美濃国
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美濃国（みののくに）は、かつて日本の地方行政区分だった国の一つで、東山道に位置する。領域はだいたい現在の岐阜県の南部だが、変遷がある。濃州（のうしゅう）と呼ぶこともある。延喜式での格は上国、近国。
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[編集] 沿革
7世紀に成立。石神遺跡木簡・飛鳥池木簡・藤原宮木簡では、三野国と表記。大宝戸籍（大宝2年 702）では、御野国と表記。また、平城宮から出土した木簡に、美野国と表記されたものもある。
古事記では、美濃国、三野国と記載。
成立時の範囲は、現在の岐阜県南部と長野県木曽郡にほぼ相当した。南隣の尾張国との境は木曽川であったが、当時の流路は現在より北で、現在の境川下流を通っていた。
貞観年中（859～876年）に、朝廷は藤原朝臣正範や靭負直継雄らを派遣して国境を定め、木曽郡は美濃国から分離され、信濃国筑摩郡に編入された。これ以降、平家物語などは信濃国木曽と記述するようになる。
天正14年（1586年）に木曽川が氾濫して流路をほぼ現在のものに変えたことをうけて、変更された木曽川の北岸と中洲を尾張国から美濃国に移した。現在の地図にあてはめると、北岸は岐阜県のうち境川と木曽川にはさまれた一帯、中洲は各務原市川島にあたる。
該当するのは、岐阜市（旧柳津町の一部等）、各務原市（旧稲羽町の一部、旧川島町）と、羽島郡のほぼ全域（岐南町、笠松町）、羽島市のほぼ全域、海津市のほぼ全域である。
美濃国は、愛知県豊田市の一部と稲沢市祖父江町の一部、福井県の一部（旧石徹白村）を含んだ。これらは国の廃止後に市町村の境界変遷で所属する県が移ったものである。
この他、長野県の神坂村は昭和20～30年代に岐阜県中津川市への合併で問題となり、結局、1958年に大部分が分割されて中津川市に編入され、馬籠地区のみが長野県に残って山口村と合併した。平成の大合併の際にも、山口村の中津川市への編入が問題となり、中山道馬籠宿という観光地を失うことになる長野県から強い反対があったが、元々山口村は、日本海側である長野市との繋がりが浅い事から、2005年に長野県から脱退し、岐阜県中津川市へ編入された。これは平成の大合併における唯一の越境合併であった。
[編集] 国府・一宮など
国府は不破郡にあった。現在の岐阜県垂井町府中にあり、遺跡が発掘されている。
延喜式神名帳には大1座1社、小38座37社の計39座38社が記載されている。唯一の大社は仲山金山彦神社（現 南宮大社）で、一宮とされている。総社は、現在の南宮大社摂社の南宮御旅神社の位置にあったとされるが不詳である。
- 多藝郡 多伎神社 （現多岐神社 養老郡養老町）
- 多藝郡 大神神社 （大垣市上石津町）
- 多藝郡 御井神社 （養老郡養老町）
- 多藝郡 久久美雄彦神社 （養老郡養老町）
- 不破郡 仲山金山彦神社 （現南宮大社 不破郡垂井町）
- 不破郡 大領神社 （不破郡垂井町）
- 不破郡 伊富岐神社 （不破郡垂井町）
- 池田郡 養基神社 （揖斐郡池田町）
- 安八郡 宇波刀神社
- 安八郡 加毛神社 （安八郡輪之内町）
- 安八郡 墨俣神社 （大垣市墨俣町）
- 安八郡 荒方神社
- 八幡神社 （大垣市墨俣町）
- 白鬚神社 （大垣市墨俣町）
- 大野郡 花長神社
- 大野郡 花長下神社 （揖斐郡揖斐川町谷汲）
- 大野郡 來振神社 （現来振神社 揖斐郡大野町）
- 方県郡 方縣津神社
- 津神社 （岐阜市曽我屋）
- 方県津神社 （岐阜市八代）
- 縣神社 （岐阜市佐野）
- 方県郡 若江神社 （岐阜市）
- 厚見郡 比奈守神社
- 比奈守神社 （岐阜市）
- 手力雄神社 （岐阜市）
- 厚見郡 茜部神社 （岐阜市）
- 厚見郡 物部神社 （伊奈波神社に合祀 岐阜市）
- 各務郡 伊波乃西神社 （岐阜市）
- 各務郡 飛鳥田神社 （各務原市）
- 各務郡 加佐美神社 （各務原市）
- 各務郡 村國神社 （現村国神社 各務原市）
- 村國神社は延喜式神名帳には2座記載されている。
- 各務郡 村國真墨田神社 （現村国真墨田神社 各務原市）
- 各務郡 御井神社 （各務原市）
- 加茂郡 縣主神社 （現懸主神社 美濃加茂市）
- 加茂郡 坂祝神社 （加茂郡坂祝町）
- 加茂郡 大山神社
- 大山神社 （加茂郡富加町）
- 大山白山神社 （加茂郡白川町）
- 加茂郡 佐久太神社 （加茂郡富加町）
- 加茂郡 太部神社 （加茂郡川辺町）
- 加茂郡 阿夫志奈神社 （加茂郡川辺町）
- 加茂郡 神田神社 （加茂郡東白川村）
- 加茂郡 多爲神社 （関市）
- 加茂郡 中山神社
- 諏訪神社 （美濃加茂市）
- 天神社 （美濃加茂市）
- 恵奈郡 坂本神社
- 八幡神社 （中津川市）
- 諏訪神社 （中津川市）
- 恵奈郡 中川神社 （中津川市）
- 恵奈郡 惠奈神社 （現恵那神社 中津川市）
[編集] 国司
- 745年 大伴兄麻呂
[編集] 守護
[編集] 鎌倉幕府
[編集] 室町幕府
- 1336年～1339年 - 土岐頼貞
- 1339年～1342年 - 土岐頼遠
- 1342年～1387年 - 土岐頼康
- 1387年～1389年 - 土岐康行
- 1390年～1394年 - 土岐頼世
- 1395年～1414年 - 土岐頼益
- 1422年～1465年 - 土岐持益
- 1468年～1495年 - 土岐成頼
- 1495年～1519年 - 土岐政房
- 1519年～1542年 - 土岐頼芸
[編集] 郡
[編集] 関連項目
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