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『HEAT-灼熱-』(ヒート-しゃくねつ)は、ビッグコミックスペリオール(小学館)に連載されていた武論尊原作、池上遼一作画の漫画作品(全17巻)。2004年2月に映画化された。第47回(平成13年度)小学館漫画賞受賞。
[編集] 漫画
[編集] ストーリー
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
新宿歌舞伎町に突然現れた男、唐沢辰巳。わずか2日でホストクラブを乗っ取り、警察や暴力団、そして外国マフィアをも相手に立ち向かう唐沢は、次第に周りの人々を惹きつけて行く。
[編集] 登場人物
- 唐沢辰巳 (からさわ たつみ)
- ホストクラブ『新宿租界』オーナー。背中に鶴の刺青を持つ。
- 伊丹 (いたみ)
- 闇金融『伊丹商事』社長。現役の東大生。
- ハッキングに長け、情報収集を得意とする。唐沢と出会い、資金援助を担当する。
- 金 (キム)
- 日本人の父親を持つ在日韓国人で、『新宿租界』の支配人。伊丹のボディーガードだったが、無担保で金を借りに来た唐沢を撃退しようとして返り討ちにされたことをきっかけに、唐沢の盟友となる。
- タン
- 『新宿租界』のホスト。元・広東の組織の一員だったが、『新宿租界』乗っ取りの際のトラブルが縁で唐沢の元へ。レイモンド・タオとの抗争時に、病院に居る唐沢を狙った刺客たちに頚動脈を切られるて気絶する。が、気力を振り絞り自らの命と引き換えに唐沢を守る。その最期は刺客と共に手榴弾で爆死するというものだった。
- 羅 (ロー)
- 広東の組織のボス。『新宿租界』乗っ取りのトラブルに乗じてボスを殺害し、新たなボスとなる。唐沢の盟友だったが、今泉の死後に配属された新副署長に射殺される。
- 林(リン)
- 台湾の組織のボス。在日台湾人。左目(彼の視点から見て)の方に疵のある巨漢。唐沢の盟友であったが、羅の死後に家族を傷つけられて以来、唐沢を裏切り、対立することとなる。
- 最後は石倉にこめかみを撃たれて死亡。
- ハン
- 韓国の組織のボス。唐沢を裏切り、父親であるハン先生から追放されていたが、
- 父親の自殺と共に再び組織に復帰した。
- 村雨 (むらさめ)
- 広域暴力団「関西山王会」関東総本部長。長髪に眼鏡の男。
- 藤巻 (ふじまき)
- 「関東山王会」総本部長。組のナンバー3。似非関西弁のかなりの巨漢で、ロリコン。
- 一時期は唐沢と対立するも、歌舞伎町での偵察を経て次第に唐沢と距離を縮めてゆき、やがて唐沢とは仲間になる。ダンテと伊丹の歌舞伎町支配によって勢いはすっかり衰え、癌に患かってしまったが、唐沢の復活によって勢いを取り戻す。その勢いからは知らないが、ダンテの秘書を強姦し、昇天させたところから見ても「しつこいだけでイマイチ」だったセックステクもかなり上達したようである。
- 石倉 (いしくら)
- 「関西山王会」四代目代行。額にほくろがある。山王会組長の座を巡って藤巻、村雨と対決するも、レイモンド・タオとの戦いを経て、息子クーリー・タオの補佐役として海南商事を支えていくこととなる。
- 尾形市造 (おがた いちぞう)
- 「関西山王会」四代目組長。
- 栗木 (くりき)
- 東新宿署署長。出世するために裏社会と繋がりを持つ。
- 中谷里見
- 唐沢の女。
- クーリー・タオ
- レイモンドの息子。感情を教わらず、冷酷な殺人マシーンとしてレイモンドの足として働いていた。唐沢達との出会いが彼を変える。
- レイモンド・タオ
[編集] 映画
すでに2作作られている。
[編集] STAFF
- 原作:武論尊
- 漫画:池上遼一
- 企画:谷口則之 大谷晴康
- 原案協力:大島誠、赤名英之、(小学館「隔週刊ビッグコミックスペリオール」編集部)
- プロデューサー:酒井陽郎 佐藤敏宏
- アソシエイトプロデューサー:林由恵
- 監督:横井健司
- 助監督:中村章
- 脚本:伊藤秀裕 江良至
- 撮影:今井裕二
- 音楽:O.N.O
- 主題歌:THA BLUE HERB「MY HEAT」
- 音楽プロデューサー:千石一成
- 音楽協力:遠藤浩二
- 美術:塩田仁
- 録音:沼田和夫
- 音響効果:丹雄二
- 照明:内原真也
- 編集:太田義則
- 制作プロダクション:エクセレントフィルム
[編集] 出演
[編集] HEAT-灼熱-製作委員会
- カルチュア・パブリッシャーズ
- 小学館(中村隆宏、粂田昌志、後藤昌弘、志波秀宇、秋本輝夫、杉山千絵、石橋嘉仁、相澤弘、森田康夫)
- ケイエスエス
- 日テレ
- バイオタイド
- クライムミュージックエンタテインメント
- エクセレントフィルム