桃太郎電鉄シリーズ
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桃太郎電鉄シリーズ(ももたろうでんてつシリーズ)は、鉄道会社の運営をモチーフにしたボードゲーム形式のコンピュータゲーム・テレビゲームシリーズ。
第1作目はファミリーコンピュータ用ソフトで、1988年12月2日にハドソンより発売。監督はさくまあきら、イラストは土居孝幸。音楽はサザンオールスターズの関口和之の他、シリーズの一部の作品には宮路一昭や池毅も参加。
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[編集] 概要
現在でも様々なゲーム機向けに発売されているほか、携帯電話用のアプリとしても配信されている。大抵は「桃鉄」と略されているが、地域によっては未だに「桃電(ももでん)」と呼ばれ、『桃太郎伝説』と混同されている(第1作目のパッケージには「桃鉄(ももてつ)と呼ぼう!」と書かれており、カセットのラベルに至っては「桃鉄」の2文字しか書かれていない)。
物件駅・物件数や、貧乏神とキングボンビーの悪行は、基本的に作品ごとに増加している。また、近作では高額物件を中心に価格のインフレがすすんでいる。桃太郎ランドという物件を見るとわかるように、最新作の『16』では第1作の価格(50億円)から200倍(1兆円)になっている。
ゲームシステム的には、第1作目はまだ未成熟なものであり、鉄道自体を購入できるなど、ゲームテーマも異なるものとなっている。しかし、この第1作目を評価するゲーマーや、鉄道マニアも多い。
実質的には、第2作目の『スーパー桃太郎電鉄』からが、現行のゲームシステムのベースとなっている。以降のシリーズでは、キングボンビーなどの新キャラクターや、新カードの追加などが行われているものの、ルール自体大きな変化はしていない。
[編集] 制作の背景
さくまあきらと堀井雄二で新しいゲーム話をしていた際に「双六をベースにしたゲームが作りたい」という話題になった。さらに、さくまあきらが心から尊敬していたという堤義明(当時西武グループ会長)の「リゾートを買い取り、そのための鉄道を通す」という理論を加え考えついたゲームが桃太郎電鉄であり、堀井雄二が考えついたのが『いただきストリート』である。
桃太郎電鉄は、当初は桃太郎とは関係ないゲームとして開発されたが、実際に作品名などを決めるにあたり、すでにファミリーコンピュータ用ソフトとしてヒットしていた『桃太郎伝説』をもじって桃太郎“電鉄”とし、桃太郎などを登場させるに至った。
[編集] 基本ルール
- プレイ人数は1〜4人(PCエンジンでは一部5人)。1人で遊ぶ場合は相手はコンピュータが代行する。汽車の色は1P青、2P赤、3P黄、4P緑。
- プレイヤーは社長になり、目的地を目指しながら各地をまわり物件を購入、その利益や資産で勝敗が決まる。
以下、ここでは第2作目『スーパー桃太郎電鉄』以降の基本ルールを説明する。第1作目のみ、少し性質が違う。
- 最初に目的地の駅が決められる。
- プレイヤーは順番にサイコロを振り、出た目の数だけ汽車を進め、目的地を目指す。
- プレイヤー全員の行動が終わると1ヶ月が経過。1年は4月から始まり、3月までの12ターンである(ただし第9作目の『V』までは4月〜2月の11ターンで1年とされ、3月は決算=中間発表である)。
- 目的地に最初に到着したプレイヤーは、援助金がもらえる。そして再び目的地が設定される。
- 誰かが目的地に到着した時点で、最も目的地から離れていた人には、罰として貧乏神がとりつく。貧乏神はとりつかれたプレイヤーに不利益な行動をする。
- 道中、立ち寄った駅で物件を購入すると、1年終了後の決算で収益が入る。さらに、1つの駅の物件をすべて買う(独占する)と決算で得られる収益が2倍になる。
- カードを入手すると、サイコロを振るかわりにカードが使える。効果は、自分の振るサイコロの個数が増えたり、相手の行動に制限を加えるなど様々。
- 設定した年数を繰り返し、最終的に資産が一番多かった人の勝ちとなる。資産とは、持ち金+所持物件の総価格を合計した額のこと。
[編集] 桃太郎電鉄シリーズ全作品
[編集] シリーズ一覧
数字は公式な作品番号。廉価版については表記していない。機種名は以下の略称を使用する。PS2版の媒体はCD-ROMである。
FC=ファミリーコンピュータ、PCE=PCエンジン、GB・GBA=ゲームボーイ・ゲームボーイアドバンス、SFC=スーパーファミコン、GG=ゲームギア、PS・PS2=プレイステーション・プレイステーション2、GC=ゲームキューブ、DS=ニンテンドーDS、Wii=Wii
この記事は、下記のページに内容を分割しています。このテーマに関する情報については、それぞれのページをご参照ください。
- 桃太郎電鉄(FC:1988年12月2日)
- スーパー桃太郎電鉄(PCE:1989年9月15日、GB:1991年3月8日、FC:1992年3月20日)
- スーパー桃太郎電鉄II(PCE:1991年12月20日、SFC:1992年8月7日、GB:1994年2月18日)
- スーパー桃太郎電鉄III(SFC:1994年12月9日、GG:1995年12月15日)
- スーパー桃太郎電鉄DX(SFC:1995年12月8日)
- 桃太郎電鉄HAPPY(SFC:1996年12月6日)
- 桃太郎電鉄7(PS:1997年12月23日)
- 桃太郎電鉄jr. 〜全国ラーメンめぐりの巻〜(GB:1998年7月31日)
- 桃太郎電鉄V(PS:1999年12月16日)
- 桃太郎電鉄X 〜九州編もあるばい〜(PS2:2001年12月13日)
- 桃太郎電鉄11 ブラックボンビー出現!の巻(PS2・GC:2002年12月5日)
- 桃太郎電鉄12 西日本編もありまっせー!(PS2・GC:2003年12月11日)
- 桃太郎電鉄USA(PS2:2004年11月18日)
- 桃太郎電鉄G ゴールド・デッキを作れ!(GBA:2005年6月30日)
- 桃太郎電鉄15 五大ボンビー登場!の巻(PS2:2005年12月8日)
- 桃太郎電鉄16 北海道大移動の巻!(PS2:2006年12月7日、Wii:2007年7月19日、Xbox360:2007年12月6日)
- 桃太郎電鉄DS TOKYO&JAPAN(DS:2007年4月26日)
- 桃太郎電鉄20周年(DS:2008年12月予定)
[編集] 携帯電話版シリーズ一覧
2005年以降、携帯電話で遊べる桃太郎電鉄が、ハドソンより配信されている。いずれのアプリも毎月1日のバージョンアップで、スリの銀次のイラストが変わるなど、携帯電話版ならではの要素がある。なお、ナンバリングとしては、上記の桃太郎電鉄シリーズには含まれない(ただし、桃太郎シリーズ通算のナンバリングには含まれている)。
- 桃太郎電鉄TOKYO
- NTTドコモ:iアプリ版(2005年2月7日配信開始)
- au:EZアプリBREW版(2006年1月26日配信開始)
- ソフトバンクモバイル:S!アプリ版(2007年4月2日配信開始)
- 桃太郎電鉄JAPAN
- NTTドコモ:iアプリ版(2005年11月1日配信開始)
- au:EZアプリBREW版(2006年8月10日配信開始)
- ソフトバンクモバイル:S!アプリ版(2007年4月2日配信開始)
-
- 桃太郎電鉄JAPAN豪華版
- NTTドコモ:903i向けメガゲーム版(配信中)
- 桃太郎電鉄WORLD
- NTTドコモ:iアプリ版(2006年4月1日配信開始)
- au:EZアプリBREW版(2007年2月1日配信開始)
- ソフトバンクモバイル:S!アプリ版(2007年9月3日配信開始)
- 桃太郎電鉄CHUBU
- NTTドコモ:iアプリ版(2006年11月1日配信開始)
- au:EZアプリBREW版(2007年9月6日配信開始)
- ソフトバンクモバイル:S!アプリ版(2007年9月3日配信開始)
- 桃太郎電鉄KANTO
- NTTドコモ:iアプリ版(2007年5月1日配信開始)
- au:EZアプリBREW版(2008年2月1日配信開始)
- 桃太郎電鉄TOHOKU
- NTTドコモ:iアプリ版(2007年11月1日配信開始)
- 桃太郎電鉄 HOKKAIDO
- NTTドコモ:iアプリ版(2008年6月1日配信開始)
また今後も、携帯電話版は様々なマップがリリースされる予定である。
[編集] 携帯電話版シリーズの特徴
- プレイ年数は1年、3年、5年、10年、20年から選択。
- 人数は、プレイヤーに固定のコンピュータ2人を加えた、3人プレイのみ。
- 物件の増資は出来ない。
- 「ブロックカード」が存在しない代わりに、妨害系カードの成功率がかなり下がっている。
- ソフトの容量に限りがあるため、登場するキャラクターや使用されているBGMの数は、家庭用シリーズより少ない。
- 季節ごとにマップの色が変わらないため、移動中にも季節が分かるよう、常に何月なのかが表示される(豪華版は季節ごとの色変化が起きる)。
- スリの銀次が毎月時事ネタにあわせて変装する姿を変える
- 毎月1日に提供されるソフトウェアのバージョンアップにより、発生イベントの追加・変化や、対戦相手の入れ替え、スリの銀次の変装の入れ替え等が行われる。
- iモード、EZweb、Y!ケータイ共に、月額315円の会員登録をすることで、公開されているすべての桃太郎電鉄アプリが遊べる。
[編集] 桃太郎電鉄TOKYO
- NTTドコモのFOMA端末・auのWIN端末・ソフトバンクモバイルの3G端末向け桃太郎電鉄シリーズの第1作目。
- 2007年2月にソフトバンクモバイルの3G端末向けにも配信が開始され、これでようやく三大キャリア全ての端末向けに配信されることとなった。
- 舞台は首都圏。秋葉原、六本木、浅草、川崎、大宮など、地方編ならではの駅が登場。
- マップ画面でのBGMは、桃太郎電鉄Xの九州編マップのBGMが使われている。
- マスに止まったとき、ある一定の確率で、「地理も積もればクイズ」という四択クイズが出題される。不正解でも罰則は特に無いが、正解すると賞金がもらえる。
- 貧乏神はキングボンビー、ミニボンビー、ボンビーモンキーにのみ変身する。
- 2006年11月のバージョンアップで、全体図が見られるように変更された。
- au・ソフトバンク版のみ、マップ右上(北東部)に野田、柏の物件駅が追加されている。
- スリの銀次が出現頻度が高い。
[編集] 桃太郎電鉄JAPAN
- ドコモのFOMA端末・auのWIN端末・ソフトバンクの3G端末向け桃太郎電鉄シリーズの第2作目。
- 舞台は日本全国だが、家庭用ゲーム機向けの桃太郎電鉄シリーズとはマップがかなり異なる。家庭用ゲーム機版にはなかった群馬県の駅(高崎・草津)をはじめ、家庭用ゲーム機向けの過去の桃太郎電鉄シリーズに登場したことのない物件駅が多数登場。逆に家庭用ゲーム機版にはあるが本作には登場していない物件駅もある。
- 移動(駒)には、列車とフェリーを使う。空路および海外の物件は登場しない。
- 桃太郎電鉄Xの九州編に登場した「ぶっとび駅」が登場。
- 「カード売り場」や「ぶっとび駅」の名称もマップ上に表記される。
- 携帯電話版桃太郎電鉄シリーズで、初めて全体図が見られるようになる。
- マップ画面でのBGMは、本作の為の書き下ろし。
- マスに止まったとき、ある一定の確率で、「何て読む地名クイズ」という四択クイズが出題される。不正解でも罰則は特に無いが、正解すると賞金がもらえる。
- 貧乏神はキングボンビー、ミニボンビー、ボンビーモンキーにのみ変身する。
- 初登場のカード:屯田兵カード、身代わり地蔵カード、ぴったりカード
- NTTドコモのFOMA端末・903i・auのWIN端末向けのメガゲームとして「豪華版」も配信されている。豪華版では以下の新機能や新要素が追加されている。
- 『15』で搭載された絶好調システムが追加された。
- 携帯電話版シリーズとしては初めて、季節に応じてマップの色が変わるようになった。
- ナイスカード駅が携帯電話版シリーズに初登場。
- これまで容量制限の関係で省かれてきたBGMのいくつかが流れるようになった。
[編集] 桃太郎電鉄WORLD
- ドコモのFOMA端末・auのWIN端末・ソフトバンクの3G端末向け桃太郎電鉄シリーズの第3作目。
- 桃太郎電鉄シリーズ初となる世界編。日本をはじめ、アメリカやフランス、インド、ブラジルなど、世界中の国や都市が舞台となっている。
- 移動(駒)には、列車と飛行機を使う。フェリー、および海路は登場しない。
- 『HAPPY』以来、約9年ぶりにエロマンガ島駅がカード売り場駅として登場。ただし「リニアカード」は売っていない(カード自体登場しない)。
- エロマンガ島駅に続き、オランダ1マス南にはスケベニンゲン駅、北京やや北にはチンポー駅がカード売り場駅として登場。
- 一部のカード売り場駅は、目的地としても選ばれることがある。
- 南極大陸は登場しない。
- 「ハッピー駅」が初登場。ここに止まるとカードが貰えたり、目的地の隣の駅まで行けたり、持ち金が倍になるなど、「けっこう幸せなこと」が起きる。
- 舞台は世界規模だが、通貨単位は従来通り「円」で統一されている。
- 目的地に選ばれる駅は、2年ごとに入れ替わり、約70駅が目的地として選ばれる。
- 物件駅マス、および目的地マスのデザインが新しくなる。
- 家庭用ゲーム機向けの桃太郎電鉄と同様に、独占された物件駅の色が独占したプレイヤーの色に変わるようになる。
- 物件のジャンルは、家庭用ゲーム機版桃太郎電鉄シリーズに登場する6種に加え、「鉱業」が追加されている。
- 全体図では、プレイヤー同士の位置関係だけでなく、路線も見られるようになる。
- マップ画面でのBGMは、本作の為の描き下ろし。
- マスに止まったとき、ある一定の確率で、「世界一クイズ」という四択クイズが出題される。不正解でも罰則は特に無いが、正解すると賞金がもらえる。
- 貧乏神はミニボンビー、ボンビーモンキーに変身するほか、携帯電話版シリーズ初のハリケーンボンビーにも変身する。容量の制限のため、ハリケーンボンビーが登場するかわりに、キングボンビーは登場しない。
- 携帯電話版桃太郎電鉄シリーズで、初めて台風災害のイベントが追加される(ただし、台風キャラクターなどは登場しない)。
- 初登場のカード:シュレッダーカード、倍々カード、となりの芝生カード、魔法のじゅうたんなど
[編集] 桃太郎電鉄CHUBU
- ドコモのFOMA端末・auのWIN端末・ソフトバンクの3G端末向け桃太郎電鉄シリーズの第4作目。
- 舞台は中部地方。『X九州編』や『12西日本編』などと同じ地方編シリーズである。スタート地点は名古屋。
- 移動(駒)には、列車とフェリーを使う。高速道路や空路は登場しない。
- 戦国武将システムが新登場。城の近くの物件駅を独占すると、城に応じた戦国武将が味方になる。戦国武将は、ターンの始めにお金を持ってきたり、物件を持ってきたり、相手のカードを破壊したりする。
- 物件駅マスの色が、従来の紫からグレーに変わった。独占をすると各プレイヤーの色に変わる。
- 「WORLD」に続きハッピー駅が登場。
- カードを3枚もらえる「3枚カード駅」が初登場。
- 「乗っとりカード」が再登場したことで、物件駅マスでカードが使えるようになった。
- マスに止まったとき、ある一定の確率で、「中部地方が日本一クイズ」という四択クイズが出題される。不正解でも罰則は特に無いが、正解すると賞金がもらえる。
- 貧乏神はキングボンビー・ミニボンビー・ボンビーモンキーに変身する。
- 初登場のカード:期間延長カード、県ぶっとびカード、ぶっとび周遊カード、24カード、借金カード
[編集] 桃太郎電鉄KANTO
- ドコモのFOMA端末・auのWIN端末向け桃太郎電鉄シリーズの第5作目。
- 舞台は関東地方。前作『CHUBU』に続く地方編シリーズ。スタート地点は東京。
- 『JAPAN』と『DS』以外では登場したことのなかった群馬県の物件が、特に数多く登場する。
- 移動(駒)には、列車とフェリーを使う。高速道路や空路は登場しない。
- 南総里見八犬伝を題材にしたイベントが登場。
- 連続でゴールした際、到着金とは別に賞金が発生するようになった。
- 群馬県である条件を満たすと国定忠治が出てくる。(雇うことはできない)
- 新登場のカード:赤マスカード、キングに!カード、ジョーカード、48カード
[編集] 桃太郎電鉄TOHOKU
- NTTドコモのFOMA端末向け桃太郎電鉄シリーズの第6作目。
- 舞台は東北地方。スタート地点は仙台。
- ある条件を満たすと名産怪獣「ナマハーゲン」が登場する。
- 奥の細道にちなんだイベントが登場。
- 初登場のカード:持ち金ゼロカード・芭蕉の句カード・新幹線周遊カード・北東北カード
[編集] 桃太郎電鉄HOKKAIDO
- NTTドコモのFOMA端末向け桃太郎電鉄シリーズの第7作目。
- 舞台は北海道(北方地域を除く)。スタート地点は札幌。
- 冬になると各地にある「峠マス」が通行止めになり通れなくなる場合がある。この場合、車両工場でラッセル車を購入すると通過できるようになる。
- 初登場のカード:無料カード・五穀豊穣カード・道内飛びカード・オホーツクカード
[編集] 物件
桃太郎電鉄における物件とは、各地の名産品の店や名所などのことで、スーパー桃太郎電鉄から始まったシステムである。立ち寄った駅で物件を購入すると、1年終了後の決算で収益が得られる。各物件には収益率があり、決算ではこの収益率に応じて収益額が算出される。1つの駅の物件をすべて買うことを独占といい、独占すると決算で得られるその駅からの収益は2倍になる。また、物件は、購入時と同額を再び払うことで増資をすることもできる。増資は2回(『X』のみ4回)可能で、増資すると収益率が上がる。
[編集] 物件のジャンル
ゲーム中に登場する物件は、以下の6つの業種に分類される。長野オリンピックや愛・地球博等時事的なものもシリーズにより扱われている。
- 食品 - 各地の名物料理や菓子の店、食品関連(海産物除く)の工場の物件。種類、数ともに最も多い。価格1000万円で収益率50%というものが最も一般的。
- 観光 - ホテル・旅館や、スキー場・ゴルフ場、動物園、保存町並み、美術館などのレジャー・アミューズメント施設、土産物店、プロ野球チーム、スタジアムなどの物件。
- 水産 - 魚市場や漁船団、水産加工工場といった物件。数が少ない。シリーズによっては毎年収益が変化(マイナスの場合も)する物件もある。
- 商業 - 伝統工芸品の工房や、デパート・事務所などの商業施設の物件。
- 工業 - 食料品以外の工場及び鉱山の物件。高額物件が多い。『V』あたりで最も少なくなりその後増加してきている。鉱山は購入当初はマイナス収益の場合が多い。
- 農林 - 畑や果樹園、水田、牧場等の畜産関連といった物件。ほとんどが1億円未満という価格のわりに5%程度と低収益だが、借金をしても手放さなくてもよいという特徴がある。貧乏神に売られる心配もないが、「コマルン」「ハリケーンボンビー」「キングボンビー」などの攻撃は防げない。後期の作品になると政府が高額な値段で買い取ってくれることもある。
なお、『USA』では「水産」のかわりに「娯楽」というジャンルがある。また『III』・『DX』・『HAPPY』のみ、闇のバイヤーから購入を勧められるイベントで入手できる「美術品」というジャンルが存在する。購入すると鑑定され、本物だった場合は物件として追加される。
[編集] 三賞
三賞は、ゲーム終了時に以下の物件を一番多く持っていたプレイヤーに対して与えられる賞の総称である。ゲーム終了年数に応じて賞金が贈られた。『15』より、この賞は廃止された。
- 食品王 - 食品の物件が対象。
- 農林王 - 農林の物件が対象。
- 工業王 - 工業の物件が対象。『DX』まで登場。
- 水産王 - 水産の物件が対象。工業王に替わり、『HAPPY』より登場。
- 娯楽王 - 娯楽の物件が対象。『USA』のみの賞で、水産王の代わりに登場。
[編集] 桃太郎ランド
桃太郎ランド(ももたろうらんど)は、ゲーム中にのみ存在する架空の物件である。『桃電』や『USA』、携帯版を除く作品に毎回登場しており、どの登場作品でも岡山近辺に配置され、しかも全物件中最も高額に設定されている。なおかつ「ゴールドカード」などを使用して安く購入する事ができないため、購入するまでにはかなりの年数がかかる。購入するとパレードの映像が見られたり、購入したプレイヤーの所持している全物件の収益が無条件で5%ずつアップしたり(『11』以降)、豪華なカードがもらえたりするなど、他の物件購入時とは違った特別な演出が見られる。また、ハリケーンボンビーに最後まで飛ばされないなどの特典もある。
また、『V』では桃太郞ランドを購入するとプレイモードに新たに「桃太郎ランド」という項目が追加され、「桃太郞ランド」の中を歩いて回るという設定の上で、数々のミニゲームで遊ぶ事ができた。
- 桃太郎ランドの価格推移
- 初代 - 50億円
- HAPPYまで - 200億円
- 7 - 400億円
- V - 500億円
- X - 300億円
- 11 - 1000億円
- 12、G - 3000億円
- 15、16 - 1兆円
[編集] 物件名のパロディ
桃太郎電鉄に登場する物件の中には、実在する施設の名前を捩ったパロディがある。携帯電話版シリーズは、地方色溢れる物件が多いため、パロディの数も多い傾向にある。
- パロディの例
- ランドセルタワー(横浜ランドマークタワー)
- ネズミーランド(東京ディズニーランド)
- ネズミーシー(東京ディズニーシー)
- ヨーロッパ村(長崎オランダ村)
- ハウスヨーロッパ(ハウステンボス)
- 映画ランド(ユニバーサルスタジオジャパン)
- ペポちゃん菓子店、ペコペコ洋菓子店(不二家)
- 何だ?タウン(ナンジャタウン)
- 映画の看板通り(青梅赤塚不二夫シネマチックロード)
- 観覧車パーク(東京レジャーランド)
- 六本木ヨルズ(六本木ヒルズ)
- まるまるビル(丸ビル)
- ぴよぴよまん屋(ひよ子)
- 漫画の神様博物館(手塚治虫博物館)
- カナリアシティ(キャナルシティ)
- 表参道ヨルズ(表参道ヒルズ)
- シードーム (オーシャンドーム)
など。
[編集] カード
カードを入手すると、サイコロを振るかわりにカードが使える。カードは、カード駅(黄色いマス)やカード売場駅で手に入れることができるほか、イベントで手に入ることがある。カードを使うと、通常より早く進めたり、他のプレイヤーにさまざまな攻撃を仕掛けたりすることができる。また、手に入れたその場で効果が起きるカードもある。
1人のプレイヤーが持てるカードは、『HAPPY』までは6枚だったが、『7』から「進行系カード」(目的地に早く移動するためのカード)と「便利系カード」(それ以外のカード)に分類され、それぞれ5枚ずつ計10枚持てるようになり、『X』からは便利系のみ8枚となり、計13枚持てるようになった。『16』ではサイコロを振って進むカード以外はすべて「便利系」の扱いになった。「デビルカード」など、一部のカードは進行形・便利系のどちらの分類にも入る。詳細は桃太郎電鉄シリーズに登場した全カード一覧を参照。
[編集] 主なカード
- 急行カード
- サイコロを2個振って出た目の数だけ進めるカード。サイコロを3個振れる「特急カード」、4個振れる「新幹線カード」、5個振れる「のぞみカード」もある。また、1枚で複数回使用できる「(急行・特急・新幹線・のぞみ)周遊カード」もある。サイコロ面がすべて「1」と出た場合は記念仙人から急行系カードが1枚もらえる(出た目のマスは進める)。
- リニアカード
- 進行系のカードでは最も多くのマスを進めるカード。
- 『II』まではサイコロを5個ふって進めるという、それ以降の「のぞみカード」にあたるカード。
- 『III』〜『15』では30マス進めるカード。
- 『16』よりサイコロを8個ふれるカードとなる(最大で48マス)。
- 本当に確率は低いが、リニアで全て1を出す[1]と、移動系カード5枚セットがもらえる「ミレニアムカード」がもらえる。
- (1・2・3・4・5・6)進めるカード
- その数字の数だけ進めるカード。上級種として1〜6の中から選び、その数だけ進める「スペシャルカード」(『III』〜)もある。また、使っても動くことの無い「0進めるカード」というカードもあった(『DX』・『HAPPY』)。のちに『G』で「足踏みカード」として復活。
- ぶっとびカード
- ヘリコプターでどこかの駅にぶっ飛ぶカード。運良く目的地にぶっ飛ぶことができると「ホールインワン」となる。『G』以降は便利系カードとなった。一度だけやり直しのきく「夢のまた夢カード」(『DX』〜)、他のプレイヤーをぶっ飛ばせる「ぶっとばしカード」、プレイヤー全員がぶっ飛ぶ「みなぶっとびカード」(『III』〜)、1枚で複数回使用できる「ぶっとび周遊カード」(『16』〜)などもある。
- (北海道・東北・関東・中部・近畿・中国・四国・九州)カード
- ぶっとびカードの亜種で、書かれている地域のどこかの駅に移動するカード。このカードを使用することにより、偶然に目的地に到着(ゲーム中では「ホールインワンと称する」)することがある。「東京カード」など具体的な地名が書かれているカードもあるが、移動先が目的地だったり、使用者が既にその駅に居たりすると使うことが出来ない。物件駅で使用することで、その駅までいける「(駅名)カード」に変化する「ブックマークカード」(『11』〜)もある。
- ふういんカード
- 他のプレイヤー全員が、しばらくカードを使えなくなるカード。
- 冬眠カード
- 他のプレイヤーをしばらく眠らせるカード。『V』以降は全員に効果が及ぶ。『DX』以降、眠ったプレイヤーはランダムで現れる「グッスリン」にサイコロ勝負で勝てば復帰できる。また逆に自分が眠る、「おひるねカード」も存在する。
- 牛歩カード
- 他のプレイヤー誰か1人がしばらくカードを使えず毎月1マスずつしか進めなくなるカード。そのプレイヤーの列車は牛の姿になってしまう。それに似たようなカードとして「あまのじゃくカード」があり、あまのじゃくに取り付かれると一定期間、毎月1・2マスしか進めない。
- うんちカード
- その場にうんちを落とし、道をふさぐカード。どこかにウンチを落とす「やけくそカード」(『II』)、他のプレイヤーの周りに複数のうんちを落とす「とびちりカード」(『III』〜)、自分の思い通りの場所にうんちを落とすことが出来る「指定うんちカード」(『12』〜)、、現在の目的地に殿様うんちを落とす「ばちあたりカード」(『HAPPY』〜)、その場にうんちを落とした後、自分はぶっ飛べる「立つ鳥跡をカード」(『16』)などもある。「バキュームカード」で除去でき、「うんち突入カード」(『G』〜)を使えばしばらくの間うんちを通過できる。
- オナラカード
- メタンガス星雲からやってきたオナラマンが、プレイヤーを吹き飛ばしてしまうカード。初期はプレイヤー(の汽車)自身がオナラをする(?)カードで、近くにいる他プレイヤーにしか効果はなかった。この初期型は、貧乏神の悪行にも似たものがある。
- 刀狩りカード
- 他のプレイヤーのカードを1枚奪う事ができるカード。時には2枚奪うことができる事もある。またシリーズによっては奪うことに失敗して自分の持っているカードが無くなったりする。
- 損害保険カード
- 台風・火山・ドジラなどの被害にあった時、保険金がもらえるカード。過去のシリーズでは「ほけんカード」という名前で、スリの銀次やキングボンビーのお金を捨てる悪行にも適用された。渋谷の保険会社を購入したプレイヤーにも被害に遭った場合の保険が降りることもある。
- ブロックカード
- カード攻撃を防御するカード。徐々にブロック不可能なカードが増やされ、『USA』より廃止された。
- モモトラマンカード
- モモトラマンを呼び出せるようになる。モモトラマンが負けるまでカードが消滅しないが、『12』『G』では4年間の有効期限が設けられた。
- ゴールドカード
- 物件を1件だけ通常の10分の1の値段で買えるカード。物件を1件だけ通常の2分の1の値段で買える「シルバーカード」(『12』〜)や、1つの物件駅の物件全てを、通常の10分の1の値段で買える「プラチナカード」もある。
- ダイヤモンドカード
- カード売場で高額で売却できるカード。売値は毎月代わり、景気変動にも左右される。
- 徳政令カード
- すべてのプレイヤーの借金が帳消しになるカード。
- エンジェルカード
- しばらくの間、お金がもらえるカード。ミカエルに変身して、もらえる金額が増える事もある。
- デビルカード
- しばらくの間、毎月持ち金を奪っていくカード。下級種の「リトルデビルカード」、上級種の「キングデビルカード」もある。「おはらいカード」で除去できる。神宮・大社のある伊勢または出雲に到着した場合でもおはらいの形で除去できる。また、近江八幡の製薬会社を所有している場合や絶好調となっている場合はデビルカードを引いた時点で即除去される。『7』以降、各々複数枚所持されることが可能に。
- ウィルスカード
- 持っているカードを食べ尽くすまで消えないカード。「ワクチンカード」で予防・除去できる。渋谷のIT企業を所有している場合は「ワクチンカード」がなくても即除去できる。入った側にカードが1枚もない場合は即除去される。
- ☆に願いをカード
- 一番近くにあるカード売り場に行ける。
- 銀河鉄道カード
- 銀河鉄道マップへ移動できる。銀河駅はすべて青マス(但し、大恐慌の場合はすべて赤マス)になっており、終点まで行くと目的地に到着となる。終着駅はぴったりの目でなくても到着すれば目的地に入れる(目的地の場所が特定できない「埋蔵金」でも可能)。ちなみに銀河鉄道にいるときに誰かが目的地に着くと貧乏神が付く対象になる。
- 乗っ取りカード
- 物件駅で使用すると、その駅にある他人の物件を乗っ取れる。『X』以降、有効期限内に使用しないとカードが消える。
- あっちいけカード
- 自分に付いている貧乏神を別のプレイヤーに移す。ただしシリーズによってはそのまま戻ったり、キングボンビー以上だと全く効果のないカードだったりする。また、貧乏神がいない状態で使うと秘書が勝手に貧乏神を呼んでくる。
- ぱろぷんてカード
- 何が起こるか分からないカード。カード名はドラゴンクエストシリーズの呪文「パルプンテ」のパロディ。効果は「他のプレイヤーにお金をあげる」「他のプレイヤーからお金をもらう」「全員が冬眠する」「全員が目的地を囲むようにテレポートする」「30マス進める」など。
- たいらのまさカード
- プレイヤー全員の持ち金が平均され、同じ持ち金になってしまう。「ブロックカード」でも防ぐことができない。名前は平将門から。似た効果のカードとして、全員の持ち金が0になる「裸一貫カード」がある。
- ダビングカード
- 手持ちのカードを複製することができる。ダビングカード自身を複製すると、結果的に1月休むことができる。進行・便利いずれにも入るが、入った側にあるカードしかダビングできない。ゴールドカードやウィルスカードなど一部のカードは複製できない(『16』では可能になった)。
- ○○ラリーカード
- あるテーマに従って、日本中を巡り8つのスタンプを押すと、賞金がもらえるカード。スタンプが押せる駅が全て物件駅とは限らない。
- …に行け!カード(15・16のみ)
- 入手したその場でルーレットを回し、その出た場所に行かないと消えない厄介なカード。
- 「も」カード、「く」カード、「て」カード、「き」カード、「ち」カード
- ランダムで他のカードに変化するカード。変化できる対象はそれぞれ決まっている(「ち」カードなら進行形など)。5種類すべてを同時に所有すると、5枚目を入手したその場で現在の目的地に移動し、通常より多くの到着金が貰える。
- 「USA」以降の作品に登場するすべてのカードの一覧は以下のリンク参照。
- カードリスト
[編集] 主なキャラクター
[編集] BGM
桃太郎電鉄のBGMは、普通のゲームと違い、一作品に80曲から90曲ほど収録されている。それだけワンシーンごとに丁寧にBGMが付けられていることになる。また桃太郎電鉄のBGMは、ほのぼのしたものが多く、そのためテレビ番組でもよく使用される。
- 作曲家
- 関口和之 - サザンオールスターズのメンバー(ベーシスト)。シリーズを通じ作曲を担当している。主に叙情的な曲、とぼけた曲を担当。また、ゲーム中に登場するウクレレ職人は関口に似ている。
- 宮路一昭 - 有限会社トーンズ代表。元アイドル歌手(「キャプテン翼J」の主題歌を歌ったユニットフェイスフリーの一員)。ギタリスト。『HAPPY』から『G』まで参加。主に、スピードに乗った曲を担当。
- 池毅 - アニメの挿入歌の作曲などを手がける。『X』より参加。主に、迫力満点で劇的な曲を担当。
- CD情報
- 桃太郎電鉄 〜SOKOZIKARA〜
- 桃太郎電鉄11 ゴールド・サウンズ
- reampiece ベリー・ベスト・オブ・桃太郎伝説&電鉄
- 桃太郎電鉄ヒットパレード 〜桃太郎電鉄 11・12・USA〜
[編集] 関連するゲーム・イベントなど
[編集] 桃太郎道中記
『DX』を移植して作られた桃太郎道中記については、詳しくは桃太郎道中記を参照。
[編集] 桃太郎電鉄モバイルラリー
桃太郎電鉄モバイルラリーは、2004年7月17日から11月7日まで、長崎県佐世保市内全域、またはハウステンボス内で行われた企画である。
参加資格はメール機能とインターネット閲覧ができる携帯電話を持っている事で、参加するためには参加者登録(有料)をする必要があった。
参加者は、ハウステンボス内の「アニメワールド」、または佐世保駅にある「佐世保観光情報センター」をスタートし、ハウステンボス内14ヶ所か、佐世保市内8ヶ所のラリーポイントを巡る。スタート時に受け取る「ICカード」をラリーポイントに掲示されているポスターにかざすことで、手元の携帯電話にメールが受信される。そこで、クイズやゲーム、イベントをこなすことによって「資産」を増やしていく(ただし全てのポイントを回る必要はない)。再び「アニメワールド」か「佐世保観光情報センター」に戻り、ゲームを終了すると、桃太郎電鉄オリジナルストラップが貰える。
貧乏神やスリの銀次、大阪のおばちゃんといったキャラクターも出現する。
[編集] 桃の陣!
桃の陣!は、桃太郎電鉄の15周年記念として毎日放送で2003年より放送されているテレビ番組である。
新作の発売直前に放送され、2004年よりCMキャラクターを務めている陣内智則、若槻千夏のほか、ケンドーコバヤシ、バッファロー吾郎らが出演する。2008年4月23日、各放送から抜粋したものが『セレクト☆桃の陣!』としてDVD化された。
- 桃鉄15周年記念番組 桃の陣! 〜西日本オニ退治道中記〜
- LIVE★桃の陣!
- 2004年11月22日深夜25時40分より
- バトル桃の陣! 〜桃鉄のCMキャラクターはオレだ!〜
- サバイバル桃の陣
- トーク桃の陣!
[編集] サイコロまかせ!桃鉄の旅
サイコロまかせ!桃鉄の旅は、スカイパーフェクTV!、一部ケーブルテレビ局の旅チャンネルで、2007年1月から放送されているテレビ番組である。
なお、2007年秋からは、続編(新シリーズ)として、ご当地グルメバトル!桃鉄の旅も、同じく旅チャンネルなどで放送されている。
[編集] 桃太郎電鉄 桃太郞ランド
桃太郎電鉄 桃太郞ランドは、飲食店に置かれているサプリバで遊べる桃太郎電鉄シリーズから派生したゲームである。日本全国の地理や雑学を題材にしたクイズゲームや、ショッカーO野が登場するミニゲームを遊ぶことが出来る。ゲームの名前は、桃太郎電鉄に登場する物件「桃太郞ランド」から。
[編集] 桃鉄物産館
桃鉄物産館は、桃太郎電鉄内に登場する、日本各地の名産品を注文し購入できる携帯端末用ウェブサイトである。「貧乏が去る像貯金箱」や「桃鉄人形焼」など、桃太郎電鉄内のキャラクターから派生した商品も購入できる。2006年6月1日にオープンした。
[編集] 桃繰勘定戦
『桃太郎電鉄7』発売記念7大イベントの一環として企画された、トレーディングカードゲーム。「桃太郎電鉄7」のソフトにはトレーディングカード3枚が同梱されており、取扱説明書にも予告のみ書かれてあったが、計画は頓挫し幻のゲームとなってしまった。これもさくまあきらは関わっておらず詳細は一切不明。
[編集] 環太平洋ボンビー大賞
『桃太郎電鉄7』発売記念7大イベントの一環として企画されたキャンペーン。日本中から手紙・ハガキ・電子メールで「貧乏な体験談」を募集、大賞には100万円が贈られた。応募総数は一万二千通を超え、大半は切実で身につまされるような内容だったという。『V』の際にも「ボンビー大賞リターンズ」として開催され、賞金は101万円にアップした。
[編集] バトルボンビー2 すっきり桃味
『桃太郎電鉄V』の初回特典として付いてきた、ポケットステーション専用ソフト。ミニゲーム集。これで遊んでクイズに正解すると、抽選で300名に「桃鉄V ぽかぽかセット 湯けむり編(洗面器、石鹸など、お風呂グッズ一式)」が当たった。
[編集] その他のエピソード
[編集] 設定に関して
- 『桃太郎電鉄』のルーツは、さくまあきらが手がけ、その後お蔵入りしたゲーム『日本一周トラブルトレイン』。
- 『桃太郎電鉄』というタイトルは、発売にあたり正式タイトルを会議していたとき、さくまあきらが「『桃太郎電鉄』なんて駄目だよな」とつぶやいた所、スタッフがそのタイトルに賛同し決定した。このとき没になったタイトル「すちゃらかトレイン」は、『HAPPY』でリメイク版初代テーマ曲として登場する。
- キングボンビーの元のアイデアは某PCエンジン雑誌に掲載された、『II』制作時のアイデア募集企画で最も優秀とされた読者企画が元になっている。貧乏神のパワーアップというアイデアが、その後の貧乏神変身設定へと繋がっていった。
- キングボンビーの名前は、仮面ノリダーのキングジョッカーの音の響きから思いつかれた。また、『II』制作時、スタッフ全員がキングボンビーを登場させる案に反対したが、さくまあきらは堤義明の書籍にある「スタッフ全員が反対した案は実行するべきだ」という言葉を思い出し登場させた。
- 桃太郎電鉄シリーズは『HAPPY』で終了する予定だったことから、"HAPPY END"に由来する『桃太郎電鉄HAPPY』というタイトルが付けられた。一部では、今度は『15』で終了なのではないか、という逸話も存在した。しかし、『16』の発売が公式に予定され、この話はなかったことにされている。
- ペペペマンは、イラスト担当の土居孝幸がペプシマンを言い間違えたところから誕生した。
- 過去の作品ではプレイヤーの名前を「えのっぴ」にすると役職が自動的に「ドゥー」に変更された(さくま曰くほんのサービス)。「えのっぴ」は貧乏神のモデルである榎本一夫の愛称で「えのっぴドゥー!」はジャンプ放送局のコーナーの一つ「ほんのチョイ係」やコミックスの「これがジャンプ放送局だ!」等で感嘆詞風に使っていたり最後のオチでよく使われていたもの。それにちなみ、近作ではおまもりカードの効果が発揮されたとき、貧乏神が「えのっぴドゥー!」と言う。
- 『15』から登場した絶好調システムは、元々はスーパーファミコンで発売された『新桃太郎伝説』に存在した要素である。絶好調になるとキャラの頭上に星が回転するエフェクトもこの頃から存在していた。
- 『16』に登場する名産怪獣「大岩五郎」は、それ以前の桃太郎電鉄シリーズのエンディング(順位発表)にも登場していたが、『16』で正式にキャラとして登場した。
- 『16』は、当初は『桃太郎電鉄16 北海道大寒波の巻!』というタイトルで雑誌などで紹介されたが、紆余曲折を経て、『桃太郎電鉄16 北海道大移動の巻!』というタイトルに変更された。
[編集] イベント・カードに関して
- 全ての作品において、隠しイベントとして「女湯」を覗くことができる。やり方として『その他』コマンドでマップのどこかの温泉のイラストを調べる(作品によっては特定のカードの所持や温泉物件の所有が条件となっている場合も)、借金が100億になる、全ての物件を購入するなど作品によって異なっている。また『7』では女湯カードも登場し(実際はダミーのカードだった)シリーズによっては男湯のイベントも存在したり、ずっと覗いていると怖いお兄さんやスリの銀次が現れ、お金を取られる作品もある。女湯のイラストは土居孝幸が書いたものもあれば、他のイラストレーターが書いたもの、映画クレヨンしんちゃんで作画監督を担当している原勝徳氏の書いたもの、ジャンプ放送局の名物コーナーの一つ、「ミスJBSコンテスト」の常連が書いたもの、およびさくまあきらが編集長を務めたイラスト投稿誌「チョコバナナ」の常連が描いたものもある。なお、女湯をのぞくイベント(および温泉イベント)は桃太郎シリーズ伝統のものでもあり、初代『桃太郎伝説』から存在している。「電鉄」では『V』まで「伝説」ではPS版まで作品ごとに、技術の向上とあわせ段々と綺麗なアニメ絵のグラフィックに変化していき、特に前者の評判は『7』とあわせ、ある意味高い。しかしCEROレーティングのA指定ゲームであるため、2000年頃を境にお色気要素はシリーズを追うごとに自粛傾向にあるが、今後も定番イベントとして廃止はされない模様。なお、性的表現の規制が緩かったPCエンジン時代の作品では、乳首の描写すらあった。スーパーファミコン版などでは、最初は湯気に隠れイラストがよく見えない状態になっているが、しばらく放置すると湯気が消えイラストの全体像が見えるという演出もあった。他社作品でさくまが製作を担当したボードゲーム(「怪物パラ☆ダイス」「さくま式人生ゲーム」)にも受け継がれている。
- 『II』では、10億円以上持ってカード売り場でデビルカードを売ろうとすると、「闇のカード売り場」が出現した。現在はこの設定は廃止されている。
- メカボンビーRXのデザインは、漫画家の鳥山明が担当。
- 『III』までは、周辺の物件を壊滅させる「大地震カード」というものがあった。しかし、その翌年発生した阪神・淡路大震災を悼み、自粛活動ということで、このカードは廃止された。後、このカードと効果の似た「イレーザーカード」が登場している(効果は1駅のみ壊滅させる)
- 『III』『DX』には「ちばばカード」があるが、このカードを引くと泣き落としのバラードが流れ製作者のうちの一人の千葉氏が現れプレイヤー名入力のときに「ちばばば」と入力すると「ちばば」になると説明し、千葉氏が「ぶっとびカード」が好きだと打ち明けられる。その後は『III』では札幌・東京・大阪・博多へ目的地であっても行くことができるカードになる。『DX』では捨てることができずその場で使うカードとなり千葉氏の気が済むまでぶっとばされる(このとき汽車はぶっとびカードのヘリコプターではなくふんどし姿の千葉氏になる)。
- 過去の作品には「本社、支社ピンチ連絡」というイベントがあり、本社や支社に戻らないと損害を出すというものだった(戻らなくても損害が出ないこともあった)。本社は東京、支社は札幌や宮崎、グアムなど。なお、『スーパー桃太郎電鉄』では、損害を出す上に物件も1件失った(○○の×××はつぶれてしまったと表示される)。
- 現在の作品での、借金を背負った時に流れるBGM「泣き落としのバラード」は、本来は『II』に登場した「なきおとしカード」というカード用のBGMであった。しかし『III』以降「ふみたおしカード」としてカードが発展強化されると同時にカード効果でこのBGMが使われることはなくなった。『HAPPY』以前では静岡のおもちゃ工場が新製品開発に失敗した時にも使われており、こちらのほうが耳にする機会が多い。
- 大恐慌の際に流れるBGM「大恐慌エレジー」は、大恐慌がはじめて登場した『DX』の通常フィールドBGM「サイコロ・マーチ」のアレンジである。
- 収益率がマイナスの物件は決算で赤字のため、持ち金が減ってしまうが、時として莫大な臨時収入をもたらすことがある(隠し金山、ベンチャー企業など。かつては大阪のプロ野球チームも収益率がマイナスだった)。
- 横浜のプロ野球チームは、オーナーの名前が「べいすた」だと日本シリーズでの勝利確率がかなり高かった事があった(チーム名が「横浜ベイスターズ」となるため)が、さくまあきらが大ファンであった横浜ベイスターズが優勝してからは、こうした裏設定は廃止されたようである。ただし大阪のプロ野球チームのみ優勝時にもらえる金額が高いという設定は変わっていない。なおこの大阪のプロ野球チームのモデルは明らかに阪神タイガースなのだが、阪神は大阪ドームで主催試合はしていたものの、本来の本拠地甲子園は兵庫県西宮市にある(大阪に存在していた球団は大阪近鉄バファローズである)。
- かつて日本シリーズでコンピューターの架空チームに、「札幌ドサンコーズ」、Sリーグで「札幌ドサンコス」(後にポプラ札幌)という設定があったのは、ハドソンの本社が札幌にあったためである(ハドソンは過去にコンサドーレ札幌のユニフォームのスポンサーを務めていた時期がある)。ちなみに、実際に札幌のチーム(北海道日本ハムファイターズ)が日本シリーズで初めて戦ったのは2006年のことである。
- 「ファミリーコンピュータMagazine」で、『III』のウソ技として「銀河鉄道に行ける」という物が掲載された。さくまあきらはこれを見て面白いということで、『DX』以降で「銀河鉄道カード」を登場させて実際に銀河鉄道に行けるようにしてしまった。
- かつて「桃鉄で1ターンに進めるのは30マスまでという掟がある」とさくまが日記に書き込んでいたことがあるが、『16』ではリニアカードの仕様変更により48マスまで進むことができるようになった。
[編集] 駅や物件に関して
- 現在のところ、据え置きゲーム機作品では群馬県には物件駅が1つもない(『JAPAN』、『DS』、『KANTO』にはある)。
- 桃鉄シリーズは毎回毎回物件駅が増えているが、消滅した物件駅も多く存在する。日光駅(『HAPPY』)、輪島駅(『X』)、瀬戸駅(『G』)など1作にしか登場しなかった物件駅もある。
- 全国編の鉄道路線は現存するJR線や国鉄・JRから転換した第三セクター鉄道に準拠している。ただし、以下のような例外がある。
- 赤マスになっている駅は、さくまあきらが実際に行って印象の悪かった駅である。
[編集] その他
- 経営難にある銚子電鉄において、2007年4月26日よりラッピング車両の運行が開始された。車両は3年間運行される予定。『12』においての、「潮風のんびり銚子電鉄レース」というイベントゲームを導入したのが桃鉄と銚子電鉄の関係の始まりで、経営難にあっても地道な努力を続ける銚子電鉄側にハドソンが賛同する形となった。また、この一環で同年8月4日に本シリーズの貧乏神とイヌ・サル・キジを組み合わせた3体の石像「しあわせ三像」が同社線の3駅に設置された。
[編集] 漫画作品
- それいけ!桃太郎電鉄
- ケロケロエースで連載。シナリオは浜崎達也。作画は高内優向が担当。
- 桃太郎本編の時代から時が経った現代が舞台で、本作で登場する桃太郎はその子孫という設定(名前は桃木三太郎)。
- 三太郎はえんま新聞という出版社に所属する記者として働いており、日本一の記者を目指して日本各地を取材する。
- 夜叉姫はフリーのカメラマンとして、貧乏神は三太郎の先輩記者として登場する。
- 本作には三太郎が変身して戦う戦闘シーンの要素もある。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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メインシリーズ | 桃太郎電鉄 - スーパー - II - III - DX - HAPPY - 7 - jr. - V - X - 11 - 12 - USA - G - 15 - 16 - DS |
携帯電話版シリーズ | TOKYO - JAPAN - WORLD - CHUBU - KANTO - TOHOKU |
登場人物 | 登場人物一覧 |
その他 | 桃太郎道中記 - 漫画作品 |
関連項目 | 桃太郎伝説 - さくまあきら(シリーズ作者) |