桃太郎伝説
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『桃太郎伝説(ももたろうでんせつ)』は、おとぎ話桃太郎を題材にした、ギャグ満載のコミカルRPG。 監督はさくまあきら、イラストは土居孝幸。音楽をサザンオールスターズの関口和之が担当。 「桃伝」という略称でも広く認知されている。別シリーズの『桃太郎電鉄シリーズ』とは「桃伝」「桃鉄」と言い分ける事で区別できる。
第1作目はファミリーコンピュータ用ソフトとして1987年10月26日にハドソンより「マル超シリーズ」のVOL .3として発売され、大ヒットを記録した。 その後、ゲームを元にしたTVアニメが1989年から1991年まで、テレビ東京系などで放送された。
多くのファンがいるが、現在では『桃太郎電鉄』の方が遥かに知名度が高い。移植やリメイクを除くと「I」「II」「外伝」「新桃太郎伝説」の4作品しか発売されていないのも原因だろう。
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[編集] 概要
物語の導入部はおとぎ話の桃太郎とほぼ同じものであるが、途中には金太郎や花咲かじじいが出てきたりと、おなじみの昔話の登場人物総動員で話は構成されている。
内容はごく普通のRPGだが、敵は鬼や獣、さらにレベルを「段」、ダメージを「打撃」、経験値を「心」と呼び、通貨は「両」など和風仕立てになっている。
また、子供の人格形成に悪影響を与えないよう、敵を倒す事を「○○をこらしめた!」、主人公の全滅を「ちから つきはてた!」と表現させるなど、随所にかなりの心遣いが配慮されている。
ギャグ性が非常に強く、第1作が発売された当時流行していたテレビ番組(なるほど!ザ・ワールド)の話や話題の人物をもじった者が出てくる。
[編集] お供について
お供のイヌ・サル・キジも登場し旅の途中で一匹ずつ仲間になる。桃太郎伝説2を除き、童話の桃太郎に従って、基本的に「きびだんご」をあげる事で仲間になる。彼らにはいろいろな能力(作品によって異なる。以下に示すのはその一例)があり桃太郎をサポートする。また彼らを直接操作することはできないが、戦闘中、たまに桃太郎が攻撃した後に追加攻撃する。ちなみに、お供をつけると攻撃力などの桃太郎の能力値が上がる。
- イヌ
- 特技は近辺に他のお供がいないかどうかの調査や、土を掘ってガラクタから宝物を発掘する事。戦闘中は噛む事で攻撃に参加する。『電鉄』では「いぬやま」の名前で登場。
- サル
- 特技は舟を漕いだり、「きんとうん」を呼ぶ事。戦闘中は引っ掻く事で攻撃に参加する。『電鉄』では「さるかわ」の名前で登場。
- キジ
- 特技は偵察で、敵と遭遇する事無く周りの様子を調べられる。戦闘中はつつく事で攻撃に参加し、ときどき体力回復の「きんたんの術」を桃太郎たちにかけてくることもある。『電鉄』では「きじた」の名前で登場。
[編集] 術について
このゲームでは「魔法」に代わり「術」というものが存在し、ほぼ全ての術はドラクエでいう「MP」に代わる「技」ポイントを消費する事で使用できる。この「術」は、桃太郎や仲間(『II』、PS版)が仙人の庵に行って修行をすることで会得することができる。修行の内容は、多くの場合、仙人との戦闘に勝てば会得できるが、その他にも「長い話を聞く」「巻物をさがす」「10000両払う」など様々である。なお、『外伝』や『新』の桃太郎以外の仲間は「段」の上昇で会得する。下記では代表的な一部の術を紹介する。
- きんたん(金丹)
- 味方の体力を微量に回復できる。どのシリーズでも最初に会得する事になる基本的な術であり、序盤の冒険では欠かせない。強化版で「せんきんたん」「まんきんたん」等がある。
- ろっかく(鹿角)
- 桃太郎の必殺技とも言うべき強力な攻撃術。武器の鋭さが増し、敵全員に会心の一撃を与える事ができる。消費する技数は固定ではなく最大値の何割かとなっているため段が上がって技数が増えても乱用はできず、経験値稼ぎやボス戦等、使用するタイミングが限られる。
- ひえん(飛燕)
- ドラクエでいう所の「ルーラ」の呪文。現在地から一度訪れた村まで最短距離で駆け抜ける。そのため地図がなくても村の位置関係を把握しやすい。また、飛んでいる途中にまだ行った事のない場所を通過する場合もあるためプレイヤーの冒険心をかき立てる。また、この「ひえん」の移動速度はプレイヤーの好みに応じて変更できる。
[編集] ゲームシステム上の特徴
このゲームは和風RPGという特殊なジャンルにあるが、ゲームシステム的にもいろいろな特徴がある。
- 世界マップがほぼ同じ
- 桃太郎伝説シリーズは、世界マップが基本的にほぼ同じものである。違いは細部の地形や一部の村などだけである。
- 段が上がると体力・技が全回復する
- このゲームでは、段が上がると体力・技が最大値まで回復するようになっている。このシステムは、後に他のゲームでも採用されている。
- といちや(十一屋)の存在
- このゲームには、「といちや」という道具やお金を預かってくれるお店がある。といちやはいろいろな町や村にあり、預けた道具やお金はどこの村・都のといちやからでも引き出すことができる。
- ドラゴンクエストシリーズでいう「預かり所」のようなお店だが、お金を長く預けておくと利息をつけてくれるのが特徴で、そのため預けるときは1000両か100両単位(作品によって違う)でしか預けられないが引き出すときには1両からでも引き出せる。
- 第一作目ではお金を預ける場合に限り手数料を取られたが、それ以降の作品では無料となった。
- 経過時間が記録される
- このゲームではゲームを開始してからの経過時間が記録されるようになっている。現在、経過時間が記録されるゲームは多いが、このゲームはかなり早いうちから経過時間が記録されるようになっていた。
- ゲーム進行上は特に関係がないが、友達とどれくらい早くクリアできたかを競える。休憩などで時間を経過させたくないときは、「つよさ」を表示させることで時間の経過をストップさせられた。
- 初代作品では、年齢(2時間経過すると1歳ずつ歳をとる)で記録されていたが、それ以後のゲームでは秒単位(一部作品は分単位)で記録されるようになった。
- 「死」の概念の否定
- 本作において、桃太郎とその仲間たちは、立ち向かってくる鬼や魔物を1匹たりとも殺害することはない。相手の体力を0にすることは、本作ではすなわち「降参させる(懲らしめる)」行為と位置づけられている。
- 逆に、プレイヤーが魔物に倒された場合も、「死亡」ではなく「怪我による戦闘不能」とみなされる。
- (ただし、フグ毒にあたり死亡するという表現はある)
- 敵のバリエーション
- 主人公の桃太郎がゲーム内で一切喋らないドラクエ型の主人公である(唯一戦闘に参加しない外伝は除く)のに対し、シリーズに登場する敵キャラクターは個性的なキャラクターが多く、ザコモンスター(鬼)の攻撃やステータスのバリエーションが多彩である。代表例は「桃太郎の攻撃をバットで打ち返す」(あかおにホーマー、きよはらだし)「攻撃したダメージの半分のダメージを自分が受ける」(うるまんと)「おにぎりのメニューを選択し、選んだメニューに応じてダメージを受ける」(おにぎりの鬼)「相棒(多苦)を倒さない限り体力が無限」(無無)など。
- 女湯
- 桃太郎シリーズでお馴染みになっている女湯は、シリーズ初作品のファミコン版からある。ゲーム中盤の「希望の都」には女湯を覗ける銭湯があり(シリーズによって覗く方法は異なる)「ゲームがむずかしくても希望の都まではがんばる」というプレイヤーにとって攻略目標のひとつにもなっている。また、女湯イベントは『桃太郎電鉄シリーズ』にも毎回隠しイベントとして収録されている。20世紀末までの桃太郎シリーズ作品の女湯は、ハード性能の向上と共にだんだんと綺麗な「アニメ絵」のグラフィックになっていき、一部機種では乳首が描かれているものもあった。一方21世紀に入るとCERO対策のためか、土居孝幸が描いたほのぼのとしたグラフィックに変わっている(電鉄のVとⅩの落差が如実)。
- 天の声
- ドラクエシリーズにおける「復活の呪文」に当たるパスワードは神社(ドラクエシリーズでは主に教会や国王から与えられる)で「天の声」として与えられる。ここでも裏技的なパスワードがいくつかあり、上記女湯を覗ける0歳(通常では6歳からのスタートとなる)でステータスが最強といったものもあった。
[編集] シリーズの特徴
- 桃太郎伝説(ファミリーコンピュータ・X68000)
- シリーズ第一作目。
- 道具の使用方法は「つかう」「たべる」の二種類がある。回復アイテムは「たべる」を使わなければならず、「つかう」を使うとアイテムを転がしてしまう。
- 装備の種類は「武器」「頭」「胴」「足」の他に「いでたち」がある。
- 術を教えてくれる仙人の名前がその術の名前ではなかった。
- アイテムは質屋に行かないと売る事ができなかった。
- 移動中、お供は表示されない。
- 桃太郎伝説ターボ(PCエンジン)
- ファミコン版桃太郎伝説の細部を変更の上移植。その後の桃太郎シリーズの基礎となった。
- 「天の声2」に代表される外部保存機器を使う事で、データをセーブできるようになった。
- タイトルBGMにはSUPER桃太郎電鉄の物が使われ、以後この曲が桃太郎伝説シリーズの曲として定着した。
- 装備の種類が「武器」「胴」「足」の3種類に変更された。以後、「新桃太郎伝説」以外はこの形態で続く。
- 質屋が排除され、どの店でもアイテムを売る事ができるようになった。
- ひえんの術ですずめのお宿にも行けるようになった。
- 桃太郎伝説II(PCエンジン)
- 桃太郎伝説ターボの続編。イベント、システム量が格段に増え、桃伝の世界観をさらに広げた。
- この作品から桃太郎伝説でも本格的なパーティーを組んでの冒険が始まる。
- PCエンジンの能力を活かした長蛇の列パーティーを実現し、話題を集めた。
- 自由に海上を移動できる船が登場。
- 兵具屋に「下取り」のシステムが登場し、装備品の更新が楽になった。
- 戦闘に「かばう」「オートバトル」等の新コマンドが追加された。
- 桃太郎伝説外伝(ゲームボーイ・PCエンジン・ファミリーコンピュータ)
- 桃太郎の仲間「夜叉姫」「浦島太郎」「貧乏神」が主人公の物語3作を収録した短編集。
- PCエンジン版「桃太郎伝説II」のその後の話となっている。
- ゲームボーイ版のみ、覚える術の数と種類が若干違っている。
- ゲームボーイ版ではシリーズ初のバッテリーバックアップシステムが内蔵された。
- PCエンジン版では対戦時に背景イラストが表示され、メッセージウインドウの背景柄や色が変えられるようになった。
- PCエンジン版のみ『桃太郎伝説外伝 第一集』となっているが第二集以降が出たわけではない。
- 新桃太郎伝説(スーパーファミコン)
- ファミコン版「桃太郎伝説」の続編。PCエンジン版「桃太郎伝説II」を大幅にリメイク・発展させた内容。
- 今までのギャグRPGから脱却。(ある程度残してはいるが)和風と物語性が強調されシリアスな展開も特徴。
- 過去のイメージを覆す壮大でドラマチックなストーリーはファンの間でも人気が非常に高い。シリーズ中最高傑作と評する人も多い。
- 過去の作品で馴染み深かった音楽が一部変更されている。(戦闘曲やレベルアップ音など)
- 装備の種類が初代にちなんで「武器」「頭」「胴」「足」の4種類になる。
- 自分の城を持ち、大勢の仲間を待機させる事ができる。3人まで連れ出し可能。
- 絶好調システム(絶好調になると一時的に戦闘能力が上昇)が登場。
- 戦闘中、天気によってキャラの状態や術の効果が変化する。
- 塔や洞窟以外ではパーティーキャラは行列を作らずバラバラに移動する。
- 大勢の味方キャラにそれぞれイベント時のセリフが用意されている。
- フィールドマップが斜め上からの見下ろし型になった。
- 人気度システムが登場。一定値を下回ると全ての店の値段が倍に、逆に上回ると普段は売ってくれない物を売ってくれたり、割引価格で買う事が出来るようになる。
- 桃太郎伝説(プレイステーション・Windows)
- ストーリーは一作目に準拠しているが、内容的にはPCエンジン版「桃太郎伝説II」が色濃く出ている(リメイクと言っても過言ではない)。
- カードアルバム導入。敵や村人からもらったカードを保存し、一定枚数貯まるとレアアイテムをもらえる。
- 弱い敵は心の数とお金を置いて逃げていってくれる。時々倍の心を手に入れる事がある。
- 「はやあしの術」「いだてんの術」を習得する事によって、移動中にダッシュができる。
- シリーズで初めて敵が派手にアニメーションするようになった。
- SONY側からの規制を受け、あしゅらが露出の少ない本来の阿修羅像に近いデザインに変更される。
- エンカウント率が異様に高い事がファンの間で不評を買っている。
- 桃太郎伝説1→2(いちからに)(ゲームボーイカラー)
- PCエンジン版「桃太郎伝説ターボ」と「桃太郎伝説2」を一つのソフトに移植。
- 「ドラクエ I・II」等と違い、「1」をクリアーしないと「2」をプレイできない。
- 段が上がりやすく、お金も貯まりやすいように数値が変更されている。
- 元ネタが古いギャグ敵や、しこめの名前等が変更されている。容量的に無理がある演出もやや変更されている。
- 買い物時にポイントカードにポイントが貯まる。盗難保険の役割もある。
- 「1」の世界で井戸に道具を入れておくと「2」の世界で取り出す事ができる。違う道具に変化する場合もある。
- メッセージスピードの変更が不可能等の不便な点も目立つ為昔からのファンは好きでない人が多い。
[編集] 主な登場人物
シリーズによってはパーティーに加わったり、時には物語の要となる重要なキャラクターを紹介。
- 桃太郎
- 本作の主人公であり、愛と勇気の子。外伝以外では全く喋らない。身長のほうは新桃太郎伝説では夜叉姫より若干高い設定だった(桃太郎が146cm、夜叉姫が144cmである)が、電鉄では明らかに夜叉姫より低い。
- お供(イヌ・サル・キジ)
- 桃太郎のお供。きびだんごを与える事によって仲間になる。パーティキャラではなくNPCとして桃太郎をサポートする。
- 金太郎
- 術は使えないが、相撲技を得意とする。ただし相撲技は技の代わりに体力を消費する。
- 浦島太郎
- 体力は低いが、回復などサポート用の術を得意とする。
- 夜叉姫
- 地獄王(または伐折羅王)の娘。ただし、プレイステーション版桃太郎伝説では地獄王も伐折羅王も登場しないので、単に鬼族の娘になっている(エンディングの台詞では、自分を「鬼の王族」と言っている)。桃太郎に興味を持ち戦いを挑むが、懲らしめられ改心して仲間になる。強力な術を使いこなす。
- プレイステーション版桃太郎伝説に登場した理由の一つに、桃太郎電鉄しか知らないユーザーから「夜叉姫って何?」という声が聞かれたというものがある。
- かぐや姫
- 月の姫。桃太郎伝説および新桃太郎伝説では鬼族に捕らえられてしまう。
- スリの銀次
- もとは料亭の息子だが、かぐや姫に振られて(彼女の前でオナラをしたのが原因)スリになってしまった。桃太郎に諭され改心し、スリをやめる。が、桃太郎電鉄ではスリを続けている。伝説シリーズと電鉄シリーズでは髷の形が異なる。
- えんま大王
- 人間の支配を企む、鬼族のリーダー格。桃太郎伝説で桃太郎に懲らしめられて改心するが、そのことによって地獄王に遠ざけられてしまう。新桃太郎伝説では終盤で仲間になる。
- あしゅら
- 自分の美しさに絶対の自信を持つ鬼。トレードマークは薔薇。裸に絹だけ纏っているという出で立ちが基本だが、プレイステーション版では他の作品と姿が異なり、露出度が抑えられ、強面の顔に腕が4本あるという阿修羅像に近い姿になっている。1→2では今までの姿に戻ったが、絹だけでなく腰巻も纏っている。
- 風神・雷神
- 終盤で戦うことになる鬼。えんま大王直属の部下らしくかなり強い。新桃太郎伝説では味方になり、風神は回復系、雷神は攻撃系の術を使う事が出来る。
- 地獄王(新桃太郎伝説では伐折羅(ばさら)王)
- 地獄を総括する王。えんま大王の上官に当たる。えんまの説得に耳を貸さず、再度人間を支配すべく侵攻命令を出す。
- カルラ
- 新桃太郎伝説にのみ登場する鬼族の幹部。伐折羅王を唆し、地上侵攻を行わせた。桃太郎伝説シリーズでも屈指の極悪人であり、ファイナルファンタジー6のケフカの悪行との共通点を挙げるファンも多い。
- 貧乏神
- モデルは榎本一夫。毎ターン1両ずつお金を盗んでいく。人から嫌われてばかりだが、外伝では貧乏神が人のために戦い汚名返上するというシナリオがある。
[編集] お馴染みキャラ
物語に大きく関わる事はないが、シリーズのほとんどに顔を出すお約束キャラクターたち。
- 天の仙人
- 他の仙人たちと同じく桃太郎に術を教えてくれるが、それ以外のイベントで関わりを持つ事がしばしばある。庵以外の場面で登場する仙人は大抵この仙人である。
- うんち
- 女湯同様、桃太郎シリーズのお約束としてほとんどの作品に登場している。旅立ちの村の畑にいて、桃太郎伝説IIとプレイステーション版では仲間になる。「新桃太郎伝説」ではシリアスな物語にそぐわないためか、排除されている。「桃太郎伝説外伝」もゲーム中には登場しないが、ゲームボーイ版のタイトル画面で姿を見せている。
- どいん
- 土居孝幸がモデルのキャラクター。実はほとんどの作品に登場しており、主に”安売り王”と称して浦島の村やほほえみの村で武器や道具を安値で販売している。中には売値より安く売られている物も。「桃太郎伝説外伝」ではオナラの村でオナラ病にかかってしまう。
[編集] 世界観
桃太郎伝説の世界は鬼ヶ島を囲むように5つの大陸があり、その地形はシリーズを通してほとんど変化がない。おとぎ話に関連する村が多く登場し、作品ごとに登場する村は若干異なる。
- 代表的な村
- 旅立ちの村 - 桃太郎の生家のそばにある村。名前の通りこの村で旅立ちの仕度をする事になる。
- おむすび村 - 『おむすびころりん』の舞台。主にねずみが住んでいる。初めて入る際にはおむすびを投げ入れる事が必要。
- 花咲かの村 - 『花咲かじいさん』の舞台。花咲かじいさんとイヌが住んでいる。名物は桜の木。
- 金太郎の村 - 『金太郎』の舞台。神社の裏を進むと足柄山がある。お祭りが名物。
- 浦島の村 - 『浦島太郎』の舞台。近くの海底に竜宮城がある。若返りの泉が名物。
- 寝太郎の村 - 『三年寝太郎』の舞台。村を東西に分ける橋があり、寝太郎はそこでよく寝ている。IIでは橋がない。
- ほほえみの村 - 村人全員がダジャレ好き。「天下一ダジャレ大会」のために燃えている。
- 希望の都 - 世界最大の規模。都の中央には五重塔がそびえ、他に料亭や銭湯などの名所がある。
- サルカニの村 - 『サルカニ合戦』の舞台。お供のサルはこの村出身。作品によってはウサカメの村に変わる。
- 竹取りの村 - 『かぐや姫(竹取物語)』の舞台。竹林に囲まれている。物語の終盤に位置する。
- 鬼が島 - 夜叉姫たち鬼族の故郷。地中には地獄の世界がある。
- すずめのお宿
- 村や都の他に「すずめのお宿」という集落が複数点在する。ここはすずめ達が茶店や宿屋を営業しているところであり、村からはなれた場所にあるところが多く、中継地点の役割も果たしている。また、くじ引きのできる「すずめのつづら屋」というお店もあり、貴重な道具を安く手に入れられることもある。基本的にはセーブができないが、「桃太郎伝説外伝」と「新桃太郎伝説」に限り地蔵(地蔵菩薩)に話し掛けることでセーブができる。
- すずめとつづらから、『舌切りすずめ』がモチーフと思われる。
- 地蔵
- 「地蔵」は村・都の中やフィールド上などいろいろなところにいて、話し掛けることにより「このあたりの敵はこんな攻撃をしてくる」などの情報をくれる。「新桃太郎伝説」には「地蔵菩薩」という地蔵もいて、この「地蔵菩薩」がいるところではセーブができる。ちなみに、一番偉い地蔵は「並び地蔵」で、北の寒い地方にいる(雪国に並んでいる地蔵ということで、『傘地蔵』がモチーフか)。
- ギャグエリア
- ゲーム中ギャグネタが多く登場する村や敵が登場するエリアがある。例として通常の敵として「きんのオニ、ぎんのオニ、パールのオニ」といった鬼が登場するがギャグエリアでは「きんぎんパールプレゼントのオニ」などといったふざけた名前の敵ばかりが登場する(「金銀パールプレゼント」はライオンが発売している、洗濯用洗剤のブルーダイヤの、同名のキャンペーンが元ネタ)。名前だけでなく攻撃方法もふざけている場合が多く、きんぎんパールプレゼントのオニの場合は「もってけどろぼう」と言いながら道具を投げつけてくる。受け止めることができればそのまま入手できる。基本的にはギャグエリアはほほえみの大地という地方(平原に木で「アホ」と描かれている)だけだが、「桃太郎伝説II」やプレイステーション版では花咲かの村のそばにも存在する。
[編集] エピソード
- さくまあきらと土居孝幸は当時、『週刊少年ジャンプ』内で読者ハガキコーナー「ジャンプ放送局」を連載しており、土居(どいん)が記事の隅に落書き感覚で描いていた桃太郎・金太郎・浦島太郎の”3太郎”が「桃伝」誕生のキッカケとなった。
- さくまあきらは『ドラゴンクエスト』の生みの親である堀井雄二の友人である事から「二匹目のドジョウ」狙いで依頼されたと後に語っており、堀井氏にRPG製作の手ほどきを受けながら「桃伝」第一作目は製作された。
- さくまは「ジャンプ放送局」でのノウハウを活かし、同コーナー内やオールナイトニッポンの中で視聴者からゲームのアイデアやギャグネタを募集した。その方式は、結果的に宣伝としても十分な成果を上げている。(なお、この形式は同氏自身のホームページ内でメール募集に形を変え、現在も継続中)また、発売前はあまり売れるとは思っておらず「売れなかったらジャンプ放送局でギャグにしよう」と思っていた。
- 当時の広告の一部には「類似品が出回っております。ご注意ください。」という注意書きが添えられていてセルフパロディとなっていた。
- さくまによると、ファミコン版『桃太郎伝説』と『桃太郎電鉄』の元データはハドソン側で保管されていたはずが紛失されてしまい、完全な形での復刻が難しい状況となっている。他のシリーズ作品については不明。
- ファミコン版「桃太郎伝説」制作時「アイテム名などの長さは8文字まで」というプログラム上の制約があったが、「きんぎんパールプレゼントのオニ」というギャグのために特別のプログラムが組まれた。
- また、武具名は昔話のイメージを壊さないため、中世のRPGや時代劇に出てくるような既存の名称(銅の腕輪、村正など)が使用できず、「I」での発売1週間前まで悩んだ末につけた「飛竜の剣」、「鳳凰の剣」や、ターボの「三日月の剣」、「十六夜の剣」などの月の満ち欠けによる等級表現を「強さの違いが分かりづらい」と語っている。この為、リメイク版ではIでもIIの武具名である「木の葉切りの剣」や「岩切りの剣」など切れる物の硬さで等級を表した武具が登場する。
- PCエンジンのデータ管理ソフト「天の声バンク」には桃太郎伝説ターボの効果音が多用されている。
- この作品のノウハウを土台として将来のゲーム製作者を目指す人間をターゲットにした漫画本『桃太郎秘伝』が上下巻で発売された(現在は絶版)。
[編集] アニメ
詳細は桃太郎伝説 (アニメ)を参照