私鉄
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私鉄(してつ)は、鉄道事業者のうち、主に私企業により運営が行われる鉄道や軌道で、民営鉄道(みんえいてつどう、略称「民鉄」=みんてつ)とも呼ばれる。
一般に「私鉄」と呼ぶ場合、次のような二つの分け方がある
- 世界中の鉄道会社の中で、国有鉄道やJRグループを除く鉄道や軌道全体。
- JRグループのほか、国有化された鉄道、第三セクター鉄道や地方公共団体(交通局)、場合によっては東京地下鉄、ニューヨーク市地下鉄も除く鉄道や軌道全体。
本来JRもすでに民間企業であるため私鉄であるといえる。しかし、長年の慣例上「私鉄」という場合JRは含めないのが一般的である。これは、「私鉄」が「国鉄」の対義語であり、JRが日本国有鉄道改革法で「国鉄」の承継法人と位置づけられているからである。国土地理院発行の地形図では、現在でもJR線とそれ以外の鉄道線路は記号が違う。また、JR自体も私鉄であるという認識は無いものと思われる[1]。 なお、明確な規定はないが、「私鉄」と呼ぶのは労働組合や一般利用者であり、経営側は「民鉄」と自称することが多い(労働組合の連合会は「私鉄総連」、業界団体の名称は「日本民営鉄道協会」である)。したがって、日本における私鉄(民鉄)の定義としては、JRを除いた民間事業者による鉄道ということになる。
なお、官庁への届出書類等では「民鉄」という表現を使い、「私鉄」とは表現しない。従って、正式な名称としては民鉄であるが、一般的には私鉄と呼ばれることが多い。
また、東京急行電鉄、西武鉄道、阪急電鉄、近畿日本鉄道、名古屋鉄道、西日本鉄道のように、企業グループ全体が自社沿線を超えた事業活動をする事業者も存在する。
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[編集] 外部リンク
- 社団法人日本民営鉄道協会 - 第三セクター鉄道会社の一部も加盟している。
- AGUI NET