バロム・1
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウィキポータル |
漫画作品 |
日本の漫画作品 |
漫画家 |
日本の漫画家 |
漫画原作者 |
漫画雑誌 |
カテゴリ |
漫画作品 |
漫画 - 漫画家 |
プロジェクト |
漫画作品 - 漫画家 |
『バロム・1』(バロム・ワン)は、さいとう・たかをによる漫画作品。およびそれに登場する架空のヒーローの名称。1970年から約1年間『週刊ぼくらマガジン』に連載された。
1972年には、東映製作の特撮テレビドラマ作品『超人バロム・1』(ちょうじんバロム・ワン)として、1972年(昭和47年)4月2日から同年11月26日まで、よみうりテレビ系で毎週日曜日19:30 - 20:00に全35話が放送された。さいとう・たかをによる原作からは、設定の一部が流用されている他はデザイン・ストーリーは大幅に変更されている。
また、アニメ作品として、2002年12月7日から2003年3月22日まで、アニメシアターXにて『バロムワン』というタイトルでリメイクされた。ただし、その設定、ストーリーは大幅に改変されている。
目次 |
[編集] ストーリー
大宇宙で何千年も戦い続ける二つの力があった。一つは、平和と正義の力であるコプー、もう一つは、悪と呪いの力であるドルゲである。
激しく永い戦いの果てにドルゲは地球に到達し、地底深くに住処であるドルゲ洞をかまえ、人類滅亡に向けての活動を開始する。ドルゲ自身は直接手を下さず、人間を悪のエージェントとして雇って超能力を与えて、自らの分身として人類滅亡を実行させる。
コプーもまたドルゲを追い地球に到ったが、彼の生命は寿命を迎えようとしていた。
その時出会ったドルゲの戦闘員と勇敢に戦う2人の少年、白鳥 健太郎(しらとり けんたろう)と木戸 猛(きど たけし)の友情と正義感に心をうたれたコプーは、彼らに「超人バロム・1」に合体変身(バロム・クロス)する能力を与え、ドルゲとの戦いを託したのである。 白鳥健太郎と木戸猛はドルゲ魔人に対抗する正義のエージェントとして、ドルゲ魔人探知機ボップを使い、暗躍するドルゲ魔人の企みを見破り、彼らと闘う。
[編集] 漫画『バロム・1』
2006年7月現在、原作コミックスとして以下のものがリイド社より発売されている。
- A5サイズ
- バロム・1 愛蔵復刻版 上巻 ISBN 4845814722
- バロム・1 愛蔵復刻版 下巻 ISBN 4845814730
- 文庫サイズ
- バロム・1 (1) ISBN 4845824396
- バロム・1 (2) ISBN 484582440X
- バロム・1 (3) ISBN 4845824418
漫画作品におけるドルゲは、黒い霧が実体化し悪魔の姿をとったかのような形態だが、実体は円盤状の宇宙生物であり、メカニカルな身体に脳らしきものが見えることからサイボーグであることが示唆されている。ドルゲは一個体ではなく、「悪の友」と互いに呼び合う同族を宇宙から呼び寄せようとしているが、コプーの力により、日本以外の地域への地球侵入が不可能と説明されている。ドルゲの操る力は強大で、古代生物の化石を甦らせ、怪物を出現させたりすることも可能であり、バロム・1が全エネルギー放射を行っても、ドルゲ本体の円盤と相打ちになるのがやっとであった。なお、怪物出現の際に、超人バロム・1の存在はマスコミによって報道され、周辺に殺到してくる人々(その中には、葉巻を持ったデューク・東郷の姿もある)のため、ドルゲへの反撃ができず危機に陥ったこともある。
[編集] 特撮テレビドラマ『超人バロム・1』
当作品の企画は、平山亨プロデューサーによると、かねがね自社作品でヒーロー物をやりたがっていたよみうりテレビの佐野寿七プロデューサーから、「こんな漫画(さいとうたかをの原作)があるんだけど、東映さんでやってみないか」と持ちかけられて始まった。よみうりテレビとの初仕事に、平山も大変張り切って臨んだという。 敵であるドルゲの尖兵であるドルゲ魔人のグロテスクな怪奇性も強調され、後半以降は人体をモチーフにした魔人が登場してさらに怪奇性が強い展開となった。チーフ監督の田口勝彦は、魔人は試行錯誤の連続だったが、後半の人体魔人こそ、まさに悪の権化として求めていたものだったと回想している。
[編集] バロム・1
白鳥健太郎と木戸猛がお互いの右腕をクロスさせる[1]ことによって、二人の友情のエネルギーから生み出される正義のエージェント。そのプロセスはバロムクロスと同時に健太郎と猛の友情エネルギーがボップのバロム・1への変身機能と反応し、そこから閃光と共にエネルギーを放出し二人を包み込み、それと同時に友情波がお互いの心臓に流れ、細胞と身体を融合させた後、二人にしか持っていない特殊なバロムDNA(コプー染色体)とバロムエネルギーが超人の身体に変異させ、健太郎の頭脳がバロム・1の知性となり、猛の体力がバロム・1の力となる。超人の身体に変異した後、プロテクターが身体を包み込んで正義の超人バロム・1が誕生する。変身完了と同時に両目とヘルメットの矢印の部分のエネルギーチャージランプが矢印の方向に力強い機械音と共に光り出し、身体全体にバロムエネルギーが充電される(第1話他)。ただし、変身前の自我も残っているため(両目の中で会話する場面が度々挿入される)、二人が喧嘩をしたりお互いを信頼しない状況に陥った場合、バロム・1の変身は解けてしまい、お互いの信頼関係が回復するまで再び変身する事はできない(バロメーターは二人がピンチに陥った場合など、急速に回復するケースも多かった)。友情エネルギーが300バロム以上あればバロム・1に変身する事ができるが、普通の人の友情エネルギーは50バロム。デザインはさいとう・たかをの手でTV用のものが新たに起こされている。ただし、実際の造形物とは口元に多少の違いが見られる。
身長2m、体重80kg。体は特殊な細胞でできており、7千度の高温、-210度の低温、100気圧、10万ボルトの電流、あらゆる劇薬に耐えるが、中盤以降は敵が強力になったのか、敵の毒や炎で苦しむ事もあった。超能力とシューズに装備されている重力反発装置によって空を飛ぶ事ができる。バロムヘルメットは500トンの圧力に耐える事ができ、マスクに装備されているどこでも酸素が取り出せる装置である、バロムブレスによって海底、地底とも千メートル進める。目は赤外線増幅器が装備されており、2km先まで見える他、遮光シャッターで光による攻撃を防ぐ(第8話)。全身の神経を耳に集中させる事で人間の千倍の聴力が得られ、4km四方の音を聴ける。胸に巨大なトゲが刺さっても、全身のエネルギーを胸に集中させれば引き抜ける(第32話)。また、体内に善悪ろ過器があり、これにより絶対的な善のエネルギーを生み出し、決して悪に染まることがない。他にもドルゲ魔人を打倒する決め手を探る事ができる。
[編集] 白鳥健太郎
江南第一小学校の小学5年生の級長的秀才少年で、バロム・1の知恵の部分を担っている。頭脳明晰で冷静な性格で、ドルゲとの戦いは非情とも取れる判断を下し、猛とは衝突する事も多いが、友情と正義の心は人一倍強い少年でもある。猛からガリ勉と評されるが運動神経は意外に高く、アントマンとの戦いでは意外に機敏な動きを見せる。
[編集] 木戸猛
健太郎のクラスメイトで自他とも認める江南第一小学校一のガキ大将で、バロム・1の力の部分を担っている。力自慢の熱血漢でスポーツ万能で同級生からも人気が高い。運動神経が抜群で、また叔父の松五郎に柔道などを習っているので、武術にも通じており、アントマンとの戦いでも高い能力を発揮する。力一辺倒と思われるが、第6話ではエビビルゲの目を欺く為の数々の策略を練る(しかも欺く事に成功する)等の策士ぶりも見せる。
[編集] 必殺技
主にパンチ技が主体であり、設定によれば必殺パンチを打ち込む時、拳の骨の部分に身体中のカルシウムが一時的に集まり、加えて手に装備されているバロムグローブの拳の威力を倍増させるスプリング倍増装置の総合作用により、強力なパンチを打つ事が出来る。また膝打ちは50トンの物を打ち破る事ができ、バロムシューズに装備されているキック力が10倍になる特殊スプリングの作用により、強力なキックを打つ事が出来るが、当時人気沸騰中だった同じ東映制作の仮面ライダー(主にキック技が必殺技)を意識してか劇中でキック技を使用する描写は無かった。
- バロム爆弾パンチ
- バロム・1が主として使う必殺技。ジャンプして空中回転し、そのまま敵に突進して必殺パンチを決める。敵を粉砕した後、「バローム」というかけ声とポーズを取る。バロム・1は当初、メインとなる必殺技を持っていなかったが、第12話でこの技が初登場して以降、この技がメインの必殺技となった。21話からはカメラに向かって3発連打する演出が入ったが、実際には1発攻撃である。
- 必殺爆弾パンチ
- 第14話での特訓で編み出した必殺技。空中で必殺パンチを決める。バロム爆弾パンチをパンチ返しで破るアリゲルゲを倒した。
- 必殺2段パンチ
- ジャンプして空中で横回転しながら敵に突進してパンチ、その後に再度ジャンプしてバロム爆弾パンチを放つ2段攻撃。バロム爆弾パンチをパンチ返しで破るヤゴゲルゲを倒した。
- バロムブレイク
- 身体中のカルシウムが肩の部分に一時的に集中した後、突進してショルダータックルを食らわす。5メートルのコンクリートを破る事ができ、主に繋ぎ技として使用されるが、イカゲルゲ戦では決め技として使われた。
- バロムフライ
- 大ジャンプで移動する。本来は攻撃技ではないが、クモゲルゲ戦ではこの技を応用した飛び蹴りが決め技となった。別名・バロムジャンプ。
- バロムカット
- オコゼルゲ、アンコルゲを倒した投げ技。技名は本編では未呼称。
- バロム空中落とし
- 敵を掴んでジャンプし、空中で背負い投げを決める。フランケルゲ、ミイラルゲ、ナマコルゲを倒した(フランケルゲ戦では技名は未呼称)。
- バロムスイング
- 敵を掴んで振り回し、投げ飛ばす。主に繋ぎ技として使用される。
- バロム真空投げ
- 敵を上空に放り投げる。主に繋ぎ技として使用されるが、ケラゲルゲ、ゲジゲルゲ戦では決め技として使われた。
- バロムドリラー
- 地中に閉じ込められた際、体を高速スピンさせて、ドリルのように地中を掘り進んで脱出する。また、この高速スピンは、拘束を振りほどく、風を起こす、敵の攻撃の回避に応用する、建物の天井を突き破る、身体に刺さったトゲを外す、といった様々な用途に応用が可能。
- バロムダイナミックパンチ
- 第5話で敵のアジトから脱出するために使用したパンチ技。似た技に、第34話で洞窟を塞ぐ岩を破壊するために使用したバロムパンチがある。
- バロムチョップ
- 強力なチョップ。体を失ったヒャクメルゲの頭を破壊した。その後の話でも敵の拘束を破るために使用されている。
- バロム返し
- 空中の敵を掴んで地面に投げ飛ばす。ハネゲルゲにダメージを与えた。
- 熱光線
- 目からライト状の光を放つ。敵に当たると爆発する。保護色で隠れたミノゲルゲを見つけ出し、ダメージを与えた。
- バロムスパーク
- 再生カミゲルゲの髪に拘束された際、爆発を起こして振りほどいた技。
- 台風のような風を起こす能力
- 右腕を回したり、空中で全身を高速回転させて、台風に匹敵するほどの風を起こす。前者はランゲルゲの毒花粉を跳ね返す花粉返しに、後者はウミウシゲの火炎を跳ね返すために使用。
- 人間の記憶を探る能力
- 人間に触れて、相手の記憶を探る超能力。ノウゲルゲに脳波を奪われた人間の記憶を探るために使用。
- 正体透視能力
- 相手の正体を見破る能力。ハネゲルゲによって怪物にされかけている赤ん坊を見抜いた。
- エネルギー爆発
- 宇宙へ逃げようとするドルゲに突進、敵のエネルギーと自分のエネルギーをぶつける事で爆発させて倒した。
[編集] 使用するメカ・マシン
- ボップ
- 手のひらサイズの楕円球を長軸に沿って二つ割りにした形状をしている。変身前は普段時・就寝時を問わず健太郎と猛の服のポケットの中に収まっており、変身後はバロムベルトのホルダーに装備されている。ドルゲに反応するレーダー、発信機、サーチライト、スーパーカーマッハ・ロッドに変型する機能、仲間の危険(バロム・1の正体を誰かに知られそうになった場合も含む)を知らせる機能などを有するデバイスである。裏側に友情エネルギーを計る友情バロメーターが付いている(第2話)。直接投げつける武器として使う事も可能であり、一撃でアントマンを倒す事ができるほど攻撃力は高く、最終回ではドルゲの身体の一部であるドルゲ洞を破壊した。
- サンシャインボップ
- ボップを使用した技。ボップを空に投げつけ、太陽並みの強烈な光で周囲を照らす事で、ハネゲルゲの力の源である赤い三日月を隠した。
- マッハ・ロッド
- バロム・1がボップを掛け声と共に空に投げて変形させた万能スーパーカー。車体色はオレンジ色で、フロントから車体側面を経由する長大なマフラーと、車体後部に直立する巨大なローターが特徴のオープンカー。最高時速はマッハ2を誇り、120メートルの垂直上昇能力も持っている。飛行も可能で、水中や地中も走行可能である。バロムレーダーと威力を調整する事が出来る衝撃波銃及び煙幕装置を装備。ベース車はダットサン・フェアレディの1500後期型か1600前期型とみられる。撮影用に2台が改造され、車体の形状、フロントエンジンの位置、ローターの大きさの違いなどにより、Aタイプ(前期型)とBタイプ(後期型)に分けられる。
[編集] ドルゲ
善を憎み、愛を嘲る、地底に降り立った悪の化身。人間をドルゲ細胞(一種の癌細胞)で侵すことによって悪のエージェントである「ドルゲマン(第1話 - 第8話)/ドルゲ魔人(第9話 - 第35話)/ドルゲ妖怪(第26話のみ[2])」を作り出す。「ルロロロロロロ、ドールゲー」という不気味な声とともに登場する。瞬間移動能力を持ち、角の様なテレパシー発振器によってアントマンとドルゲ魔人に命令を下す。20メートルまで巨大化し、地震を起こし、落雷を落とす事が出来る(第34話、最終話)。バロム・1と同じ善悪ろ過器を持っているが正反対の作用を持ち、決して善に染まる事はない。
[編集] ミスタードルゲ
大魔人ドルゲの仮の姿。足の不自由な世界的大富豪の触れ込みで、日本社会に姿を現す。(演:室田日出男 第2話~第11話)
[編集] ドルゲマン/ドルゲ魔人/ドルゲ妖怪
他のヒーロー作品に比べて、リアルで非常に不気味かつ生理的嫌悪感を催すデザイン・造形のものが多く、強烈な印象を残している。
- ドルゲの細胞を人間に移植して作り出した魔人 : オコゼルゲ(第1話)~サソリルゲ(第20話)
- ドルゲ自身の体の一部から作られた魔人 : クチビルゲ(第21話)~マユゲルゲ(第33話)
|
|
[編集] 僕(しもべ)
- ミスタードルゲの召使い(演:花巻五郎)
- ターバンに口髭の小柄な怪人物。ミスタードルゲを「ご主人様」と呼び、主人の車椅子をいつも押している。運転手や脅迫交渉もこなす。また、アントマンに命令を下す事がある。この事から渦巻きが虹色であるアントマンの仮の姿と思われる。(第2話~第11話)
- ドルゲピエロ(演:潮健児)
- ピエロの姿で幻惑し、遊園地の子供たちを地下のドルゲ洞に誘導する。バロム1の道連れとして、大落盤で落命した。ドルゲの忠実な僕だが、最終決戦のための捨て駒にすぎなかった。(第34話)
[編集] 戦闘員
- アントマン
- 白黒ツートンカラーの全身タイツ姿で(黒地で、全身に白色の渦巻きがあり、それが地中を潜るドリルの役目をはたす)、顔に目も鼻も口もないのっぺらぼう。地中などから不気味な笑い声を上げながら出現する。反面、さらったおてんばな女子小学生の世話に手を焼いたり、猛から足を踏みつけられると手を離してしまうなどのエピソードもある。なお、渦巻きが虹色のものであるリーダー格のアントマンも第24話まで登場しており、ドルゲ魔人の代わりに他のアントマンの指揮を行う事があった。パンチを受けてバラバラになるなど、仮面ライダーなどの戦闘員とは差別化が図られていた。顔面が髑髏になっているパターンもあった(第25話)。仕える魔人の特徴を表しているもの(タコゲルゲならタコの足、キバゲルゲならキバなど)を手に装着することも多い。
[編集] キャスト
- 日読新聞記者・海野(演:水木一郎(第8話 - 第11話))、(声:村越伊知郎)
- コプー(演:寺島幹夫)
- バロム・1(演:中村文弥、岡田勝、中屋敷鉄也、大杉雄太郎 声:上田耕一(第1話 - 第11話)、村越伊知郎(第12話 - 第35話))
- ドルゲ魔人(声:丸山詠二、増岡弘、辻村真人、今西正男、坂江すみ江、京田尚子、勝田久、岡部正明、里見たかし、渡部猛、大宮悌二、島田彰)
- ナレーター:田中信夫
[編集] スタッフ
- 原作:さいとう・たかを、さいとう・プロ
- 企画:平山亨(東映)、佐野寿七(よみうりテレビ)
- 監督:田口勝彦、折田至、小山幹夫、山田稔
- 脚本:伊上勝、山崎久、滝沢真里、島田真之、前川洋之、村山庄三
- 製作担当:七条敬三(東映)、池頭俊孝(よみうりテレビ)
- 技斗:高橋一俊、大野剣友会
- スタント:三隅修 (JAC)
- 美術:エキスプロ
- 魔人デザイン:前沢範(当時エキスプロ) 全ての魔人を担当
- 魔人造形:村瀬継蔵(当時フリー) 全ての魔人を担当
- 音楽:菊池俊輔
[編集] 主題歌
- オープニングテーマ:『ぼくらのバロム・1』
- 作詞:八手三郎/作曲:菊池俊輔/歌:水木一郎 + コロムビアゆりかご会
- エンディングテーマ:『友情のバロム・クロス』
- 作詞:八手三郎/作曲:菊池俊輔/歌:水木一郎 + コロムビアゆりかご会
[編集] 放映リスト
話数 | サブタイトル | 登場怪人 |
---|---|---|
1 | 悪魔の使い深海魚人オコゼルゲ |
|
2 | 呪いの怪人フランケルゲ |
|
3 | 恐怖の細菌魔人イカゲルゲ |
|
4 | 吸血魔人ケラゲルゲ |
|
5 | 発狂魔人ミイラルゲ |
|
6 | 怪腕魔人エビビルゲ |
|
7 | 変化魔人アンゴルゲ |
|
8 | 毒液魔人ナマコルゲ |
|
9 | 冷血魔人クモゲルゲ |
|
10 | 地震魔人モグラルゲ |
|
11 | 毒ガス魔人ゲジゲルゲ |
|
12 | 魔人キノコルゲはうしろからくる! |
|
13 | 魔人タコゲルゲが子供をねらう! |
|
14 | 魔人アリゲルゲと13のドルゲ魔人 |
|
15 | 魔人ミノゲルゲが君の町をねらう!! |
|
16 | 魔女ランゲルゲは鏡に呪う |
|
17 | 魔人ウミウシゲが君をアントマンにする |
|
18 | 魔人アンモナイルゲがパパをおそう |
|
19 | 魔人ヤゴゲルゲが子守唄で呪う |
|
20 | 魔人サソリルゲが地上を征服する!! |
|
21 | 魔人クチビルゲがバロム・1を食う!! |
|
22 | 魔人ヒャクメルゲが目をくりぬく |
|
23 | 魔人ノウゲルゲが脳波を吸う!! |
|
24 | 魔人ウデゲルゲは神社で呪う |
|
25 | 魔人ホネゲルゲの白骨が風にうめく! |
|
26 | 魔人ハネゲルゲが赤い月に鳴く |
|
27 | 魔人キバゲルゲが赤いバラに狂う!! |
|
28 | 魔人クビゲルゲが窓からのぞく!! |
|
29 | 魔人ウロコルゲがドルゲ菌をバラまく!! |
|
30 | 魔人ハサミルゲが待ちぶせて切る!! |
|
31 | 魔人カミゲルゲは悪魔をつくる!! |
|
32 | 魔人トゲゲルゲが死の山へまねく!! |
|
33 | 魔人マユゲルゲは地獄の糸で焼き殺す!! |
|
34 | 大魔人ドルゲが地底から出る!! |
|
35 | 大魔人ドルゲがくだけ散るとき!! |
|
[編集] 劇場版
- 超人バロム・1
[編集] 番組の移り変わり
よみうりテレビ系 日曜19時台後半 | ||
---|---|---|
前番組 | 番組名 | 次番組 |
超人バロム・1
|
マドモアゼル通り
|
[編集] アニメ『バロムワン』
[編集] ストーリー
謎の巨大な生物が人間を襲撃する事件が次々と発生していた。同じ日の同じ時刻に同じ病院で誕生した白鳥 健太郎と木戸 猛は、14歳の誕生日にインターネットを通じて突然現れたコプーから、悪の使いであるゴーモンが覚醒したこと、そして、自分たちが「えらばれし者」であることを告げられる。
翌日、半信半疑であった2人は岬の灯台の下へと導かれ、そこで謎の巨大生物に遭遇。為す術のない2人は逃げまどい、最後には海へと飛び込んで脱出を試みた。コプーは海底に沈みゆく2人をエージェントに任命し、正義の使者バロムワンに変身するための腕輪とボップを授けるのだった。
[編集] キャスト
- 浜田先生(声:金月真美)
- ナレーション:高野浩幸
[編集] スタッフ
- 原作:さいとう・たかを
- 監修:さいとう・プロ
- 企画:今西和人
- エグゼクティブプロデューサー:成澤章、円谷粲
- プロデューサー:土橋哲也、有福幸子、早川均、安西智
- アニメーションプロデューサー:荻原攷司、Paul Park
- シリーズ構成、脚本:田口成光
- 監督:冨永恒雄
- 総作画監督:斉藤浩信、細野明美
- 美術監督:中原英統
- 音響監督:高橋秀雄
- メインキャラクターデザイン、キャラクター原案:智秋
- キャラクターデザイン:中武学
- 音楽:元倉宏
- 音楽プロデューサー:折本雄一
- アニメーション制作:E&G FILMS
- 制作統括:尾川匠
- 製作:バロムワン製作委員会
[編集] 主題歌
- オープニングテーマ:『キ・ミ・ダ・ケ』
- 作詞:DASEIN/作詞、作曲:DASEIN
- エンディングテーマ:『夏の夕陽』
- Jeni-Jeni/作詞、作曲:Jeni-Jeni/編曲:THE JENI JENI/ストリングスアレンジ:平野義久
[編集] 放映リスト
- 運命
- 暴走
- 狂騒
- 波動
- 予兆
- 敵意
- 転機
- 浮上
- 告白
- 暗黒
- 陰謀
- 反撃
- 未来
[編集] 備考
- 『超人バロム・1』が放送されはじめてから間もないころ、日本に在住していたドイツ人アルント・ドルゲの家族が「バロム・1 に出てくるドルゲがもとでいじめられる」として放送局に抗議をしたことがあった。このことは当時の新聞や「帰ってきた怪獣VOW」(宝島社刊)にも掲載され、29話以降、番組の冒頭にフィクション作品であることを示す注意テロップが挿入されるようになった(当時の子供にもわかるよう、漢字を使わないテロップとしている)。局側は番組の設定変更を急には行えないことを説明し、対応策としてドルゲの人間態(ミスタードルゲ)を演じる俳優を降板させることで了承を得た。番組が全35話という比較的短期間で終わったのはこの件の影響だと言われている[4][5][6][7]。これは現在でも特撮やアニメ番組で表示されるフィクション作品を示すテロップの先駆けと言われている。
- 当初、企画段階ではドルゲ「魔人」は「妖人」という設定で、副主題歌の歌詞にもその名残が見られる。
- 『超人バロム・1』の音楽には同時期に放送されていた『仮面ライダー』の楽曲が一部流用されている。
- 岡田あーみんのギャグ漫画『お父さんは心配症』に、パロディ素材として元ネタが多用されている(魔人ヤゴゲルゲの子守歌や、魔人クチビルゲなど)。
- 『超光戦士シャンゼリオン』第30話でシャンゼリオンが「シャンゼリオン爆弾パンチ」という技を使用している。
- 牧野修の小説『アシャワンの乙女たち』は『超人バロム・1』のパロディ的作品であり、二人の少女が超人バァル・オームに変身し、魔神ドゥルジと戦うという内容である。
- ウデゲルゲの縫いぐるみは、「プレイガール」に出演している。
[編集] 脚注
- ^ 当初は二人がお互いに向かって走り込み右腕をクロスするスタイルであったが、視聴者の子供がまねをして怪我をする事故が報告されたため、第12話以降では一旦左腕を合わせてから右腕をクロスするスタイルに変更された。また、第18話以降ではボップを空中に放り投げ、2人がそれに向かってジャンプして空中で腕をクロスするスタイルに変更され、お互いが別々の場所にいても変身することが可能となったが、ボップを奪われると変身できなくなるという弱点も生まれた。
- ^ 劇中に登場した呼称であり、予告編でもホネゲルゲが「妖怪」と呼ばれている。
- ^ 後にアニメ『バロムワン』でバロムワンの声優を務めた。
- ^ 怪獣VOWプロジェクト編「帰ってきた怪獣VOW」宝島社、1995年。ISBN 4796609814
- ^ ウォーターマーク「バロム・1/クロスファイル」リイド社、2003年。ISBN 4845824922
- ^ 堤哲哉「僕らのスーパーヒーロー伝説 -昭和40年代アニメ・特撮ヒーロー大研究」扶桑社、2002年。ISBN 4594034888
- ^ 松田浩「戦後史にみるテレビ放送中止事件」メディア総合研究所、ISBN 4000032976