼミの優秀な学生。高校時代はドンキーの教え子。ピエール一文字を“絶交”し、人殺しとなる。“血のおおみそか”以降は、囚人番号の13番と呼ばれ、海ほたる刑務所への服役を装いつつ暗殺者として活躍する。2015年、ローマ法王の暗殺を実行しようとした。ともだち暦以降の“ともだち”が、以前の“ともだち”とは違うことに気づき、北海道の菓子工場(白のソナタ=白い恋人と『冬のソナタ』のもじり)でコンチと出会い、ケンヂたちに協力する。最後は“ともだち”の操る空飛ぶ円盤に対してヘリコプターによる特攻をかけ死亡。
- ヤン坊・マー坊
- ケンヂ達から「史上最強の双子」と恐れられていた少年。ケンヂ達の同級生でいじめっ子だった。その後、兄弟で会社を興して成功を収める。"血のおおみそか"の際、ヨシツネから呼びかけを受けたが実は万丈目と内通していた。2001年以降、ヤン坊が会社に残り、マー坊は科学技術省長官に就任するが、2015年のウィルスで長年共に働いた部下が死亡したことと、元々万丈目派であった事からケンヂたちに協力する。97年当時は痩せていたが、その後リバウンドで再度太ってしまったらしく、少年時代とほぼ同じ体型に戻っている。名前の由来はヤン坊マー坊天気予報。
- 敷島教授
- お茶の水工科大学教授でロボット工学の権威。娘を人質に取られた事で巨大ロボットを開発するなど“ともだち”一味に強制的に加担させられる。娘が最早取り戻せない事を悟ったのか、血の大みそかの後に離反。その罪の重さ、また無様な「ロボットとも呼べないようなもの」を作ってしまった失望感から、密かに新たなロボットの図面を書きつつも修理工を営んでいた。ヤン坊・マー坊の提案で再び巨大ロボットを開発し、ケンヂたちに協力する。しかし勝手に動き出したロボットを止めようとして瓦礫の下敷きになり、完璧な二足歩行で歩くロボットを見て涙しながら息絶えた。モデルは大槻義彦、名前の由来は鉄人28号、ゲッターロボの登場人物、敷島博士。
- 敷島レナ(しきしま レナ)
- 敷島教授に対する人質として組織に勧誘されたが、いつの間にか友民党の主要メンバーになる。“ともだち”(フクベエ)が死亡した事で精神が病んでしまい、当時“ともだち”の子を身籠もっていた女性を一人殺し、また高須のこともつけ狙っていた。その後、地球を滅亡させる最後の仕掛けを動かし、自らは投身自殺を図ろうとするがユキジに阻止される。
- 関東軍の総裁
- 敷島レナの元彼氏。自称「最悪」の人物。キリコの恋人を駅のホームから突き落として殺害した。以前より悪人に憧れていたが、実際に悪行(殺人)を犯した後は、その罪の意識に苛まれ苦しんでいた。関東軍の基地でケンヂに圧倒され負けを悟る。
- 三ツ木康隆
- ユキジの麻薬取締り官時代の上司。国際伝染病救済基金の名誉会長。元厚生労働大臣。“ともだち”亡き後、平和路線を行こうとするがトレーラーの下敷きになり死亡。孫が生まれたのがきっかけであったが彼の死後、家族は行方不明となる。
- 山崎
- 警視庁長官。蝶野将平の祖父で伝説の刑事“チョーさん”の相棒。“ともだち”の謎に近付きすぎたチョーさんを「絶交」した。ノンキャリアからの初の警視総監となった。チョーさんに対して激しい嫉妬の念を抱いており、自らの能力の限界を嘆いていたところ、“ともだち”からの救いの一言がきっかけで以後信奉者となる。蝶野を絶交しようとしたこともあるが、ともだち暦以降、蝶野を殺さず国境送りにするにとどまっている。
- 高須
- 万丈目の愛人。“ともだちランド”のドリームナビゲーターとして、“ともだち”に疑問をもつ者たちの洗脳を行う。“ともだち”の精子を体外受精させ、自らが聖母として“ともだち”の子を産もうとする計画を立てている。“ともだち”の子をはらんでいるが、その子が西暦以前の“ともだち”つまりフクベエの子なのか、それとも別の“ともだち”の子なのかは明らかにされていない。ドリームナビゲーターになる以前は小学校教師をしていた。
[編集] その他
- スペードの市
- 矢吹丈とともに関所を突破する謎の人物。病気の妹がいる。
- 関口先生
- ケンジ達の小学校の先生。小学校5年生の遠足でサダキヨを撮った写真を2014年に老人ホームでサダキヨに渡す。キリコの担任でもあった。
[編集] 用語
- ウイルス
- 世界を二度にわたって滅亡の危機に追い込んだ殺人ウイルス。“血の大みそか”以前のものは潜伏期間が無いに等しく、発症後はすぐさま体中至る所から激しく出血、感染者を即座に失血死させる。2015年に使われたものは風邪によく似た初期症状がまず現れ、その後数日の間に前述のような大量出血を引き起こす。キリコとフクベエと同級生であったヤマネのグループが開発してきた。
- 絶交
- “ともだち”の仲間ではなくなるということ。つまり、「殺される」「殺す」ことを指す。
- 首つり坂の事件
- 1970年、ケンヂたちが首つり坂の屋敷で幽霊を見に行った出来事。首を吊って自殺を遂げた女性の幽霊が出る、という噂が当時有名だった。バーチャルアトラクションでは1971年の出来事になっていた。
- 友民党(友達民主党)
- “ともだち”の信者たちで構成される政党。万丈目を党首として市民の支持を得て、遂には連立内閣に組み入り、結果“ともだち”は政治的権力を持つ。
- 地球防衛軍
- ウイルスをばらまいた宇宙人の侵略から地球を守るために、“ともだち”が作った部隊。東京の本部は高さ数百メートルの建物。特撮のような制服とヘルメットを身につけており、レーザー銃(但し玩具のように極端に出来が悪い)で武装している。一応拳銃などの現実的な武器も所持している模様。
- 親友隊
- “ともだち”の親衛隊。任務内容は地球防衛軍とほぼ共通している。指揮権は当初、万丈目が持っていたが、殺害後は新幹事長となった高須が掌握する。
- ともだちランド
- 遊園地のような洗脳施設。さまざまなバーチャルアトラクションがあり、その中の一つにケンヂや“ともだち”の子供時代を再現した仮想空間がある。ここで成績が悪かったり、洗脳されずに研修を終えた者は、再洗脳のためともだちワールドという場所へ送られる。
- ドリームナビゲーターと呼ばれるスタッフが洗脳の必要がある人物を見つけ出し、教育や指導を行う。またドリームクリーナーと呼ばれる清掃員が万遍なく配置されており、園内は常に清潔に保たれ塵一つ落ちていない。
- エロイムエッサイムズ
- 小泉響子が追っかけをしていたバンド。一時期はお笑い芸人のような仕事をする。メンバーはルシフェル斉藤、メデューサ井上、ダミアン吉田(脱退)、穣二・A・ロメロ(新加入)・不明 の4人で成り立つ。ダミアンは西日暮里の交差点で「悪魔くん」こと遠藤ケンヂに出会い、ケンヂの作った曲と破天荒なギター技術を教わった。それによりダミアンは演奏中たびたび独走状態に入るようになり、他のメンバーとの関係が悪化しバンドを脱退、穣二・A・ロメロが彼の後釜として加入する。後に穣二・A・ロメロと入れ替わりで復帰した。穣二・A・ロメロの由来は「ゾンビ」シリーズの監督として有名なジョージ・A・ロメロ。ダミアンは「オーメン」の主人公の名前だが、初期聖飢魔Ⅱのリーダーであったダミアン浜田が直接の由来である。
- “2000年血の大みそか”
- 謎の巨大ロボットが世界各地で突然暴れはじめ、市街地を踏み荒らしながら上述のウイルスを撒き散らした事件。2000年12月31日に起きた事件であるためこのように名付けられた。“ともだち”と、彼の率いる友民党が名実共に英雄となった事件でもある。首謀者は当時テロリストとして指名手配されていたケンヂ一派とされ、後の教科書にも正史として記録される。実際は“ともだち”自らによる犯行で、自作自演だった。
- 超能力
- フクベエ、万丈目、カンナ、神様が持っている。主にスプーン曲げに代表されるが、カンナと神様には予知能力らしきものがある。
- 1970年の嘘
- フクベエが予定とは違い、万博に行けなかったこと。そのため彼は外出を控え、ケンヂ達に嘘がバレぬよう必死で身を潜めた。
[編集] よげんの書
ケンヂ達が小学校の頃に秘密基地のメンバーで考えた『将来やってくるだろう悪の組織の地球征服』の方法を書いたもの。しかし、それとは別にフクベエ達がしんよげんの書を作っていた。
- よげんの書
- サンフランシスコで細菌兵器が散布される。
- ロンドンで細菌兵器が散布される。
- 大阪で細菌兵器が散布される。
- 羽田空港が爆破される。
- 国会議事堂が爆破される。
- 東京に巨大ロボットが襲来。世界各地で細菌兵器が散布される。
- しんよげんの書
- 集会で救世主が暗殺される。
- 聖母(キリコ)が天国か地獄をたずさえて降臨する。
[編集] ストーリーの時系列
[編集] 1950年代~1960年代
- 1959年
- 1967年(ケンヂ小学2年生)
- 1969年(ケンヂ小学4年生)
- 夏、ケンヂたちが秘密基地を作る。
- ヤマネ、オッチョに“しんよげんの書”の秘密を教えてあげるという約束をする。
- サダキヨ、フクベエと秘密基地で知り合う。
- フクベエ、ケンヂに万博の存在を話す。ケンヂ初めて、万博の存在を知る。
- 7月20日 - ケンヂとドンキー夜中までアポロ11号月面着陸の衛星中継を見る。
[編集] 1970年代
- 1970年(ケンヂ小学5年生)
- 一学期、サダキヨが転校して来る。
- フクベエ、万博に行けなくなり夏休みの間存在を隠すことに。
- 大阪万博に、オッチョ、ヨシツネ、マルオ、ユキジが行く。
- “首つり坂”の事件が起こる。
- 夏の終わり、ヤン坊マー坊兄弟によって秘密基地が破壊され、ケンヂとオッチョが報復を計る。ドンキー、ヨシツネ、マルオ助太刀する。
- フクベエの存在を隠し切ったためサダキヨ晴れてフクベエと友達になる。
- 二学期、サダキヨまた別の小学校に転校する。
- 1971年(ケンヂ小学6年生)
- フクベエ、理科室でサダキヨ(?)、ヤマネと共に、首をくくるも生き返るという奇跡を実験。ドンキーそこに遭遇。モンちゃん、ドンキー達を含めて5名が学校へ向かう。モンちゃんとケロヨンの回想とともだちランドでは一名削除。
- 秘密基地にあったものをタイムカプセルに埋める。
- 神様が経営するボウリング場が建設され、秘密基地が潰される。
- 1972年(ケンヂ中学1年生)
- ケンヂ、第四中学に入学。
- ケンヂ、4ヶ月分のこづかいを使って4千円のクラシックギターを買う。
- 1973年(ケンヂ中学2年生)
- ケンヂ、放送室をジャックして、20センチュリー・ボーイのレコードを昼休みに流す。
- 1979年(ケンヂ大学2年生)
[編集] 1980年代
- 1982年(ケンヂ23歳)
- ケンヂの先輩で、バンドのスパイダーが武道館でコンサートを開き、ファンで満杯にする。
- 1988年(ケンヂ29歳)
- オッチョ、商社マンとして働いていたとき、息子が交通事故に遭う。これを契機にしてタイに逃避行。
- オッチョ、偶然遭遇したある僧の元で修行をする。
- 1989年(ケンヂ30歳)
- オッチョ、インドで仏僧の格好をした姿を競争相手の商社マンに発見される。
[編集] 1990年代
- 1994年(ケンヂ35歳)
- キリコ、恋人の結婚の誘いを断る。その後、恋人が“ともだち”に殺される。
- 1995年(ケンヂ36歳)
- 1997年(ケンヂ38歳)
- キリコ、カンナをケンヂに預け失踪。
- ケンジ、酒屋をキングマートに改装する。
- お茶の水工科大学敷島教授の一家全員が忽然と姿を消す。
- ケンヂ、敷島教授の家で“ともだち”のマークを発見する。
- お茶の水工科大学、敷島ゼミの学生金田正太郎が伝染病で全身の血液がなくなり死亡。
- ケロヨンの結婚式。
- 小学校の頃の友人ドンキー(工業高校教師)が“ともだち”に殺される。
- ドンキーの葬儀にケンヂら参加・
- ドンキーの教え子であった田村マサオが、宗教団体教祖のピエール一文字を殺害。
- ケンヂ、マルオ、ヨシツネ、フクベエ、同窓会に参加。
- ケンヂ、モンちゃんらと共に1971年に埋めたタイムカプセルを掘り返す。
- モンちゃん、デュッセルドルフに仕事のため戻る。
- 将平の祖父チョーさんが、ヤマさんによって定年を迎える1週間前に殺害される。
- サンフランシスコで、謎の病原体が発生し多数の人が死ぬ。
- ケンヂ、ドンキーを殺害した“ともだち”の信者と遭遇。“ともだち”の打倒を決意する。
- ケンヂ、“ともだち”のコンサートに乗り込み、初めて“ともだち”と遭遇。
- “ともだち”、ケンヂに自分がカンナの父親であることを告白。
- 大阪で、“ともだち”一味によって病原体が蒔かれる。
- ケンヂ、クラス会でフクベエと会う。
- 羽田空港爆破。
- カンナ拉致されそうになり、ケンヂのコンビニが放火される。
- 家の庭の焼け跡から、“よげんの書”を掘り返す(母親が紫陽花を埋めていたところにケンジがうめた)。旅立つ。
- 拉致した敷島教授を“ともだち”幹部らが巨大ロボット製造協力のために脅迫を行う。
- 1998年(ケンヂ39歳)
- ケンヂ、敷島教授の娘が風俗で働いていることを突き止める。
[編集] 2000年代
- 2000年(ケンヂ41歳)
- オッチョ、タイ・バンコクで友民党・衆議院議員万丈目と出会う。麻薬取引の現場を見られオッチョが救った女性を口封じのため刺殺。直後のケンジからの電話で裏に隠された陰謀を解き明かすため日本への帰国を決意する。
- オッチョ、タイ・ミャンマー国境で、“ともだち”が建てた麻薬工場を爆破。その時、巨大ロボットの存在を知る。
- オッチョ、日本に帰国。ケンヂと再会。
- ケンヂ、敷島教授の娘と会う。
- ケンヂ、オッチョ、霞ヶ関の地下で巨大ロボットと遭遇。
- 「“ともだち”のマークを取り戻そう」の合図の元、マルオ、ヨシツネ、モンちゃん、フクベエ、ユキジを招集。
- カンナ、山形のユキジの知り合いの家に預けられる。
- 12月21日 - 国会議事堂が爆破(のち記念館に改装)。
- 12月31日(”血のおおみそか”) - 世界同時多発テロが発生する。巨大ロボが東京を破壊する。
- オッチョ、ユキジ、モンちゃん、友民党本部に乗り込む。
- ケンヂ、フクベエ、“ともだち”らしき人物を追いつめるも、フクベエと共に死亡(?)
- 友民党がウイルスのワクチンを世界に広める。
- ケンヂ、オッチョ、マルオ、巨大ロボットに向かう。ケンヂ、21世紀になったその時巨大ロボット大爆発するが、逃げる。(記憶喪失になる)
- “ともだち”、ウイルスのワクチンを世界中に配布する。
- 2001年
- 1月
- 2002年
- モンちゃん、病床から“しんよげんの書”を手に入れたとユキジに告白。その二日後、サダキヨに会いに行きその夜に撲殺される。
- キリコ、鳴浜町に元働いていた病院のウイルスのワクチンのデータを捜しに帰ってくる。
- 2003年
- キリコ、ヤマネのウイルス開発を止めるように説得。ヤマネ、研究開発を断念。
[編集] 2010年代
- 2014年
- オッチョ、東京湾海底トンネルから角田と脱獄。
- 小泉響子、“ともだちランド”に迎えられる。そこで、ヨシツネと出会う。
- 小泉響子、バーチャルランドに入り、“首つり坂”の事件を体験する。
- カンナ、カジノでラビット・ナボコフというゲームで店が潰れるぐらい稼ぐ。
- カンナ、教会にタイマフィア、中国マフィアをローマ法王殺害を阻止するために仲間に付ける。“ともだち”の一味に命を狙われるもオッチョが救出。
- サダキヨ、カンナたちの学校に英語教師として赴任。小泉響子を“ともだち”の家に連れていく。しかし、“ともだち”を裏切り小泉と共に元担任関口が住む老人ホームに向かう。
- カンナ、サダキヨの所へ校長と向かう。途中、校長にカンナの父が“ともだち”だと聞かされ特殊な能力で車を爆破、停車させ校長は瀕死の重傷。
- 老人ホームにサダキヨ、小泉響子、カンナ、ヨシツネが集まる。サダキヨ、“ともだち”を殺害しに行くも、途中で死亡(?)。
- ユキジ、ヨシツネ遭遇。
- 西アフリカ、ンドンコ共和国で伝染病が蔓延。
- 2015年
- 1月1日
- マルオ、春波夫のマネージャーとして“ともだち”暗殺のために行動。
- 春波夫、“ともだち”と接見。マルオ、全身に爆弾を抱え、爆殺を企てるもケンヂの言葉を思い出し中止。
- 1月2日
- オッチョ、1969年のヤマネとの約束を思い出し小学校の図書館へ向かう。そこで「ひみつ集会のおしらせ」を発見し、理科室へ。そこへ“ともだち”'(フクベエ?)が現れるが、ヤマネによって殺害される。
- 世界中のマスコミにより、“ともだち”の死亡が伝えられる。
- 1月3日
- 政治犯など3000名恩赦。反旗を翻した“ともだち”の一味が次々と死亡。
- 世界各地で、2000年の“血のおおみそか”を上回るウイルスが猛威をふるう。
- キリコ、アメリカ、ドイツと世界各地で自分が製造したワクチンを渡す旅をする。
- 万国博覧会開会式。ローマ法王暗殺を、“ともだち”が救う。
- 世界各地で、防毒マスクをつけたスーツ姿のセールスマンが殺人ウイルスを散布。
- 中央アジア、ウイルスによる被害が甚大なため出入国が禁止され、完全に封鎖される。
- 日本、外出するには防毒マスクが必須になる。
- 5月4日
- 友民党が、聖母が降臨したと各紙マスコミに発表。
- 万国博覧会に来ていた人間に優先的にワクチンが配られる。
- 東京が壁で分断されていく。
- 西日暮里の十字路でエロイムエッサイムズのギター・ダミアン吉田が、「悪魔くん」(ケンジ、相手のバンド名にちなんで名乗る)と遭遇し演奏を聴く。
[編集] ともだち暦
- ともだち暦元年(2016年)
- 西暦が終わり、ともだち暦が始まる。東京の生活水準・文化は1950年代~1970年代水準まで後退。
- カンナ、殺人ウイルスのワクチンを打つ。
- タイマフィア、中国マフィア、“ともだち”の本部に攻撃を仕掛けるも全滅。
- チャイポン、その3日後死亡。
- ともだち暦3年(2018年)
- オッチョ、2年間全国を見て回った後、東京に戻る。その後、サナエとカツオ(モデルは『サザエさん』)に匿われる。
- 「氷の女王一派」のリーダー、カンナは同年8月20日に「ともだち」に対し武装蜂起を計画。結局、作戦は中止になったが、その直後に「地球防衛軍」の襲撃を受け49人が殺害され、カンナとオッチョが連行される(実際カンナを捕まえたのは"親友隊"だった)。
- カンナとオッチョは万丈目から「ともだち」暗殺を手助けするよう言われる。
- 蝶野刑事、東北地方にある「北方検問所」の警備を担当。
- この時代の税金は「米」(年貢?)。脱税者は射殺 税は「チョージャ様」(長者?)へ納められる。
- 北方検問所に宇宙人襲来する。自ら「矢吹丈」と名乗る。後にケンヂと判明。ケンヂについて来た大人数の人々(自称ヒッピー)が村に押し寄せ、圧政を強いられていた村人も反乱を起こす。
- 東北と関東の関所にある街(性風俗店と関所偽造通行手形屋が主)でケンジは漫画家の氏木と出会う。蝶野、スペードの市の罠にはまり関東軍に捕まる。
- 氏木が作成した大量の偽造手形で関東に入ったケンヂ・スペードの市の一団・志願者によって関東軍の城を襲撃、陥落に成功し、捕らえられた人々と蝶野も救出される。
- カンナの母親キリコの所在が判明、東京・東村山の共同体でワクチン開発を続ける。そこでマルオはケロヨンと再会する。
- キリコ、研究室で自ら新型ワクチンの人体実験を行う。実験は成功。
- カンナ・オッチョ・ユキジ「ともだち」暗殺を実行に移すも計画が漏れていたために万丈目が高須に射殺されカンナも「絶交」されかかるが無事脱出。
- 「ともだちタワー」の地下で「空飛ぶ円盤」が建造されていた。開発者は科学技術省長官になっていた、マー坊。
- 「ともだち」地球滅亡計画を発表。自らがすべての事件の黒幕であることを告白。
- カンナ、ケンヂが万博会場に訪れることを信じライブを行うことを決心する。
- マルオ、ケロヨン、関所にて地球防衛軍に狙われるが、奇跡的に生還していたサダキヨと共に万博会場へ向かう。
以上、コミックスより。
[編集] 単行本
- 20世紀少年
- ともだち(ISBN 4091855318)
- 予言者(ISBN 4091855326)
- ギターを持った英雄(ISBN 4091855334)
- 愛と平和(ISBN 4091855342)
- さいかい(ISBN 4091855350)
- 最後の希望(ISBN 4091855369)
- 真実(ISBN 4091855377)
- ケンヂの歌(ISBN 4091855385)
- ラビットナボコフ(ISBN 4091855393)
- 顔のない少年(ISBN 4091855407)
- 成分表示(ISBN 409186631X)
- ともだちの顔(ISBN 4091866328)
- 終わりの始まり(ISBN 4091866336)
- 少年と夢(ISBN 4091866344)
- ばんぱくばんざい(ISBN 4091866352)
- 鏡のむこう(ISBN 4091866360)
- クロスカウンター(ISBN 4091866379)
- みんなの歌(ISBN 4091866387)
- 帰ってきた男(ISBN 4091866395)
- 人類の勝負(ISBN 4091866409)
- 宇宙人現る(ISBN 4091801595)
- 正義の始まり(ISBN 4091808050)
- 21世紀少年
- “ともだち”の死(ISBN 9784091812162)
- 20世紀少年(ISBN 9784091814951)
[編集] 映画
2008年から3部作で公開予定。2008年の1月から6月まで第1、2章を撮影、8月から第3章を撮影予定。第1章は2008年8月30日、第2章は2009年1月、第3章は2009年秋公開予定。製作は日本テレビ放送網など。制作プロダクションはシネバザール、オフィスクレッシェンド。配給は東宝。
[編集] 外部リンク
小学館漫画賞一般向け部門 |
||||||||||||||
|
|
|