東ヨーロッパ
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東ヨーロッパ(ひがしヨーロッパ)は、東欧ともいい、ヨーロッパ東部の地域を指す。時代によって「東欧」の地理的概念においては変化が殆どみられないが、一方、「東欧」の政治的概念は大きく変わってきた。1989年頃まではヨーロッパの共産主義圏を指して「東欧」と呼んでいた。最近になってそれらの国々の一部が「われわれは中欧である」と主張しはじめるようになっている。 以下に「東欧」という政治的概念の大まかな変遷をまとめる。
目次 |
[編集] 国際連合の分類
[編集] 19世紀ごろまで「東ヨーロッパ」として捉えられていた地域
- エルベ川以東
[編集] ドイツ帝国誕生後の東ヨーロッパ
[編集] 冷戦の中で東側という意味で「東欧」とされた国
[編集] 狭義
[編集] 広義
[編集] バルカン地域
[編集] 中央ヨーロッパに含まれる国
以上の4国はヴィシェグラード・グループ(ヴィシェグラード4か国、V4)という地域協力機構を作っている。
[編集] 北ヨーロッパに含まれる国
これらはバルト三国とも呼ばれる。
[編集] 東欧から中欧へ
かつてはソビエト連邦の下で共産主義に属した国々を「東欧」と呼んだ。しかし1989年にベルリンの壁が崩壊し東欧革命によって各国の共産党政権が連鎖反応的に倒れると、こうした地域は「自分たちの地域のことを中欧と呼んでほしい」と主張するようになった。特にこういった傾向は旧オーストリア・ハンガリー帝国領に属していた地域に多く見られる。現在は日本でも1989年以前に東欧と呼んでいた地域の事を「旧東欧」と呼んだり、彼らの主張する「中欧」という言葉を用いるようになってきている。
現在外務省でこの地域を管轄しているのは「欧州局中・東欧課」である(ドイツ、オーストリア、スイス、リヒテンシュタイン、ポーランド、ハンガリー、チェコ、スロバキア、ブルガリア、ルーマニア、アルバニア、マケドニア共和国、スロベニア、クロアチア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ギリシャ、キプロス、セルビア、モンテネグロ、ウクライナ、ベラルーシ、モルドバがこの課の管轄)。
[編集] 関連項目
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中央ヨーロッパ | オーストリア | スイス | スロバキア | チェコ | ポーランド | ドイツ | ハンガリー |
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北欧諸国 | アイスランド | スウェーデン | デンマーク | ノルウェー | フィンランド |
バルト三国 | エストニア | ラトビア | リトアニア |
その他 | 沿ドニエストル | コソボ |
地域 | イギリス:ガーンジー島 - ジブラルタル - ジャージー島 - マン島 - アクロティリ・デケリア¹ | デンマーク:フェロー諸島 | ノルウェー:スヴァールバル諸島 | フィンランド:オーランド諸島 |
バチカンは国際連合非加盟。「その他」は国家の承認を得る国が少ない、または無い国、あるいは独立主張をしている国。国際連合非加盟。事実上独立した地域一覧も参照。
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