西瀬戸自動車道
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本州四国連絡道路 | |
---|---|
西瀬戸自動車道 国道317号バイパス |
|
しまなみ海道 | |
陸上距離 | 59.4 km |
開通年 | 1979年 |
起点 | 尾道市 尾道福山自動車道西瀬戸尾道IC |
終点 | 今治市 今治小松自動車道(予定)今治IC |
接続する 主な道路 (記法) |
記事参照 |
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西瀬戸自動車道(にしせとじどうしゃどう)は、本州四国連絡道路尾道・今治ルートとして広島県尾道市の尾道福山自動車道(国道2号松永バイパス)西瀬戸尾道ICを起点とし、向島、因島、生口島、大三島、伯方島、大島等を経て愛媛県今治市の今治ICに至る、延長59.4kmの高規格幹線道路(一般国道317号の自動車専用道路)である。本州四国連絡高速道路が管理し、本州四国連絡橋に本州四国連絡道路である西瀬戸自動車道を通している、という形をとっている。総事業費 7464億円。
一般には、本四公団が公募した愛称である瀬戸内しまなみ海道または、単にしまなみ海道と呼ばれる。
目次 |
[編集] 概要
広島県と愛媛県との間の風光明媚な芸予諸島を島伝いにつなぐ、自動車専用道路であるが、歩行者・自転車専用道も併設されているのがもう一つの特徴となっている。沿線には観光地も多いが、観光だけでなく、通勤・通学や通院など、沿線住民の生活のための道路でもある。ただ、両端都市やその背後地の経済規模・経済力は関西圏を擁する神戸・鳴門ルート(大鳴門橋・明石海峡大橋)に遠く及ばず、本州と四国の「最短」という点でも、児島・坂出ルート(瀬戸大橋)に劣後する。このように本四架橋の他の2ルートに比べるとハンディがあり、物流商流ルートとしては効果を発揮し切れていない。通行量も低迷している。
[編集] 道路機能
海峡部の橋梁として新尾道大橋、因島大橋、生口橋、多々羅大橋、大三島橋、伯方・大島大橋(伯方橋、大島大橋)、来島海峡大橋(来島海峡第一大橋・来島海峡第二大橋・来島海峡第三大橋)の10本(尾道大橋を含めて11本とすることもある)がある。
2006年の大島北IC~大島南IC間、生口島北IC~生口島南IC間の開通により、一本の道路として繋がった。
尾道福山自動車道、今治小松自動車道を介して山陽自動車道福山西ICと松山自動車道いよ小松IC/JCTを直結する道路だが、今治小松自動車道に未開通区間があるため、現在は直結していない。しかも直結するのは2013年前後とかなり先の話である。[1]
将来的には、西瀬戸尾道ICから北伸し、尾道JCTで尾道自動車道に接続する構想もある。
来島海峡大橋区間の通行料は普通車で1km当たり約232.88円で、それまでの日本一だった瀬戸中央自動車道海峡部に代わり日本一の高額料金区間となっている。また、通行料金の収受業務は本四バス開発(広島県内)及びしまなみバス開発(愛媛県内)に委託されている。
なお、鉄道併用橋とする構想はこのルートに関しては当初から存在しなかった。
[編集] 特徴
[編集] 歩行者・自転車専用道路の併設
新尾道大橋以外の各橋には歩行者、自転車、原動機付自転車(125cc以下の自動二輪車を含む)の専用道路(広島県道466号向島因島瀬戸田自転車道線・愛媛県道325号今治大三島自転車道線)が併設されている。これらの橋と尾道大橋(広島県道路公社管理)を通行することにより(ただし尾道大橋の歩道は狭く、徒歩、自転車での安全な通行には向かない)、本州・四国間を歩いて渡ることが可能となっている。通行料金は、自転車と原付が9本の橋と尾道大橋の合計で510円、歩行者が無料となっている。橋の出入口に料金所(料金箱)と遮断機が設置されている。遮断機が下がっているときは、橋を通行してはならない。なお、料金は料金箱に投入する方式なので、おつりが無いように準備しておく必要がある。また、無人なので「払わなくても大丈夫」という考えを持つ人がいるかも知れないが、実際は防犯装置があり、支払いを免れた場合は刑罰(道路整備特別措置法に基づき、免れた金額の3倍徴収及び、30万円以下の罰金刑)を受けることになるので料金は必ず払わなければならない。
橋梁部だけしまなみ海道を利用し、そのほかの部分は一般道路を利用する。そのため、橋を渡る前に坂を上り、橋を渡ると坂を下るという動きが繰り返されることになる。橋の前後にはスロープが設置されており、坂は幾分緩やかになっている。
[編集] サイクリングルート
海上を自転車で渡ることができる珍しい道路であることから、サイクリスト、自転車愛好家には、特に人気の高いルートであり、地元民だけでなく遠方からの自転車旅行者が目立つ。尾道から今治までの間には、自由に相互の乗り捨てができるレンタサイクルのターミナルが13箇所、営業している。
[編集] 島民専用の出入口
瀬戸中央自動車道の櫃石島、岩黒島、与島と同じように、馬島には島民専用のインターチェンジが存在し、カード式の無人ゲートとなっている。島民と緊急自動車等の通行用であり、一般車の通行は禁止されている。
[編集] 歴史
- 1945年11月6日:伯方島木浦港沖で、第十東予丸沈没事故が発生。死者397名発生。地元で架橋運動が始まる。
- 1957年4月12日:瀬戸田港出港直後に第5北川丸沈没事故が発生。死者113名。架橋運動は悲願のものになる。
- 1970年7月1日:本州四国連絡橋公団が発足。
- 1973年10月:大三島橋・因島大橋、神戸・鳴門ルートの大鳴門橋、児島・坂出ルートの南・北備讃大橋の起工式を1973年11月25日と決定。
- 1973年11月20日:オイルショックの影響で、5日後に予定されていた大三島橋・因島大橋など5橋の着工を無期延期。
- 1975年12月21日:大三島橋起工。
- 1979年5月12日:大三島橋開通。
- 1983年12月4日:因島大橋開通。
- 1987年12月:道路名称を西瀬戸自動車道とする。
- 1988年1月:伯方・大島大橋開通。
- 1999年5月1日:来島海峡大橋、多々羅大橋、新尾道大橋開通。
- 2006年4月24日:大島北IC~大島南IC(大島道路)開通。
- 2006年4月29日:生口島北IC~生口島南IC(生口島道路)開通により、全通。
[編集] インターチェンジなど
- IC番号欄の背景色が■である部分については道路が供用済みの区間を示している。また、施設名欄の背景色が■である部分は施設が供用されていない、または完成していないことを示す。未開通区間の名称は仮称。
- 各施設の位置は上り線と下り線で異なることがあるので留意のこと。
- BS(バス停留所)のうち、○は運用中、◆は休止中の施設。無印はBSなし。
- (数字)は、他路線の番号。<数字>は、予定番号。
(導入実験中のスマートICが設置されているSAPAは、斜体 で示す。また、恒久化されたスマートICは、スマートICで示す。)
- 事業路線名称
- 西瀬戸尾道IC - 生口島北IC:西瀬戸自動車道
- 生口島北IC - 生口島南IC:国道317号生口島道路
- 生口島南IC - 大島北IC:西瀬戸自動車道
- 大島北IC - 大島南IC:国道317号大島道路
- 大島南IC - 今治IC:西瀬戸自動車道
IC 番号 |
施設名 | 接続路線名 | 起点から の距離 |
終点から の距離 |
BS | 備考 | 所在地 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 西瀬戸尾道IC | 尾道福山自動車道 尾道自動車道(構想) |
0.0 | 59.4 | 今治方面出入口 | 広島県 | 尾道市 | |
2 | 尾道大橋出入口 | 尾道大橋有料道路 | 3.1 | 56.3 | 尾道方面出入口 | |||
BR | 新尾道大橋 | ↓ | ↑ | 橋長 546m | ||||
BS | 向東BS | 4.4 | 55.0 | ○ | 旧・向東仮出入口 | |||
3 | 向島IC/TB | 国道317号 | 6.6 | 52.8 | ○ | |||
BR | 因島大橋 | ↓ | ↑ | 橋長 1,270m | ||||
PA | 大浜PA | 11.0 | 48.4 | ○ | ||||
4 | 因島北IC | 県道367号中庄重井線 | 13.3 | 46.1 | 尾道方面出入口 | |||
BS | 重井BS | 14.1 | 45.3 | ○ | ||||
5 | 因島南IC | 国道317号 県道366号西浦三庄田熊線 |
16.5 | 42.9 | 今治方面出入口 | |||
BR | 生口橋 | ↓ | ↑ | 橋長 790m | ||||
6 | 生口島北IC | 県道81号生口島循環線 | 18.0 | 41.4 | 尾道方面出入口 | |||
TN | 洲江トンネル | ↓ | ↑ | 長さ 447m | ||||
TN | 瀬戸田トンネル | ↓ | ↑ | 長さ 717m | ||||
BS | 瀬戸田BS 緊急進入路 |
(県道372号林御寺線) | 21.3 | 38.1 | ○ | 一般車進入禁止 | ||
- | 緊急進入路 | (農道伊豆里線) | ↓ | ↑ | 一般車進入禁止 | |||
7 | 生口島南IC | 国道317号 | 24.5 | 34.9 | 今治方面出入口 | |||
PA | 瀬戸田PA 瀬戸田PABS |
26.0 | 33.4 | ○ | ||||
BR | 多々羅大橋 | ↓ | ↑ | 橋長 1,480m | ||||
愛媛県 | 今治市 | |||||||
8 | 大三島IC | 国道317号 安芸灘諸島連絡架橋(構想) |
29.5 | 29.9 | ○ | |||
PA | 上浦PA | 31.9 | 27.5 | ○ | PAは今治方向のみ | |||
BR | 大三島橋 | ↓ | ↑ | 橋長 328m | ||||
9 | 伯方島IC | 国道317号 | 36.3 | 23.1 | ○ | |||
BR | 伯方橋 | ↓ | ↑ | 橋長 325m | ||||
BR | 大島大橋 | ↓ | ↑ | 橋長 903m | ||||
TN | 宮窪トンネル | ↓ | ↑ | 長さ 1,420m | ||||
10 | 大島北IC | 国道317号 | 40.6 | 18.8 | 尾道方面出入口 | |||
BS | 大島BS 緊急進入路 |
42.1 | 17.3 | ○ | 一般車進入禁止 | |||
- | 緊急進入路 | (奥山農道) | ↓ | ↑ | 一般車進入禁止 | |||
- | 緊急進入路 | ↓ | ↑ | 一般車進入禁止 | ||||
11 | 大島南IC | 国道317号 | 46.9 | 12.5 | 今治方面出入口 | |||
TN | 吉海トンネル | ↓ | ↑ | 長さ 360m | ||||
BR | 来島海峡第一大橋 | ↓ | ↑ | 橋長 960m | ||||
BR | 来島海峡第二大橋 | ↓ | ↑ | 橋長 1,515m | ||||
BS | 馬島BS/(IC) | 51.2 | 8.2 | ○ | ICは一般車進入禁止 | |||
BR | 来島海峡第三大橋 | ↓ | ↑ | 橋長 1,570m | ||||
12 SA |
今治北IC 来島海峡SA |
国道317号 | 54.2 | 5.2 | ○ | ICは尾道方面出入口 | ||
TN | 近見山トンネル | ↓ | ↑ | 長さ 1,140m | ||||
13 | 今治IC | 国道196号 | 59.4 | 0.0 | 尾道方面のみ供用 | |||
今治小松自動車道 に接続(予定) |
- ハーフICが多いので、通行には十分注意が必要。
- しまなみ海道のSA・PAには給油施設がない。その為、山陽自動車道福山SA、小谷SA(何れも24時間営業)、松山自動車道石鎚山SA(7時~22時。繁忙期は24時間営業)や尾道市内、今治市内などの給油所であらかじめ給油する必要がある。
[編集] 通過市町村
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
- 財団法人えひめ地域政策研究センター『しまなみ海道物語』(アトラス出版、2006年)
- 藤川寛之著、財団法人交通研究協会発行『本州四国連絡橋のはなし-長大橋を架ける-』(成山堂書店、2002年、ISBN 4-425-76111-1)
[編集] 外部リンク
本州四国連絡道路(B路線) |
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神戸淡路鳴門道・瀬戸中央道・西瀬戸道(しまなみ海道) |
関連項目 |
JBハイウェイサービス(SAPA管理会社) |
NEXCO東日本管理道路 |
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NEXCO中日本管理道路 |
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NEXCO西日本管理道路 |
名神高速・新名神高速・西名阪道・近畿道・関空道・ 阪和道・舞鶴若狭道・中国道・山陽道・播磨道・岡山道・米子道・松江道 広島道・浜田道・山陰道・ 徳島道・松山道・高松道・高知道・関門橋・九州道・宮崎道・長崎道・大分道・東九州道 ・沖縄道 |
JB本四高速管理道路 |
瀬戸中央道・神戸淡路鳴門道・西瀬戸道(しまなみ海道) |
都市高速道路 |
首都高速・名古屋高速・阪神高速・広島高速・福岡高速・北九州高速 |
サービスエリア (SA) ・パーキングエリア (PA) 運営会社 |
ネクセリア東日本・中日本エクシス・西日本高速道路サービス・ホールディングス・首都高速道路サービス・阪神高速サービス・JBハイウェイサービス |
関連項目(民営化前の運営法人〈特殊法人〉など) |
日本道路公団(JH)・道路施設協会・道路サービス機構 (J-SaPa) ・ハイウェイ交流センター (HELLO SQUARE) ・高速道路交流推進財団・日本高速道路保有・債務返済機構・高速道路総合技術研究所(NEXCO総研) |