オウム真理教のアニメ
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オウム真理教のアニメでは、オウム真理教が制作したアニメについて解説する。
[編集] 概要
『超越世界』
オウム真理教はアニメ・漫画ファン層への布教を目的として、1991年に「MAT(マンガ・アニメ・チーム)」というスタジオを設ける。オウム出版から漫画を出版するかたわら、OVAも制作した。
『あなたもなれるかも? 未来を開く転輪聖王』(1巻・2巻、オウム出版)などの漫画単行本は、広く販売・配布された。それに比べてアニメの場合は、内部関係者・信者向けの意味合いが濃く、一連の事件発覚前にはあまり知られていなかった。
アニメには、青山吉伸弁護士・上祐史浩・石井久子・飯田エリ子も登場する。麻原彰晃の声を演じているのは、麻原自身である。また、麻原がナレーターを務めることもあった。
アニメ2バージョン制作されている、なお、アニメの主題歌は2バージョンとも超越神力である。
[編集] 解説
アニメでの美化された麻原彰晃と、実際の麻原とのギャップは、1995年当時マスメディアでも話題になった。作画的にはなかなか優れたレベルではあるが、全体としては同人作品レベルといえる。しかしその希少性、話題性に価値を見出す好事家も存在する。なお、近年一部の動画配信サイトに『超越世界』がアップロードされ、ランキングの上位に入るなど話題になった。しかし作中にサブリミナル効果の恐れがある映像もあるため、うかつに観るべきでないのは事実である。
[編集] 関連書籍など
「AUM MAT STUDIO」関係者の証言は、以下の出版物に見ることができる。
- 『Quick Japan』 vol.13(取材・文・岡田斗司夫)
- 太田出版 1997年4月、ISBN 4-87233-329-2
- pp.202-213所収の、「フィルムは生きているか? -- 元オウム・アニメーターの告白」
- 岡田斗司夫・著『世紀の大怪獣!!オカダ -- 岡田斗司夫のお蔵出し』
- イースト・プレス 1998年7月 ISBN 4-87257-125-8 (上記インタビューを収録)