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青木幹雄 - Wikipedia

青木幹雄

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

参議院議員 青木 幹雄
生年月日 1934年6月8日(74歳)
出生地 島根県簸川郡大社町
(現:出雲市
出身校 早稲田大学(中退)
学位・資格
前職 島根県議会議員
所属委員会
内閣役職
参・懲罰委員会委員
参・法務委員会委員
世襲
選出選挙区 島根県選挙区
当選回数 4回
所属党派 自由民主党(津島派)
党役職 島根県支部連合会会長
会館部屋番号 参・議員会館534号室
ウェブサイト [‐]

青木 幹雄あおき みきお1934年6月8日 ‐ )は、日本政治家自由民主党所属の参議院議員(4期)。自民党内では平成研究会に所属。

目次

[編集] 概要

竹下登秘書を長く務めたあと、島根県議会議員(5期)、自民党参議院幹事長、内閣官房長官(第6465代、内閣総理大臣臨時代理、自民党参議院議員会長を歴任する。

[編集] 竹下の黒子

島根県簸川郡大社町の漁協組合長を務めた漁師の家で育つ。早稲田大学第二法学部に進学し、早稲田大学雄弁会では幹事長を務めた。ちなみに、当時の雄弁会副幹事長は森喜朗であった。学生時代に竹下登選挙を手伝った縁で、そのまま地元・島根で竹下の秘書となり、大学は中退する。竹下の「城代家老」として活動し、その後島根県議会議員に当選し、後に副議長を務めた。

1986年、竹下の要請を受けて第14回参院選に立候補、当選した。竹下譲りの気配りと腰の低さをもってして、「竹下の黒子」として永田町界隈を奔走。竹下派会長の金丸信が脱税事件で逮捕されたことに伴う竹下派後継会長争いで竹下系が小渕を、金丸系が羽田を推して分裂した際、斎藤十朗らと伴に小渕支持に奔走。参院竹下派は金丸系である小沢の「参院は(衆院さえ固めれば)後からついて来る」という参院軽視発言が瞬時に伝わり、参院竹下派38人中30人を小渕支持で固めた。

1998年小渕恵三内閣総理大臣に選出されると、党参院幹事長に就任した。1999年の第2次改造内閣では野中広務の後任の内閣官房長官として初入閣した。参議院議員が内閣官房長官に就任するのは、第1次海部内閣発足後間もなくスキャンダルで辞任した山下徳夫の後任として環境庁長官から横滑りで就任した森山真弓以来2人目で、初入閣での就任では初めて。この頃、竹下が病床につくようになり、青木が竹下に代わる政界の実力者として注目されるようになる。経世会支配の象徴と言われたTBRビル第4階の事務所に竹下が座っていた椅子に青木が座るようになった。

2000年、小渕が緊急入院し意識不明の状態になると、首相臨時代理に就任して内閣総辞職を決定し、後任の自民党党総裁・首相には森喜朗が選出された。しかし、首相臨時代理への就任から森内閣成立の過程が不透明として、「五人組」の一人として批判された。

森内閣では前内閣の閣僚留任という形で内閣官房長官に留任したが、第2次森内閣発足で官房長官を退き、党参院幹事長に再度就任した。竹下・小渕ら幹部が不在となり、橋本龍太郎に代替わりした派閥を野中らと支えた。森の軽率な発言などで青木が辟易していた時、加藤紘一と極秘で会談。「(支持率の低い)森さんのままでいいのか?」と言う加藤に対し、青木はのらりくらりとした「竹下語」(言葉明瞭、意味不明瞭)で応えて意志を明確にしなかった。このことが後の加藤の乱の一因になったとされる[要出典]

[編集] 参院のドン

2003年党総裁選挙では現職の小泉を支持、参院橋本派をまとめて同派幹部で反小泉の野中と激しく対立した。

2004年第20回参院選では、「自民党が51議席を獲得出来なければ党参院幹事長を辞任する」と自ら宣言していたが、結果は49議席と敗北。しかし、後継執行部人事で党参院議員会長の就任をベテラン議員に要請したところ、ことごとく辞退される。結局「他に会長になる人がいない」ということで、小泉の要請を受け入れる形で自らが党参院議員会長に就任し、「選挙の責任をとって昇格」と若手議員から批判を受けた。

竹下側近としての政治活動から、参議院自民党に強い影響力を持っていることから「参院のドン」とも呼ばれ、参議院は「ミキオハウス」とも呼ばれた。そのため、トップダウン方針とされる小泉に直言できる数少ない有力者であった。小泉内閣の公共事業削減で、地元の島根県で大幅な削減計画を発見すると、関係官僚を呼び出し一喝して撤回させた。このことはニュースで注目を集めるも、小泉は一切触れなかった。青木の影響力の大きさが垣間見えた出来事であった。

そのためか、竹下登歿後の島根県青木王国とも称されるようになった(従来の竹下王国という名称も、併せて現在使われている)。

2004年日歯連闇献金事件が発覚したが、青木は献金授受の現場に居合わせたことを否定。東京地検政治資金規正法違反で捜査していたが、不起訴となった。これについて検察審査会は不起訴は不当であるとする議決を行った。

2005年郵政民営化を巡る政局(郵政国会)では、必ず法案を通すことを条件に衆議院執行部側に内容や会期延長幅などについて譲歩させたが、参議院で大量の造反を許し面目を失う。しかしその後、第44回総選挙の結果が出ると参議院造反組は総崩れになり、参議院不要論まで飛び出るなど青木以上に面目を失ったため、青木体制は守られた。

2006年、青木は小泉の退任により首相に就任した安倍晋三の下でも参議院枠として2つの閣僚ポストを確保し内閣への影響力を維持した。一方で小泉改革によって弱体化した地方組織を立て直すために郵政造反組の復党を安倍に提案。しかし、党内での反対論が噴出。12月に11人が復党したが、内閣支持率の低下につながった(郵政造反組復党問題)。

[編集] 小沢民主党への危機感

2007年第21回参院選に向け、かつては同じ派閥であった民主党代表小沢一郎が相次いで打ち出した地方重視の政策に対し深い危機感を募った。青木は地方の自民党離れを察知し、安倍に小沢民主党の脅威と地方重視の政策を打ち出すよう再三に渡って忠告し、また参議院で与党が過半数割れになった場合「与党が過半数割れすれば法案は1本も通らず、安倍内閣も自民党も完全に死に体だ。国民は黙っておらず、衆院を解散して民意を問え、となる」と述べ、与党が敗北すれば政権運営の困難化と早期の解散総選挙が避けられない見通しを示した。しかし、安倍は積極的に検討せず、そこに年金問題や閣僚の不始末に対する自民党への不信が高まった結果、参院選は自民党の惨敗(37議席)に終わり民主党に参院第1党を奪われた。また参院津島派は参院幹事長の片山虎之助、青木側近の景山俊太郎らが落選、当選者がわずか3名で町村派に参院第1派閥を引き渡した。影響力低下が確実となり、青木は党参院議員会長の職を辞任し、党島根県支部連合会会長職の辞意も表明した。参議院自民党最高顧問を新設し、就任を打診したが、固辞した。

しかし、参議院のドンとして築いてきた様々な人脈や政治勘もあり、参議院自民党幹部が今も青木に物事を相談することがしばしばあり、党内で隠然たる影響力を持っているとされる。

[編集] 人物

日韓トンネル研究会顧問を務める。北京オリンピックを支援する議員の会所属。

三度の飯よりもタバコチェリーが大好物。

「だわね」が口癖(竹下登は「だわな」。青木も「だわな」と言う事が稀にある)で、“ずーずー訛り”がある。どちらも出身地である島根東部の方言(出雲弁)による。出雲弁は発音にも特徴が顕著なため標準語を喋っていてもその影響を強く受けてしまう。

競馬の大ファンで党参院競馬推進議員連盟の会長も務めている。

政局の勘が鈍る、という理由で政策の勉強をしないと言われるほど根っからの「政治屋」。そのためか小泉純一郎構造改革路線に共感しているわけではなく、というより否定的で基本的には旧来の利益誘導型政治家の代表格であるが、同じ派閥の野中のように政策の方向性を巡って原理主義的対決姿勢をとったりせず、是々非々で実を取る姿勢をとっている。特に党内の対立が深まったときには森と協調して党内宥和を主張をしてきた。

小泉政権下の元で、一貫して橋本派(旧竹下派)が弱体化したが、最後の最後には必ず小泉を支持してきた。その行動の真意が、参院単独過半数回復、森との早稲田大学雄弁会での絆、反野中などのいずれに当たるのか今もって謎である。

学生結婚をしており、当時から妻と同居していたが、その家に後輩だった森が居候していた。

[編集] 主な所属議員連盟

北京オリンピックを支援する議員の会顧問

[編集] 略歴

[編集] 経歴

[編集] 政歴

[編集] 関連項目

[編集] 参考文献

[編集] 外部リンク


先代:
野中広務
内閣官房長官
1999年 - 2000年
次代:
中川秀直
先代:
野中広務
沖縄開発庁長官
1999年 - 2000年
次代:
中川秀直
先代:
竹山裕
自由民主党参議院議員会長
2004年 - 2007年
次代:
尾辻秀久
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