逮捕しちゃうぞ
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『逮捕しちゃうぞ』(たいほしちゃうぞ)は、藤島康介による漫画作品およびこれを原作とするアニメ、ドラマ作品。
原作は1986年から1992年までモーニング・パーティー増刊(講談社)に掲載。
目次 |
[編集] 概要
美人婦人警官(女性警察官)コンビを主人公とするコメディー。アクション、カーチェイス、メカなどの要素が満載で、海外でも人気が高い。
[編集] 考証
作者である藤島康介がオートバイファンなだけあり、作中でのメカやエンジン描写、カーアクションシーンは非常にリアルに描かれており現実味とスリル感がある。そのため、漫画やアニメにさして関心のないライダーにも、本作品のファンが多い。アニメ版も同様にメカニックには非常にこだわって描かれており、いい加減な描写は皆無である。こうした点に、藤島のバイク蒐集家としてのマニア心の冴え、および描写力の高さが伺われる。
また、メカ技術に関する考証のみならず、警察という部分社会に関する描写からも藤島流のリアリズムを垣間見ることができる。パトカーや白バイ、ミニバイクやミニパトなど、車輌ももちろんこだわって描かれているが、舞台となる警察署、交通課等の空間描写、人間関係、ディテール等にも手抜きはみられず、メインの登場人物たちの生活空間として十分なリアリティを持ちうるように配慮された描写となっている。藤島にとっては初の警察物作品であったが、この作品を描くにあたって事前に警察内部の雰囲気や制度、職場環境や警察官の仕事風景などを重点的に取材したようである。
このようなハートウォーミング調の警察職場の雰囲気は、後の『踊る大捜査線』や『ルーキー!』といった刑事ドラマ・警察ドラマにも多大に影響を与えている。特に『踊る大捜査線』では職場風景や警察署の描写などで本作にかなり影響を受けた制作がなされている[1]。
ストーリーのコンセプトは時には荒唐無稽な展開もある「ロマンティック系ポリスコメディ」であるが、基本設定は地に足の付いた作風なので日常世界を舞台としたロマンティック路線といえる(いわゆる『ドラえもん』にも見られる日常ギャグ路線)。また、架空の都市や地域を舞台とする漫画が多い中で、実在する地域(東京都墨田区)を舞台としたことや、警察描写も概ね繊細に現実離れせずに描いている点が、読者・視聴者に親近感を与え、より人気も高まった。
[編集] 登場人物
アニメ版・ドラマ版では設定に変更があり、原作とは登場人物が異なっている。
[編集] 主人公
- 原作・ドラマ版では、主人公2人は冒頭からコンビを組んでいる。
- アニメ版(OVA)では、夏実が警視庁墨東署に配属になった初日に寝坊して遅刻し、交通違反をした挙句に美幸の乗ったミニパト(トゥデイ)に追いかけられるところから始まっている。
[編集] 辻本夏実(つじもと なつみ)巡査
- 声:玉川紗己子/演:伊東美咲
- 陽性、豪快さは主要登場人物の中でも突出している。正義感も人一倍強く、感情がすぐ表に出る性格である。また、大食漢で、酒好きである。しかし、酒には決して強いとはいえず、原作・OVAではワンカップで泥酔するシーンがある[2]。飲み過ぎるとかなりの酒乱になるが、本人は飲むとすぐ記憶をなくすため自覚していない[3]。テレビ観賞では時代劇等、勧善懲悪物が大好き。
- 人並外れた体力と怪力(本人は、普段は加減しているつもり)の持ち主である。普段は荷物の運搬、違反車両の移動等で役に立っているが、力を持て余しているためか破壊癖がある。破壊した物の多彩さでは他の登場人物の追随を許さない。
- 猫・爬虫類などの動物がすぐになついてくる。野生的能力に優れ、シリーズが進むごと能力に磨きがかかり、家の中から自分を凝視している者を闘気で感知するまでになった[4]。動物のみならず、子供や地域住人とも自然に接することができる能力も備えており、自分の意図通りに物事を進める空気を醸し出して情報の収集を容易にし、それが事件の解決への糸口となることも多い。
- ミニパト(トゥデイ)が横滑りした時などに、走っている車のドアを開けて地面に足を踏ん張りブレーキを補助する「足ブレーキ」という得意技を持つが、踏ん張りすぎると官給品の靴がすぐ使い物にならなくなる欠点がある。
- 作品中で普通自動車免許を取得(筆記以外はほぼ一発合格)したが、「四輪車は性に合わない」として以後も二輪車を愛用し続けている。なお、スピード狂である(本人にはほとんど自覚が無い)ため、四輪車の運転は決まって「死のドライブ」と化す。美幸のバイク禁止令に対し「車を買う」と宣言した際には交通課内で批判された。
- 課長や徳野のような渋いおじさんタイプが好み。原作では恋人はおらず課長や徳野を追いかけ続けるが、アニメ版では東海林将司とつき合うようになる。
- 料理の腕は人並み以上だが、調理後は台所が壊滅的に汚れる[5]。アニメ版1stシーズン中盤ではお茶くみをしても粗雑な面が目立ったが、『フルスロットル』では改善されており、その他のシーンでも先述したような状態として描かれた。
- アニメ版1stシーズン設定資料では身長163cm、体重47.5kg、スリーサイズは上から87、58、88。一重瞼(または奥二重)の吊り目で巨乳だが、体の描写はシリーズ毎に異なり、2ndではそれほど強調は無かった。誕生日は8月13日。
- アニメ1stシーズン終盤で一時期本庁に出向、『the MOVIE』では冒頭までの1年間本庁へ研修、2ndシーズンのラストで墨東署から転属、その後自衛隊に出向していたことがあり、他に喧嘩で大丸の家に居候するなど美幸とのコンビが解消された期間がある。
- 寝起きが悪いため遅刻しやすい。目覚まし時計やトレーニング関連(用具・方法)は美幸考案・手製によるものが多い。
- OVA(1stシーズン)FILE.1の美幸のパソコン画面のアップでは年齢が21歳となっていた。アニメ版1stシーズンFILE.5以降用の公式設定では23歳、『SECOND SEASON』では2年後という設定で25歳。『フルスロットル』での設定年齢は不明。本籍地は東京都台東区浅草、現住所は江東区。住居は墨東署近傍のマンションで墨東署勤務の時期には美幸と同居。
[編集] 小早川美幸(こばやかわ みゆき)巡査
- 声:平松晶子/演:原沙知絵
- 頭脳明晰。力は夏実には及ばないものの大概のスポーツはこなす。一方、怪談や怪物は大の苦手で聞いただけで悲鳴をあげる。論理的思考力の高さから来る洞察力により、他人の企みを見抜く。機転や咄嗟の判断がきくが、一方で不安や悪い予感も的中しやすい。周囲からは、冷静・温和と評価され、本人もそれを自負している節があるが、夏実によれば、意外に感情がすぐ顔に表れる。
- 能力相応にプライドも高く(後述のメカとの関係で多く描写されている)、肩に力が入り過ぎなところがあり、時には自然体の夏実を羨むこともある。その反面、切れると激情家である夏実すらたじろぐような、大胆な行動をとることもあり、それが人間としての魅力にもなっている模様。
- 手先が器用でメカの創作や操縦を自在にこなす。本人はメカフェチではないと主張するが車にかなりの愛着を持つ。運転に関しては暴走癖があり、普段とのギャップが激しく、夏実曰く「本気を出せば絶叫マシン(に乗ってるみたい)以上の運転をする」とのこと。挙句には車をラジコンカー同様に改造したこともある。2ndでは更に過激化し、運転中の車から身を乗り出してエアガンの狙い撃ちをしたり、自車の前照灯を消して車を追跡する訓練を密かに繰り返していた。自ら整備した車やバイク、作ったメカなどに誇りに思っており、他人に破壊・毀損されると激怒する。愛車はホンダ・トゥデイ(ミニパト)、トヨタ・スポーツ800(私用)。
- 工学以外に文学や法学、考古学、生態学などにも興味を示し、教養の研鑚に励んでいる。
- また、モデルガンの趣味もあるらしく署内の自分のロッカーの中に大量のコレクションをしまっている。課長は半ば黙認しており劇場版ではこのモデルガンがキーアイテムになった。
- 中嶋とは周囲公認の恋人同然の関係であるが晩熟な為、二人の仲はなかなか進展しない。態度をはっきりさせず鈍感なまま周囲に弄ばれる中嶋に苛立つ場面もある。2ndで度々中嶋があがりながらもデートに誘おうと奮闘しているにも関わらず周りの影響でうまくいかない時もある。一方、中嶋が他の女性と接近しているように見えると焼きもちを妬き拗ねることも多い。
- 髪形は、原作では最初ショートカットであったが次第に長くなり、最終的におさげになった(アニメ版では当初よりおさげ)。
- アニメ版では夏実と警察学校同期であったことが判明。この頃から夏実は美幸にとって注目すべき存在だったらしく、これがOVA版FILE.1で夏実の転属とコンビを組むことを非常に喜んだ理由とされている[6][7]。
- 本籍地は岡山県、千葉県出身[8]、現住所は江東区。住居は墨東署近傍のマンションで夏実と同居。アニメ版1stシーズン設定資料では身長160cm。中嶋に誕生日プレゼントをもらった時に小雪がちらついていたため冬の生まれと思われる[5][9]。
- 同居を持ちかけた際、夏実のことをボディーガードと茶化したことがあるが、同居を始めた後には寝ぼけた彼女に抱擁され危うく絞め殺されかけたこともある。目撃者(ストライク男)によれば喜悦に震えていた模様。
- アニメ版1stシーズンでは23歳、『SECOND SEASON』では2年後という設定で25歳(夏実と同年齢)。警察学校で同期である事を勘案すれば、OVAでは21歳の可能性が高い。
- 単行本1巻12ページ上段にて検挙者の免許証の記載生年月日を見て「昭和41年6月18日 まーっこいつ私より2つ年下じゃないのっ」と発言があることから、当初の生年設定は昭和39年生まれだったことが窺える。作品人気の持続でこの設定は後に抹消されたと思われる。
[編集] 交通課の主要メンバー
- 二階堂頼子(にかいどう よりこ)(原作当初は伊集院頼子[10][11]、鳥羽頼子[12][11]) 巡査
- 声:小桜エツ子/演:乙葉
- 夏実、美幸の同僚。いわゆるメガネっ娘。噂話(ゴシップ)が大好きで、本人に悪意はないが話に尾ひれを付けて周囲に吹聴するため、それが原因で余計な騒動を引き起こし、噂になった当人および巻き込まれた周囲の者に制裁を受けること多数。アニメ1stシーズン中盤以降は意図的に余計なことを招くことが増え、『SECOND SEASON』では確信犯的トラブル・メーカーぶりが加速、何かと金銭の絡むケースが多くなった。なお、姿の似ている佐織と区別する為、『SECOND SEASON』ではベストを脱いだ姿になっており、暴走もそうした演出の一環と思われるが、群像劇型コメディ路線には最適であった。
- 捜査や検挙に結びつくような意味での警察官としての能力は平均以下だが、運だけは良く、まぐれだけで警察学校を首席で卒業。相模大野との交通違反者検挙数競争の最中に、幼稚園児の交通横断指導をしたり、電車内でスリの囮捜査中に老人に席を譲るように警察手帳を提示する等、犯人検挙より地域住民との交流を大切にする姿勢が身に付いており、その結果、警視総監賞特別ローカル賞受賞に至ったこともある。
- OVAでは主として内勤だったが、葵の登場後は、葵とコンビで外回りをすることが多くなった。年齢は23歳・身長155cm[13]。
- 葵双葉(あおい ふたば) 巡査
- 声:松本梨香
- アニメ版1stシーズン初回(FILE.5)から登場。以前配属されていた署での痴漢の囮捜査で女装した際に癖になってしまい、常に女性の姿をしている男性警察官。囮捜査のために花嫁修業をするほど仕事熱心だが、情熱を注ぐ部分を間違えた。男だが言動や仕草が非常に色っぽく(中嶋が見とれて鼻血を出したほど)、女性らしい細やかな気遣いは、他の女性警察官を上回る。頼子とコンビを組む事が多い。
- 一応、男であるためトランクスを穿いている[14]。婦警としては身長が高いが男としては平均的身長である。普段の声質は女性に近い。暴漢への攻撃は金的、素手で暴力を振るわないところを見ると逮捕術(剣道、柔道、射撃)は得意ではないと思われる。過去に数度ほど「女を磨くため」に幾つかのミスコンテストに参加しているが、全て書類審査で落ちている。好きになる相手は常に男性。
- 身長172cm・体重53kg。かに座のAB型。年齢は不明。前任地は城南署。墨東署配属以前の賞歴は、署長表彰7回、警視総監賞2回を受賞。保有資格は普通免許・英検2級・珠算3級・簿記2級(『SECOND SEASON』FILE.16)・書道2段。スポーツは万能(高校の後輩の話によるとバスケットボールで3年連続MVPを獲得していた)。一人っ子で、叔父は県議会議員。
- アニメ版1stシーズンおよび1stの設定画を流用した『Special』、ゲームでは原作でのデザインを引き継いだ茶髪で女性キャラのような目であったが、『the MOVIE』以降はデザインが一変し、豊かな黒髪と男性の面影を残した横長の目となった。
- 中嶋剣(なかじま けん) 巡査
- 声:島田敏/演:長嶋一茂
- 墨東署交通課の白バイ警察官。“墨東の白き鷹”を自称している。常にサングラス姿。質実剛健だが恋愛には奥手で、美幸に想いを寄せるもののなかなか進展は見られない。アニメ版2ndシーズンでは奥手な部分が強調されたが、同時に森里蛍一に通じる包容力と、自分の足跡を見つめ直して悩む姿が描かれ、人間的に深みのある人物であることも分かる。当初、自らを硬派と称していたが、如何わしいビデオや雑誌を自宅および職場に多数隠し持ち、美幸の目前で恥を晒した事も複数回ある。
- 愛車はヤマハ・V-MAX(アニメ版)。
- 原作での自宅は酷い有様で、「開かずの間」と名づけられた物騒な一角が存在するが、その中は部屋以上のゴミだらけだった[15]。三重県鈴鹿市出身で、OVAでは「勝浦」と聞いて房総半島の勝浦でなく紀伊半島の那智勝浦までバイクを飛ばしてしまっていた[16]。
- 年齢はアニメ版1stシーズンの時点で26歳。身長190cmで大柄[17]。
- 佐賀沙織(さが さおり) 巡査(2nd Season~)
- 声:丹下桜→飯塚雅弓(2nd seasonから)/演:吉岡美穂
- 初登場はアニメ版1stシーズンFILE.12で年齢は18歳の女子高生。当初は社会に否定的で、やり甲斐のあることを探していた。そのせいか、最初は2人(どちらかというとキツく叱った夏実)を小馬鹿にしていたが、酔っ払いに駅のホームから突き落とされた時に自分を助けながら酔っ払いを捕まえた2人に憧れ師匠と仰ぎ、婦警を目指す様になる。『SECOND SEASON』では念願叶い、警視庁巡査を拝命、墨東署交通課に配属される。当初は真面目過ぎるくらいに規程類を重視する新人だったが、次第に砕けていった。打ち解けて以降は、葵とともに調整役となっている。酒には弱いがかなりの量を飲む。なお、配属直後に飲酒しているところから、春生まれと思われる。
- 『フルスロットル』では城北署に転属となった。
- 普通自動車免許を取得しており、美幸がいないときや他の婦警(金子や田代など)と行動をするときは運転を担当することが多い。
- アニメ版初登場時の身長は152.5cm、体重は42kgであったため、警察官にはなれない(規定では身長154cm、体重45kg以上)と美幸に指摘される。それ以後も牛乳を飲み続けており、「ジャージー特濃牛乳」「乳酸菌牛乳」というこだわりも持っていた。
- 上記の設定はアニメ版のもの。原作では自殺未遂で夏実と美幸に保護されたことがきっかけで親しくなり、婦警志望も学校の進路相談において。性格も大人しめである。
- 『SECOND SEASON』から担当声優が代わった。作中には丹下のセリフで有名な「ほぇ~」を飯塚が言うパロディ・シーンがある。
- 交通課課長 警部
- 声:政宗一成
- 個性派ぞろいのメンバーを纏める。前線に立つことは少ないが切れ者である。周囲にも常に「課長」と呼ばれ本名は不明(名前を名乗るシーンでは直前にカットされる)だったが、アニメ版では『SECOND SEASON』で名前が花蝶(かちょう)と判明。部下の扱いに長けた食えない人物である(アニメ版では『パトレイバー』の後藤隊長に近いものになっている)。
- 剣道は「墨東署のカマキリ」と呼ばれるほどの腕前(垂れの名前は「交通課長」)。部下もとい墨東署を誇りに思っているが、見栄を張るため余計な事件を持ち込むこともある。
- 性格は冷静だが後藤隊長に比較するとノリが良くかなりのお茶目で、美幸と中島のデートプランを作成したり、夏実の免許取得を賭けの対象にしたりしていた。風速30mの風が吹く東京タワー特別展望台に孤立しても、”楽しいこと”と称して冗談を飛ばし続けていた。なお、「家がこの辺(東京タワー)の近く」と言っていることから港区周辺在住の可能性もあるが、法螺も混ぜての会話であった為真実かどうかは不明である[18]。年齢は50歳。猫舌で熱い物が苦手。甘党かどうかは不明だが良い物であれば鯛焼きも好む[4]。
[編集] その他のメンバー
- 遠藤裕香(えんどう ゆうか) 巡査
- 声:大野まりな→早坂慶 or 高本めぐみ
- 『フルスロットル』にも登場。
- 林綾音(はやし あやね) 巡査
- 声:茂呂田かおる→萩原えみこ
- 家寿田美苗(やすだ みな) 巡査
- 松田容子(まつだ ようこ) 巡査
- 森田桂子(もりた けいこ) 巡査
- 石井恵美子(いしい えみこ) 巡査
- 田代夏代(たしろ なつよ) 巡査
- 声:高橋美佳子
- 金子ほど目立ちはしないが度々登場。特に『SECOND SEASON』では金子とともに登場回数、台詞が比較的多かった。
- 金子留理子(かねこ るりこ) 巡査
- 声:嶋崎はるか(1st~2nd)→小野涼子ほか(フルスロットル)
- 夏実と美幸の同僚。その他婦警のなかでは割合目立つ。沙織といっしょにいることが多い。本人と沙織の発言によれば、イタリアからの帰国子女でありイタリア語も話せる。風邪を引いた夏実の代わりに美幸の臨時パートナーを担当したこともある[19]。
- 鮫島ていぞう(さめじま ていぞう) 巡査
- 額に傷のある白バイ隊員。名は無かったものの原作から継承された数少ない一般署員。『フルスロットル』OPでもねがねばしと共に姿を見せた。
- ねがねばししいすけ巡査
- アニメ版1stシーズンFILE.7で中嶋を尋問。その他様々なシーンに登場。『フルスロットル』OPでは鮫島とともに姿を見せた。
- 前田真(まえだ まこと) 巡査
- 樋口明宏(ひぐち あきひろ) 巡査
- アニメ版1stシーズンFILE.7で中嶋を尋問。他に夏実が給湯室で気絶する瞬間を目撃。『SECOND SEASON』FILE.4ではITモデル署として導入された情報機器を悪用し、パソコンに詳しい署員にブロマイドをせがんでいた。その他様々なシーンに登場。
- 山口秀行(やまぐち ひでゆき) 巡査
- 坂田伸夫(さかた のぶお) 巡査
- 小林千明(こばやし ちあき) 巡査
- 交通課の出席名簿に載っていた名前。
[編集] 交通課以外の警察官
- 徳野(とくの)捜査課課長代理(盗犯係?役割的には刑事課)・警部
- 声:沢木郁也
- 墨東署捜査課の刑事。夏実・美幸コンビの手腕を買っており、しばしば捜査を手伝わせる。腕っ節が良く、夏実と美幸の窮地を救うことも少なくない。
- 主要登場人物の中では唯一の既婚者。退屈な非番よりも、平和か何かしらある墨東署にいることを好む。交通課課長とは旧知の間柄で、お互い気が向けば将棋や競馬などに興じている。「徳野さん」あるいは「徳さん」と呼ばれている。
- 覆面パトカーはホンダ・レジェンドが多い。
- 杉原刑事
- 室園丈裕(1stシーズン)→相沢正輝(劇場版より)
- 徳野警部のよくコンビを組んでいる墨東署捜査課所属の刑事で、アニメ版1stシーズンのFILE.49‐FILE.51の高級車連続盗難事件の時に初登場。劇場版より名前が付いた。
- 東海林将司(とうかいりん しょうじ) 富山県警山岳警備隊・巡査長
- 声:関智一
- アニメ版オリジナルキャラ。漢字表記から通常連想される「しょうじ まさし」ではなく上の表記が正しい読み方。
- 夏実、美幸より年下の23歳(登場時)。富山県警山岳警備隊所属(1stでの登場時は「山岳救助隊」の活動服を着用していた)。特別救助訓練の講師として、警視庁へ出向。登場した当初から夏実との絡みが多く、アニメ版1stシーズン終盤で休職してヒマラヤ(チョモランマ)登山に出発する際、お互いの気持ちを打ち明ける。『the MOVIE』の際に帰国し、アニメ版2ndシーズンでは富山県警に戻って夏実とは遠距離恋愛となる。『フルスロットル』では基本設定がない為に、現時点の動向は詳細不明である。
- 性格は冷静、堅実、細かいことはあまり気にしない。バナナが大好物。
- 資格は剣道4段、珠算1級。身長169cm、体重57kg、誕生日は8月13日(夏実と同じ)。
- 蟻塚貴男(ありづか たかお) 警視庁監察官室・警視正
- 声:渡部猛
- 都内中の署が恐れる本庁の監察官。通称「本庁の閻魔大王」。原作初期から既に登場。アニメでは1stシーズンFile.6で初登場。観察力が鋭く指導も厳しいが、素は部下思いで交通課の面々には何かと目をかけている。上の立場にあるため、表面上こそ夏実や美幸、墨東署に対しては厳しい姿勢をとっているが、実力は買っており裏では身を削って助力している。実は課長の警察学校時代の恩師。原作では独身で、夏実にプロポーズしたこともある。
- 木下かおる子(きのした かおるこ) 警視庁監察官室・警部補
- 声:榊原良子
- アニメ版オリジナルキャラ。本作中で最も大人らしく、クールなキャリアウーマンタイプの警察官。墨東署に派遣され管理職として着任した際、夏実の能力を見抜き、夏実に本庁に来ないかとスカウトした。蟻塚警視正の腹心の部下。『SECOND SEASON』では、カラーガード隊の経歴が判明。交通課課長とのロマンスが準備されていたものと思われるが不発に終わっている。
- 相模大野千恵(さがみおおの ちえ)・巡査
- 声:根谷美智子
- 警視庁一ついていない婦警。室町署勤務。実家が資産家で、自分専用にポルシェのパトカー(ポルパト)を寄付させるなど親のスネをかじっている様子。二階堂頼子と警察学校同期で次席卒業。頼子が強運の持ち主である影でいつも不運が舞い込んでくる。その為頼子を目の敵にしており、墨東署に出向いては度々勝負を申し込んでいる。毎回、彼女が挑んだ勝負自体では勝っているのだが、別の形で悔しい思いをする。初登場はアニメ版1stシーズンFILE.8。
- 柄本正(えもと ただし) 元?警視庁捜査二課・警部
- 声:佐古正人
- 『the MOVIE』にて墨東署管内で発生したテロ事件の犯人グループに警視庁所轄警察署襲撃想定要項(通称「蜂一号」)を渡した人物。課長の同期。もともと蜂一号は上層部の依頼で彼自身が開発したがあまりの高性能さに上層部は蜂一号を闇に葬ってしまった。なお、墨東署が銃器密売事件を解決した際、押収したMOには蜂一号をバージョンアップした『蜂一号・改』のデータが入っており、課長によれば「法外な値段で売れる。」とのことである。東京タワーで課長と再会し、自殺を図るも阻止され逮捕された。
- 夜泣き婦警さん
- 声:萩原恵美子
- 『SECOND SEASON』エンディングのクレジットにほぼ毎回名前だけが載っている。夏実、美幸、頼子、葵、沙織以外の婦警として金子とともに名前が載るが、1stシーズンで名前が出ていた田代や林が代わりに出なくなっている。
- 『SECOND SEASON』File.17が初登場。
- 元々は夢に向かい邁進する若い婦警だったが不慮の事故により志半ば逝去、墨東署内の林の中には彼女を供養するため祠が建てられた。
- 容姿は美幸に似ている。美幸と勘違いした中嶋にとり憑いた。
- 墨東署署長
- 演:伊東四朗
- ドラマ版にのみ登場。原作およびアニメ版には登場していない。『SECOND SEASON』の時に署長に直訴されると、墨東署署員全員の給料が減給される。
- ドラマ版での署長の性格は原作や&アニメ版の課長や「こちら本池上署(原作タイトル:警察署長)」の主人公である本池上署署長の椎名啓介のイメージに近い。
[編集] その他の主要な登場人物
- ストライク男
- 声:堀秀行
- マスクと野球のユニフォームとマントに身を包んだ謎の男。手前勝手な正義感から無茶な破壊活動を巻き起こす。彼が投げたボールを打ち返した夏実の事を「ホームラン女」と呼び、一方的にライバル視している。
- 愛車はハーレーダビッドソンFLSTF(コミック版ではシェルビー・コブラを改造した「サムスン」も登場)。アニメ版では「黒龍 リチャード・メーソン・ハロルド・デ・ディオン・プリムズ・スチュアート・葛城3世」と呼んでいた。
- 季節限定で、ビーチバレー男やサンタクロース男になることもある。マスクを何枚も着用しているらしく、最初に見えているマスクを剥ぎ取ったところで素顔は拝めない。単純で悪人に利用されたことがある。アニメ初登場は1stシーズンFile.7。本人の言葉によれば、デトロイトに長期滞在していた。
- 原付おばさん
- 声:くじら
- ホンダ・DJ-1(アニメ版ではレッツII)に乗り、「免許があれば何でも許されるざます」と主張し、一方通行の逆走をはじめ、あらゆる交通法規を無視してスーパーの特売へ向かう。ドラマ版では登場せず。
- アニメでは1stシーズンFile.7からしばしば登場し、File.10では自論の歌を颯爽と歌い、ミニパトを自分の買物の運搬車にした。名句(迷句)として「免許とは すべて許され 免れる そんな無敵の 札ざます哉」がある。
- FOX和尚
- 声:有本欽隆
- アニメ版オリジナルキャラで、墨東署近辺の名刹「自力本願寺」の和尚。
- 愛車はミニ・ERAターボ。念入りに手入れがされている他、美幸ほどではないがかなりの改造も施されている。
- 警察のOBで交通課課長の叔父。墨東署に新人が配属されてくると愛車のMiniで腕試しをしている模様。母親が茨城県在住であることから、彼も茨城出身と思われる。ちなみに「FOX」とは無線でのやり取りの際に使用するコードネームである。
- 『SECOND SEASON』で課長の本名を明かした人物だが、アニメ版1stシーズンでもすでに「かちょう」のアクセントが夏実たちとは異なっている。
- ゆうた
- 声:大滝之弘→高崎慶佑(2nd season)→島田達矢(フルスロットル)
- 管内のわかば幼稚園園児(『SECOND SEASON』で墨東小学校に進学)。夏美と美幸が出くわす事件になにかとちょくちょく絡んでくる。
- しょう
- 声:入野自由→秋山拓也(2nd season)→横溝巧(フルスロットル)
- 管内のわかば幼稚園の園児でガキ大将(『SECOND SEASON』で墨東小学校に進学)。夏美と美幸を呼び捨てで呼んでいたりと親しげ。
- まほ
- 声:須藤祐実→坂口杏奈(2nd season)→本池友香(フルスロットル)
- 管内のわかば幼稚園園児(『SECOND SEASON』で墨東小学校に進学)。夏美と美幸が助けた子猫の飼い主となった。
- 中嶋大丸(なかじま だいまる)
- 声:青野武
- 中嶋の父。以前は鈴鹿市に住んでいた(つまり中嶋も鈴鹿の出身)が、とある理由で墨東署管内に引っ越して来た。1月1日生まれで年齢は65歳[20]。
- アニメ版1stシーズン中盤ではバイクショップ「ZAPPER」を開店。しかし、店は瀬奈に任せて自らはツーリングにいくことも。
- バイク乗りの腕は息子以上であるが、歳のせいであまり無理が出来ない状況になって来ている。
- レーサー時代に事故を起こし、左目の視力を失っている[21]。なお、その事故が原因でレーサーを引退している。
- 愛車はドゥカティ900SS、一度夏実に貸そうとした事から別にバイクを持っていると思われるが、一度も出て来ない。
- 中嶋瀬奈(なかじま せな)
- 声:小西寛子→折笠富美子(2nd seasonから)
- 大丸の後妻。旧姓は若林。大丸とは相当歳が離れている(剣よりも年下。初登場時は剣が26歳なのに対し、20歳となっている)。鈴鹿では「鈴鹿山のフェアリー・クイーン」と呼ばれ、走り屋の中では伝説と化していた。初めて負けた相手が大丸で、それを機に交際を開始。普段はあまり見ることがないが泣き上戸である。誕生日は12月28日[20]。
- 愛車はケーターハム・スーパー7BDRコスワース4バルブスペシャル。
- 本田敏郎(ほんだ としろう)
- 声:光岡湧太郎
- 『SECOND SEASON』のオリジナルキャラ。中嶋大丸のバイクショップ「ZAPPER」で働く元・ワークス所属の天才メカニック。車を見ると勝手にいじってしまうという癖がある。しかし乗り物には弱い。娘の恵に携帯電話を持たされているが、よく忘れてしまう。穏やかな面持ちをしているが、内面は意外と負けず嫌い。
- 本田恵(ほんだ めぐみ)
- 声:齋藤彩夏
- 『SECOND SEASON』のオリジナルキャラ。敏郎の一人娘で、ゆうた・しょう・まほの小学校のクラスメイト。母親を亡くしており、その為か年齢に似合わない冷静さを見せる。父親譲りの負けず嫌いで、普段において敏郎に甘えようとしないのはそのためである。
[編集] その他の登場人物
- 警察庁長官
- 時折、墨東署付近及び管轄内の視察に来る。
- 近藤 警視庁交通機動隊・警部補
- アニメ版1stシーズンのFILE.41~42の009事件の首謀者。覆面パト・フェアレディZの運転者。
- 池澤、沖とともに特別交通機動隊計画を作成し、2年半で13回にわたって本庁に検討の申請を出すも却下される。
- 沖 警視庁交通機動隊・巡査長
- アニメ版1stシーズンのFILE.41~42の009事件の首謀者。白バイ隊員。
- 特別交通機動隊計画に連名したひとり。
- 池澤 警視庁交通機動隊・巡査長
- アニメ版1stシーズンのFILE.41~42の009事件の首謀者。白バイ隊員。
- 特別交通機動隊計画に連名したひとり。
- 大友、芳垣、菊池、植村、田中
- 所轄のやり方は手緩いと交通取締強化運動事件を巻き起こした首謀者集団だが、正体は警視庁のエリート警察官僚。
- 墨田区怪人同盟
- 声:山川:大塚明夫、大田:置鮎龍太郎
- ヒーローは悪役(怪人)がいてこそ成り立つという信念を持つ団体。正式名称は墨田区怪人同盟「ブラックブラジャー」。アニメ版1stシーズンFILE.20では、交通安全教室のヒーローショー「交通戦隊オービスリー」において中嶋扮する「信号無視男」をもり立て、ショーを成功に導いた功労者たちだが、火薬を使用するなど行動が少々過激。
- 池永
- 声:中村秀利
- 東海林の恩師で、山岳救助をはじめとする知識や技能を教え、また海の良さも伝えた東海林にとっては憧れの人物。体は丈夫だったが、病によりすでに他界。
- 藍田慎一(あいだ しんいち)
- 声:鈴木勝美
- コミック版ファイル55、アニメ版1stシーズンFILE.32のみに登場。夏実をだまして事故車の寄せ集めのスバル・R-2を売った張本人。カーチェイスシーンでは盗んだパーツで相当チューンされたトヨタ車(原作ではトヨタ・スープラ、アニメ版ではトヨタ・カムリ)に乗っていた。
- 鹿塚時雄(かづか ときお)
- 声:関俊彦
- コミック版ファイル53、ファイル65、アニメ版1stシーズンFILE.33に登場。アイドル歌手。通称「トッキー」。数々の違反をやっているが警察の上層部にコネがあるらしくもみ消されている。それを知った墨東署の面々が懲らしめ一件落着。コミック版ではビーチバレー男(ストライク男)と組んでビーチバレーに参加、見事に夏実、美幸ペアに惨敗した(アニメでは中嶋がその役を担当)。
- 蓮見由香(はすみ ゆか)
- 声:村井かずさ
- 『SECOND SEASON』File.13に登場。若手女優としてはトップクラスで、男顔負けのアクションもこなす演技派。ドラマの役作りと社会見学を兼ねて墨東署へ。夏実とパートナーを組むも、夏実よりも仕事をこなす(課長がトレードを考えたほど)。しかし、素人に警察官を見抜かれ、また警察のイメージと実情の狭間で苦闘する。墨東署を去った後は予定通りドラマに出演するも、ドラマの内容が派手なアクションもののため役作りはほとんど生かされていない。
- 墨東署食堂のおばちゃん
- 声:上村典子
- 食堂を一人で切り盛りしている。署内の清掃もしている。大らかで優しい性格。
- みどりのおばさん
- 幼児や児童の防犯・保安・交通安全などを行う婦人。墨東署とは顔なじみ。
- サキ・アブドゥーシャ
- 声:石田彰
- アニメ版1stシーズンFile.22で登場。中東のアブラダ王国の皇子で、16歳にして同国第一王位継承者。母親は日本人とのハーフ。軍部によるクーデターの勃発により政情不安定なった祖国から脱出し亡命。隠密に来日するも失踪し、その最中に頼子と出会う。
- ナツミ
- 街中に現れた迷いザル。東海林によって保護される。名前は怒るか食べ物かということで東海林が命名。
- 城山良介(しろやま りょうすけ)
- 声:柊美冬
- 非番の課長が、東京タワーで出会った少年。当初は強がっていたが、課長と打ち解け友達になった。
- 管野鷹也(かんの たかや)
- 声:肝付兼太
- 最高クラスのメカニックで、かつては大丸と組んでワークスを追い抜く夢に走っていたが、ある事故をきっかけに表舞台から引退、大丸とも遠ざかっていた。
- 奇しくも「ZAPPER」開店当日に夏実がバイクの修理に訪れ、彼女がメンテナンスを他人任せにしていることを叱責し基礎を教えた。そのことがきっかけで大丸と再会する。
- 岡崎裕一(おかざき ゆういち)
- 声:辻谷耕史
- 瀬奈の従兄弟で、プロレーサーでコスモ・レーシング所属。剣をその気にさせたい瀬奈の策謀により美幸を狙う演技をするも、美幸のメカニックの技術・知識を気に入り半ば本気になって剣にレースを仕掛けた。レース後、剣に助言を告げた。
- ボクシー
- 声:緒方賢一
- 大丸のバイク仲間。見かけとは裏腹に、正真正銘の牧師。
- 八百バツ
- 声:沢りつお
- デニス
- 声:峰恵研
- オギン
- キシュヤ
- ガン
- 中嶋大丸とは古い付き合いのツーリング仲間。通称「悪友」。
[編集] 使用車両
- ホンダ・トゥデイ
- 夏実と美幸が乗るミニパト。美幸が運転している。年式は不明だが丸型ヘッドライトの初期型。エンジン・足回り(スペックは不明だがホイールはRAYS Volk Racing製、『the MOVIE』『SECOND SEASON』では同社のTE37の白の13インチ。タイヤはADVAN NEOVA)が強化されており、特にエンジンにはターボチャージャーとニトロ噴射装置が搭載されている(ウェイストゲートバルブは装着されていない模様)。原作ではEH型をDOHCにチェーンしている事になっているが、OVA版ではビート用のE07Aをチューン(ヘッドのDOHC化、700ccまで排気量UP、インタークーラーターボ装着で100Psオーバー)している事になっている。散光式警光灯は幅の狭いミニパト用ではなく普通自動車用のサイズを設置している。コミック版では暴走トラックを止める為に大破したが、別のトゥデイに無事だったエンジンを車体後部に搭載し、前後でのツインエンジンの4WDとなった。尚OVA版では「E07A」のAと4を読み間違えているほか、ニトロ噴射装置の作動ボタンのデザインがFile.5以降と異なっていた。原作では後付パーツ類すべてが実在のものが使用されていることで有名で、アニメ版もこれを踏襲している。OVAのミュージックビデオ用とドラマ版の2回、実車が製作されている。なお、ドラマ版のみフロントグリルの旭日章と、実際のミニパトにはない屋根上のコールサイン表記、トラック用の業務無線アンテナを装着している。
- ホンダ・モトコンポ
- 折りたたみ可能な原動機付バイク(黄色ナンバーやコミック版に90CCとある事から原付2種と判明)である。普段はトゥデイのトランクに積んであるが、アニメ版では夏実のセカンドバイクでもあり何度かこれで通勤している。緊急車両指定受けたものではなくサイドプロテクターとサイドカウルを外し、ボディのカウルの白色とフレームの黒色と合わせてパトカーと同じ白黒塗装に見えるようにして流線型赤色回転灯を装着(原作は装備せず。実写ドラマ版では小型の円筒形になり、サイドカウルとサイドプロテクターは装着してサイドカウルのみ黒色に塗装)する。コミック版ではトゥデイに搭載されていたが、トゥデイ同様、OVAミュージックビデオ用とドラマ用に実車が製作されている。
- モトコンポは6V車である。単三電池4個分でしか電装品をまかなっていないので、当然現在標準の12V車よりもヘッドライトやウインカーは暗いのである。
- ヘッドライトを灯けたままブレーキをかけてブレーキランプを灯けてしまうと、アニメのようにライト類は明るくできないのである。
- それで実車ではホンダ・カレンのエンジン(12V車がありミッションは無段変速クラッチ付でセルモーターで始動も可)やホンダ・ロードパルSの2段変速クラッチを加工(工具を多用し加工技術が難しいが装着)して換装している例がある。更に最高速を伸ばすためにファイナルギアの比率を変えている車両もある。モトコンポの泣き所の40kmちょっとしか出ない最高速を伸ばしたり高速連続走行を可能にして、変速式クラッチを持たないモトコンポをまるでアニメのモトコンポのように改良しているのである。明るいヘッドライトと安全な加速や速度を手に入れるには小早川美幸のように努力と汗しかないのである。
- ヤマハ・YSR50
- コミック版の初期、トゥデイに(無理矢理)搭載されていた。登場は1回きりで、あとはモトコンポに交代している。Jr(ジュニア)と呼ばれていた。(モトコンポはJr2)
- スズキ・GSX-R750
- 美幸がチューンした白バイ。2つあるヘッドライトのうち一方を外し広報・サイレン用のスピーカーを取付けている。主に中嶋が運転するが、原作では夏実も何度か使っている。劇用車の製作が難しい為か、ドラマ版ではホンダ・VFR750を実在の白バイVFR750Pに似せて作ったものが使われた。
- カワサキ・ZX-9R
- 『SECOND SEASON』以降で中嶋の乗る白バイ。詳細は不明だが、美幸がチューンしているのはほぼ間違いないだろう。
- 日産・フェアレディZ
- 高速道路交通警察隊のパトカーを借り出し、美幸が運転。S30型。車高調整装置を装備し、運転席のスイッチ操作のみでオフロード走行も可能。
- ホンダ・NSX
- パトカーとして登場、交通課課長が使用。(OVA FILE.4)
- トヨタ・スポーツ800(ヨタハチ)
- 美幸の私用車。1967年式の初期型。車体色は青。
- ヤマハ・RZ250
- 夏実の私用車。原作ではセカンドバイクとしてヤマハ・ポッケも持っていた。
- スバル・R-2
- 原作FILE.55、アニメ版1stシーズンFILE.32のみに登場。夏実が初めて買った車(実は事故車の寄せ集め)を、美幸がミニパトに改造した。コミック版ではヤマハ・RZV500Rのエンジンを、前後逆に搭載してギアで回転方向を反転しているとされる。アニメ版では夏実が購入してすぐ壊したRZVのエンジンを流用している。
- ホンダ・レジェンド
- 墨東署で多い覆面パトカー。2ndシーズン第1話で夏実によって1台破壊された。
- ホンダ・ステップワゴン
- 『the MOVIE』の墨東署襲撃犯の車両。
- 日産・スカイライン
- 『the MOVIE』の墨東署襲撃犯の車両。
- 三菱・ミニカ(7代目モデル)
- アニメ版1stシーズンにて頼子たちが使用したミニパト。
- スズキ・Kei
- アニメ版フルスロットルで頼子たちが使用したミニパト「墨東3号」。
[編集] 物語の主要舞台
[編集] 墨東署
略称BPS。美幸・夏実コンビが所属する警視庁管轄下の警察署。所在地は墨田区錦糸という設定で、映画ではこの近辺の描写が綿密に描かれる。アニメ版における庁舎の外観モデルは東京都立墨東病院。劇場アニメでも地図に示された庁舎所在地は都立墨東病院の場所であった。
署員にはメカマニアな婦警、二日酔いの婦警、オカマ婦警までおり、湾岸署以上に問題児を抱えていることでも有名で(どちらかと言うと機動警察パトレイバーの特車二課分署、こちら葛飾区亀有公園前派出所の新葛飾署のイメージか)、問題児揃いなことから度々本庁から人が送られてくる。蟻塚警視正が監察に来た際には署内中大慌てとなった。
この署のガレージは美幸の独壇場となっており、美幸のもう一つの職場と化している。
[編集] 墨東署交通課
特異かつ個性派な警察官が多いことから、警視庁全般での通り名は「独立愚連隊」「ワイルド・サファリ」など豊田副武ばりのスラングで呼ばれている。
特に交通課は、二日酔いや女装、職務中の私的行為が日常茶飯事である上、挙句には法定すれすれのチューンナップなど、公務員・警察官としては異色のメンバー揃いである。なお、交通課の多くの警官がフォーマルな式典等を除き外勤時にも制帽を被っていないが、これについては、蟻塚警視正が視察した時も一切言及していない事、他署勤務の相模大野巡査も制帽を被っていない事から、服務規程が現実の世界とは多少異なる模様。
[編集] 作中に登場した地名
いずれも実在地区
[編集] 作品展開
[編集] 漫画(原作)
- 単行本(1987 ‐ 1992年) ‐ 全7巻
- 新装版(1999年) ‐ 全5巻
- 新書版(2001年) ‐ 全6巻
- 文庫版(2004年) ‐ 全4巻
[編集] アニメ
[編集] ゲーム
『逮捕しちゃうぞ』 ‐ 2001年3月29日に初回限定版・通常版が発売された(PS、パイオニアLDC/ハムスター)。
- OP『STARTしよう』
- 作詞:横山武/作曲・編曲:HAL/歌:玉川紗己子・平松晶子
- ED『GET A CHANCE』
- 作詞:まつざきゆうこ/作曲・編曲:HAL/歌:玉川紗己子・平松晶子
- 声の出演
主な登場人物の担当声優はアニメ版と同一。
[編集] パチスロ
2006年、IGTジャパンから『逮捕しちゃうぞ』をリリース。いわゆる「萌えスロ」の一種。
- 通常のスロット同様にドラムを回転し抽選により大当り絵柄を当選するとボーナスゲームがスタートする。この時のミニゲームに正解すると隠れたキャラのCGを見ることが出来る、尚この時に流れる音楽は二曲で共にオリジナルである。
- 大当たり抽選は15枚役およびスイカ、チェリー、単独抽選(毎ゲーム抽選だが確率はきわめて低い)。
- 5号機の毎ゲーム大当たり抽選という方式故に大当たり抽選が偏りやすく、また天井が無い為高設定でも1000ゲームはまりを越えることが多い。
- 声優に関してはアニメ版とは異なる。
- 各演出
- 射的演出(ハズレ対応)
- 入浴演出(ハズレ対応)
- カットイン(チェリー、スイカ対応)
本機は4号機が多数稼動する比較的早期に発売された5号機であった事、また次回ボーナス成立までコインを減らさず遊戯できるループボーナスを搭載し、ループ時の出玉期待度は高いものの代償として初当たりがしづらく、また消化に時間が掛かる等の理由もあってか不人気、設置共に伸び悩んだ。
[編集] テレビドラマ
逮捕しちゃうぞ(テレビドラマ) | |
---|---|
ジャンル | テレビドラマ |
放送時間 | 木曜日21:00~21:54(54分) |
放送期間 | 2002年10月17日~12月12日(9回) |
放送国 | 日本 |
制作局 | テレビ朝日、AVEC |
企画 | 五十嵐文郎 |
プロデューサー | 秋山純、中込卓也 |
出演者 | 原沙知絵 伊東美咲 長嶋一茂 金子昇 乙葉 吉岡美穂 市川由衣 曲山えり 速水もこみち 金児憲史 渡辺えり子 伊東四朗 ほか |
音声 | ステレオ放送 |
オープニング | 「GALAXY」(片瀬那奈) |
エンディング | 「Through The Rain」 (マライア・キャリー) |
特記事項 : |
テレビ朝日系列「木曜ドラマ」枠にて、2002年10月~12月まで放映。全9話。平均視聴率9.1%。主題歌(エンディング)にマライア・キャリー、オープニングテーマには片瀬那奈を起用。ゲスト出演者としてボブ・サップや水泳のイアン・ソープが登場した。
原作とアニメ版では、設定に若干の差があれど内容はほぼ一致していたのに対し、ドラマではストーリー全体が大幅に書き換えられている。これは所属事務所やスポンサー等の影響だと思われる。また放送本数の都合上、原作やアニメ版のエピソードをそのまま実写化という形では描かれなかった。
当時、プジョー・ジャポンが木曜ドラマ枠のスポンサーに入っていた関係で、ミニパトにプジョーを使うとの憶測が流れたが、結局原作通りのホンダ・トゥデイに落ち着いた。しかし、スポンサーの絡みで車種名を言うことが出来ず、モトコンポは「夏実スペシャル」と命名された。カースタントは『あぶない刑事』で定評のある「カースタントTAKA」が担当したが、予算不足のため、2代目ホンダ・レジェンドを横転させた最終話以外は思い切ったカースタントが出来なかった。
劇中では伊東美咲がチョーヤ梅酒(当時、木曜ドラマのスポンサーだった)の「さらりとした梅酒」を飲むシーンがあり、さらにCMソングを鼻歌で口ずさむシーンもあった。同年の西武ドームで行われた日本シリーズ第3戦、西武ライオンズ対読売ジャイアンツでは原沙知絵と伊東美咲が婦警の格好で始球式に登場し、長嶋一茂がテレビ中継のスペシャルゲストとして登場。その縁からか、最終話ではジャイアンツの元木大介、高橋由伸の両選手がゲスト出演した。
[編集] キャスト
- 辻本夏実:伊東美咲[22]
- 小早川美幸:原沙知絵
- 二階堂頼子:乙葉[22]
- 佐賀沙織:吉岡美穂[22]
- 岡林俊介:金子昇
- 高木浩志:金児憲史
- 中嶋剣:長嶋一茂
- 牧村亮子:渡辺えり子
- 猪瀬文雄:伊東四朗
※この他、レギュラーで速水もこみちや市川由衣、曲山えり、眞野裕子らが出演している。
[編集] テーマソング
[編集] スタッフ
- 原作:藤島康介(講談社「アフタヌーンKC」刊)
- 脚本:大石哲也
- 音楽:super soniQ inc.
- 選曲・音響効果:石井和之
- 技斗:佐々木修平
- 技術協力:東通
- 美術協力:フジアール
- スタジオ:東京メディアシティ
- 原案協力:河本清澄、中塚康博、吉田昌平(講談社「月刊アフタヌーン」編集部)
- チーフプロデューサー:五十嵐文郎(テレビ朝日)
- プロデューサー:秋山純(テレビ朝日)、中込卓也(テレビ朝日)、和田豊彦(アベクカンパニー)
- 演出:赤羽博、飯島真一、位部将人(アベクカンパニー)
- 製作:テレビ朝日・アベクカンパニー
[編集] サブタイトル&ゲスト
- 暴走婦警コンビ登場!? ゲスト:イアン・ソープ、丹直樹、天山広吉、井田州彦、池永亜美、渥美博
- バスジャック!?婦警監禁 ゲスト:山本未來、井田州彦、神保悟志、マギー、山上賢治
- 婦警盗撮ストーカーの罠 ゲスト:中里栄臣
- 夏実がH!?狙われた婦警 ゲスト:甲本雅裕、倉沢桃子、渥美博
- 温泉旅行!?覗かれた婦警 ゲスト:平賀雅臣、木村多江、近江谷太朗
- 暴走婦警 VS 野獣サップ ゲスト:ボブ・サップ、大塚寧々、大村彩子、弓削智久、青木堅治、永田杏奈、水谷さくら
- 夏実がママ!?涙のビンタ ゲスト:遠山俊也、渥美博、やべけんじ
- 殺意の花嫁サヨナラ美幸 ゲスト:細川茂樹、斎藤陽子
- サヨナラ…美幸&夏実 ゲスト:元木大介、高橋由伸、西岡徳馬、金子貴俊、大林丈史、神保悟志、斎藤陽子、亀山助清
テレビ朝日系 テレビ朝日木曜ドラマ | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
逮捕しちゃうぞ(ドラマ版)
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[編集] 小説
『逮捕しちゃうぞ Private・File M&N』- 著者はアニメ版の脚本や構成の横手美智子。
[編集] 備考
- 一部地域では、アニメが未放映でドラマが放映(逆のパターンもあり)の地域があった。
- この作品では有名なホンダ・トゥデイのパトカーではあるが、漫画ではほかにパトレイバーに登場した。
- トゥデイが、実際にパトカーとして使われていたのは神戸市の三宮の駅前交番にかつて使われていたのが確認されるのみである。ただし、丸目の初期型ではなくJW2。宝くじ協会からの寄付。
[編集] 脚注
- ^ 『逮捕しちゃうぞ the MOVIE』の脚本家である十川誠志は、踊る大捜査線のスピンオフ作品である交渉人 真下正義、逃亡者 木島丈一郎の脚本を担当している。
- ^ 原作 FILE.76・OVA版FILE.3
- ^ 原作 FILE.47。アニメでは原作よりは酒癖は抑えられている。
- ^ a b 『フルスロットル』第3話
- ^ a b アニメ版1stシーズンFILE.9
- ^ 『SECOND SEASON』FILE.11・12『墨東線大パニック!(前・後編)』
- ^ アニメ版1stシーズンFILE.8では頼子の警察学校時代のシーンで美幸が映っており、頼子と相模大野とも同期である可能性が高い。
- ^ OVA版FILE.3での高校の同窓会は千葉県勝浦市で行われ、会場には“君津高校御一行様”と記されていた。
- ^ 誕生日に関しては、4月7日生まれというデータもある。
- ^ 原作(単行本第1巻)FILE.18
- ^ a b 原作の重版および新装版以降では“二階堂頼子”に修正されている。
- ^ 原作(単行本第2巻)FILE.32
- ^ アニメ版1stシーズンにおける設定。
- ^ 『the MOVIE』では女性用下着を着用。
- ^ 原作 FILE.74
- ^ OVA版FILE.3
- ^ アニメ版1stシーズンFILE.7では180cm位と示唆する場面もある。
- ^ アニメ版1stシーズンFILE.34・35。この時のエピソードは後の劇場版への伏線のような形になっているが、この時点でそうした設定があったかは不明。
- ^ 『フルスロットル』第17話
- ^ a b 原作 FILE.66
- ^ アニメ版1stシーズンFILE.19
- ^ a b c 伊東美咲、乙葉、吉岡美穂の3人はこのドラマが縁で仲良くなり、プライベートでも3人で行動を共にすることが多い。
[編集] 外部リンク
- TBS内サイト
- テレビ朝日内サイト
- パチスロ「逮捕しちゃうぞ」
- 逮捕しちゃうぞ in Mi-Ke's Room(ファンサイト)
- Bokutou Network(ファンサイト)