都電荒川線
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都電荒川線 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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路線総延長 | 12.2 km | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
軌間 | 1372 mm | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
電圧 | 600 V (直流) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
最高速度 | 40 km/h | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
停留所・施設・接続路線 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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都電荒川線(とでんあらかわせん)は、東京都交通局が経営する路面電車(東京都電車。通称都電)の、東京都の三ノ輪橋から早稲田までの間の線区であり、現在同局唯一の路面電車である。
目次 |
[編集] 路線データ
[編集] 概要
かつて23区内に多数存在していた都電の路線のうち、荒川線は唯一の存続路線となっている。また、都内を走る軌道線は、新交通ゆりかもめの軌道扱いの部分を除けば東急世田谷線と都電荒川線を残すのみとなった。
都電荒川線は、王子電気軌道を東京都(当時は東京市)が買収したもので、元は27系統と32系統として別々に運行していたが、都電全面廃止の1972年11月12日に専用軌道を持つ同系統が荒川線として残った。現在も年配者の中には「王子電車」「王電」と呼ぶ人がいる。
併用区間は、明治通り(国道122号)上を走る飛鳥山~王子駅前間のほかに数か所あるが、大部分は専用軌道である。
現在は1両編成(単行)のワンマン運転で運行している。
[編集] 運賃
運賃は全区間一律で大人160円・小児80円。先払いである(2008年4月28日現在)。
[編集] バス共通カード・ICカード
バス共通カードや2007年(平成19年)3月18日に導入されたICカード(PASMO・Suica。ただしSuicaの一部旧券片除く)が使用可能で、PASMOを導入した路線バスと同様にすべての車両には前面右側に「PASMO」が、側面乗車口横に「PASMO Suica バス共通カード ご利用いただけます」の表示がある。バス共通カードは車内でも購入できるほか、ICカードにはバス利用特典サービスや車内で乗務員に申し出てチャージ(入金)できるサービスなど都営バスと同様のサービスが適用されるが、現在のところ都電車内でのPASMO券片の発売は行っていない。
このほか、磁気式の「都営バス専用乗継割引カード」も使用できるが、都電荒川線では乗継割引の適用はない。また、鉄道線用のパスネットは使えない。
[編集] 回数券
2008年現在でも金券式の回数券が発売されている。発売額は1,000円のみで、「160円券×7枚」と「80円券×14枚」の2種類が発売されている。ともに利用可能額が1,120円となるため、発売額1,000円のバス共通カード(1,100円分利用可)より20円分特典額が多いが、発売額3,000円(3,360円分利用可)のバス共通カードと割引率が同率で、発売額5,000円(5,850円分利用可)のバス共通カードより割引率が低い。
回数券は都電でしか利用できないが、バス共通カードは都電と路線バスの両方に使用できるので有利である。
[編集] 一日乗車券
1日に限り何度でも乗降できる一日乗車券が発売されている。
- 都電一日乗車券
- 都電専用のものは大人400円・小児200円で、車内では発売当日通用の紙券とIC券(PASMOまたはSuicaに情報を入力して発行)の2種類を発売している。乗車の都度、紙券は提示し、IC券は料金箱のIC読み取り部にタッチし、何度でも乗降できる。紙券は現金での、IC券はチャージ残額支払いでの購入となる。
- 都営まるごときっぷ
- 都電のほかに都営地下鉄、都営バス、日暮里・舎人ライナーに乗車できる一日乗車券「都営まるごときっぷ」もある。大人700円・子供350円。都電車内での発売は発売当日通用の紙券(非磁気券)のみとなる。
- なお、2008年3月29日までは「都電・都バス・都営地下鉄一日乗車券」として発売されていたが、同日以前に発売された前売り券でも日暮里・舎人ライナーの利用が可能となっている。
- 東京フリーきっぷ
- 都営交通(上野懸垂線除く)のほか、JR線の東京都区内区間・東京メトロ線全線に有効な「東京フリーきっぷ」が、荒川電車営業所や西巣鴨駅をはじめとする都営地下鉄各駅(押上・白金高輪~目黒間の各駅除く)、都電・都バス・都営地下鉄定期券うりば(一部除く)、王子駅・大塚駅をはじめとするJR線の東京都区内各駅、東京メトロの定期券うりば(西船橋駅除く)で発売されている。都電車内での発売はない。
[編集] 定期券
都電荒川線と都営地下鉄、都営バス、日暮里・舎人ライナーを乗り継ぐ定期券は、それぞれの定期運賃の合計額から10%割引となる。さらに、環境定期券制度や通学学期定期券の発売も行っている。
[編集] 乗降方法
都電荒川線は「前乗り・後降り」で、前述のように運賃先払いである。運賃箱は釣り銭方式(両替式ではない)。複数人で乗車する場合は必ず乗務員に人数を告げてから運賃を支払う。また、降車する際は降車合図ブザーを押して後扉から降車する。
なお、王子駅前停留場にはホーム上に運賃箱が設置されており、改札口の役割を果たしている。同停留場から乗車する場合、車内での運賃の支払いの手間がなくなる。
[編集] 運行形態
早朝と深夜を除き、平均5~6分間隔で運転されている。全区間通しの運転が中心だが、王子駅前、荒川車庫前、町屋駅前、大塚駅前発着の区間運転もある。各停留所の日中の時刻表は「5~6分間隔」と表記されており、明確な時刻表は存在しない。そのためか、各停留所には電車接近と行先を表示する案内表示器が設置されている。また、多客時間帯を中心に2本の電車が続行運転する場合もある。土曜・休日の日中、特に晴天時は利用者が増えるため区間運転の電車を臨時で増発することもしばしばある。
[編集] 歴史
1960年代の都電廃止の流れの中で、例外的に27系統(三ノ輪橋~赤羽)と32系統(荒川車庫前~早稲田)は、ともに路線の大半が元々私鉄の王子電気軌道によって建設された路線ということもあって江ノ島電鉄や京成電鉄のように、「郊外電車」の色合いが強く、多くが専用軌道であり、また路線とほぼ並行している明治通りは渋滞が恒常化していたためにバスでは定時運行が困難であったため、代替バスの運行が難しく、沿線住民や都民からの存続要望が強かった。
結局、北本通り上にあった27系統の一部(王子駅前~赤羽間)が廃止されただけで生き残った。そして、1974年(昭和49年)にそれまで別系統として運行されていた27系統と32系統を統合し、「荒川線」と改称された。同年度は1日平均約9万人の利用があったが、沿線の工場や大学の移転、さらには地下鉄南北線開業の影響などで5万5,000~5万8,000人で推移し、2005年度は5万4,000人台と当初の6割ほどに落ち込んでいる。
なお、27系統の王子駅前~赤羽間には現在、都営バスの王57系統が運行されている。
ちなみに、27系統終点の「赤羽」とは現在の東日本旅客鉄道(JR東日本)の赤羽駅ではなく都道311号(環八通り)・国道122号(北本通り)の「赤羽交差点」付近で、現在の東京地下鉄南北線・埼玉高速鉄道線赤羽岩淵駅地上付近の北本通り上にあった。埼玉県側からは、赤羽から川口市または鳩ヶ谷市方面への都電延伸が要望されていたが、後に埼玉高速鉄道線として実現することになる。
[編集] 停留所一覧
- 各項目名は便宜上「○○駅」としてあるが、都電荒川線の電車の発着場所は「停留所」であり、実際の停留所には「○○駅」という表示はなされておらず、「○○」のみの表示となっている。路面電車の停留所を「電停」と呼ぶことがあるが、この呼称は東京では稀である。
- 町屋駅前・王子駅前・大塚駅前・東池袋四丁目の各停留所の項目は便宜上、それぞれ町屋駅(京成・東京メトロ)・王子駅(JR・東京メトロ)・大塚駅(JR)・東池袋駅(東京メトロ)に併記してある。
停留所名 | 駅間キロ | 累計キロ | 接続路線 | 所在地 | |
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三ノ輪橋 | - | 0.0 | 東京地下鉄:日比谷線(三ノ輪駅:H-19 徒歩連絡)※ | 東京都 | 荒川区 |
荒川一中前 | 0.3 | 0.3 | |||
荒川区役所前 | 0.3 | 0.6 | |||
荒川二丁目 | 0.4 | 1.0 | |||
荒川七丁目 | 0.4 | 1.4 | |||
町屋駅前 | 0.4 | 1.8 | 京成電鉄:本線(町屋駅) 東京地下鉄:千代田線(町屋駅:C-17) |
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町屋二丁目 | 0.4 | 2.2 | |||
東尾久三丁目 | 0.3 | 2.5 | |||
熊野前 | 0.6 | 3.1 | 東京都交通局:日暮里・舎人ライナー(04) | ||
宮ノ前 | 0.4 | 3.5 | |||
小台 | 0.3 | 3.8 | |||
荒川遊園地前 | 0.3 | 4.1 | |||
荒川車庫前 | 0.5 | 4.6 | |||
梶原 | 0.4 | 5.0 | 北区 | ||
栄町 | 0.5 | 5.5 | |||
王子駅前 | 0.5 | 6.0 | 東日本旅客鉄道:京浜東北線(王子駅) 東京地下鉄:南北線(王子駅:N-16) |
||
飛鳥山 | 0.5 | 6.5 | |||
滝野川一丁目 | 0.4 | 6.9 | |||
西ヶ原四丁目 | 0.4 | 7.3 | |||
新庚申塚 | 0.4 | 7.7 | 都営地下鉄:三田線(西巣鴨駅:I-16 徒歩連絡、定期券のみ連絡業務あり) | 豊島区 | |
庚申塚 | 0.2 | 7.9 | |||
巣鴨新田 | 0.5 | 8.4 | |||
大塚駅前 | 0.5 | 8.9 | 東日本旅客鉄道:山手線(大塚駅) | ||
向原 | 0.5 | 9.4 | |||
東池袋四丁目 | 0.6 | 10.0 | 東京地下鉄:有楽町線(東池袋駅:Y-10) | ||
都電雑司ヶ谷 | 0.2 | 10.2 | |||
鬼子母神前 | 0.5 | 10.7 | 東京地下鉄:副都心線(雑司が谷駅:F-11) | ||
学習院下 | 0.5 | 11.2 | |||
面影橋 | 0.5 | 11.7 | 新宿区 | ||
早稲田 | 0.5 | 12.2 | 東京地下鉄:東西線(早稲田駅:T-04 徒歩連絡だが、道のりで南に1km程度離れている。そのため、地下鉄路線図などでは乗換駅との記載はされていない) |
[編集] 沿線風景
東京地下鉄日比谷線三ノ輪駅から日光街道を北へ3分程歩くと、レトロな「梅沢写真館」ビルが出現する。このビルは旧「王子電気軌道」本社ビルといわれ、飲食店などが並ぶビル1階の通路をくぐると、昭和30~40年代を思い起こさせる商店街の中に、起点の三ノ輪橋電停がある。当初は梅沢写真館ビルの位置に電停があったようである。2007年5月にはホーロー看板などを掲げてレトロ調に改装した。
乗客は主婦や都営交通のシルバーパスを所持する高齢者層が多く、いわゆる下町の生活感が漂う中を走って行く。右手に東京都下水道局・三河島水再生センター(下水処理場)が見える。ここは日本初の下水処理場で、処理場の上に造られた人工地盤に荒川自然公園がある。
約5分後、京成本線と東京地下鉄千代田線が交差する町屋駅前電停に到着する。1990年代に行われた再開発前は、ホームと一体化した木造の大衆食堂やパチンコ店、売店、写真店などがある、生活感あふれる気取らない下町の光景が残っていたが、再開発に伴い大きく様変わりした。
町屋駅前からは川の手沿いの下町の住宅や町工場が密集する地区を走る。日暮里・舎人ライナーをくぐる熊野前から小台までは路面を走行する区間であるが、軌道敷の両脇を縁石で固めたセンターリザーベーション方式となっており、軌道敷内への自動車の乗り入れはできないようになっている。15分ほど走ると、近在の手軽なスポットであるあらかわ遊園最寄りの荒川遊園地前を経て、荒川線の中枢・荒川電車営業所のある荒川車庫前を過ぎ、王子駅前電停に到着する。ここで乗り換えなどでかなりの乗客が入れ替わり、明治通りを左に曲がって、再度路面を走行する区間に入る。この区間は軌道敷内への自動車の乗り入れが可能になっている。左側に都内有数の桜の名所である飛鳥山公園を望みながら66‰の急勾配を上る。
明治通りを右手に逸れて専用軌道に入り、飛鳥山電停に到着する。春の花見シーズンは混雑が激しく、休日は2~3本待たなければ乗れない程の混雑になる。この先は山の手の起伏に富んだ地区を走る。沿線に高校や大学が多いために、登・下校の時間帯は学生・生徒で混雑する。なお、その中で西ヶ原にあった東京外国語大学は2000年(平成12年)に府中市に移転した。
「おばあちゃんの原宿」の異名を取る高岩寺(とげぬき地蔵)の最寄りである庚申塚電停を抜け、大塚駅前電停を過ぎると、東池袋四丁目電停でサンシャインビルの横を通る。サンシャインビルと都電の組み合わせは、写真やテレビ番組撮影の定番としてしばしば取り上げられる。
雑司ヶ谷霊園脇の南池袋、雑司が谷、鬼子母神、学習院下付近は東京地下鉄副都心線が開業し、同線の建設にあたって線路沿いの民家が立ち退くなど景観が大きく変わっている。なお、将来は並行して明治通りの支線が池袋駅東口まで整備される予定である。
明治通りに沿って神田川に向かって坂を降りる。高戸橋で新目白通りの中央部分に移って東へ折れ、700mほど進むと終着の早稲田電停に到着する。近在には早稲田大学がある。東京地下鉄東西線の早稲田駅は直線距離で南に約600m離れている。線路が切れた200m先の右側には都営バス早稲田営業所があり、新宿・渋谷・上野方面への都営バス路線が発着するほか、都電の定期券も発売している。ここはかつての都電早稲田車庫で、都電全盛期には線路がつながっていた。
[編集] 使用車両
[編集] 現行車両
2008年現在、運行されている車両は8500形と9000形以外吊り掛け駆動方式となっており、東京都内を走る電車では唯一その音を聞くことができる。
- 7000形
- 7500形
- 上記の2形式は荒川線成立以前より使用されている。ただし2形式とも後年更新され、現在見られる形になっている。
- 8500形
- 上記の2形式の老朽化に伴い1990年(平成2年)より増備された形式である。当初は2形式を本形式で置き換える構想もあったが、財政面での関係や余剰車を出さないように5両で打ち切られている。
- 9000形
- 昭和初期の東京市電をイメージしたレトロ車両として、また2001年(平成13年)に運転を終了した6000形に代わる新イベント車両として、9001号の1両を新造し、2007年(平成19年)5月27日に運行を開始した。2008年(平成20年)度以降にも9002号を製造する予定である。
財政難の東京都交通局の収益源を少しでも確保するためか、運行されている車両のほとんどは車体外部に全面広告が施された、いわゆるラッピング車両で、広告のないオリジナルの車両は少ない。
入口扉(進行方向左側の前ドア)の傍らに車両番号とは別に2桁の番号が記載されているが、これは列車無線や運行管理システムのIDである(欠番あり)。
[編集] 導入予定車両
2008年(平成20年)1月15日に現行車両の老朽置き換えの計画があることが東京都交通局から報道発表があり、翌2009年(平成21年)春に2両導入することが明らかになった。この時点では車両の詳細な内容は明らかになっていないが、車両のデザインが3案提示され、一般公募による「新車デザイン投票」が行われた(投票期間:2008年1月16日~25日)。全体で1,263票の投票があり、2008年2月28日に過半数 (51%) 案を占めた丸みのあるデザインが採用された([1])。
[編集] 過去に運行されていた車両
- 6000形
- 昭和30年代の都電全盛期の主力形式であり、都電荒川線では1978年(昭和53年)にワンマン化されるまで13両が使用され、うち5両がワンマン化記念花電車乙6000形に改造された後に廃車となり、唯一6152のみが応急車(事業用)として残された。この車両は1987年(昭和62年)にイベント車両として復活し、後に黄色に赤帯から深緑(→緑)とクリームのツートン塗装に変更され、月1度の休日のイベント運転「一球さん号」(前照灯が1個で、中に裸電球が入っているため)や貸切列車を中心に運行されていたが、2000年の京福電気鉄道衝突事故の後の点検でブレーキが1系統しかないことが問題となり、同年に休車、2001年に廃車され、2003年(平成15年)以降はあらかわ遊園にて静態保存されている。イベント車両は2007年にデビューした9000形までなかったことになる。
ほかには、6000形と同形だが全長が短い3000形、昭和初期に製造された小型車の1000形、昭和30年代に大量に生産され各営業所に投入された経済車8000形、杉並線から転属した軽量車体の2500形、王子電気軌道引き継ぎの100形・120形・150形・160形・170形が使用されていた。
[編集] その他
- 全車両に「2連打ベル制御器」が設置されており、発車前にドアが乗車用・降車用の両方とも閉じた際に「チンチン」という昔ながらの発車合図音(「チンチン電車」の由来でもある)を聞くことができるが、これは路面電車ではイベント用車両を除けば現在唯一のものである(路面電車以外を含めれば名古屋鉄道などにも残っている)。『鉄道ピクトリアル』614号(特集:東京都電)の記述によれば、ワンマン化により、それまで車掌が「発車します」と放送していたものがなくなることから、乗客への発車合図として整備されたものであるという。
- 毎年6月10日の「路面電車の日」や10月1日の「荒川線の日」には、記念イベントが開催される。同じ時期に記念のバス共通カードが発売されることがある。
- 一時期に池袋駅東口への支線建設や高田馬場駅・新宿駅方面への延長が構想されたことがあったが、広島電鉄におけるグリーンムーバーシリーズの導入や富山ライトレール開業などに端を発する路面電車の見直しやライトレール導入の機運の中で、昨今再び検討されつつある。
- 2004年8月のアテネオリンピックで、荒川区出身の北島康介選手が金メダル獲得を記念した特別電車を運行した。
- 集英社の漫画雑誌『週刊少年ジャンプ』に連載中の「こちら葛飾区亀有公園前派出所」が連載30周年を突破した記念として、作中にも登場したことがある荒川線で7000形を利用してラッピング電車が運行された。
- 2007年5月27日の9000形営業運転開始に関連して、一部停留所の照明にガス灯を模した街路灯を設置する計画がある。1955年(昭和30年)頃をイメージした時計塔、公衆トイレや地域情報発信コーナーなども登場するという。その第1弾が三ノ輪橋停留場にお目見えした。それと併せて荒川電車営業所の敷地内にそれまで留置線に残っていた都電の旧形車両2両(5500形5501・7500形7504)を移設し、「都電おもいで広場」として展示している。毎週末に公開し、車両に沿って停留所を模したウッドデッキを設け、イベントスペースも確保されている。2007年12月25日から2008年4月4日までは、トイレや車両を覆う屋根の新設などを行う改修工事のため休園していた。
- 1970年代には大塚駅前~早稲田間の廃止が検討されたが、乗客や地元住民の継続嘆願の運動が起こったこともあり廃案になった。