大阪杯
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大阪杯 | |
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開催地 | 阪神競馬場 |
施行日 | 2008年4月6日 |
格付け | GII |
1着賞金 | 6400万円 |
距離 | 芝2000m |
出走条件 | サラブレッド系4歳以上(国際)(指定) |
負担重量 | 57kg、牝馬2kg減、過去1年牝馬限定戦を除くGI級優勝2kg増、過去1年超GI級優勝、過去1年牝馬限定GI級および牝馬限定戦を除くGII級優勝1kg増(2歳時除く) |
第1回 施行日 |
1957年3月17日 |
大阪杯(おおさかはい)は、日本中央競馬会(JRA)が阪神競馬場の芝2000mで施行する中央競馬の重賞競走(GII)である。正式名称は産経大阪杯。正賞は産経新聞社賞で、産経新聞社が優勝杯を提供している。
目次 |
[編集] 概要
本競走は1956年に施行された阪神特別を前身とし、1957年に5歳(現4歳)以上の混合のハンデキャップの重賞競走、大阪杯として創設、第1回は現在とは違い阪神競馬場の芝1800mで施行され、天皇賞(春)及び1960年からは宝塚記念へと繋がる競走として位置付けされた。
1964年からは産経新聞社から優勝杯を提供されたのを機に、サンケイ大阪杯に名称を変更、1965年のみ施行距離を芝1850m、1966年からは芝1900mに変更、1972年からは現在の芝2000mに変更し、1973年からは負担重量を別定に変更した。
1981年からは施行時期を現在の3月末・4月初頭に変更、天皇賞(春)の前哨戦の1競走として施行されるようになり、1984年からはグレード制施行によりGIIに格付け、1989年からは現在の産経大阪杯に名称を変更、1991年は阪神競馬場の改修工事により京都競馬場の芝2000mで施行、1995年からは指定競走に指定され、地方所属の競走馬も出走可能になり、2着までに入賞した地方競走馬には天皇賞(春)の出走権が与えられるようになった。1995年は阪神・淡路大震災の影響による阪神競馬場の復旧工事により再び京都競馬場の芝2000mで施行された。
2003年からは国際競走に指定、2004年からは国際セリ名簿基準委員会(ICSC)に国際グレードのGIIに格付けされた。
同じ阪神競馬場で施行する阪神大賞典や中山競馬場で施行する日経賞と並ぶ天皇賞(春)の重要な前哨戦に位置付けられている。更には施行距離が芝2000mということもあり、天皇賞(春)の芝3200mの距離に適性がなく、安田記念や宝塚記念を目指す中距離を得意とする有力馬も出走してくる。
出走資格は、サラ系4歳(旧5歳)以上のJRA及び地方所属の競走馬(外国産馬含む)と海外競走馬(5頭まで)。
負担重量は、別定で57キロ、牝馬は2キロ減を基本とし、2005年4月2日以降のGI優勝馬(牝馬限定GI優勝は除く)は2キロ、牝馬限定GI・GII(牝馬限定GIIは除く)優勝馬は1キロ、2005年4月1日以前のGI(牝馬限定GIは除く)優勝馬は1キロの負担が課せられる。ただし2歳時のグレード・グループ優勝は対象外。
総額賞金は1億2,200万円で、1着賞金6,400万円、2着賞金2,600万円、3着賞金1,600万円、4着賞金960万円、5着賞金640万円と定められている。
現在の優勝レイは紫色の地に金色文字であるが、本競走のレイのデザインは産経新聞社協賛による独特のものとなっている。
[編集] 歴史
- 1957年 - 阪神競馬場の芝1800mの5歳(現4歳)以上の混合のハンデキャップの重賞競走、「大阪杯」として創設。
- 1964年 - 名称をサンケイ大阪杯に変更。
- 1965年 - 施行距離を芝1850mに変更。
- 1966年 - 施行距離を芝1900mに変更。
- 1972年 - 施行距離を芝2000mに変更。
- 1973年 - 負担重量を別定に変更
- 1984年 - グレード制施行によりGIIに格付け。
- 1989年 - 名称を産経大阪杯に変更。
- 1991年 - 阪神競馬場の改修工事により京都競馬場の芝2000mで施行。
- 1995年
- 指定競走に指定。
- 阪神競馬場の阪神・淡路大震災の影響による復旧工事により京都競馬場の芝2000mで施行。
- 2001年 - 馬齢表示の国際基準への変更に伴い、出走条件が「5歳以上」から「4歳以上」に変更。
- 2003年
- 2004年 - 国際セリ名簿基準委員会に国際GIIに指定。
[編集] 歴代優勝馬
回数 | 施行日 | 優勝馬 | 性齢 | 勝時計 | 優勝騎手 | 管理調教師 |
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第1回 | 1957年3月17日 | ホマレイチ | 牡4 | 1:50.4 | 大根田裕也 | 日迫清 |
第2回 | 1958年3月9日 | カツラホマレ | 牝4 | 1:52.2 | 大根田裕也 | 橋本正晴 |
第3回 | 1959年3月8日 | キヨスガタ | 牡4 | 1:57.1 | 内藤繁春 | 日迫清 |
第4回 | 1960年3月6日 | ウイルデイール | 牡4 | 1:50.2 | 宇田明彦 | 星川泉士 |
第5回 | 1961年3月12日 | コダマ | 牡4 | 1:50.8 | 栗田勝 | 武田文吾 |
第6回 | 1962年3月18日 | スギヒメ | 牝4 | 1:51.0 | 諏訪真 | 諏訪佐市 |
第7回 | 1963年3月17日 | リユウゼツト | 牡4 | 1:55.4 | 大石五十夫 | 元石正雄 |
第8回 | 1964年3月22日 | テツノオー | 牡4 | 1:54.2 | 大辻省二 | 尾形藤吉 |
第9回 | 1965年3月21日 | ヤングヒーロー | 牡4 | 1:54.1 | 新井仁 | 福島角一 |
第10回 | 1966年3月20日 | バリモスニセイ | 牡5 | 1:56.4 | 諏訪真 | 諏訪佐市 |
第11回 | 1967年3月26日 | リユウフアーロス | 牡4 | 1:56.1 | 宮本悳 | 橋本正晴 |
第12回 | 1968年4月7日 | ヤマピツト | 牝4 | 1:56.6 | 池江泰郎 | 浅見国一 |
第13回 | 1969年4月6日 | ダテホーライ | 牡4 | 1:57.5 | 宇田明彦 | 星川泉士 |
第14回 | 1970年3月29日 | シュンサクオー | 牡4 | 1:55.8 | 小野幸治 | 小林稔 |
第15回 | 1971年5月16日 | ケイタカシ | 牡6 | 1:54.7 | 池江泰郎 | 浅見国一 |
第16回 | 1972年3月5日 | フイドール | 牡4 | 2:06.6 | 武田博 | 武田文吾 |
第17回 | 1973年3月11日 | ニホンピロムーテー | 牡5 | 2:02.5 | 武邦彦 | 服部正利 |
第18回 | 1974年3月10日 | キヨノサカエ | 牡4 | 2:07.8 | 福永洋一 | 武田文吾 |
第19回 | 1975年3月9日 | スカイリーダ | 牡5 | 2:00.9 | 高橋成忠 | 佐藤勇 |
第20回 | 1976年3月7日 | ロングホーク | 牡4 | 2:02.2 | 松田幸春 | 松田由太郎 |
第21回 | 1977年3月13日 | ゴールドイーグル | 牡7 | 2:01.4 | 内田国夫 | 伊藤雄二 |
第22回 | 1978年3月12日 | キングラナーク | 牡5 | 2:03.5 | 岩元市三 | 布施正 |
第23回 | 1979年3月11日 | メトロジャンボ | 牡4 | 2:04.1 | 目黒正徳 | 玉谷敬治 |
第24回 | 1980年3月9日 | ハシクランツ | 牡4 | 2:04.4 | 柴田光陽 | 内藤繁春 |
第25回 | 1981年4月4日 | サンシードール | 牡4 | 2:05.5 | 栗田伸一 | 武田文吾 |
第26回 | 1982年4月4日 | サンエイソロン | 牡4 | 2:03.6 | 小島太 | 古山良司 |
第27回 | 1983年4月3日 | ヒカリデユール | 牡6 | 2:03.3 | 河内洋 | 須貝彦三 |
第28回 | 1984年4月1日 | カツラギエース | 牡4 | 2:00.6 | 西浦勝一 | 土門一美 |
第29回 | 1985年3月31日 | ステートジャガー | 牡4 | 2:01.4 | 田原成貴 | 中村好夫 |
第30回 | 1986年3月30日 | サクラユタカオー | 牡4 | 2:01.6 | 小島太 | 境勝太郎 |
第31回 | 1987年4月5日 | ニシノライデン | 牡6 | 2:01.0 | 田原成貴 | 伊藤修司 |
第32回 | 1988年4月3日 | フレッシュボイス | 牡5 | 2:01.7 | 武豊 | 境直行 |
第33回 | 1989年4月2日 | ヤエノムテキ | 牡4 | 2:01.4 | 西浦勝一 | 荻野光男 |
第34回 | 1990年4月1日 | スーパークリーク | 牡5 | 2:02.9 | 武豊 | 伊藤修司 |
第35回 | 1991年3月31日 | ホワイトストーン | 牡4 | 2:01.5 | 田面木博公 | 高松邦男 |
第36回 | 1992年4月5日 | トウカイテイオー | 牡4 | 2:06.3 | 岡部幸雄 | 松元省一 |
第37回 | 1993年4月4日 | メジロマックイーン | 牡6 | 2:03.3 | 武豊 | 池江泰郎 |
第38回 | 1994年4月3日 | ネーハイシーザー | 牡4 | 2:01.2 | 塩村克己 | 布施正 |
第39回 | 1995年4月2日 | インターマイウェイ | 牡5 | 1:59.3 | 松永幹夫 | 中村均 |
第40回 | 1996年3月31日 | タイキブリザード | 牡5 | 2:00.7 | 岡部幸雄 | 藤沢和雄 |
第41回 | 1997年3月30日 | マーベラスサンデー | 牡5 | 2:02.0 | 武豊 | 大沢真 |
第42回 | 1998年4月5日 | エアグルーヴ | 牝5 | 2:01.3 | 武豊 | 伊藤雄二 |
第43回 | 1999年4月4日 | サイレントハンター | 牡6 | 1:59.9 | 吉田豊 | 大久保洋吉 |
第44回 | 2000年4月2日 | メイショウオウドウ | 牡5 | 2:00.8 | 飯田祐史 | 飯田明弘 |
第45回 | 2001年4月1日 | トーホウドリーム | 牡4 | 1:58.4 | 安藤勝己 | 田島良保 |
第46回 | 2002年3月31日 | サンライズペガサス | 牡4 | 1:59.1 | 安藤勝己 | 石坂正 |
第47回 | 2003年4月6日 | タガノマイバッハ | 牡4 | 1:59.1 | 安藤勝己 | 松田博資 |
第48回 | 2004年4月4日 | ネオユニヴァース | 牡4 | 1:59.6 | M.デムーロ | 瀬戸口勉 |
第49回 | 2005年4月3日 | サンライズペガサス | 牡7 | 1:59.0 | 幸英明 | 石坂正 |
第50回 | 2006年4月2日 | カンパニー | 牡5 | 2:04.5 | 福永祐一 | 音無秀孝 |
第51回 | 2007年4月1日 | メイショウサムソン | 牡4 | 2:01.4 | 石橋守 | 高橋成忠 |
第52回 | 2008年4月6日 | ダイワスカーレット | 牝4 | 1:58.7 | 安藤勝己 | 松田国英 |
[編集] 本競走からの春の古馬GI競走優勝馬
創設年(宝塚記念は1960年)から春の古馬GI(級)戦線を占う競走として施行されているが19頭が天皇賞(春)・安田記念・宝塚記念のいずれかを制覇している。以下は複数回出走した該当馬は優勝年を表記したもの。
回数 | 施行日 | 馬名 | 性齢 | 着順 | 優勝競走 |
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第4回 | 1960年3月6日 | ホマレーヒロ | 牡4 | 3着 | 第1回宝塚記念 |
第7回 | 1963年3月17日 | リユウフオーレル | 牡4 | 5着 | 第4回宝塚記念 |
第8回 | 1964年3月22日 | ヒカルポーラ | 牡5 | 6着 | 第49回天皇賞(春) |
第5回宝塚記念 | |||||
第13回 | 1969年4月6日 | ダテホーライ | 牡4 | 1着 | 第10回宝塚記念 |
第14回 | 1970年3月29日 | リキエイカン | 牡4 | 4着 | 第61回天皇賞(春) |
第17回 | 1973年3月11日 | ハマノパレード | 牡4 | 2着 | 第14回宝塚記念 |
第24回 | 1980年3月9日 | ニチドウタロー | 牡4 | 落馬 | 第81回天皇賞(春) |
第25回 | 1981年4月4日 | カツラノハイセイコ | 牡5 | 6着 | 第83回天皇賞(春) |
第28回 | 1984年4月1日 | カツラギエース | 牡4 | 1着 | 第25回宝塚記念 |
第29回 | 1985年3月31日 | スズカコバン | 牡5 | 3着 | 第26回宝塚記念 |
ニホンピロウイナー | 牡5 | 8着 | 第35回安田記念 | ||
第34回 | 1990年4月1日 | スーパークリーク | 牡5 | 1着 | 第101回天皇賞(春) |
オサイチジョージ | 牡4 | 2着 | 第31回宝塚記念 | ||
第37回 | 1993年4月4日 | メジロマックイーン | 牡6 | 1着 | 第34回宝塚記念 |
第41回 | 1997年3月30日 | マーベラスサンデー | 牡5 | 1着 | 第38回宝塚記念 |
第45回 | 2001年4月1日 | テイエムオペラオー | 牡5 | 4着 | 第123回天皇賞(春) |
第47回 | 2003年4月6日 | ヒシミラクル | 牡4 | 7着 | 第127回天皇賞(春) |
第44回宝塚記念 | |||||
第48回 | 2004年4月4日 | ツルマルボーイ | 牡6 | 6着 | 第54回安田記念 |
第51回 | 2007年4月1日 | メイショウサムソン | 牡4 | 1着 | 第135回天皇賞(春) |
[編集] 関連項目
GII 競走 | JpnII 競走 | J・GII 競走 |
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日経新春杯 | 京都記念 | 中山記念 阪神大賞典 | 日経賞 | 大阪杯 |
アメリカジョッキークラブカップ | 弥生賞 | フィリーズレビュー スプリングステークス | ニュージーランドトロフィー |
阪神スプリングジャンプ 東京ハイジャンプ 京都ハイジャンプ |
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フジテレビ グループ |
フジテレビジョン・BSフジ・共同テレビジョン・フジクリエイティブコーポレーション・フジアール・八峯テレビ・フジライティング・アンド・テクノロジイ・ディノス・クオラス・フジミック・扶桑社(ESSE、SPA!)・フジパシフィック音楽出版・フジランド・フジサンケイ人材センター・エフシージー総合研究所・フジテレビ出版・フジテレビサービス・フジテレビキッズ・サテライト・サービス・FUJISANKEI COMMUNICATIONS INTERNATIONAL,INC.・バンエイト・共同エディット・ベイシス・バスク・セントラルインペックス・フジミック埼玉・フジミック新潟・フジプラス |
産経新聞 グループ |
産業経済新聞社(産経新聞東京本社・大阪本社、サンケイスポーツ、夕刊フジ、SANKEI EXPRESS、競馬エイト、正論、TVnavi)・日本工業新聞社(フジサンケイ ビジネスアイ)・産経デジタル、産経広告社、サンケイ広告社・サンケイ総合印刷 (東京)・サンケイ総合印刷 (大阪)・産経新聞メディックス・産経新聞出版・サンケイサービス・産経新聞開発 (東京)・産経新聞開発 (大阪)・大阪サンスポ企画・かんそく・大阪放送(ラジオ大阪) |
ニッポン放送 グループ |
ニッポン放送・ニッポン放送プロジェクト・一口坂スタジオ・フジサンケイエージェンシー |
サンケイビル グループ |
サンケイビル・サンケイ会館・サンケイビルテクノ・サンケイビルマネジメント・サンケイビルメンテ・ヒューメディアジャパン・サンケイビルクリーンサービス |
ポニーキャニオン グループ |
ポニーキャニオン・ポニーキャニオンエンタープライズ・サウンドマン・ニッポンプランニングセンター・ポニーキャニオンミュージック |
リビング新聞 グループ |
サンケイリビング新聞社・リビングプロシード・リビングくらしHOW研究所・仙台リビング新聞社・湘南リビング新聞社・静岡リビング新聞社・高松リビング新聞社 |
公益法人 グループ |
財団法人 彫刻の森美術館(彫刻の森美術館、美ヶ原高原美術館)・財団法人 日本美術協会(上野の森美術館)・財団法人 サンケイスポーツセンター・社会福祉法人 産経新聞厚生文化事業団・財団法人 国際文化交換協会・サンケイスポーツランド |
文化放送 グループ※ |
文化放送・セントラルミュージック・文化放送開発センター |
シンボルマーク | 目玉マーク |
主な友好企業 (グループ外) |
関西テレビ放送・東宝・ヤクルト本社(東京ヤクルトスワローズ)・中日新聞社(中日ドラゴンズ・東海テレビ放送など)・北海道新聞社(北海道文化放送など)・西日本新聞社(テレビ西日本など)・日本海テレビジョン放送(NTV・NNN/NNS系列)・九州朝日放送(EX・ANN系列)・スカイパーフェクト・コミュニケーションズ |
関連項目 | FNN・FNS・NRN・TBSグループ・ブロック紙・キャセイパシフィック航空・フジサンケイグループ広告大賞・高松宮殿下記念世界文化賞・放送持株会社・大阪新聞・新しい歴史教科書をつくる会 |
関連人物 |
前田久吉・水野成夫・鹿内信隆・鹿内春雄・鹿内宏明・浅野賢澄・日枝久・羽佐間重彰・村上光一・豊田皓・横澤彪・亀淵昭信・高崎一郎・村上七郎・出馬迪男・千草宗一郎・清原武彦・住田良能・俵孝太郎・石井英夫・石田弘 |
※文化放送グループは、フジサンケイグループに含める場合と含めない場合がある。 |