オカムラ鉄工乗っ取り事件
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オカムラ鉄工乗っ取り事件(オカムラてっこうのっとりじけん)は、オウム真理教が石川県の企業を乗っ取った事件。
[編集] 概要
乗っ取られたオカムラ鉄工は、石川県寺井町(現・能美市)に本社を置く油圧シリンダー製造会社であった。
オカムラ鉄工は、不渡手形を掴まされ資金繰りが悪化、銀行の追加融資を受けるなど再建が模索されていた。
ところが、オカムラ鉄工の経営者がオウム真理教の信者で、麻原彰晃に相談したことから、教団が経営に関与することになった。
麻原は「2ヶ月で無借金経営にする」と豪語し、1992年9月14日にオカムラ鉄工社長に就任した。
しかし、壁にオウム真理教のポスターが貼られたり、社内放送でオウム真理教の音楽を流すなど会社のオウム化を進めた結果、従業員の8割が退職し、就任2ヶ月目に再度の不渡手形を出し倒産した。
翌年春に、オカムラ鉄工の工場にあった工作機械をサティアンに持ち込んだ。これらの機械を使って、後に自動小銃が密造されることになった(自動小銃密造事件)。