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李炳圭 - Wikipedia

李炳圭

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

李炳圭
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各種表記
ハングル 이병규
漢字 李炳圭
平仮名
(日本語読み仮名)
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片仮名
(現地語読み仮名)
イ・ビョンギュ
ラテン文字転写: Yi Byeong-gyu
本人表記: Lee, Byung Kyu
李 炳圭
中日ドラゴンズ No.7
基本情報
国籍 大韓民国
生年月日 1974年10月25日(33歳)
身長
体重
185cm
82kg
選手情報
投球・打席 左投左打
守備位置 外野手
初出場 KBO / 1997年4月12日
NPB / 2007年3月30日
年俸 1億5,000万円(2008年)
経歴
Template  ウィキプロジェクト 野球選手
オリンピック
男子 野球
2000 野球

李 炳圭(イ・ビョンギュ、1974年10月25日 - )は、中日ドラゴンズに所属する韓国出身のプロ野球選手外野手)。背番号は7

目次

[編集] 人物

  • 韓国球界を代表するアベレージヒッター。韓国でのニックネームは「赤兎馬」(적토마、チョクトマ)。よくイ・「ヒョン」ギュと間違って呼ばれる事があるが、正しくはイ・「ビョン」ギュである。日本でのニックネームは「ビョン」、(ヨン様に掛けて)「ビョン様」、打てないときには(『ど根性ガエル』の「ピョン吉」に掛けて)「ビョン吉」など。
  • 韓国での成績、面長の顔をした左投左打の外野手という属性は佐々木誠を髣髴とさせるものがあり、WBCの中継で島村俊治アナウンサーがそのような指摘をしている。また、韓国野球を取材しているジャーナリストの室井昌也も同様の見解を持っている[1]
  • プレースタイルなどから「韓国のイチロー」と例えて呼ばれることもあるが、「韓国のイチロー」は同じく中日ドラゴンズに在籍していた李鍾範の愛称だった。韓国人が彼に対して考えるイメージではむしろ松井秀喜のような親しみやすい感じで、イチローのような求道者のイメージなのは李承燁だという[要出典]。そもそも李炳圭のことを「韓国のイチロー」と表現したのは中日スポーツである。巨人対中日戦では、実況が李炳圭のことを李承燁と言い間違える(もちろんその逆もある)ことが多々ある。
  • 夏場に強く、LG在籍中に夏場で調子を上げ、スターの地位を獲得した。
  • ラーメンが好物である。
  • シーズン中には、「やる気が感じられない」としてドラゴンズファンから「応援する必要がない」と厳しい意見が出たこともあった。LG在籍時においても彼のむらっ気の多さはしばしば現地ファンの批判を呼ぶことがあった。まるで近所のスーパーにラーメンを買いに行くときのように緊張感がないという揶揄のラーメンビョンギュというあだ名がある。

[編集] 来歴

[編集] 韓国時代

1997年から2006年まで10年間LGツインズでプレーしていた。LGでは主将を任されていたこともあり、ファンからの人気も絶大で、「エールジーエ イビョンギュ!(LGの李炳圭)」という歌詞の個人の応援歌まであった。2006年WBC韓国代表に選出され、1番左翼手(1試合のみ9番)として起用された。

広さでナゴヤドームと比べても遜色の無い蚕室総合運動場野球場をホーム球場とし、2003年に左ひざを負傷するまでは、走攻守三拍子揃ったいわゆる5ツールプレイヤーとして知られた。その後2005年に長打力を捨てたスタイルへ転換し首位打者を獲得した。

[編集] 中日時代

2006年オフにLGツインズからFA宣言を行い、2006年限りで退団したアレックスの事実上の後継者として、アレックスを(走・攻・守全てにおいて)上回る存在として期待され同年12月10日に中日が契約を結んだと発表した。本人はセンター志望で、打順にはこだわりがないと発言。シーズン序盤からはセンターとしてのレギュラーが多かったものの、終盤にはライトのレギュラーに定着した。

2007年オープン戦では1番を中心に様々な打順をテストされ、その結果を踏まえ開幕戦では5番で起用された。開幕から9試合連続安打を記録したものの、その後打率が.250近辺を低迷したことで、4月下旬からは森野将彦との入れ替えで7番に降格。3番や1番を打たせた結果、8月下旬からは6番で起用された。7月18日のヤクルト戦では日韓通算1,500安打を達成。同9月4日の巨人戦では、本拠地のナゴヤドームで高橋尚成投手から来日初となる満塁本塁打を放つ。走攻守揃った選手という評価だったが、レギュラーシーズン全体では打率(.262)の割に低い出塁率(.295)で、三振は100を越え、盗塁0、守備の方も補殺0に終わる(規定打席に到達した選手ではここ数年ない記録)など、物足りなさが残った。

しかしクライマックスシリーズに入ると豹変し、第1ステージ(対阪神)第2戦で上園啓史から3ランを放ちファンから大きな歓声を受けた。第2ステージ(対巨人)第2戦においても西村健太朗から貴重な追加点となる2点タイムリー三塁打を放ち、次の打席では上原浩治からダメ押しのソロ本塁打を放つ。続く日本シリーズの対日本ハム第2戦でも押本健彦からダメ押し2ラン本塁打を放ち、打率は低かったがチーム1の5打点をマークするなど短期決戦での勝負強さを見せた。アジアシリーズでは不調だったが、SKワイバーンズとの決勝戦で、6回にキム・グァンヒョンから、レフトへ2ラン本塁打を放ち、チームのアジア一に貢献した。12月に台湾で開催された北京オリンピックアジア地区予選に韓国代表として出場。初戦の台湾戦に6番ライトで先発出場するも、6回に緩慢な守備で一塁ランナーの生還を許し、打撃でも4打数0安打2三振に終わったことから翌日の日本戦はスタメン落ち(試合途中守備で出場。打席なし)となり、フィリピン戦では出場機会はなかった。

2008年3月に行われる北京オリンピック野球世界最終予選には「最善を尽くさなかった」という理由で韓国代表メンバーから外された。更に、このことが原因で古巣LGから自主トレの合同練習を断られた。

[編集] プレースタイル

[編集] 打撃

  • 好調時は手首を裏返さずに外野と二遊間の隙間へ好打者特有のポテンヒットを落とし、安打の山を稼ぐ。スイングにそれほど力強さはないが、厳しいコースのボールをスタンドへ運ぶこともあり、スイング自体はいい意味で力が抜けているとも言える。基本的に四球が少ない早打ちのスタイルで、初球打ちの打率は他のカウントに比較するとかなり高い。
  • 反面、韓国リーグでは落ちる変化球を使う投手が少ないこともあり、低めの変化球には滅法弱い。外角の直球などですぐ追い込まれてしまい最後は変化球を低めに落とされて三振するケースが目立っていたが、これはシーズン終了まで改善されることはなかった。
  • 打席に立つ際、首を横に振る癖がある。
  • ヤクルト戦を得意とし、2007年シーズンは対戦打率.352という好成績を残している。特に韓国時代から対戦経験のあるセス・グライシンガーとは対戦成績が5割近くで相性がいいとされる。一方リーグ優勝を争った読売ジャイアンツ阪神タイガース相手にはそれぞれ.202、.184という数字しか残せなかった。
  • 併殺打は平均以下となっている他、セーフティバントを決めたり、三遊間へのゴロをセーフにしたりと内野安打が多く、安打数に占める二塁打の割合も高いことが示すように足が遅いわけではない。しかし故障の影響からか、2007年シーズンの盗塁は0だった。

[編集] 守備

  • 来日後の2007年シーズン序盤から中盤にかけては守備面において山なりの送球をする、打球を必死に追わないなど緩慢に見えるプレーが多かった。またはっきりしたエラーは少なかったものの、打球反応が悪く相手走者に安易に次塁を狙われる事が多々あり、打撃不振も目立ったため一度2軍落ちを経験している。試合前の守備練習ではエラーをして恥ずかしそうにしている姿がよく見られる。
  • 2007年のクライマックスシリーズおよび日本シリーズでは、レギュラーシーズンで主に守っていたセンターからライトに守備位置が変更された。落合監督はこの理由を「ライトならそこそこ守れるとわかったため」であると語った。
  • 高代延博は守備時の李について「一歩目は福留よりも速い」「下手だからライトに回したわけではない」「守備固めを出すつもりは無い」と中日スポーツ紙上で答えている。

[編集] エピソード

  • 2006年2月24日付けの朝鮮日報にて、「イチローは李(イ)チロ」と題した文章のなかで、李炳圭がイチローを韓国人扱いする旨の発言をした。この文章は会話文で構成されており、「李炳圭がこういった発言をした」という報道形式ではない[2]。つまり、チームメイト同士で冗談交じりの私的談話を拾った記者によるゴシップ性の記事であるが、韓国の親族関係の構造や冗談表現に慣れていない日本人の視点から見ると、理解しがたく誤解を起こしやすい内容である。
  • 2007年9月3日中日スポーツ紙上にて、野球解説者木俣達彦が記した評論[3]が発端となり、ネット上の一部では李炳圭が凡退することを「案の定である」と表現されたり、一試合で複数安打が少なかったため「一日一膳」と表現されたりしている。同9月18日のヤクルト戦最終打席で一塁線際のゴロをファールとセルフジャッジし(実際はフェア)、走塁をしなかった。このプレーで解説から「プロとしての自覚が足りない」と言われるなど各所から非難を浴びた。
  • 守備面で相手チームに三塁打を多く献上していることから、一部で三塁打製造機と揶揄されている。
  • 試合がある程度勝ちに傾いた後によくホームランを打つことから、スポーツ雑誌上で「とどめのイビョンギュ」と命名された。

[編集] 年度別成績

[編集] 韓国

年度 チーム 試合 打数 得点 安打 本塁打 打点 盗塁 四死球 三振 併殺打 打率
1997年 LGツインズ 126 495 82 151 7 69 23 51 50 6 .305
1998年 124 499 75 129 9 67 11 39 47 13 .279
1999年 131 550 117 192 30 99 31 43 65 11 .349
2000年 129 527 99 170 18 99 14 57 91 15 .323
2001年 133 542 107 167 12 83 24 58 69 10 .308
2002年 109 389 54 114 12 43 9 52 57 6 .293
2003年 44 154 20 43 5 30 1 22 23 0 .279
2004年 129 496 95 160 14 64 8 62 72 14 .323
2005年 119 466 62 157 9 75 10 43 62 10 .337
2006年 120 478 51 142 7 55 3 35 65 8 .297
通算成績 1164 4596 762 1435 123 684 134 462 601 93 .312

[編集] 日本

レギュラーシーズン
年度 チーム 試合 打数 得点 安打 本塁打 打点 盗塁 四球 死球 三振 併殺打 打率
2007年 中日 132 478 43 125 9 46 0 23 1 108 8 .262
クライマックスシリーズ
年度 対戦チーム 試合 打数 得点 安打 本塁打 打点 盗塁 四球 死球 三振 併殺打 打率
2007年 阪神・巨人 5 20 3 4 2 6 0 1 0 6 0 .250
日本シリーズ
年度 対戦チーム 試合 打数 得点 安打 本塁打 打点 盗塁 四球 死球 三振 併殺打 打率
2007年 北海道日本ハム 5 18 2 2 1 5 0 0 0 5 0 .111

[編集] タイトル・記録(韓国時代)

  • 最多安打:4回 - 1999年(192本)、2000年(170本)、2001年(167本)、2005年(157本)
  • 最多得点:1回 - 2001年(107得点)
  • 首位打者:1回 - 2005年(.337)

[編集] 関連項目

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