近藤利一

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近藤 利一（こんどう りいち、1942年9月1日 - ）は、大阪市北区にあるはつり・建築解体工事会社「合建株式会社」代表取締役会長。また中央競馬の馬主としても知られており、日本馬主協会連合会の労務・預託委員長、日本中央競馬会運営審議会委員、阪神馬主協会会長を務めている。

目次 1 馬主としての近藤 1.1 成績 1.2 その他の活動 1.3 人間関係 1.3.1 トラブル 1.4 主な所有馬 1.4.1 GI級競走優勝馬 1.4.2 重賞競走優勝馬 1.4.3 その他 2 大相撲と近藤 3 脚注

[編集] 馬主としての近藤

「アドマイヤ」の冠名で知られ、現在日本を代表する有力馬主の一人である。預託する厩舎は橋田満・松田博資・友道康夫・中尾正・藤沢則雄など。勝負服は水色・白袖・青鋸歯形模様であり、所有馬は自身のイニシャルである「RK」の刺繍が入ったメンコをつけている場合が多い。

元来ギャンブルは嫌いであったが、友人に競馬場に誘われたことをきっかけに競馬に興味を持ち、1984年に中央競馬の馬主資格を取得した。初めての持ち馬はカイタイオーという馬。管理していたのは今でも近藤の馬を多く管理している橋田満厩舎。

妻の近藤英子も馬主。2007年の皐月賞で所有馬のヴィクトリーが勝利を収めており、当年は夫婦揃ってGI級を勝利している。

[編集] 成績

1996年にアドマイヤボサツで初めて中央競馬の重賞（平安ステークス）を制覇。1999年にアドマイヤベガで東京優駿（日本ダービー）を制してからは毎年のようにGI競走に所有馬を送り出しており、2005年にはGI・21レースのうち15レースに出走を果たし、リーディングオーナーランキングでも個人馬主としては1位を獲得した（総合では5位）。

2006年にはアドマイヤムーンが共同通信杯・弥生賞・札幌記念、アドマイヤフジが日経新春杯、アドマイヤキッスがチューリップ賞・ローズステークス・愛知杯を制した。2007年にはアドマイヤムーンがドバイデューティーフリーに優勝し、初の海外G1を制覇した。そして春のGI戦線を締め括る宝塚記念でも優勝。その後アドマイヤムーンをダーレー・ジャパンに金銭トレードしたことでも話題となった。

2008年は年明けからアドマイヤフジやアドマイヤモナークなどが重賞を制し、5月4日の天皇賞（春）までに所有馬が重賞を7勝する活躍をみせ、その天皇賞（春）では個人馬主としてGI史上最多及び天皇賞史上最多タイ^[1]となる4頭^[2]の所有馬を出走させた。その内のアドマイヤジュピタが優勝し、所有馬の中央競馬GI通算10勝目となった。なおその前日に行われた青葉賞をアドマイヤコマンドが制しており、土日重賞制覇も達成している。

[編集] その他の活動

競馬は紳士の競技であるとの考えから、マナーを弁えない競馬ファンの存在を嘆く一方、毎年老人福祉のため妻名義で大阪市役所や所有馬のファンクラブなどに賞金の一部をそれぞれ寄付するなど、篤志家としての側面もある。

[編集] 人間関係

調教師の中で橋田満を特別視し、毎年所有馬を預けている。それは「私（近藤）が馬主になったのと、彼が調教師になったのが、同じ年」だからということと、「ダービーを勝った調教師は然るべき処遇をされるべき」と考えているからだという^[3]。

騎手の後藤浩輝が、自らの不祥事などのため引退を考えていた際、彼を励ました。後に後藤は朝日杯3歳ステークスを制したものの故障のため永らく低迷していたアドマイヤコジーンを安田記念で復活に導き、その恩に報いた。その後の表彰式では2人が抱き合って号泣するシーンがあった。

またかつて、自らの所有馬に執拗に武豊を乗せたがる傾向があった。ディープインパクトも出走登録していた2006年の天皇賞（秋）の前に、「ディープが出走しても豊は譲らん!」という趣旨の発言をしたといわれ、先述のアドマイヤコジーンも引退レースとなった香港マイルでは武に乗り替えさせている。

元プロ野球投手の佐々木主浩と親交があり、アドマイヤマジンという馬を共同所有している。

[編集] トラブル

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2007年の東京優駿で、アドマイヤオーラの鞍上を武豊から急遽、タスカータソルテに騎乗予定だった岩田康誠に変更させたことで物議を醸した。2007年4月29日に香港で行われたクイーンエリザベス2世カップにおいてアドマイヤムーンに騎乗した武の乗り方を巡り、口論となったのが発端とされる。2007年ヴィクトリアマイルのアドマイヤキッスを最後に、武は近藤の所有馬には騎乗していない（松田博資厩舎所属馬も同馬が最後）。それどころか、妻の近藤英子の所有馬にもその東京優駿の1週前（カーネーションカップのヴィヴィッドカラー）を最後に一切騎乗していない。

[編集] 主な所有馬

[編集] GI級競走優勝馬

• アドマイヤコジーン（1998年朝日杯3歳ステークス、2002年安田記念優勝、1998年最優秀3歳牡馬、2002年最優秀短距離馬）
• アドマイヤベガ（1999年東京優駿優勝）
• アドマイヤドン（2001年朝日杯フューチュリティステークス、2002年JBCクラシック、2003年マイルチャンピオンシップ南部杯、2003年JBCクラシック、2004年フェブラリーステークス、帝王賞、JBCクラシック優勝、2001年最優秀2歳牡馬、2003年・2004年最優秀ダートホース、2003年NARグランプリ特別表彰馬）
• アドマイヤグルーヴ（2003年・2004年エリザベス女王杯優勝、2004年最優秀4歳以上牝馬）
• アドマイヤホープ（2003年全日本2歳優駿優勝）
• アドマイヤマックス（2005年高松宮記念優勝）
• アドマイヤムーン（2007年ドバイデューティーフリー、宝塚記念、京都記念、2006年札幌記念、弥生賞、共同通信杯、2005年札幌2歳ステークス優勝）
• アドマイヤジュピタ（2008年天皇賞（春）、阪神大賞典、2007年アルゼンチン共和国杯優勝）

[編集] 重賞競走優勝馬

• アドマイヤボス（セントライト記念優勝）
• アドマイヤマンボ（全日本3歳優駿優勝）
• アドマイヤカイザー（エプソムカップ優勝）
• アドマイヤゴールド（エーデルワイス賞優勝）
• アドマイヤタッチ（兵庫ジュニアグランプリ優勝）
• アドマイヤビッグ（東京スポーツ杯2歳ステークス優勝）
• アドマイヤボサツ（平安ステークス、東京大賞典、開設記念（佐賀）優勝）
• アドマイヤジャパン（京成杯優勝）
• アドマイヤフジ（日経新春杯、中山金杯優勝）
• アドマイヤメイン（毎日杯、青葉賞優勝）
• アドマイヤキッス（チューリップ賞、ローズステークス、愛知杯、京都牝馬ステークス優勝）
• アドマイヤオーラ（シンザン記念、弥生賞、京都記念優勝）
• アドマイヤモナーク（日経新春杯、ダイヤモンドステークス）
• アドマイヤコマンド（青葉賞）

[編集] その他

• カイタイオー（初めての所有馬、中央1勝）
• アドマイヤサンデー
• ミラクルアドマイヤ
• アドマイヤレオン

[編集] 大相撲と近藤

大相撲力士・小錦の後援会長を務めていたことがある^[4]。2007年8月には、横綱・朝青龍を巡る騒動の最中に、朝青龍の自宅を訪ねたことで、有力な支援者であることが判明。2008年5月には、日本相撲協会から「木戸御免証」を贈られたと報道された^[5]。

[編集] 脚注

1. ^ 天皇賞では2006年春にサンデーレーシングがアイポッパーなど4頭を出走させている。
2. ^ アドマイヤジュピタ、アドマイヤフジ、アドマイヤメイン、アドマイヤモナークの4頭
3. ^ KKベストセラーズ『2005～2006年 最強のPOG青本』参照
4. ^ 競馬最強の法則【おウマの玉手箱】 (2007-8-13). "騒動渦中の朝青龍のタニマチ (日本語)" 2008-6-2閲覧.
5. ^ スポニチアネックス (2008-5-4). "「アドマイヤ」総裁に“本場所観戦フリーパス” (日本語)" 2008-6-2閲覧.