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女満別空港(めまんべつくうこう Memanbetsu Airport)は、北海道網走郡大空町にある第三種空港。
[編集] 概要
- 北見市、網走市など網走支庁の主要空港。
- 混雑の慢性化に加え、世界遺産登録された知床への主要アクセス空港として今後の利用客増加が見込まれるため、国際線にも対応できるターミナルが増築された。
- 2005年の利用実績は1,015,350人(前年比24,597人増)。2年振りに100万人台となった。
- 前身は、大日本帝国海軍の美幌第二航空基地であり、今でも空港周辺には掩体壕など当時を偲ぶ施設が多く残されている。
[編集] 歴史
- 1935年3月 - 中央気象台が、競馬場として使われていた土地に気象観測用の飛行場として設置(500 m)。
- 1936年6月 - 滑走路延長(650 m)。
- 1942年 - 海軍航空隊が「美幌第二飛行基地」として整備開始。
- 1945年 - 第二次世界大戦の終戦に伴い連合国軍により爆破され使用不能となる。
- 1952年11月 - アメリカ軍が修理の上、不時着場として接収。
- 1956年
- 4月 - アメリカ軍から一部返還される。
- 6月 - 北日本航空、丘珠空港線不定期運航開始。
- 1957年7月 - 北日本航空、丘珠空港 - 西春別飛行場線を女満別空港経由で運航開始。
- 1958年
- 7月 - 米軍からすべて返還される。女満別町が管理。
- 12月 - 第三種空港F級として供用開始。
- 1959年9月 - 北日本航空、西春別飛行場発着を中標津空港発着に変更。
- 1961年4月 - 管理を北海道へ移管。
- 1963年4月 - 第三種空港として供用開始(1,200 m)。
- 1964年4月 - 北日本航空、合併により日本国内航空となる。
- 1965年6月 - 日本国内航空、丘珠空港線定期運航開始。丘珠空港 - 女満別空港 - 中標津空港線廃止。
- 1970年 - 日本国内航空、東京国際空港線を丘珠空港経由で運航開始。
- 1971年5月 - 日本国内航空、合併により東亜国内航空となる。
- 1972年4月 - 通年運航となる。
- 1974年12月 - 東亜国内航空、丘珠空港発着全路線を千歳空港発着に変更。
- 1977年8月 - 東亜国内航空のYS-11型機が胴体着陸。
- 1980年5月 - 東亜国内航空、東京国際空港線直行便運航開始。YS-11型機が飛ぶ超長距離路線として知られる。
- 1981年9月 - ジェット化へ向け、新女満別空港の工事着工。
- 1985年4月 - 女満別空港南側に新女満別空港供用開始(2,000 m)、ジェット化。女満別空港廃止。
- 1987年4月 - 新女満別空港から女満別空港へ改称。
- 1988年4月 - 東亜国内航空、日本エアシステムに商号変更。
- 1992年7月 - 全日本空輸、大阪国際空港線運航開始。
- 1993年7月 - 全日本空輸、名古屋空港線運航開始。
- 1994年
- 4月 - 空港ビル増築部分供用開始。
- 9月 - 全日本空輸、関西国際空港開港に伴い、大阪国際空港線を関西国際空港線に変更。
- 1995年 6月 - 日本エアシステム、福岡空港線運航開始(6月~10月の季節運航)。
- 1996年
- 6月 - 日本エアシステム、広島空港経由福岡空港線、新潟空港線運航開始(6月~10月の季節運航)。
- 7月 - 日本エアシステム、仙台空港線運航開始。
- 1997年
- 7月 - (旧)日本航空・全日本空輸、東京国際空港線運航開始。3社競合路線となる。
- 8月 - エアーニッポン、新千歳空港線運航開始。2社競合路線となる。
- 10月 - 日本エアシステム、福岡空港線休止。仙台空港線を通年運航から6月~8月の季節運航に変更。
- 11月 - 日本エアシステム、広島空港経由福岡空港線休止。
- 年間利用者数が初めて100万人を突破(1,045,531人)
- 1999年
- 4月 - 全日本空輸、東京国際空港線を通年運航から6月~10月の季節運航に変更。
- 10月 - 北海道エアシステム、函館空港線運航開始。
- 11月 - エアーニッポン、丘珠空港線運航開始。
- 2000年
- 1月 - 1985年(ジェット化)以降の利用者数が1,000万人を突破。
- 2月 - 滑走路延長(2,500m)。日本エアシステム東京国際空港線の機材変更で777-200型機が記念飛来。
- 4月 - 全日本空輸、東京国際空港線を季節運航から7~9月の期間限定運航に変更。
- 4月 - 日本エアシステム、仙台空港線を季節運航から7月中旬~8月の期間限定運航に変更。
- 7月 - 全日本空輸、関西国際空港線をエアーニッポンに移管。
- 9月 - 全日本空輸、東京国際空港線休止。2社競合路線となる。
- 10月 - エアーニッポン、丘珠空港線休止。
- 2001年
- 2003年
- 4月 - 日本エアシステム、大阪国際空港線運航開始。大阪線としては2社競合路線となる。
- 7月 - 日本エアシステム、仙台空港線を7月・8月の期間限定運航で再開。
- 8月 - エアーニッポンのYS-11型機が、新千歳空港行454便を最後に運航終了。
- 9月 - エアーニッポンネットワーク、丘珠空港線、新千歳空港線運航開始。
- 9月 - 日本エアシステム、仙台空港線休止。
- 10月 - (旧)日本航空、日本エアシステムとの統合準備に伴い、東京国際空港線を日本エアシステムに移管。再度単独路線となる。
- 10月 - 日本エアシステム、新潟空港線休止。
- 11月 - エアーニッポン、関西国際空港線を通年運航から2月~3月、6月~10月の季節運航に変更。
- 2004年
- 4月 - 日本エアシステム、日本航空ジャパンに商号変更。日本航空便名となる。
- 4月 - エアーニッポン・エアーニッポンネットワーク、全日本空輸グループ便名統一化に伴い全日本空輸便名に変更。
- 2005年
- 2月 - 全日本空輸、中部国際空港開港に伴い、名古屋空港線を中部国際空港線に変更。
- 4月 - 日本航空ジャパン、大阪国際空港発着枠関連に伴い、大阪国際空港線を関西国際空港線に変更。
- 4月 - 全日本空輸、関西国際空港線を季節運航から通年運航に戻す。
- 7月 - 美幌バイパス女満別空港IC開設
- 9月 - JR北海道開発のデュアル・モード・ビークルの試験運行を、北見駅 - 西女満別駅 - 女満別空港間で実施。
- 10月 - 管制官配備により、管制空港に。
- 12月 - 空港ビル再増築部分供用開始。これにより搭乗橋が3本に、手荷物ターンテーブルが2基に増加。
- 2006年
- 2月 - 北海道国際航空、全日本空輸との共同運航で東京国際空港線運航開始(全日本空輸便としては再開)。再度競合路線となる。
- 3月 - 北海道エアシステム、函館空港線休止。
- 4月 - エアトランセ、函館空港線運航開始。
- 4月 - 駐車場有料化。
- 6月 - エアトランセ、新千歳空港線運航開始。3社競合路線となる。
- 2007年
- 2月 - エアトランセ、新千歳空港線休止。2社競合路線となる。
- 3月 - エアトランセ、函館空港便が不定期運航となる。
- 4月 - 全日本空輸、新千歳空港線休止。再度単独運航(札幌線としては2社競合)路線となる。
[編集] 航空管制
種類 |
周波数 |
運用時間(JST) |
TWR |
118.85 MHz,126.2 MHz |
8:00~21:00 |
[編集] 航空保安無線施設
局名 |
種類 |
周波数 |
識別信号 |
女満別 |
VOR |
110.85 MHz |
TBE |
女満別 |
DME |
1132.0 MHz |
TBE |
女満別 |
ILS |
110.1 MHz |
ITB |
[編集] 路線
航空会社名が2社以上の場合、最前の航空会社の機材・乗務員で運航する共同運航便
かつては函館空港、仙台空港、新潟空港、広島空港経由福岡空港、福岡空港(直行)へ就航していた。
[編集] ターミナルビル
- 1F: 航空会社カウンター、到着ロビー
- 2F: 出発ロビー、売店(土産物店)、レストラン、ATM
- 3F: 展望デッキ(無料)
[編集] アクセス
- 網走市まで22 km。北見市まで32 km。
- 運行本数・運賃・所要時間等の詳細は、該当項目や公式サイトにて最新情報を確認されたい。
2008年4月28日現在
[編集] 鉄道
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク