オウム真理教の音楽
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オウム真理教の音楽では、オウム真理教が制作した音楽について、詳細に解説する。
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[編集] 概要
オウム真理教は、麻原彰晃自身が音楽が好きであったことや石井紳一郎等の音楽教育を受けた幹部が居たこともあり幅広い音楽活動を行っており、非常に多数の宗教曲を製作していた。また、この一環としてロシアにオーケストラ「キーレーン」を所有しており、演奏会も開催された。
製作された曲は、テープなどに録音し信者や一般人に配布や販売が行われ、主に教義のために使用された。教団の内部でしか使われない曲も多い。
信者によって構成されたロックバンド「完全解脱」が存在していた。
[編集] オウムソング
オウム真理教は、教義や宣伝の為に、非常に多数の「宗教歌」を製作していたことも有名で、オウムソングとして知られている。真理党が出馬した当時選挙活動時に使用されたり、オウム真理教放送で使用されたこと、また多くのマスメディアでも取り上げられたことで有名になった。
これらの曲は大部分は麻原彰晃自身が歌っており(他に青山吉伸ら幹部が歌った物も多数存在する)、作者については麻原彰晃自身とされているが、不明な点が多い。オウム出版の楽譜集「シンセ音楽を楽しもう」に収録された26曲は「尊師26曲集」として知られている。
オウムソングを代表する歌は、「尊師マーチ」や「魔を祓う尊師の歌」、「エンマの数え歌」、「極厳修行者音頭」、「青蓮華に捧げる歌」などがある。
[編集] オウムソングの内容
内容は、ほとんどが教団の教義や麻原を称えるようなプロパガンダばかりで、過激な歌詞の歌も多く存在する。音楽は、ほとんど電子楽器で構成された音楽で、かなりチープな印象を受ける(マインドコントロール効果を狙って、トランス音や単純な繰り返しを多用しているとの指摘もある)。
有名なアニメソングに酷似した歌があることが、問題になったこともある。「救えオウム ヤマトのように」の伴奏はささきいさおの「宇宙戦艦ヤマト」のキーを短調から長調へ変えたパクリであると指摘されており、オウマーの中では「宇宙戦艦ヤマト」の伴奏で「救えオウム ヤマトのように」を歌っていた者もいたらしい。
テレビ等のメディアでは、倫理的ではないとして自粛されている。
[編集] アストラル音楽
主にシンセサイザーで構成されたインストゥルメンタルのヒーリング・ミュージックとなっている。純粋な癒しを主眼に置いて製作されており、教団が音楽が心に与える効果を深く信じ重視していたことを伺わせる。現在も一部の曲をアーレフから購入することが可能である。
[編集] 著名なオウムソング一覧
- 尊師マーチ
- 麻原彰晃マーチ
※上の2つは曲が共通。「マーチ」にはその他にもバージョンがあるとされている。
- SSAの歌
- エマホ
- 哀しみの動物世界
- ガネーシャ体操
- 救済ストーリー
- 救済の構図
- 極限修行者音頭
- 光音天
- 地獄
- 修行よすすめ
- 進軍(ポアしかない!)
- 神聖世界
- 真理教、魔を祓う尊師の歌
- 真理のあなたに
- 真理の鐘を待つ歌九首
- 救えオウム ヤマトのように
- ストップ・ザ・オウムバッシング
- 青蓮華に捧げる歌
- 大神聖天
- 戦いの雄叫び
- 人間転生
- はばたけ!明日に向かって
- 秘密のダーキニー
- 味覚の歌
- 貪りの苦しみ
- 無明意識堕落天
- 無常
[編集] 尊師26曲集
- 神聖賛歌
- 天へ帰れ
- 覚者の数え歌
- 輪廻を超える
- 黎明
- 五戒の歌
- マハーヤーナ
- タントラヤーナ
- ヴァジラヤーナ
- 未来へ
- 賛歌
- 戦え!真理の戦士たち
- 超越神力(オウム真理教のアニメ、超越世界の主題歌)
- 覚者
- 輪廻転生
- 打ち勝て悪魔に
- 休まずたゆまず真理の修行
- 修行者の歌
- 進め真理教
- 戦え!真理の戦士たち2
- さまよえるバルド
- エンマの数え歌(私はやってない!潔白だ!)
- 真の意味
- 魂の苦悩
- 愛のために生きる
- 戦え!真理の勇者