ガンダムSEED MSV
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ガンダムSEED MSV(ガンダムシード エムエスブイ)とは、アニメ『機動戦士ガンダムSEED』に関連した企画の一つ。
アニメ『機動戦士ガンダム』放映後に企画されたMSVに倣って、アニメ『機動戦士ガンダムSEED』に登場するモビルスーツの派生機やパイロット等、映像には出ていないキャラクターの設定を創作する企画である。
雑誌『ホビージャパン』2003年1月号から「SEED MSV」という名前で企画されたが、『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY』との拡大解釈に伴い、現代に至る。なお、『ホビージャパン』ではフォトストーリー「SEED MSV戦記」が2004年6月号から12月号に、「DESTINY MSV戦記」が2006年1月号・2月号に掲載された。(両作品は加筆修正版がムック「機動戦士ガンダムSEED DESTINYモデルVol.2 DESTINY MSV編」に「DESTINY MSV戦記」第3話と共に収録されている。)
プラモデルシリーズは2004年5月から発売された。第1弾は「ストライクルージュ+IWSP」と「ミゲル・アイマン専用ジン」だった。なお、ストライクルージュ+IWSPの初回特典として、ホビージャパン編集による製作マニュアルの小冊子が付いている。
企画の全般にわたるテーマソングは、T.M.Revolutionの『Zips』。
目次 |
[編集] 機体
詳細は各項目を参照
[編集] SEED MSV
- GAT-X105 ストライクIWSP
- TMF/S-3 ジンオーカー(ジン砂漠戦仕様)
- UWMF/S-1 ジンワスプ(ジン水中戦仕様)
- ZGMF-1017 ジン式典用装飾タイプ
- TMF/A-802 P-Mod.W バクゥ バルトフェルド専用改修タイプ
- TMF/TR-2 バクゥ戦術偵察タイプ
- ZGMF/TAR-X1 ジン戦術航空偵察タイプ
- UTA/TE-6 グーン地中機動試験評価タイプ
- GAT-X133 ソードカラミティ
- FXet-565 コスモグラスパー
- YFX-600R 火器運用試験型ゲイツ改
- GAT-X255 水中機動試験型フォビドゥンブルー
- AME-WAC01 早期警戒・空中指揮型ディン特殊電子戦仕様
- 航空強襲モビルスーツ・GAT-333 レイダー制式仕様
- 主力モビルスーツ・GAT-01A1 ダガー
- ヴェルヌ35A/MPFM 多目的飛行モジュール
- MBF-M1A アストレイ
[編集] DESTINY MSV
- ZGMF-X999A ザク量産試作型
- ZGMF-1000/AAL ザクウォーリア強襲揚陸型ノクティルーカ
- XMF-P192 プロトカオス
- GAT-X399/Q ワイルドダガー
- ZGM-1000/R4 コマンドザクCCI
- GAT-SO2R NダガーN
- ZGMF-X56S/θ デスティニーインパルス
- ZGMF-X101S ザクスプレンダー
- ZGMF-X2000CQGB&S グフクラッシャー
- ZGMF-XX09T オリジナル仕様ドムトルーパー
- ZGMF-X3000Q プロヴィデンスザク
- MVF-M12A オオツキガタ
以上の機体は、雑誌『ホビージャパン』で連載された「SEED MSV」と「DESTINY MSV」に登場した機体である。 (「MBF-M1A アストレイ」はムック「機動戦士ガンダムSEEDモデルVol.3 SEED MSV編」が、「オオツキガタ」は「機動戦士ガンダムSEED DESTINYモデルVol.2 DESTINY MSV編」が初出である。)デザインは大河原邦男による。
[編集] その他の機体
以下で紹介する機体はSEED MSVに分類されているが、画稿が大河原邦男以外による機体である。
- YFX-200 シグーディープアームズ(デザイン・ビークラフト)
- ZGMF-1017M ジンハイマニューバ(高機動型ジン)(デザイン・ビークラフト)
- YF-3A ジンフェムウス(デザイン・ビークラフト)
- GAT-01D ロングダガー(デザイン・町田能彦、原案・緒方剛志)
- GAT/A-01E2 バスターダガー(デザイン・町田能彦)
- GAT-706S ディープフォビドゥン(デザイン・町田能彦)
- GAT-X133-01 ソードカラミティ初号機(彩色・スタジオオルフェ、線画画稿・大河原邦男)
[編集] MSVエースパイロット
[編集] 地球連合軍
[編集] エドワード・ハレルソン
エドワード・ハレルソン | |
性別 | 男性・ナチュラル |
年齢 | 28歳 |
所属 | 地球連合軍、大西洋連邦、中尉 |
主な搭乗機 | スピアヘッド、ストライクダガー、デュエルダガー、レイダー制式仕様、ソードカラミティ |
異名 | 切り裂きエド |
声 | 松本保典 |
地球連合軍に所属するMSパイロット。パーソナルマークは薔薇の花と交差した一対のサーベル。元々は南アメリカ合衆国の戦闘機パイロットであり、大西洋連邦による武力併合後、地球連合軍所属となった。戦闘機パイロットとしては平凡な実績しか残せなかったが、MSに搭乗してからは頭角を現す。特に白兵戦に対し抜群の才能を持っており、帰還した彼の機体は、必ず敵のMSから噴出したオイルを返り血のように浴びていた事から、「切り裂きエド」の異名で知られるようになった(由来の一つは、戦闘機パイロット時代に二日酔い状態でスピアヘッドに搭乗し、電子戦用ディンに特攻しそのコックピットを主翼で引き裂いた事から。)。しかし、その異名とは対照的に、取り立てて戦いが好きという訳ではなく、MSを降りればエースとは思えない冗談好きの青年であり、部下たちの信頼も厚かった。またストライクダガー、デュエルダガー、レイダー制式仕様、ソードカラミティと、大戦中複数の機体を短期間で乗り換えている。
第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦後、ソードカラミティと他数機のMSを持って地球連合軍を脱走し、祖国である南アメリカ合衆国を地球連合から独立させるため、南アメリカ独立戦争に身を投じ、地球連合軍と激しい戦いを繰り広げる。ジェーン・ヒューストンとは恋仲であったが、彼女までも脱走兵にはさせまいと残して脱走した事を、ジェーンには捨てられたと誤解され、地球連合軍の刺客として戦う事になる。その戦闘中、ジェス・リブルの機転によりジェーンの誤解が解けたため彼女と和解し、以後はジェーンも独立戦争に参戦した。地球連合軍の偽情報によりレイダー制式仕様で宇宙に誘い出された際には、第二の刺客モーガン・シュバリエの搭乗するガンバレルダガーと戦闘になる。装備上の不利から劣勢を強いられ大気圏に落とされるが、偶然にも落ちてきたデブリの陰に隠れる事で摩擦熱から機体を守り、無事地球に生還した。
地球に生還後、ソードカラミティ2号機で、最後の刺客「乱れ桜」ことレナ・イメリアが搭乗するソードカラミティ初号機と死闘を繰り広げた末、辛うじてこれを撃破する。戦闘終了後、自身もレナに銃撃されて瀕死の重傷を負うが、ジェスによって救出された後、ミハイル・コーストの下で療養生活を送った。この戦闘の後、南アメリカ合衆国はユニウス条約によって主権を取り戻した。
再び巻き起こる戦乱の中、エドワードは立場が危うくなりミハイルによって匿われていたが、マティスの陰謀により危険人物としてザフト軍に拘束されてしまう。プラント政府がエドを地球連合軍に引き渡す際、不慮の事故と見せかけて暗殺されかかったが、プロトセイバーのパイロット、イルド・ジョラールによって爆破装置を解除され、その後に現れたジャン・キャリーによって救出された。その後はロンド・ミナ・サハクの収めるアメノミハシラにベルナデッド・ルルー等と共にそこで保護される。アメノミハシラにおいてジェス・リブルの通信を受けてスクリーン越しだが恋人のジェーン・ヒューストンと再会した。その後、⊿ASTRAYにおいては南米に戻ったような描写がされ一コマながらマーシャンのアグニス・ブラーエと出会っている。
[編集] ジェーン・ヒューストン
ジェーン・ヒューストン | |
性別 | 女性・ナチュラル |
年齢 | 24歳 |
所属 | 地球連合軍、大西洋連邦、少尉 |
主な搭乗機 | フォビドゥンブルー、ストライクダガー、ディープフォビドゥン |
異名 | 白鯨 |
声 | 冬馬由美 |
地球連合軍の海軍に所属している。ザフト軍の地球侵攻の際には、マルコ・モラシム率いる水中用MS部隊によって所属していた部隊を壊滅させられてしまう。以後、モラシムへの復讐を誓ったジェーンは、地球連合軍における水中用MSの開発に志願し、フォビドゥンブルーのテストパイロットとなる。そしてジェーンの尽力により、本機の量産型であるディープフォビドゥンが制式配備され、彼女は部隊の指揮を任される。
その後、第二次カサブランカ沖海戦、八・八作戦において、グーン、ゾノをはじめとするザフト軍の水中用MS部隊を少数のフォビドゥン・ブルー、ディープ・フォビドゥンで壊滅させた。この戦闘前にモラシムはストライクにより撃破されており、ジェーンは晴らしようのない怒りに燃えており、その勇猛な戦いぶりは復讐に燃える姿と相俟って「白鯨」の異名で恐れられる事になった。
エドワード・ハレルソンとは恋仲であったが、停戦後に彼が祖国である南アメリカ合衆国の南アメリカ独立戦争に参加するため軍を脱走した際に置いていかれてしまい、それが元で彼を恨むようになる。程なくして脱走兵エドワード追撃のため南アメリカに送られる。フォビドゥンブルーに搭乗し、エドワードのソードカラミティに戦いを挑むが、ジェス・リブル の機転により、エドワードは自分を心配するがゆえに置いていったのだと知らされ彼と和解する。ジェーンはそのまま南アメリカ独立戦争に参加し、フォビドゥンブルーにより「南アメリカの白鯨」として多くの地球連合軍MSを撃破し、独立までエドワードと共に戦い抜いた。
戦後もエドワードの帰りを待って南米に残り、ユニウスセブン地球落下事件発生後、地球に下りたジェスと再会した際に、通信モニターでようやくエドワードと再会を果たした。
[編集] モーガン・シュバリエ
モーガン・シュバリエ | |
性別 | 男性・ナチュラル |
年齢 | 48歳 |
所属 | 地球連合軍、ユーラシア連邦、大尉 |
主な搭乗機 | リニアガン・タンク、ストライクダガー、105ダガー(ガンバレル)、エグザス |
異名 | 月下の狂犬 |
自称 | 戦車乗り |
声 | 大川透 |
ユーラシア連邦の戦車部隊に所属し「月下の狂犬」の二つ名を持つ。 「月下」は彼が夜間作戦を得意とすることに由来し、また「狂犬」は、あまりにも先の先を読んだ作戦が端からは一見無茶なものに見えたことから。多数の部下や敵戦力の位置把握も的確であり、後日これらは特殊空間認識能力を示す一例とされ、実際彼の作戦は部隊を何度も勝利に導いている。
C.E.70年5月30日、アフリカ戦線のエル・アラメインにおいてマーチン・ダコスタの所属するザフト軍重モビルスーツ、ザウートの部隊を追い詰めるが、「砂漠の虎」アンドリュー・バルトフェルド率いるバクゥ部隊に大敗。戦いの主役がモビルスーツに移ることを予感し、ユーラシア軍に進言するも却下される。再三の進言により、最終的にモビルスーツの研究を開始していた大西洋連邦に訓練交換士官として配属されることとなった(これは殆ど厄介払いに近かった)。ここで彼は戦車部隊で培った技術を活かし、モビルスーツ運用の基本技術を体系化するなど、地球連合におけるモビルスーツ運用の戦術・戦技研究の礎を築いた。実戦においては、ストライクダガーの上位機種であり、先行生産された105ダガーに乗っていた。のちにガンバレル操作が可能であることが分かり、脱走したムウ・ラ・フラガに渡される予定だったガンバレル・パックを受領する。
ホビージャパンのSEEDMSV戦記においては当初は前述のように戦車部隊が壊滅されるシーンが描かれたが二度目には第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦の事が描かれた。その際、彼はドクター・ミハイル・コーストと戦うもジェネシスによって友軍機を全て撃破され自身も傷ついてしまう。その後、ミハイルの不意を付いた攻撃を受けそうになったエドワード・ハレルソンを助けて生き残る事には成功する。尚、ある意味ではモーガンがミハイルを引退に追い込んだとも言える。
コミックスボンボン版『SEED DESTINY』のエピソード0では、第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦において月面プトレマイオス基地を狙ったジェネシスの第二射を阻止するため、「105ダガー/ガンバレル装備」で守備隊のゲイツを相手に善戦するが、「YFX−600R 火器運用試験型ゲイツ改」の参戦で互角の戦いを強いられることになり、結果、ジェネシスの第二射を阻止することはできなかった。その後ジェネシス第二射の衝撃で機体は行動不能になり、その時キラとラウ・ル・クルーゼの会話を通信で傍受、フリーダムとプロヴィデンスの対決を目撃している。ただこのコミックスボンボン版『SEED DESTINY』のストーリーは公式の物では無い。
南アメリカ独立戦争においてエドワード・ハレルソンに対する第二の刺客として、交戦している。その後、上層部からの命令で南アメリカに廃棄コロニーを落とす計画を進めるが計画に不満を持っていたのかザフトのMSに乗って南米を襲った部下に廃棄コロニーのブースターを止めるコードを持たせる等の行動を行っていた。
ブレイク・ザ・ワールド時には、最新型のガンバレルを搭載したMAエグザスに搭乗。ザフト軍のエースパイロット、リーカ・シェダーと協力してシャトルの護送を行い、その際に強襲してきたプロトセイバーと交戦している。劣勢に立たされた時、救援に来たジャン・キャリーにすくわれリーカ・シェダー等と共にジャン達の基地を一つ経由した後、アメノミハシラに保護される。そこで天空の宣言を聞くが天空の宣言には賛同しなかった。
[編集] レナ・イメリア
レナ・イメリア | |
性別 | 女性・ナチュラル |
年齢 | 27歳 |
所属 | 地球連合軍、大西洋連邦、大尉 |
主な搭乗機 | デュエルダガー、バスターダガー、ソードカラミティ(初号機) |
異名 | 乱れ桜 |
声 | 向殿あさみ |
地球連合軍カリフォルニア士官学校にて教官を務めていた女性パイロット。エドワード・ハレルソンやジェーン・ヒューストンの他、本来の初期GAT-Xシリーズのパイロット達の教官でもあった。 頬筋から背中にかけて舞い散る桜の花弁のような痣があり、更にモビルスーツ戦において高機動によって相手を撹乱し、ミサイルの乱射で大破させる戦法から「乱れ桜」の異名を持つようになる。
厳格な中にも女性らしさを見せる人物で兵士達からの人気も高かったが、コーディネイターとの紛争で弟を亡くしており、コーディネイターに対して強い憎しみと殺意、異常なまでの差別意識を抱くようになってしまっている。
コーディネイター並みの反射神経を持ち、モビルスーツを自在に操ることのできる数少ないナチュラルであり、モビルスーツパイロットの教官を務めた後、デュエルダガーやバスターダガーを駆って前線に立ち、数多くの戦果を挙げている。「乱れ桜」の所以たる戦法とバスターダガーによる活躍から砲撃戦のエキスパートと思われがちだが、ソードカラミティでエドと互角に渡り合うなど、接近戦でも高い技量を誇るオールラウンダーである。
第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦後においてもコーディネイターに対する憎悪は収まらず、勃発した南アメリカ独立戦争においてエドワード・ハレルソンに対する最後の刺客としてソードカラミティ初号機と共に送り込まれ、エドのソードカラミティ2号機を終始圧倒するも、乗機を撃破され瀕死の重傷を負った。その際、ジェス・リブルによってエドと共にザフト軍の基地に搬送され、皮肉にも憎悪の対象であるコーディネーターによって命を救われることになる。その後は軍に復帰したが、コーディネイターに対する考え方が変わったかどうかは不明である。
[編集] ステファン・ウィルシャー
ステファン・ウィルシャー | |
性別 | 男性・不明(ナチュラル?) |
年齢 | 不明 |
所属 | 地球連合軍(ロゴス派) |
主な搭乗機 | NダガーN |
ヘブンズベース戦で連合軍のロゴス派として参戦していたパイロットの一人。僚機のワイルドダガーと共にニーベルングの警護を担当し、先行していたコマンドザクCCIを中心とした偵察部隊を撃破。ニーベルングの所在が敵に露見するのを未然に防ぎ、ザフト降下部隊の殲滅に貢献する。しかしその後上陸してきたミネルバ隊と交戦し部隊は壊滅、ステファン自身の生死も不明である。
しかしロード・ジブリールがオーブへに亡命した際、その護衛に当たっていたと思われるNダガーNが彼の乗機であった可能性がある。
[編集] ザフト軍
[編集] シホ・ハーネンフース
シホ・ハーネンフース | |
性別 | 女性・コーディネイター |
年齢 | 不明(推定16歳) |
所属 | ザフト軍 |
主な搭乗機 | シグーディープアームズ、ゲイツ、ブレイズザクウォーリア |
異名 | 鳳仙花 |
声 | 大本眞基子 |
ザフト軍所属で、エースパイロットの証である赤服を着ている女性MSパイロット。搭乗機はシグーディープアームズであり、イザークが彼女の戦闘技術と機体の特徴を鳳仙花(ホウセンカ)の種に喩えて評価した事から、鳳仙花をパーソナルマークとしている。元々はビーム兵器開発の技術者で、普段は負けず嫌いでクールな性格だが、中身は年頃の女の子らしさを持っている。
地球上において、シグーディープアームズに装備された試作ビーム兵器の運用テストを行っていたが、ロウ・ギュールのレッドフレームと交戦になり機体が大破した。
第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦において、ジュール隊の一員としてシグーディープアームズに搭乗し、地球連合軍のレナ・イメリアと交戦している。停戦まで戦い抜き生還した。
戦後は、隊長であるイザークが最年少の評議会議委員になった事で、ジュール隊から離れ技術者として生活していたが、再び軍に戻り、南アメリカ独立戦争に於いて停戦部隊の一員として活動する。その後、イザークの前線復帰に伴い自らもジュール隊へと復帰した。
『SEED DESTINY ASTRAY』では、ユニウスセブン破砕作業に、ジュール隊所属のMSパイロットとして自身のパーソナルカラーおよびマークを備えたブレイズザクウォーリアに搭乗して作戦に参加する。その際に、レッドフレームMJが、ガーベラストレートで破砕作業を続けながら大気圏突入していくのを目撃している。
『機動戦士ガンダムSEED』では、ヴェサリウスのブリッジにシホの姿がある。『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』では、PHASE-09においてのジュール隊のブリーフィングや、PHASE-33話において、ディアッカ・イザークらと一緒にいる姿がある。第1期・第3期エンディングでイザークの傍らに姿がある。『SEED DESTINY FINAL PLUS~選ばれた未来~』では、ラクス・クラインがプラント本国に戻る際に乗艦していたエターナルにイザークと共にいる姿がある。『スペシャルエディション 完結編 『自由の代償』』では、ラクス・クラインとキラ・ヤマトが駆け寄って抱き合う2人を見て苦笑していた。
[編集] ミハイル・コースト
ミハイル・コースト | |
性別 | 男性・コーディネイター |
年齢 | 25歳 |
所属 | ザフト軍 |
主な搭乗機 | ジンハイマニューバ 、ホスピタルザクウォーリア |
異名 | ドクター |
声 | 私市淳 |
ザフト軍のエースパイロット。ザフト軍に入隊する前は医師をやっていた。基本的に他人を信じない冷淡な厭世家で、社会や政治的な事情にはまるで興味がなく、常に自身の興味を満たす事を最優先に行動する。医学の道を志したのも人道的見地からでは無く、純粋に人体への好奇心からである。
作戦を「オペ」と称し、戦局の流れを病の進行に見立てながら、的確且つ迅速に患部(敵の中枢)を見つけだし処理する。このことから、医師をやっていたこととも相まって、敵軍だけではなく仲間達からも「ドクター」の異名で怖れられている。搭乗機には、手術用の手袋を模した「ゴッドハンド」のマークが入れられている。
己の腕に見合う強敵にしか興味を示さないため、簡単な任務や弱い敵を嫌う。パイロットとしての腕は確かに優秀だが、叢雲劾やカナード・パルスなど、本場のエースパイロット相手には、いつも屈辱的な敗北を続けている。傭兵部隊サーペントテールとは、幾度と無く戦場で相まみえ、特に劾のブルーフレームには何度も煮え湯を飲まされている。
第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦終結寸前時において、エドワード・ハレルソンのソードカラミティと交戦するも、見逃されたことで逆上し、突撃を試みるがモーガン・シュバリエの搭乗する105ダガーの一斉攻撃を受け乗機を撃破され、重傷を負った。
戦後は医者に戻ったらしく、南米独立戦争で負傷したエドワード・ハレルソンの治療とリハビリに当たっている。また、ユニウスセブン落下テロ事件後は、エドを匿い(ただし、エドの所在が発覚した際に特に咎めは無かったようである)、自らは被災した地域へ野戦病院仕様のザクと共に救援に駆り出され、非武装であるホスピタルザクウォーリアでテロリストが使用していた3体のM1アストレイを撃破している。
機動戦士ガンダムSEED C.E.73 ⊿ ASTRAYでは、ザフト軍の海底基地ラガシュで医師を行っている。
[編集] リンナ・セラ・イヤサカ
リンナ・セラ・イヤサカ | |
性別 | 女性・コーディネイター |
年齢 | 不明 |
所属 | モルゲンレーテ社→ザフト軍 |
主な搭乗機 | プロヴィデンスザク |
プラントの統合開発局局員だが、元は地球連合のオーブ侵攻に際し避難して来たモルゲンレーテ社社員である。オーブ軍のエースパイロットであるタキト・ハヤ・オシダリ(ナチュラル)とは、結婚を考えるまでの恋人関係にあったが、彼がユウナ・ロマ・セイランの指揮官としての無能ぶりを指摘して不興を買い、2階級降格の上に左遷された事で完全に愛想を尽かし、地球を捨てプラントへ移住。現在に至る。
テストパイロットとしてプロヴィデンスザクに搭乗していたが、パイロットとしての能力を買われ、メサイア攻防戦ではザフト軍レヴンワース所属で参加させられてしまう。第2世代ドラグーン・システムの使用で、身体に負担がかかりながらも、多大な戦果を挙げていくが、不幸にも恋人であったタキトの搭乗するオオツキガタに遭遇し、互いの存在に気付かないまま、壮絶な交戦を行う。しかし、幸いにも生き延びることが出来たリンナは、戦後、自分と同じく生き延びたタキトと再会を果たした。
リンナの搭乗したプロヴィデンスザクのカラーリングは、全体は黒を基調にドラグーンはエッジ部を赤く塗った機体になっている。
[編集] アンリ・ユージェニー
アンリ・ユージェニー | |
性別 | 男性・コーディネイター |
年齢 | 不明 |
所属 | ザフト軍 |
主な搭乗機 | グフクラッシャー |
アスラン・ザラやハイネ・ヴェステンフルスと同じく、FAITHに所属するパイロット。本来はテストパイロットとしてグフクラッシャーの開発に携わり、同機の性能に絶対の信頼をおいていたが、ザクウォーリアとの競合に破れ、機体はモスボール保存されていた。
ヘブンズベース攻防戦において、ロゴスの幹部達を捕らえる任務に着く。心血をそそいで開発したグフクラッシャーに搭乗し、6機のスラッシュザクウォーリアを率いて基地に侵入し、多数の105ダガーやダガーLを撃墜した。この戦闘により、立てこもっていたロゴスの幹部の逮捕に大きく貢献する。しかし、ロード・ジブリールには逃亡されており、そのせいで戦火がオーブや宇宙に広がってしまった事に苦悩する。
[編集] オーブ連合首長国
[編集] バリー・ホー
バリー・ホー | |
性別 | 男性・ナチュラル |
年齢 | 28歳 |
所属 | オーブ→三隻同盟→南米独立軍 |
主な搭乗機 | M1Aアストレイ、ユン専用レイスタ、ストライクダガー、シビリアンアストレイJGカスタム |
異名 | 拳神 |
声 | 中井和哉 |
「拳神」の二つ名を持つオーブ軍エースパイロット。彼の機体には「神無」のマーキングが施されているが、これは彼が己の拳のみを信じ、神を信じていない事に由来する。また、「拳神」は彼がMSで使用する格闘術のの技(格闘家としての洞察力で相手の弱点を見抜き、打撃による衝撃で内部機能やパイロットを破壊する。パワードレッドが使用した「レッドフレイム」と同質の技。)でもある。
パイロットになる前は格闘家で、ナチュラルながら、天性の格闘センスをもち、MSでも格闘戦を得意とし、生身でもMSのセンサーアイを蹴り破るほどの強さを誇る。その群を抜いた戦闘力は、間違いなく最強のアストレイ・パイロットである。ただ、女性とのコミュニケーションを苦手としており、カガリ・ユラ・アスハをはじめ女性が多く乗り組んでいたクサナギでは、その事をアサギ・コードウェル達にからかわれるなど、だいぶ苦労していたようである。後に仲間となったジャン・キャリーには、それらを指して「南の島の空手バカ一代」と評された。
第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦においてM1Aアストレイに搭乗し、クサナギの護衛を務め、多数のMSを撃破している。
戦後は軍を辞め、無重力下での格闘術を極めるため廃コロニーを転々としていたが、修行のためにアマゾンの奥地に赴く。その頃アマゾンを含む南米では南アメリカ独立戦争が起こっており、偶発的に発生したザク量産試作型とダガーLの戦闘に巻き込まれ、たまたま近くを通りかかったユン・セファンのレイスタを借り離脱した。南米独立軍の基地で保護され、そこでエドワード・ハレルソンに独立軍に誘われる。以降、独立戦争終了まで「南米の拳神」として戦い抜いた。
その後、東アジアに渡っていたようで、アストレイの4号機であるグリーンフレームを東アジア共和国反政府ゲリラに所属する青年トロヤ・ノワレに譲渡し、彼と行動を共にしている。トロヤからは「師匠」と呼ばれている。アジトを襲撃に来たスーに、シビリアンアストレイJGカスタムで応戦、機体を破壊された後に素手で戦うも敗れ死亡する。
[編集] タキト・ハヤ・オシダリ
タキト・ハヤ・オシダリ | |
性別 | 男性・ナチュラル |
年齢 | 30歳前後 |
所属 | オーブ |
主な搭乗機 | ムラサメ、NダガーN、オオツキガタ |
オーブ軍所属のパイロット。本人曰く「オーブ軍にその人ありと知られたエース」で、実際にMS操縦の腕はエースパイロットクラスであり、地球連合軍のMSも操縦出来る。正義感の強い性格で、オーブの理念を平然と破る無能な指導者であるセイラン家に対して憤りを感じ、トダカが戦死した後、ユウナ・ロマ・セイランの指揮官としての無能ぶりを指摘し、その不興を買い、花形部隊から配置転換させられた事で出世コースから外され、階級も「三佐」から「二尉」へと降格された。更に、これが原因で恋人のリンナ・セラ・イヤサカは愛想を尽かし、プラントに移住してしまった。
絶望的な現実を目の前にし、完全に自暴自棄となったタキトは、ザフト軍がオーブ侵攻戦を発動した際に、ヤマダ、ワダ、スズキ、タナカの部下達と共に、配置プログラムの書き換えによってムラサメに搭乗し、MSでの銀行強盗という前代未聞の暴挙に踏み切り、セイラン家の隠し財産の奪取を画策する。しかし、その際に不幸にもザフト軍に遭遇して交戦した上に隠し財産がセイラン家の屋敷にある事を知り、急いで屋敷に向かうも、今度はザフト軍のジオグーンに遭遇し、ロード・ジブリールの護衛兵が放棄したNダガーNに乗り換え、これを撃退する。どうにかセイラン家の隠し財産を得る事に成功するも、その後、成り行きで宇宙に上がる事になってしまう。
ヤマダ、ワダの二人と共に、メサイア攻防戦に参加したタキトは、オオツキガタに搭乗して出撃するが、最前線で戦わされる上に、知らなかったとはいえ、恋人であったリンナの操縦するプロヴィデンスザクと戦場で交戦してしまう。しかし幸いにも生き延びたタキトは、戦後同じく生き延びていたリンナと再会する。人間としては腐り切ってはおらず銀行付近で起きた遭遇戦では戦闘に巻き込まれた親子を救っている。
[編集] 三隻同盟
[編集] ジャン・キャリー
ジャン・キャリー | |
性別 | 男性・コーディネイター |
年齢 | 41歳 |
所属 | 地球連合軍、大西洋連邦→ジャンク屋組合→三隻同盟→ジャンク屋組合 |
主な搭乗機 | ジン、ロングダガー、M1アストレイ、M1Aアストレイ、ヴェルヌ35A/MPFM |
異名 | 煌めく凶星「J」 |
声 | 中田譲治 |
地球出身の第一世代コーディネイター、41歳。両親の死をきっかけに、反コーディネイター論が高まる地球からプラントに移住する。プラントでは工学博士として研究に専念していたが、盛り上がる戦争の機運に嫌気がさし、開戦と同時期に地球に帰還する。
戦争による憎み合いの連鎖を広げないために地球連合軍に入隊、この際、独自のMSを持たない地球連合軍は鹵獲したジンを白く塗り替えた機体を彼に与えている。この白い塗装は、コーディネイターである彼を戦場で監視するために、わざと目立つようにしたものである。この白い機体が戦場で煌めいて見えたこと、コーディネイターでありながら地球連合軍で戦う自身を「ジョーカーのような存在」と評したことから、自身のイニシャルである「J」と重ね合わせて「煌めく凶星「J」」の二つ名で呼ばれるようになった。
その後、機体をロングダガーに乗り換えパナマ防衛戦に参加し、原型機とも言えるデュエルアサルトシュラウドに搭乗するイザーク・ジュールと互角に渡り合うが、ザフト軍のグングニールにより機体は機能停止に陥る。ジャンは死を覚悟するが、イザークは無抵抗な相手を攻撃する事無く、離脱した。
ナチュラルでも操縦可能なMSストライクダガーが完成した事から、彼の存在は次第に疎まれるようになる。軍を辞めざるを得なくなったジャンは中立であるジャンク屋組合に身を寄せ、ロウ・ギュールからラクス・クライン率いる三隻同盟の存在を聞かされる。その思想に共鳴したジャンはこれに参加し、やはり白く塗装されたM1アストレイに搭乗し、第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦に参加した。この白いアストレイは、煌めく凶星「J」の示威効果によって相手が戦意を喪失する事を考えて自ら塗装したものである。また、戦後はジャンク屋組合に戻り工学研究に専念するが、平和を願う気持ちは以前と変わらず、ユニウス条約の調印式を襲撃しようとしていたザフト軍強硬派の武装勢力をヴェルヌ35A/MPFMを使用して叢雲劾と共に掃討している。
敵の戦闘力のみを奪う戦い方を戦闘の基本とするキラやアスラン並みのパイロットであり、開戦当初はジンで敵を行動不能にする戦いを行っていた。作品で確認できる限り、地球連合軍・ザフト軍・オーブ軍3勢力のMSに搭乗している唯一のパイロット。