近鉄5000系電車
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5000系電車(5000けいでんしゃ)は、近畿日本鉄道の電車の一系列。
現在、全車両が廃車となっている。
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[編集] 概要
1977年に名古屋線のモ6311形・モ6331形を再度狭軌化し、伊賀鉄道伊賀線(当時は近鉄が運営)に投入された車両である。入線に際して改番が行われ、一系列にまとめられている。
モ5000形7両とク5100形4両から成る。モ5000形のうち、C#5001~5006はモ6311形C#6311~6316を改造したもので、両運転台車であるが、C#5007はモ6331形C#6339からの改造で片運転台車である。ク5100形はモ6331形C#6331・6332・6335・6337を電装解除したものであり、全車片運転台である。片運転台車のモ5000形C#5007は伊賀神戸方面に、ク5100形は伊賀上野方面に運転台が設置されている。モ5000形C#5001~5005の台車は日車D-16C、C#5006・5007はD-18、ク5100形近車KD-32Dである。モ5000形C#5001~5006の電動機は東洋製104×4、C#5007の電動機は東洋製75×4である。モ5000形C#5001~5006は1942年帝車製、C#5007は1948年日車製、ク5100形は1948年近車製である。モ6311形・モ6331形は当初はクロスシートであったが、のちにロングシート化されている。モ5000形は全長17800mm、全幅2740mm、全高4100mm、ク5100形は全長17800mm、全幅2740mm、全高4020mmであり、両運転台車の定員は125人、片運転台車の定員は135人である。
[編集] 廃車
1985年に伊賀線車両の高性能化が行われ、元奈良線820系改造の860系、同じく奈良線の800系改造の880系の投入により、5000系は全車廃車された。
[編集] 備考
本系列のモ5000形という形式はそれ以前に養老線のモ1形を鋼体化した車両に与えられていたが、旧モ5001が1970年に、モ5002が1971年に廃車され欠番となっていたものであり、モ5000形は正確には2代目となる。