阪神高速道路
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種類 | 株式会社 |
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略称 | 阪神高速 |
本社所在地 | 541-0056 大阪府大阪市中央区久太郎町四丁目1番3号 |
電話番号 | 06-6252-8121 |
設立 | 2005年10月1日 |
業種 | サービス業 |
事業内容 | 高速道路、自動車専用道路の管理運営 |
代表者 | 代表取締役会長 田中宰 代表取締役社長 木下博夫 |
資本金 | 100億円 |
従業員数 | 830名 |
主要子会社 | 阪神高速サービス |
外部リンク | www.hanshin-exp.co.jp |
阪神高速道路(はんしんこうそくどうろ、Hanshin Expressway)は、大阪市・神戸市及び京都市とその周辺の地域に路線網を有する総延長239.3Kmの有料自動車専用道路。地域高規格道路の計画路線に指定されている。
道路法上は大阪府府道・兵庫県県道、または大阪市・神戸市・京都市の市道である。正式には、「○○府(県・市)道高速△△□□線」などの名称が付けられている。一般には略して阪神高速または阪神、阪高と呼ばれる。
目次 |
[編集] 阪神高速道路株式会社
阪神高速道路株式会社(はんしんこうそくどうろかぶしきがいしゃ、Hanshin Expressway Company, Limited.)は、2005年10月1日、高速道路株式会社法により設立された。道路関係四公団民営化により、阪神高速道路公団の業務を日本高速道路保有・債務返済機構とともに承継した。
政府及び地方公共団体が常時三分の一以上の株式を保有する特殊会社で、当分の間政府から債務保証を受ける。一方、営業年度毎の事業計画や社債の募集、資金の借入については国土交通大臣の認可を要する。
また会社は機構との協定に従い、政令で定められた機構への出資金・補助金の中から、建設費の一部につき無利子貸付が受けられる。
- 平成17年度の売上高は1051億4700万円、営業利益は46億8300万円、経常利益は46億8500万円、純利益は11億9400万円[1]。
- 平成18年度の売上高は1885億5300万円、営業利益は21億3800万円、経常利益は22億3400万円、純利益は17億200万円[2]。
- 平成19年度(中間決算)の売上高は913億8000万円、営業利益は22億2700万円、経常利益は22億9600万円、純利益は25億7800万円[3]。
[編集] 業務の範囲
従来の阪神高速道路の範囲において、機構と締結した協定に基づき以下の業務を行う。
いわゆる上下分離方式を採用した中での「上」に相当する。
[編集] 歴史
- 1962年5月1日 - 阪神高速道路公団が発足。
- 1964年6月 - 土佐堀~湊町間が南行き一方通行で開通(現在とは逆向き)。
- 1964年11月 - 出入橋~土佐堀間が開通。
- 1965年 - 1号環状線が全通。
- 1989年 - 路線番号制が設けられる。
- 2005年10月1日 - 民営化され、阪神高速道路株式会社が発足。道路などの施設は日本高速道路保有・債務返済機構の保有となる。
- 2008年1月19日 - 8号京都線上鳥羽 - 巨椋池間が開通。
- 2008年6月1日17時 - 8号京都線山科 - 鴨川東間が開通。
[編集] 現在の路線
阪神高速には、以下の路線がある。(矢印→は一方通行)
[編集] 阪神東線
- 1号環状線(湊町→信濃橋→中之島→難波橋分岐→内本町JCT→高津分岐→公園北分岐→湊町)
- 2号淀川左岸線 (北港JCT - 島屋東)
- 3号神戸線 (阿波座分岐 - 西宮)
- 4号湾岸線 (天保山JCT - 助松JCT)
- 5号湾岸線 (天保山JCT - 鳴尾浜)
- 11号池田線 (中之島分岐・堂島合流 - 池田木部)
- 12号守口線 (渡辺橋分岐・本町合流 - 城北 - 守口、城北 - 森小路)
- 13号東大阪線 (信濃橋 - 内本町JCT - 水走 - 第二阪奈有料道路入口)
- 14号松原線 (公園北分岐・えびす町合流 - 松原JCT)
- 15号堺線 (高津→湊町 - 津守 - 堺)
- 16号大阪港線 (信濃橋 - 天保山JCT)
- 17号西大阪線 (津守 - 安治川)
[編集] 阪神西線
- 3号神戸線 (西宮 - 月見山 - 第二神明道路須磨料金所)
- 5号湾岸線 (鳴尾浜 - 六甲アイランド北、名谷JCT - 垂水JCT)
- 7号北神戸線 (伊川谷JCT - 白川JCT - 有馬口JCT - 西宮山口JCT、有馬口JCT - 柳谷JCT)
- 31号神戸山手線 (神戸長田 - 白川JCT)
[編集] 阪神南線
- 4号湾岸線 (助松JCT - りんくうJCT)
[編集] 阪神北線
- 8号京都線 (上鳥羽 - 巨椋池)(山科-鴨川東)
1桁の路線番号は基幹となる路線、10番台は1号環状線からの放射路線、31号は3号の枝線の意味合いがある。これはスペインの高速道路でみられる路線番号の付け方に似ている。
[編集] 建設中・計画中の路線
[編集] 事業路線
[編集] 計画路線
[編集] その他
[編集] 計画廃止の路線
[編集] 通行料金
- 4つの料金圏内でそれぞれ均一料金制となっている(普通車/大型車)[4]。
- 阪神東線:700/1,400円
- 阪神西線:500/1,000円
- 阪神南線:500/1,000円
- 阪神北線:450/900円
- 路線の端末部分や料金圏境で特定料金が設定されている区間がある[4]。
- 特定料金区間1[尼崎西~料金区界(武庫川)、泉大津~料金区界(助松)]:150/300円
- 特定料金区間2[北津守~安治川、高石~料金区界(助松)、尼崎東海岸~料金区界(鳴尾浜)、東大阪JCT.~西石切町、芦屋~料金区界(武庫川)、西宮浜~料金区界(鳴尾浜)]:200/400円
- 特定料金区間3[神田~池田木部]:300/600円
- 全ての料金所でETCが使用できる。また、ETCで無線通行をすると様々な割引が受けられる[5]。
[編集] 2008年度以降の通行料金
阪神高速はETC利用時限定で2008年度を目途に距離別料金制への移行を目指している。これは現在の均一料金制では料金に極端な不公平が発生する場合があり、より公平な料金制を利用者に求められているからである。
- 以下は同じ料金(700円)で走行距離が極端に違う例である。
- 池田~豊中南(約5km)
- 池田~助松(約43km)
- 以下は同程度の距離(約43km)で料金が極端に違う例である。
- 池田~助松(700円)
- 住吉浜~岸和田北(1,700円)
現在徴収していないターミナルチャージも徴収するとされ、利用者の反発が予想される。予定では最低料金が400円で最高約2350円程度。ETC車は距離別料金を適応するが一般車は入り口などで距離に関わらず距離別料金の最高料金を払わないといけない予定なので阪神高速はETCの導入をキャンペーンなどで勧めている。
阪神高速道路会社によると、距離別料金制が導入されると、例えば一般道の渋滞を回避するために阪神高速が利用しやすくなって結果的に一般道の渋滞軽減につながる等のメリットが予想されるとしている[6]。
これに先駆けて、現在ETC利用時限定で土曜・休日に距離別割引を社会実験として実施している。
[編集] 乗り継ぎ
阪神高速道路は路線間の接続を一般道経由の乗り継ぎに依存している部分が少なくない[7]。(矢印→は相互ではない)
- 3号神戸線(中之島西・上り線) → 1号環状線(堂島)
- 3号神戸線(中之島西・上り線) → 16号大阪港線(波除・下り線)
- 3号神戸線(摩耶) - 5号湾岸線(住吉浜)
- 3号神戸線(京橋) - (ハーバーハイウェイ経由の場合は別料金。ETCは利用出来ない) - 5号湾岸線(住吉浜)
- 3号神戸線(生田川) - (新神戸トンネル有料道路経由の場合は別料金) - 7号北神戸線(箕谷)
- 3号神戸線(柳原) - 31号神戸山手線(神戸長田)
- 4号湾岸線(大浜) - 15号堺線(堺)
- 8号京都線(鴨川東) - 8号京都線(上鳥羽) (2008年6月1日、山科-鴨川東間の開通以降)
- 16号大阪港線(波除・上り線) → 1号環状線(堂島)
- 16号大阪港線(波除・上り線) → 3号神戸線(中之島西・下り線)
[編集] パーキングエリア
括弧()付きは、その方面行きのみ設置されている[8]。
- 3号神戸線 - 京橋PA、尼崎ミニPA(上り)
- 4号湾岸線 - 泉大津PA
- 5号湾岸線 - 中島PA(下り)
- 7号北神戸線 - 前開PA、白川PA
- 12号守口線 - 森小路ミニPA(上り)
- 14号松原線 - 三宅ミニPA(上り)
- 15号堺線 - 港町PA(上り)
- 16号大阪港線 - 朝潮橋PA(上り)
- 17号西大阪線 - 弁天町ミニPA(上り)
[編集] 制限速度
制限速度は湾岸線が80km/h(但し、名谷JCT - 垂水JCT間は50km/h)の他はほとんどが40~60km/h制限となっている[9]。
[編集] 関連企業
- 阪神高速サービス(阪神高速道路管内のパーキングエリアを管理する企業)
[編集] エリア情報
- 関西国際空港(4号湾岸線より関西国際空港連絡橋へ)
- 大阪国際空港(11号池田線大阪空港出口)
- 大阪南港(4号湾岸線南港中出口・南港南出口)
- ユニバーサルスタジオジャパン(2号淀川左岸線ユニバーサルシティ出口)
- 大阪駅・梅田駅(11号池田線梅田出口)
- 難波駅(1号環状線なんば出口)
- 天王寺駅(14号松原線天王寺出口)
- 神戸空港・ポートアイランド(3号神戸線生田川出口・京橋出口)
- 三ノ宮駅・三宮駅(3号神戸線生田川出口・京橋出口)
- 神戸駅・神戸ハーバーランド(3号神戸線京橋出口・柳原出口)
- 京都駅(8号京都線上鳥羽出口)
[編集] 関連項目
[編集] 備考
- 道路交通情報では、船場ランプは無いにも関わらず「船場を先頭に渋滞○キロ。」と言う表現がなされることがある。13号東大阪線の信濃橋と内本町JCTの間は船場センタービルの屋上に道路があり、この付近発生の渋滞の先頭は全て「船場~」と表される。環状線を通じて、全ての放射路線に渋滞が渡っている事が多い。
- 11号池田線の梅田出入口(池田方面側から降りる場合)はビル(ゲートタワービル)を貫通する特殊な構造となっている[10]。
- 11号池田線は中之島分岐と出入橋出口の間で朝日新聞ビルの中を貫通している。
- 高速自動車国道等は一般的に一番右側の車線を追越車線、その他左側の車線を走行車線と呼ぶが、阪神高速道路にはこれは当てはまらず、単に右車線、左車線と呼ばれることが多い。なお、高速車が右側車線、低速車が左側車線を走るのは他の高速道路と同じように基本である。
- 4号湾岸線と5号湾岸線が通る港大橋は日本第1位、世界第3位の長さを誇るトラス橋である。二階建て構造になっており、上を4号湾岸線、下を5号湾岸線が通っている[11]。
- 首都高速道路や名古屋高速道路と同じように、右側車線での分合流が多数ある。また、特に1号環状線では目的地によっては短距離で複数回車線変更をする必要があり、慣れない場合は環状線を一周しても大した距離ではないので一周しながらゆっくり車線変更した方が良い。ちなみに1号環状線は最大で4車線である。
- 京都地区に路線網を有する8号京都線は、阪神高速道路の路線ではあるが、阪神地区の各路線(1号環状線や3号神戸線など)とは直接的な接続はしておらず、料金圏においても独立した区間となっている。阪神高速道路を利用して両地区を往来する際には、一般国道または名神高速道路、京滋バイパス、第二京阪道路(それぞれ有料、別料金)を経由することとなる。
[編集] 脚注
[編集] 外部リンク
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関連項目(民営化前の運営法人〈特殊法人〉など) |
日本道路公団(JH)・道路施設協会・道路サービス機構 (J-SaPa) ・ハイウェイ交流センター (HELLO SQUARE) ・高速道路交流推進財団・日本高速道路保有・債務返済機構・高速道路総合技術研究所(NEXCO総研) |