軍用機事故の一覧
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軍用機事故の一覧(ぐんようきじこのいちらん)では、軍用機が平時の訓練や航空ショーなどで起した事故の概要を紹介する。
各事故について、1) 事故日 (現地時間)、2) 所属と使途、3) 機種と製造元、4) 犠牲者数、5) 事故発生地、6) 事故の状況、7) 原因、を簡略にまとめた。ただし特筆に値する事故や事件、また軍用機事故に関連した特に興味深い事実などがある場合はこれを詳述した。
なお、
- 民間航空機の運用中に起きた主な航空事故については
「航空事故の一覧」を、 - 航空会社別に見た過去の事故については
「航空会社別の航空事故一覧」を、 - 民間航空機に絡むテロや破壊行為については
「航空機テロ・破壊行為の一覧」を、
それぞれ参照されたい。
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[編集] 1940年代
- 1945年10月12日
- 所属: アメリカ陸軍航空軍
- 機種: カーチスC-46F-1-CUコマンドー
- 死者: 搭乗員59名全員死亡。
- 状況: 北京南苑空港へ中国の軍人を空輸中、悪天候の中航法設備が未整備のため商業放送を頼りに飛行していたところ放送塔に衝突。C-46の事故では最悪。
- 1945年12月5日
- 所属: アメリカ海軍
- 機種: ジェネラルモータースTBM-3/1E/1Cアベンジャー、マーチンPBM-5マリナー
- 死者: 搭乗員計27名が死亡。
- 状況: フロリダ沖で訓練中のTBMの編隊5機が航法の誤りにより未帰還となり、捜索に向かった飛行艇も空中爆発により失われ二重遭難となった。
[編集] 1950年代
- 1951年3月22日
- 所属: アメリカ空軍
- 機種: ダグラスC-124A-DLグローブマスターII
- 死者: 53名全員死亡。
- 状況: アイルランド沖で行方不明となる。のちに残骸が見つかり空中爆発と判明するがその原因は不明。
- 1952年 11月22日
- 所属: アメリカ空軍
- 機種: ダグラスC-124A-DLグローブマスターII
- 死者: 52名全員死亡。
- 状況: エルメンドルフ空軍基地にアプローチ中アンカレジ近くに墜落。
- 1955年 5月22日
- 所属: アメリカ海軍
- 機種: ダグラスR6D-1リフトマスター
- 死者: 66名全員死亡。
- 状況: ヒッカム空軍基地からトラヴィス空軍基地に向かう途中で機器が故障し、ハワイに引き返すが航法を誤りワイアナエ山脈に衝突。
- 1957年3月22日
- 所属: アメリカ空軍
- 機種: ボーイングC-97C-35-BOストラストフレイター
- 死者: 67名全員死亡。
- 状況: トラヴィス空軍基地から立川に向かう途中消息を絶つ。原因不明。
- 1957年8月3日
- 所属: アメリカ空軍
- 機種: L-22連絡機
- 死者: 1名死亡。
- 状況: 水戸補助飛行場から離陸した米軍の連絡機が上昇せず、滑走路から500m離れた地点で自転車に乗っていた親子に接触し、母親は胴体を切断され死亡、息子も重傷を負った。米軍側は不可抗力によるものと主張したが、地元は米兵による悪戯と主張して対立した。
- 詳細: 米軍機母子殺傷事件を参照のこと
[編集] 1960年代
- 1966年1月17日
- 所属: アメリカ合衆国空軍
- 機種: ボーイング B-52戦略爆撃機とKC-135空中給油機
- 死者: 4人が死亡(大規模な放射能汚染のため健康被害多数?)。
- 状況:空中給油中に爆撃機が接触したため空中給油機が墜落、爆撃機は降下する際に水爆3発をスペインのパロマロス近くの地上に落下させ、1発を地中海に落下させてしまった。地上に落下した水爆2発の爆縮用通常火薬が爆発し放射能物質を撒き散らした。
- 詳細は「パロマレス米軍機墜落事故」を参照
[編集] 1970年代
[編集] 1980年代
- 1988年8月28日
- 所属: イタリア空軍 フレッチェ トリコローリ
- 機種: フィアット G.91
- 死者: パイロット3人と地上の72人が死亡、345人が負傷。
- 状況:ドイツのラムシュタイン空軍基地で開催されていた航空ショーで曲技飛行隊の3機が空中衝突を起こし墜落。 そのうち1機が観衆の中に墜落したため、地上の観客とパイロット合わせて75名の死者を出す大惨事になった。この惨事以降はドイツ国内のアメリカ空軍基地の航空ショーは開催されなくなった。
[編集] 1990年代
- 1999年11月22日
- 所属: 航空自衛隊
- 機種: ロッキード T-33 (航空機)
- 死者: パイロット2名
- 状況: 入間基地に所属するT-33Aが事故に遭遇。機体が入間川河川敷に墜落する際、送電線を切断したために埼玉県南部及び東京都西部を中心とする約80万世帯が停電、並びに信号機及び鉄道が停止する事態となってしまった。エンジントラブルを起こした機体が民家に墜落することを避けるため、2人の自衛官は脱出をせず、最後まで操縦し続け、民家に被害が及ばないことが確実になった段階で、脱出装置を作動させたが間に合わずパイロットは死亡した
[編集] 2000年代
- 2007年5月24日
- 所属:ペルー空軍
- 機種:デハビランド・カナダDHC-6
- 死者:12人
- 状況:ペルー北東部のロレト州で、悪天候によりジャングルへ墜落。
- 2007年11月2日
- 所属:アメリカ空軍
- 機種:マクドネル・ダグラスF-15C
- 死者:0人
- 状況:ミズーリ州中西部で訓練中のF-15Cが、戦闘機動中に機体の縦通材が破断して空中分解し、操縦不能になって墜落。乗員は脱出の際に負傷。
- 2007年11月8日
- 所属:アメリカ陸軍
- 機種:シコルスキー・エアクラフトUH-60 ブラックホーク
- 死者:5人が死亡
- 状況:イタリア北部ベネト州で、超低空飛行中だったUH-60の尾部ローターが地面に接触し、墜落炎上。
- 2008年1月23日
- 所属:ポーランド空軍
- 機種:EADS CASAC-295M
- 死者:20人
- 状況:ポーランド北部のミロスワビッチの空港で、着陸態勢に入っていたC-295Mが滑走路手前で森林地帯に墜落した。
- 2008年2月12日
- 所属:フランス空軍
- 機種:ダッソーミラージュ2000N
- 死者:0人
- 状況:ビスケー湾上空で、KC-135FRから空中給油を受けたミラージュ2000Nが、空中給油直後に機体の技術上のトラブルから墜落。乗員2人は脱出して無事。
- 2008年2月19日
- 所属:アメリカ空軍第33戦闘飛行隊
- 機種:マクドネル・ダグラスF-15C
- 死者:1人
- 状況:メキシコ湾上で演習中だったF-15C 2機が空中衝突し、乗員2人は脱出したが、うち1人は病院搬送後に死亡した。
- 2008年2月23日
- 所属:アメリカ空軍第509爆撃飛行隊
- 機種:ノースロップ・グラマンB-2A
- 死者:0人
- 状況:グアム島アンダーセン基地から離陸しようとしたB-2Aが、離陸直後にエンジンから発火し、墜落。乗員は脱出して無事。
- 2008年4月7日
- 所属:韓国空軍
- 機種:マクドネル・ダグラスRF-4C
- 死者:0人
- 状況:水原空軍基地から離陸したRF-4Cが、訓練飛行中に38度線近くの森林地帯に墜落。乗員は脱出して無事。
- 2008年4月20日
- 所属:ヨルダン空軍
- 機種:ジェネラル・ダイナミックスF-16
- 死者:1人
- 状況:訓練飛行中だったF-16が墜落。