周防国
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周防国(すおうのくに)は、かつて日本の地方行政区分だった国の一つで、山陽道に位置する。現在の山口県の東南半にあたる。防州(ぼうしゅう)と呼ばれることもある。延喜式での格は上国、遠国。
藤原宮(藤原京)木簡に周方国、周防国と表記。 平城宮(平城京)木簡に周芳国、周防国と表記。
目次 |
[編集] 沿革
7世紀に周芳国として設けられ、7世紀末に周防国に改称した。
大島郡、熊毛郡、都濃郡、佐波郡、吉敷郡の五郡からなったが、養老5年(721年)に熊毛郡から玖珂郡が分けられ、六郡となった。
[編集] 国府・一宮など
国府は佐波郡にあった。現在の防府市土井八町と推定され、関連遺跡の発掘が進んでいる。
延喜式神名帳には、以下の小社10座8社が記載されている。
- 熊毛郡 熊毛神社(論社以下の4社)
- 熊毛郡 石城神社(光市塩田石城)
- 佐波郡 玉祖神社二座(防府市大崎)
- 佐波郡 出雲神社二座(山口市徳地堀)
- 佐波郡 御坂神社(論社以下の2社)
- 三坂神社(山口市徳地岸見)
- 船路八幡宮(山口市徳地船路)
- 佐波郡 剣神社(防府市高井)
- 吉敷郡 仁壁神社(山口市三ノ宮)
- 都濃郡 二俣神社(論社以下の3社)
- 二俣神社(周南市大向)
- 周方神社(周南市長穂)
- 二所山田神社(周南市鹿野上)
一宮以下五宮まで以下のように定められ、戦国時代に守護の大内氏によって保護された。
- 一宮 玉祖神社
- 二宮 出雲神社
- 三宮 仁壁神社
- 四宮 赤田神社(山口市大字吉敷)
- 五宮 朝田神社(山口市大字矢原)
総社は金切神社で、明治時代に佐波神社と改称して防府市惣社町に現存している。
[編集] 守護
[編集] 鎌倉幕府
- 1235年~1245年頃 - 藤原親実
- 1252年~? - 長井泰重
- 1276年~1279年 - 北条宗頼
- 1279年~1280年 - 北条兼時
- 1281年~? - 北条師時
- 1282年~? - 北条忠時
- 1284年~1296年 - 北条実政
- 1298年~1299年 - 北条時仲
- 1300年~1305年 - 北条時村
- 1305年~? - 北条熙時
- 1307年~1319年 - 北条時仲
- 1323年~1333年 - 北条時直
[編集] 室町幕府
- 1334年~1351年頃 - 大内長弘
- 1351年頃~? - 大内弘直
- 1358年~1378年 - 大内弘世
- 1378年~1399年 - 大内義弘
- 1400年~1401年 - 大内弘茂
- 1402年~1431年 - 大内盛見
- ?~1433年 - 大内持盛
- 1431年~1441年 - 大内持世
- 1441年~1465年 - 大内教弘
- 1465年~1495年 - 大内政弘
- 1495年~1528年 - 大内義興
- 1528年~1551年 - 大内義隆
[編集] 国司
[編集] 周防守
[編集] 周防介
[編集] 郡
[編集] 関連項目
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