隼鷹 (空母)

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隼鷹（じゅんよう）は、日本海軍の航空母艦。飛鷹型航空母艦の2番艦。 ただし、隼鷹型航空母艦の1番艦とする資料もある。

目次 1 艦歴 2 年表 3 歴代艦長 4 同型艦 5 参考文献 6 関連項目

[編集] 艦歴

隼鷹は、飛鷹同様有事改造を前提に建造中の日本郵船の豪華客船「橿原丸」（かしわらまる）を空母へ改装したものである。ミッドウェー海戦後で4隻の主力空母（赤城、加賀、蒼龍、飛龍）を失って手薄になった機動部隊にあって、速力は正規空母の30kt以上に比較して遅く、鋼板も薄く防御能力でも見劣りしたが、蒼龍なみの航空機搭載量を持つ飛鷹と隼鷹は貴重な航空戦力となった。

竣工後はアリューシャン列島への攻撃、南太平洋海戦、マリアナ沖海戦などに参加した。1944年12月9日、マニラへの輸送任務から佐世保への帰投中、女島付近で米潜水艦「シーデビル」と「レッドフィッシュ」による雷撃で魚雷2本が艦首および右舷機械室に命中、死者19名、浸水5000トンの被害を受けたものの、片舷航行が可能だったため13ノットの速力でかろうじて佐世保に帰投した。その損傷のため佐世保で修理・繋留されたまま終戦を迎えた。

終戦時、機関部の修理が完全に行われていなかったため外洋航行ができず、引き揚げ任務の特別輸送艦に指定されることなく解体処分された。商船への復帰はならなかったが、太平洋戦争を生き延びた商船改造艦艇の中で最大級の船舶であった。

[編集] 年表

• 1939年3月20日 - 三菱重工業長崎造船所にて起工
• 1941年6月26日 - 三菱長崎造船所で進水
• 1942年5月3日 - 竣工、空母「隼鷹」と命名。第二機動部隊第四航空戦隊に編入
• 1942年5月26日 - MI作戦の支作戦として、空母「龍驤」とアリューシャン列島に出撃。
• 1942年6月3日 - ダッチハーバー攻撃で初陣。5日にも同様の攻撃、その後ミッドウェーに展開の第一機動部隊との合流を命じられるが、第一機動部隊壊滅のため翌6日引き返す。
• 1942年10月24日 - 第二航空戦隊の一員として南太平洋海戦に参加。
• 1943年11月5日 - 沖ノ島近海にて米潜水艦の魚雷攻撃を受けて損傷
• 1944年6月20日 - マリアナ沖海戦にて煙突付近に直撃弾二発を受け発着艦不能に
• 1944年12月9日 - 女島付近にて米潜水艦の魚雷攻撃を受けて損傷、1945年3月末まで修理
• 1945年2月11日 - 第一航空戦隊から外される
• 1945年4月20日 - 第四予備艦となる
• 1945年6月20日 - 警備艦となる
• 1945年11月30日 - 除籍
• 1946年6月1日 - 旧佐世保工廠ドックにて解体開始
• 1947年8月1日 - 解体完了

[編集] 歴代艦長

• 石井芸江大佐（艤装員長）昭和16年10月1日-
• 石井芸江大佐 昭和17年5月3日-
• 岡田為次大佐 昭和17年7月20日-
• 長井満大佐 昭和18年2月12日-
• 大藤正直大佐 昭和18年12月25日-
• 渋谷清見大佐 昭和19年2月21日-
• 欠 昭和19年12月20日-
• 前原富義大佐 昭和20年5月12日-

[編集] 同型艦

• 飛鷹

[編集] 参考文献

• 長谷川藤一、軍艦メカニズム図鑑-日本の航空母艦、グランプリ出版、1997年
• 雑誌「丸」編集部、写真｜日本の軍艦　第4巻　空母Ⅱ、光人社、1989年
• モデルアート臨時増刊、艦船模型スペシャルNo.18-商船改造空母、モデルアート社、2005年

[編集] 関連項目

• 大日本帝国海軍艦艇一覧

表・話・編・歴 大日本帝国海軍の航空母艦
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括弧は未成艦