渡辺えり
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渡辺 えり(わたなべ えり、1955年1月5日 - )は、日本の俳優、演出家、劇作家。本名、土屋 えり子(つちや えりこ)。旧姓名及び旧芸名は渡辺 えり子(わたなべ えりこ)。
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[編集] 人物
- 山形県山形市村木沢出身、飯豊町育ち。O型。身長160cm。夫は俳優の土屋良太。日本劇作家協会副会長。
- 山形県立山形西高等学校卒業後、舞台芸術学院に入学。1982年、幻児プロの『ウィークエンド・シャッフル』にてテレビ初出演。
- 1978年、もたいまさこらと「劇団2○○」(げきだんにじゅうまる)を結成。 1980年に「劇団3○○」(げきだんさんじゅうまる)と改名。同劇団解散後、2001年に「宇宙堂」を結成。作、演出、出演の三役をこなす。女性感覚を生かした独自の作風にはファンが多い。
- 1996年6月9日、劇団3○○所属の12歳年下の若手俳優・土屋良太と東京都渋谷区の代々木八幡宮で挙式。仲人は5代目中村勘九郎(現・18代目中村勘三郎)が務めた。
- 2006年4月に関東学院大学工学部客員教授に就任。担当は現代芸術論。
- 芸能界では女帝として君臨している実力者。3○○劇団員だった豊川悦司を泣かせたり、元暴走族総長として知られる宇梶剛士を殴ったことでも有名である。
- 憲法第9条の改正に反対している。
- おどろかせ・ドッキリは苦手の様で、かつて放映されていた「ドリフと女優の爆笑劇場」のワンコーナー「森乃家旅館」に仲居役として出演していた際、(アドリブと思われるが)野村昭子に不意に背後から「わっ!!」と驚かされ、思わず涙ぐんでしまった事がある。
- 中村勘三郎とは昔から酒をよく飲み語り合う仲。勘九郎時代には舞台の台本を書く為にと、勘九郎自宅の空いている部屋を借りる話があった、と語り合っている。勘九郎曰く「この人(渡辺)と出会ったのは良かったよ。最高だよ」と、冗談ぽく、しかし信頼を置いて渡辺を評する。そんな勘九郎の事を、渡辺はオフでは「哲明さん」と、本名で呼ぶ事が多いらしい。
渡辺は勘九郎に「…だからいつまで経っても、学芸会みたいな演技しか出来ないのかなあ」と語るが、勘九郎は「でも逆に、俺らに芝居の演出は出来ないよ」「俺らにできっこないもの」と、渡辺にアドバイス・フォローしている。(「しのぶ・えり子のふ・ふ・ふ」にて) - 2007年9月26日、美輪明宏の助言で、芸名を「渡辺 えり子」から「渡辺 えり」に変更したことを9月27日に公表した。
- 人形劇団結城座自主公演「森の中の海」(2007年11月19日より・於下北沢スズナリ)では、作・演出を務める。客演として稲荷卓央(唐組)を迎え人形と役者の共演を初演出する。
- 2008年4月1日から「シス・カンパニー」が所属事務所になった。早速5月10日~6月8日シス・カンパニープロデュース公演「瞼の母」(主演:草彅剛)で演出を担当。
[編集] 主な出演
[編集] テレビドラマ
- おしん(1983年、NHK)
- ビートたけしの学問ノススメ(1984年、TBS)
- 誘惑(1990年、TBS)
- 世にも奇妙な物語 朝まで生殺人(1991年、フジテレビ系)
- 愛はどうだ(1992年、TBS)
- 月曜ドラマ 紐(1996年、TBS)
- 湾岸署婦警物語 初夏の交通安全スペシャル(1998年、フジテレビ)
- 天うらら(1998年、NHK)
- 元禄繚乱(1999年、NHK)
- OUT(1999年、フジテレビ)
- 京都潜入捜査官(2000年、テレビ朝日)
- 逮捕しちゃうぞ(2002年、テレビ朝日)
- スカイハイ2(2004年、テレビ朝日)
- ぶるうかなりや(2005年、WOWOW)
- 月曜ミステリー劇場・月曜ゴールデン 示談交渉人 甚内たま子裏ファイルシリーズ(TBS)
- 土曜ワイド劇場・100の資格を持つ女〜ふたりのバツイチ殺人捜査〜(2008年3月29日、テレビ朝日)- 西郷美千花 役
[編集] 映画
- ウィークエンド・シャッフル(1982年10月23日公開)
- いこか もどろか(1988年8月27日)
- グッバイ・ママ(1991年4月20日)
- 君と見たい怖い話(V)(1992年1月25日)
- おこげ(1992年10月10日)
- 忠臣蔵外伝 四谷怪談(1994年10月22日)
- Shall we ダンス?(1996年1月27日)
- 完全なる飼育(1999年1月30日)
- しあわせ家族計画(2000年9月16日)
- 17才 〜旅立ちのふたり〜(2003年9月13日)
- 解夏(2004年1月17日)
- スウィングガールズ(2004年9月11日)
[編集] 舞台
- 阿呆劇 フィガロの結婚(1995年)
- おやすみ、母さん(2001年)
- 喜劇 別府温泉狂騒曲 地獄めぐり(2002年)
- ミレナ(2002年)
- 東京のSF(2002年)
- ドタキャンするの!?(2003年) - 演出・出演
- りぼん(2003年) - 作・演出・出演
- ロープ(2006年)
[編集] 監督
- バカヤロー! 私、怒ってます第一話「食べてどこがいけないの?」(1988年)
- 桂華学女小夜曲(1998年)
- 逢魔が恋暦(1998年) - 主演 三田佳子、作 唐十郎
- Zenmai(1998年)
[編集] バラエティ
- テレビ朝日「ドリフと女優の爆笑劇場」森光子が経営している「森乃家旅館」の仲居役
- CX「たけし・逸見の平成教育委員会」→「平成教育委員会」 - ゲスト
- CX「森田一義アワー 笑っていいとも! 」テレフォンショッキング - ゲスト
- CX「しのぶ・えり子のふ・ふ・ふ」 - 大竹しのぶと共にMC
(招待されたゲストは中村勘九郎 (5代目)<当時>と明石家さんま) - NTV「踊る!さんま御殿!!」 - ゲスト
[編集] コマーシャル
[編集] 音楽
[編集] CD
[編集] 受賞歴
- 1980年 - シアターグリーン賞受賞 『改訂版タ・イ・ム』
- 1983年 - 第27回岸田國士戯曲賞 『ゲゲゲのげ 逢魔が時に揺れるブランコ』
- 1987年 - 第22回紀ノ国屋演技賞 『瞼の女 まだ見ぬ海からの手紙』
- 1991年 - プラハ国際テレビ祭グランプリ 『音・静かの海に眠れ』
- 1994年 - 第18回報知映画賞助演女優賞受賞 『忠臣蔵外伝四谷怪談』
- 1995年 - 第17回日本アカデミー賞優秀助演女優賞 『忠臣蔵外伝四谷怪談』
- 1995年 - 第4回日本映画プロフェッショナル大賞特別賞 『忠臣蔵外伝四谷怪談』『怖がる人々』
- 1996年 - 第21回報知映画賞助演女優賞受賞 『Shall We ダンス?』
- 1997年 - 第20回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞 『Shall We ダンス?』
[編集] 著書
[編集] 共著
- (井筒和幸・井上ひさし・香山リカ・姜尚中・木村裕一・黒柳徹子・猿谷要・品川正治・辛酸なめ子・田島征三・中村哲・半藤一利・ピーコ・松本侑子・美輪明宏・吉永小百合)『憲法を変えて戦争に行こう―という世の中にしないための18人の発言』(岩波書店[岩波ブックレット],2005年,ISBN 4000093576)