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ユニウス条約 - Wikipedia

ユニウス条約

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ユニウス条約(ユニウスじょうやく)は、アニメ機動戦士ガンダムSEED DESTINY』に登場する架空条約


注意以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。


目次

[編集] 概要

第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦後のC.E.72年3月10日に、地球連合参加国とプラント及び親プラント国との間に締結された停戦条約。

条約締結時、事実上地球圏全土に適用される条約である。戦闘の本格化の原因にはなった血のバレンタイン事件が引き起こされたユニウスセブンで条約が締結されたため、こう呼ばれる。

[編集] 締結まで

第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦直後、アイリーン・カナーバらプラント暫定評議会により地球連合に停戦の申し入れが行われこれにより戦闘は完全停止された。

地球連合側は宇宙における最重要拠点のプトレマイオス基地と戦力の大半をジェネシスで失い、また実質的指導者のムルタ・アズラエルが死亡したことによって停戦へと傾いた。一方ザフト側も最終兵器のジェネシスと徹底抗戦を主張していたパトリック・ザラ議長を失った事により穏健派が実権を握り停戦を申し入れ終戦に向けて講和会議が開催されることとなった。

会議は南アフリカ統一機構の首都ナイロビで行われ「ナイロビ講和会議」と呼ばれるようになる。地球連合はプラントに対する「国家としての」独立と引き換えに軍事力の放棄を迫るがプラントは断固拒否。会議はその後数ヶ月に及び、その間に南アメリカ独立戦争が勃発する。

会議が進展しない中スカンジナビア王国外相リンデマンが一つの提案をした。「お互いの国力に応じた軍事制限」を基本とする「リンデマン・プラン」である。とりわけ人口が大きなパラメーターとなるために地球連合側有利[1]となっている。プラント側には不利に見える内容であったが、技術的な自信やその他の部分で地球連合側の譲歩を引き出させた事、さらに前大戦の悲劇の地であるユニウスセブンで条約締結が結ばれる運びとなり、条約を受け入れる事になった。

[編集] 条約案

  • リンデマン・プラン(スカンジナビア王国外相リンデマンの提案)の遵守
モビルスーツモビルアーマー戦艦の数は人口、GDP、失業率等のパラメーターにより算出される。
  • 双方賠償金はなし。
  • 戦犯は国家ごとに独自に裁判にかける。(国際法廷は開かない。)
  • プラントは地球上の占領地を無条件で放棄。(軍事基地については扱いは別。ただし実際には、軍事基地の無い占領地というものは無かった)
  • 旧プラント理事国への関税優遇措置。(非理事国との差は以前ほどではない。)
  • 双方、リンデマン・プラン遵守の査察を無条件・無制限で受け入れる。
  • MS等、兵器へのニュートロンジャマーキャンセラーの搭載禁止。
  • ミラージュコロイド技術の使用禁止
  • 条約監視団常駐基地や在地球公館の所在地として、ジブラルタルカーペンタリアの使用を認める。
  • 地球連合側の条約監視団常駐基地や在プラント公館として、ザフトの軍事衛星の一つを提供する。
プラント近くの軍事衛星が提供される。
  • 月は全域を中立地帯とするが、双方同数の拠点を置くことを認める。
地球連合は後にアルザッヘル基地を建設。

との条文が盛り込まれた。

条約により、地球上に展開していたザフト軍は、ジブラルタル基地カーペンタリア基地などの条約監視団常駐基地や在地球公館として使用される拠点を除いて地上より撤退し、それ以外の拠点は放棄する事になった。

また、地球連合の監視下にあったオーブ連合首長国及び南アメリカ合衆国は条約の発効により独立国家へと戻っている。

[編集] 影響

[編集] 政治面

ユニウス条約は、プラント側が不利な内容のため、プラント臨時評議会は紛糾し条約締結後にアイリーン・カナーバら臨時評議会は総辞職し、ギルバート・デュランダルを議長とする新評議会が発足している。

一方、地球連合を実質指導する大西洋連邦では、アーヴィング大統領の任期切れにより次いで行われた大統領選で軍産複合体ロゴス」との結びつきが強いジョゼフ・コープランドが選出されている。

[編集] 軍事面

条約によりMSの配備数が制限された事で、以前にも増してMSには多用途性が求められるようになり、ザフト軍では装備の換装や変形によりさまざまな状況に対応可能な「ニューミレニアムシリーズ」や「セカンドステージシリーズ」と呼ばれるMS群の開発が進められた。また、核エンジンに代わる機体エネルギー確保の手段として「デュートリオンビーム送電システム」が開発された。

地球連合軍は、ストライク武装換装システムを引き継いだ廉価量産機ダガーLや、さらにストライクと同等の性能を維持した完全量産機ウィンダムを開発した。また、単機の攻撃力を極限まで高めた大型機動兵器を主力とする構想の元、ザムザザーを初めとした大型MAを次々に開発した。

[編集] 余談

  • ユニウス条約では上記のようにミラージュコロイドおよびNジャマーキャンセラーの軍事利用が禁止されたが、本編中では連合、ザフト、オーブの三者全てがこれに違反する兵器を新規開発するか廃棄処分せずに保有し続けていた。
  • SEED ASTRAY』では、民間組織であるジャンク屋組合がユニウス条約を遵守しなければならないと言う描写があった。民間組織は国籍を持っているので当然ではある。
  • SEED DESTINY ASTRAY』では、地球連合軍が核動力搭載MSであるテスタメントや、核動力とミラージュコロイド双方を装備したMSであるNダガーNを開戦前から運用していた。
  • SEED MSV』では、大西洋連邦に併合されていた南アメリカ合衆国がユニウス条約の施行により主権が回復し、独立国家へと戻っている。

[編集] 脚注

  1. ^ 制限が有っても無くても国力や兵器保有量は地球連合が大となる。

以上で物語・作品に関する核心部分の記述は終わりです。


[編集] 関連項目


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