棋戦 (将棋)
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棋戦(きせん)は将棋の大会のこと。特にプロのものをさすことが多く、一般棋戦と女流棋戦の2つに大別される。また、将棋における公式戦(こうしきせん)とは、対局結果が正式に記録として残る日本将棋連盟公認の棋戦のことで、最高峰のものはタイトル戦(タイトルせん)と呼ばれる。タイトル戦では挑戦手合制の番勝負が行われ、その勝者にはタイトル(称号)が与えられる。現在、将棋界には7つのタイトルと5つの女流棋戦のタイトルが設けられている。
目次 |
[編集] 沿革
[編集] 実力名人制とタイトル戦の歴史
1935年(昭和10年)、関根金次郎十三世名人が名人位を退位し、それまで推薦制だった名人位が短期実力名人制に改められた。第1期名人戦(当時の正式名称は名人決定大棋戦)がそれから2年にわたって行われ、1937年(昭和12年)に木村義雄が初代名人となった。タイトル戦の始まりである。
そののち新聞棋戦が増えるに伴って、連盟公認の「タイトル」も増えることになったが、長らく「名人」は別格であり続けた。1950年(昭和25年)には九段戦(1962年(昭和37年)から十段戦に改称)と王将戦が、1953年(昭和28年)には王座戦が創設される(王座戦は当初は非タイトル戦で、タイトル戦に昇格したのは1983年(昭和58年)のことである)。1960年(昭和35年)に王位戦、1962年(昭和37年)に棋聖戦、1974年(昭和49年)に棋王戦が創設され、1988年(昭和63年)に十段戦が発展解消して竜王戦となり、現在の7大タイトル制に移行する。
竜王戦の創設にあたり、竜王戦が賞金額1位、序列1位の棋戦として位置づけられた。ただし、タイトルとしての竜王は名人と等しい序列の首位とされている。
[編集] タイトル全冠独占
タイトルのすべてを同時に保持することは至難の業と考えられていたが、1957年(昭和32年)、升田幸三が当時のタイトルであった名人・九段・王将を独占し「三冠王」となった。しかし、その後升田から三冠をすべて奪い、1959年(昭和34年)にはその後創設された王位・棋聖を含めた「五冠王」となったのが大山康晴である。大山はその後延べ6年にわたり五冠を保持し、「大山時代」と呼ばれる黄金期をつくる(大山は、昭和39年度には、当時非タイトルの王座で優勝、棋聖も2回防衛しているので、事実上の六冠王であった)。大山の通算獲得タイトル期数は80期に上り、現在よりタイトル数が少なかった時代にあって前人未到の記録である。
昭和47年度に大山に替わって棋界の覇者となった中原誠も昭和52年度に五冠王になったが、棋王ができていたので、これは「全冠独占」とはならなかった。
その後、王座がタイトルに昇格して七冠となり、全冠独占は不可能と思われていたが、1996年2月に羽生善治が史上初の「七冠王」となり[1]、「羽生時代」と呼ばれ棋界の外にもブームを巻き起こした。それ以降も羽生は無冠となったことがなく、通算獲得タイトル期数は60期を超える。
1996年7月には、これに呼応するかのように女流棋界でも清水市代が当時のタイトルであった女流名人位・女流王将・女流王位・倉敷藤花を独占し「女流四冠」となった。翌年には女流王将、女流王位を立て続けに失ったが、1998年に両タイトルとも奪回、「女流四冠」に返り咲いている。2008年に女王が誕生してからは女流タイトルの全冠独占者は現在の所存在しない。
[編集] プロ将棋の棋戦
棋士が参加する棋戦のことを(女流棋戦やアマチュア棋戦と区別して)一般棋戦という。ただし、女流棋士や奨励会員、アマチュア選手の出場枠が設けられているものもある。
[編集] タイトル戦
タイトル在位者、過去のタイトルホルダーは次の項目を参照。
- 将棋のタイトル在位者一覧 (1) - 昭和12年度(名人戦発足)から昭和62年度まで50年間
- 将棋のタイトル在位者一覧 (2) - 昭和63年度(竜王戦発足)から現在まで
棋戦名 | タイトル名 | 主催・協賛 | 開始年 | 挑戦手合い(持ち時間・日数) |
---|---|---|---|---|
竜王戦 | 竜王 | 読売新聞社 | 1988年(前身は1950年) | 七番勝負(各8時間・2日制) |
名人戦、順位戦(※) | 名人 | 毎日新聞社・朝日新聞社・大和証券グループ | 1937年 | 七番勝負(各9時間・2日制) |
棋聖戦 | 棋聖 | 産業経済新聞社 | 1962年 | 五番勝負(各4時間・1日制) |
王位戦 | 王位 | 新聞三社連合 | 1960年 | 七番勝負(各8時間・2日制) |
王座戦 | 王座 | 日本経済新聞社 | 1983年(タイトル昇格) | 五番勝負(各5時間・1日制) |
棋王戦 | 棋王 | 共同通信社 | 1974年 | 五番勝負(各4時間・1日制) |
王将戦 | 王将 | スポーツニッポン新聞社・毎日新聞社 | 1950年 | 七番勝負(各8時間・2日制) |
- ※名人戦のみ予選の名称がタイトル戦の名称と異なり、「順位戦」と呼ばれる。
[編集] その他の棋戦
- 朝日杯将棋オープン戦(朝日新聞社主催)
- 銀河戦(サテライトカルチャージャパン主催)
- 大和証券杯ネット将棋・最強戦(大和証券グループ特別協賛)
- NHK杯テレビ将棋トーナメント(日本放送協会主催)
- JT将棋日本シリーズ(日本たばこ産業主催)
- 新人王戦(しんぶん赤旗主催)
- 富士通杯達人戦(週刊朝日主催、富士通協賛)※非公式戦
[編集] 終了した棋戦
- 九段戦(1950~1961年)・十段戦(1962~1987年)(読売新聞社主催)※タイトル戦、竜王戦に発展解消
- 全日本プロ将棋トーナメント(1982~2000年)・朝日オープン将棋選手権(2001~2006年)(朝日新聞社主催)※朝日杯将棋オープン戦に移行
- 早指し将棋選手権・早指し新鋭戦(1972~2003年)(テレビ東京主催)
- オールスター勝ち抜き戦(1978~2003年)(日刊ゲンダイ主催)
- 産経杯争奪トーナメント(1951年~1953年)・早指し王位決定戦(1954~1959年)(産経新聞社主催)※棋聖戦へ移行
- 三社杯B級選抜トーナメント(1953年~1958年)(北海道新聞社、中日新聞社、西日本新聞社主催)※王位戦に移行
- 東京新聞社杯高松宮賞争奪将棋選手権戦(1956年~1966年)(東京新聞社主催)
- 九・八・七段戦(1954~1956年)・日本一杯争奪戦(1957~1960年)・最強者決定戦(1961~1973年)(共同通信社主催)※棋王戦に移行
- 六・五・四段戦(1955~1956年)・古豪新鋭戦(1957~1973年)・名棋戦(1974~1980年)(共同通信社主催)※棋王戦に統合
- 東西対抗勝継戦(1951~1966年)(大阪新聞社主催)・日本将棋連盟杯争奪戦(1968~1984年)・天王戦(1985~1992年)※棋王戦に統合
- 名将戦(1973~1987年)(週刊文春主催)
- 若獅子戦(1977~1991年)(近代将棋主催)
- 近将カップ(近代将棋主催)※非公式戦
- 若駒戦(大阪新聞社主催)※奨励会有段者限定
[編集] 女流プロ将棋の棋戦
女流プロ将棋の棋戦(女流棋戦)は、参加が女流棋士に限られた棋戦である。ただし、育成会員や女性アマチュア選手の出場枠が設けられているものもある。
[編集] 日本将棋連盟主催の公式戦
日本将棋連盟が開催するタイトル戦には日本女子プロ将棋協会所属を含む全女流棋士が参加している。また、全女流棋士参加棋戦ではない女流最強戦には、選抜・推薦された同協会所属の女流棋士が招待選手として出場している。
[編集] タイトル戦
棋戦名 | タイトル名 | 主催・協賛 | 開始年 | 挑戦手合い(持ち時間・日数) |
---|---|---|---|---|
マイナビ女子オープン | 女王 | 毎日コミュニケーションズ・日本将棋連盟・日本女子プロ将棋協会 | 2007年 | 五番勝負(各3時間・1日制) |
女流名人位戦 | 女流名人 | スポーツ報知・アルゼ | 1974年 | 五番勝負(各3時間・1日制) |
女流王位戦 | 女流王位 | 新聞三社連合・日本将棋連盟・日本女子プロ将棋協会 | 1990年 | 五番勝負(各4時間・1日制) |
大山名人杯倉敷藤花戦 | 倉敷藤花 | 倉敷市・倉敷市文化振興財団・山陽新聞 | 1993年 | 三番勝負(各2時間・1日制) |
女流王将戦 | 女流王将 | 日刊スポーツ | 1978年 | 五番勝負(各3時間・1日制) |
[編集] その他の公式戦
- 大和証券杯ネット将棋・女流最強戦(大和証券グループ特別協賛)
[編集] 日本女子プロ将棋協会主催の棋戦
2007年に独立した日本女子プロ将棋協会が開催する棋戦である。基本的に同協会所属の女流棋士が出場するが、女性アマチュア選手や、ペア将棋形式の棋戦に(男性の)棋士やアマチュア選手が参加することもある。
- NTTル・パルク杯天河戦(日本女子プロ将棋協会主催、株式会社NTTル・パルク協賛)
- 日レスインビテーションカップ(日本女子プロ将棋協会主催、日本レストランシステム協賛)
- 1dayトーナメント(日本女子プロ将棋協会主催)
[編集] 非公式戦
- NSN女流プロトーナメント戦(日本将棋ネットワーク主催)
- 2005年創設で、年に2回から3回ほどの頻度で実施されている。16人(第3回までは8人)の女流棋士がノックダウントーナメント形式で対局する。NSNのネットワーク対局のシステムを利用して、インターネットを通して対戦が行われる。対局はインターネットで公開されるが、閲覧には会員登録が必要。
- きしろ杯争奪関西女流メイショウ戦(日本将棋連盟主催、デイリースポーツ・神戸新聞後援、株式会社きしろ協賛)
- 白瀧あゆみ杯争奪戦 女流トーナメント(日本将棋連盟主催、白瀧呉服店後援)
[編集] 終了した棋戦
- 鹿島杯女流将棋トーナメント(東京メトロポリタンテレビジョン主催、鹿島建設協賛)
- レディースオープントーナメント(週刊将棋主催)※マイナビ女子オープンに移行
[編集] アマチュアの棋戦
詳細は将棋のアマチュア棋戦を参照
棋戦には参加がアマチュアに限られたものも存在し、特に下記6大会は主要アマ6棋戦と呼ばれる。そのいずれかにおける優勝は奨励会三段リーグ編入試験の受験資格となる。他のアマチュアの大会を含め、詳細は将棋のアマチュア棋戦を参照。
- 全日本アマチュア名人戦
- アマチュア竜王戦
- 全国アマチュア王将位大会
- 朝日アマ名人戦
- しんぶん赤旗全国囲碁・将棋大会(赤旗名人戦)
- 支部名人戦
[編集] 永世称号
[編集] 概要
永世称号は、将棋の棋戦において、顕著な活躍を見せた棋士に与えられる。タイトル戦のすべてとその他の棋戦の一部に設けられている。
規定は棋戦によって異なるが、連続獲得期数あるいは通算獲得期数による。王座とNHK杯が「名誉」称号であるのは、囲碁と将棋が同じ主催者によるものであり(王座戦は日本経済新聞社の主催)であり、囲碁の永世称号である「名誉」に将棋があわせたためである[要出典]。
また、現在のタイトル戦では永世棋王のみが連続による規定である。[2]
永世称号 | 条件 | 該当者 |
---|---|---|
永世竜王 | 連続5期または通算7期 | なし |
永世名人 | 通算5期 | 木村義雄・大山康晴・中原誠・谷川浩司・森内俊之・羽生善治 |
永世九段 | 連続3期 | 塚田正夫 |
永世十段 | 通算10期(九段戦も含む) | 大山康晴・中原誠 |
永世棋聖 | 通算5期 | 大山康晴・中原誠・米長邦雄・羽生善治・佐藤康光 |
永世王位 | 連続5期または通算10期 | 大山康晴・中原誠・羽生善治 |
名誉王座 | 連続5期または通算10期(非タイトル時代も含む) | 中原誠・羽生善治 |
永世棋王 | 連続5期 | 羽生善治 |
永世王将 | 通算10期 | 大山康晴・羽生善治 |
名誉NHK杯 | 通算10回優勝 | なし |
永世称号 | 条件 | 該当者 |
---|---|---|
クイーン名人位 | 通算5期 | 中井広恵・清水市代 |
クイーン王位 | 清水市代 | |
クイーン倉敷藤花 | 清水市代 | |
クイーン王将 | (林葉直子)・清水市代 |
- ※林葉はクイーン王将の資格保持者となったが、その後日本将棋連盟を退会したため称号を使用する資格を失っている。
- ※2007年に創設された女王位(マイナビ女子オープン)については、永世称号名および条件は発表されていない。
[編集] 現役で永世称号を使用した棋士
永世称号は現役引退後に使用することとされているが、長年タイトルを保持していた棋士が無冠となった場合などには、段位で呼ぶのにそぐわないため、将棋連盟の決定により永世称号で呼称することがある。名誉王座と永世棋王はその規定により、連盟の決定によらずとも満60歳をもって名乗ることができる(囲碁の名誉称号も同様)。
- 大山康晴:永世王将(1973年)、十五世名人(1976年)
- 中原誠:永世十段(1994年)、名誉王座(2007年)、十六世名人(2007年)、永世棋聖(2008年)、永世王位(2008年)
- 米長邦雄:永世棋聖(1998年)
[編集] 記録
[編集] タイトル獲得記録
カッコ内は登場回数。6期以上のタイトルを獲得した棋士の名前には着色してある(「将棋のタイトル在位者一覧 (1)および(2)」も同色)。タイトル数の黄色は永世称号資格。
- | 棋士名 | 合計 | 竜王 | 十段 | 九段 | 名人 | 棋聖 | 王位 | 王座 | 棋王 | 王将 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 大山康晴 | 80(112) | - | 8(14) | 6(8) | 18(25) | 16(22) | 12(15) | - | -(2) | 20(26) | |
2 | 羽生善治 | 69(89) | 6(11) | - | - | 5(8) | 6(9) | 12(15) | 16(16) | 13(16) | 11(14) | |
3 | 中原誠 | 64(91) | - | 11(15) | - | 15(18) | 16(23) | 8(11) | 6(8) | 1(3) | 7(13) | |
4 | 谷川浩司 | 27(57) | 4(6) | - | - | 5(11) | 4(9) | 6(11) | 1(6) | 3(7) | 4(7) | |
5 | 米長邦雄 | 19(48) | -(1) | 2(6) | - | 1(8) | 7(12) | 1(6) | - | 5(7) | 3(8) | |
6 | 佐藤康光 | 12(32) | 1(5) | - | - | 2(3) | 6(6) | -(5) | -(3) | 2(4) | 1(6) | |
7 | 加藤一二三 | 8(24) | - | 3(7) | - | 1(4) | -(2) | 1(3) | - | 2(3) | 1(5) | |
7 | 森内俊之 | 8(17) | 1(2) | - | - | 5(8) | -(1) | - | -(1) | 1(3) | 1(2) | |
7 | 木村義雄 | 8(11) | - | - | - | 8(10) | - | - | - | - | -(1) | |
10 | 升田幸三 | 7(23) | - | -(3) | 2(3) | 2(10) | -(2) | - | - | - | 3(5) | |
10 | 南芳一 | 7(16) | - | - | - | - | 2(6) | - | - | 2(5) | 3(5) | |
12 | 塚田正夫 | 6(10) | - | - | 4(5) | 2(3) | -(1) | -(1) | - | - | - | |
13 | 二上達也 | 5(26) | - | -(3) | -(2) | -(3) | 4(12) | -(1) | - | - | 1(5) | |
13 | 高橋道雄 | 5(10) | - | 1(1) | - | -(1) | - | 3(5) | - | 1(3) | - | |
15 | 内藤國雄 | 4(13) | - | - | - | - | 2(5) | 2(5) | -(1) | -(1) | -(1) | |
15 | 桐山清澄 | 4(10) | - | -(1) | - | -(1) | 3(5) | - | -(1) | 1(2) | - | |
15 | 渡辺明 | 4(6) | 4(4) | - | - | - | -(1) | - | -(1) | - | - | |
18 | 郷田真隆 | 3(12) | - | - | - | -(1) | 2(6) | 1(4) | - | -(1) | - | |
18 | 屋敷伸之 | 3(7) | - | - | - | - | 3(6) | -(1) | - | - | - | |
18 | 丸山忠久 | 3(7) | - | - | - | 2(3) | -(1) | - | -(1) | 1(2) | - | |
18 | 藤井猛 | 3(5) | 3(4) | - | - | - | - | - | -(1) | - | - | |
22 | 森雞二 | 2(8) | - | - | - | -(1) | 1(3) | 1(2) | -(1) | - | -(1) | |
22 | 山田道美 | 2(6) | - | - | - | -(1) | 2(4) | - | - | - | -(1) | |
22 | 中村修 | 2(5) | - | - | - | - | -(2) | - | - | - | 2(3) | |
22 | 福崎文吾 | 2(4) | - | 1(2) | - | - | - | - | 1(2) | - | - | |
26 | 有吉道夫 | 1(9) | - | - | - | -(1) | 1(3) | -(2) | - | - | -(3) | |
26 | 島朗 | 1(6) | 1(2) | - | - | - | -(1) | - | -(2) | - | -(1) | |
26 | 森安秀光 | 1(7) | - | - | - | -(1) | 1(2) | - | -(1) | -(2) | - | |
26 | 大内延介 | 1(4) | - | - | - | -(1) | - | -(1) | - | 1(2) | - | |
26 | 三浦弘行 | 1(3) | - | - | - | - | 1(3) | - | - | - | - | |
26 | 田中寅彦 | 1(2) | - | - | - | - | 1(2) | - | - | - | - | |
26 | 塚田泰明 | 1(2) | - | - | - | - | - | - | 1(2) | - | - | |
26 | 深浦康市 | 1(2) | - | - | - | - | - | 1(2) | - | - | - | |
- | 棋士名 | 合計 | 竜王 | 十段 | 九段 | 名人 | 棋聖 | 王位 | 王座 | 棋王 | 王将 | |
- | 森下卓 | -(6) | -(1) | - | - | -(1) | -(1) | - | - | -(2) | -(1) | |
- | 花村元司 | -(4) | - | - | -(2) | -(1) | - | -(1) | - | - | - | |
- | 丸田祐三 | -(4) | - | - | - | -(1) | - | -(1) | - | - | -(2) | |
- | 久保利明 | -(4) | - | - | - | - | - | - | -(2) | -(1) | -(1) | |
- | 松田茂役 | -(3) | - | - | -(2) | - | - | - | - | - | -(1) | |
- | 鈴木大介 | -(2) | -(1) | - | - | - | -(1) | - | - | - | - | |
- | 高島一岐代 | -(2) | - | - | - | -(1) | - | - | - | - | -(1) | |
- | 勝浦修 | -(2) | - | - | - | - | -(1) | -(1) | - | - | - | |
- | 西村一義 | -(2) | - | - | - | - | -(1) | -(1) | - | - | - | |
- | 真田圭一 | -(1) | -(1) | - | - | - | - | - | - | - | - | |
- | 阿部隆 | -(1) | -(1) | - | - | - | - | - | - | - | - | |
- | 木村一基 | -(1) | -(1) | - | - | - | - | - | - | - | - | |
- | 板谷四郎 | -(1) | - | - | -(1) | - | - | - | - | - | - | |
- | 南口繁一 | -(1) | - | - | -(1) | - | - | - | - | - | - | |
- | 土居市太郎 | -(1) | - | - | - | -(1) | - | - | - | - | - | |
- | 神田辰之助 | -(1) | - | - | - | -(1) | - | - | - | - | - | |
- | 灘蓮照 | -(1) | - | - | - | -(1) | - | - | - | - | - | |
- | 関根茂 | -(1) | - | - | - | - | -(1) | - | - | - | - | |
- | 本間爽悦 | -(1) | - | - | - | - | -(1) | - | - | - | - | |
- | 淡路仁茂 | -(1) | - | - | - | - | -(1) | - | - | - | - | |
- | 佐藤大五郎 | -(1) | - | - | - | - | - | -(1) | - | - | - | |
- | 中田宏樹 | -(1) | - | - | - | - | - | -(1) | - | - | - | |
- | 青野照市 | -(1) | - | - | - | - | - | - | -(1) | - | - | |
- | 加藤博二 | -(1) | - | - | - | - | - | - | - | - | -(1) | |
- | 村山聖 | -(1) | - | - | - | - | - | - | - | - | -(1) | |
- | 棋士名 | 合計 | 竜王 | 十段 | 九段 | 名人 | 棋聖 | 王位 | 王座 | 棋王 | 王将 |
(2008年6月17日現在)
[編集] 女流タイトル
カッコ内は登場回数。6期以上のタイトルを獲得した棋士の名前には着色してある(「将棋のタイトル在位者一覧 (女流棋戦)」も同色)。タイトル数の黄色は永世称号(クイーン称号)資格。
- | 棋士名 | 合計 | 女王 | 女流名人 | 女流王将 | 女流王位 | 倉敷藤花 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 清水市代 | 40(53) | - | 9(14) | 8(12) | 13(15) | 10(12) | |
2 | 中井広恵 | 19(43) | - | 9(17) | 4(12) | 3(8) | 3(5) | |
3 | 林葉直子 | 15(23) | - | 4(7) | 10(12) | -(2) | 1(2) | |
4 | 蛸島彰子 | 7(11) | - | 4(7) | 3(4) | - | - | |
5 | 矢内理絵子 | 5(14) | 1(1) | 3(3) | -(2) | 1(4) | -(4) | |
6 | 斎田晴子 | 4(12) | - | 1(4) | 2(5) | - | 1(3) | |
6 | 山下カズ子 | 4(6) | - | 4(5) | -(1) | - | - | |
8 | 千葉涼子 | 2(9) | - | -(3) | 2(3) | -(2) | -(1) | |
8 | 石橋幸緒 | 2(9) | - | - | 1(4) | 1(4) | -(1) | |
- | 棋士名 | 合計 | 女王 | 女流名人 | 女流王将 | 女流王位 | 倉敷藤花 | |
- | 関根紀代子 | -(4) | - | -(3) | -(1) | - | - | |
- | 森安多恵子 | -(2) | - | -(1) | -(1) | - | - | |
- | 長沢千和子 | -(2) | - | -(1) | -(1) | - | - | |
- | 甲斐智美 | -(1) | -(1) | - | - | - | - | |
- | 寺下紀子 | -(1) | - | -(1) | - | - | - | |
- | 多田佳子 | -(1) | - | -(1) | - | - | - | |
- | 谷川治恵 | -(1) | - | - | -(1) | - | - | |
- | 山田久美 | -(1) | - | - | -(1) | - | - | |
- | 植村真理 | -(1) | - | - | - | -(1) | - | |
- | 竹部さゆり | -(1) | - | - | - | - | -(1) |
(2008年6月20日現在)
[編集] タイトル連覇記録
2006年9月現在のタイトル連覇記録は、大山康晴・羽生善治の二人が上位をほぼ独占し、中原誠が後に続いている。
順位 | 記録者 | タイトル | 連覇数 | 在位年度 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 羽生善治 | 王座 | 16 | 1992~ | 継続中 |
2 | 大山康晴 | 名人 | 13 | 1959~1971 | |
3 | 大山康晴 | 王位 | 12 | 1960~1971 | |
3 | 羽生善治 | 棋王 | 12 | 1990~2001 | |
5 | 大山康晴 | 九段・十段 | 10 | 1958~1967 | |
6 | 大山康晴 | 王将 | 9 | 1963~1971 | |
6 | 中原誠 | 名人 | 9 | 1972~1981 | 1977年は実施せず |
6 | 羽生善治 | 王位 | 9 | 1993~2001 |
順位 | 記録者 | タイトル | 連覇数 | 在位年度 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 林葉直子 | 女流王将 | 10 | 1981~1990 | |
2 | 清水市代 | 女流王位 | 9 | 1998~2006 | |
3 | 清水市代 | 倉敷藤花 | 7 | 1994~2000 | |
4 | 清水市代 | 女流名人位 | 5 | 1995~1999 | |
5 | 山下カズ子 | 女流名人位 | 4 | 1978~1981 | |
5 | 清水市代 | 女流王位 | 4 | 1993~1996 |
[編集] タイトル同時保持
複数のタイトルを同時に獲得した場合、以下のように呼称する。
- 竜王を獲得し、名人を保持していないものは「竜王」
- 名人を獲得し、竜王を保持していないものは「名人」
- 竜王と名人の両タイトルを獲得した場合には「竜王・名人」
が肩書きとなる。「竜王・名人」で呼称された棋士は、羽生善治(1994竜王獲得~1996竜王失冠、2003名人獲得~2003竜王失冠)、谷川浩司(1997名人獲得~1998名人失冠)、森内俊之(2004名人獲得~2004竜王失冠)の3人である。
竜王と名人については、タイトル喪失後1年間(次の竜王戦・名人戦の七番勝負終了まで)は「前竜王」「前名人」の称号を名乗ることができる。ただし他のタイトルを保持する場合はその称号で呼ばれる上に、近年はこの称号を辞退する例も多い。
また、竜王と名人以外のタイトルのうち2つ以上を保持した場合には肩書きが長くなりすぎるため、「五冠」「四冠」「三冠」「二冠」と呼称することがある[3]。
タイトル数 | 棋士名 | タイトル | 開始 | 終了 | 保持期間 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
7 | 羽生善治 | 竜王・名人・棋聖・王位・ 王座・棋王・王将 |
1995王将 | 1996棋聖 | 167日 | 全冠独占 |
5 | 大山康晴 | 名人・十段・棋聖・王位・王将 | 1962棋聖(後) | 1962王将 | 約60日 | 全冠独占 |
1963王将 | 1966棋聖(前) | 約870日 | ||||
1966棋聖(後) | 1967棋聖(前) | 195日 | ||||
1970棋聖(前) | 1970十段 | 147日 | ||||
中原誠 | 名人・十段・棋聖・王位・王将 | 1977棋聖(後) | 1978王将 | 367日 | ||
4 | 米長邦雄 | 十段・棋聖・棋王・王将 | 1984十段 | 1984王将 | 56日 | |
谷川浩司 | 竜王・棋聖・王位・王将 | 1991王将 | 1992王位 | 194日 | ||
3 | 升田幸三 | 名人・王将・九段 | 1957名人 | 1957王将 | 261日 | 全冠独占 |
森内俊之 | 竜王・名人・王将 | 2004名人 | 2004竜王 | 200日 | ||
2 | 加藤一二三 | 棋王・王将 | 1978王将 | 1978棋王 | 54日 | |
名人・十段 | 1982名人 | 1982十段 | 142日 | |||
高橋道雄 | 王位・棋王 | 1986棋王 | 1987王位 | 158日 | ||
十段・棋王 | 1987十段 | 1987棋王 | 131日 | |||
南芳一 | 棋聖・王将 | 1987王将 | 1988棋聖(前) | 126日 | ||
1991棋聖(前) | 1991棋聖(後) | 163日 | ||||
棋王・王将 | 1988棋王 | 1989王将 | 367日 | |||
1990王将 | 1990棋王 | 5日 | ||||
佐藤康光 | 棋聖・王将 | 2001王将 | 2002棋聖 | 196日 | ||
棋聖・棋王 | 2006棋王 | ~ | 366日 | 継続中 (2008/3/28現在) |
タイトル数 | 棋士名 | タイトル | 開始 | 終了 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
4 | 清水市代 | 女流名人・女流王将・女流王位・倉敷藤花 | 1996女流王将 | 1997女流王将 | 全冠独占 |
1998女流王位 | 1999女流王将 | ||||
3 | 中井広恵 | 女流名人・女流王将・倉敷藤花 | 2002女流王将 | 2003女流名人 | |
2 | 林葉直子 | 女流名人・女流王将 | 1982女流名人 | 1985女流名人 | |
1990女流名人 | 1991女流王将 | ||||
2 | 矢内理絵子 | 女王・女流名人 | 2008女王 | ~ | 継続中 |
[編集] その他のおもな記録
(2008年5月現在。西暦は年度。王将戦・棋王戦・女流名人位戦は実際の年とは異なる)
- タイトル込み棋戦優勝:大山康晴(124回)
- タイトル戦登場回数:大山康晴(112回)
- 同時タイトル在位数:羽生善治(7冠)
- 連続記録
- タイトル連続在位:羽生善治(17年2か月 1990棋王獲得(1991/3/18)~)※継続中
- タイトル戦連続登場:大山康晴(51期 1956王将戦~1967十段戦)
- タイトル戦連続挑戦:佐藤康光 (5期 2006王位戦~2006棋王戦)
- 同一タイトル戦連続登場:大山康晴(21期 名人戦、王将戦)
- 同一タイトル戦連続挑戦:升田幸三・二上達也・大山康晴 (3期 十段戦 1962~1964、1965~1967、1971~1973)
- タイトル連続防衛:17期 (1974棋聖戦(後)~1977十段戦)(第1期棋王戦を含まず)
- タイトル連続保持者交代:11期 (1987王位戦~1988棋聖戦(後))(第1期竜王戦を含まず)
- 同一タイトル連続保持者交代:7期 (1996~2002 棋聖戦)
- 同一タイトル獲得数
- 名人在位数:大山康晴(18期)
- 王将在位数:大山康晴(20期)
- 棋聖在位数:大山康晴・中原誠(16期)
- 十段在位数:大山康晴(14期)
- 王位在位数:大山康晴・羽生善治(12期)
- 王座在位数:羽生善治(16期)
- 棋王在位数:羽生善治(13期)
- 竜王在位数:羽生善治(6期)
- 最年少記録
- タイトル最年少挑戦:屋敷伸之(17歳10か月・棋聖戦)
- タイトル最年少奪取:屋敷伸之(18歳6か月・棋聖戦)
- タイトル最年少防衛:屋敷伸之(19歳0か月・棋聖戦)
- タイトル最年少失冠:屋敷伸之(19歳6か月・棋聖戦)
- タイトル以外の公式棋戦優勝:羽生善治(16歳11か月・若獅子戦)
- 最年長記録
- タイトル最年長挑戦:大山康晴(66歳11か月・棋王戦)
- タイトル最年長奪取:大山康晴(56歳11か月・王将戦)
- タイトル最年長防衛:大山康晴(59歳 0か月・王将戦)
- タイトル最年長失冠:大山康晴(59歳11か月・王将戦)
- 名人最年長挑戦:大山康晴(63歳 2か月)
- 名人最年長奪取:米長邦雄(49歳11か月「50歳名人」)
- 名人最年長防衛:大山康晴(48歳 3か月)
- 名人最年長失冠:米長邦雄(50歳11か月)
- タイトル以外の公式棋戦優勝:大山康晴(60歳11か月・NHK杯)
- 同一カード
- 全タイトル戦 22期(谷川浩司-羽生善治)
- 全タイトル戦連続 6期(升田幸三-大山康晴 1956王将戦~1958九段戦)
- 同一タイトル戦 9期(升田幸三-大山康晴 名人戦)
- 同一タイトル戦連続 6期(大山康晴-中原誠 1970~1975十段戦)
[編集] 女流棋戦
- タイトル込み棋戦優勝:清水市代(49回)
- タイトル戦登場回数:清水市代(52回)
- 同時タイトル在位数:清水市代(4冠)
- 連続記録
- タイトル戦連続登場:清水市代(22期 1995女流王位戦~2000倉敷藤花戦)
- タイトル戦連続挑戦:中井広恵(4期 2001女流王位戦~2002女流王将戦)
- 同一タイトル戦連続登場:清水市代(14期 女流王位戦)※継続中
- 同一タイトル戦連続挑戦:中井広恵(3期 1995~1997女流名人位戦)
- タイトル連続防衛:6期(1978女流王将戦~1980女流名人位戦・2002女流王位戦~2003倉敷藤花戦)
- タイトル連続保持者交代:3期(1994倉敷藤花戦~1995女流王将戦・2001倉敷藤花戦~2002女流王将戦)※後者は中井広恵が3連続タイトル奪取
- 同一タイトル連続保持者交代:7期(女流王将戦 1994~2000)
- 同一タイトル獲得数
- 女流名人位在位数:中井広恵・清水市代(9期)
- 女流王将在位数:林葉直子(10期)
- 女流王位在位数:清水市代(13期)
- 倉敷藤花在位数:清水市代(10期)
- 最年少記録
- タイトル最年少挑戦:林葉直子(13歳・女流王将戦)
- タイトル最年少奪取:林葉直子(13歳・女流王将戦)
- タイトル最年少防衛:林葉直子(14歳・女流王将戦)
- タイトル最年少失冠:林葉直子(18歳・女流名人位戦)
- 同一カード
- 全タイトル戦 20期(中井広恵-清水市代)
- 全タイトル戦連続 2期(多数)
- 同一タイトル戦 10期(中井広恵-清水市代 女流名人位戦)
- 同一タイトル戦連続 4期(中井広恵-清水市代 1994~1997女流名人位戦)
[編集] 主な取り決めなど
[編集] 先後の決定
先後(先手・後手)は振り駒によって決定される。ただし、順位戦・王位戦・王将戦・女流名人位戦・女流王位戦のリーグでは、組合せ決定時に先後も決定しているため振り駒は行われない。また、最強戦や女流最強戦などのネット棋戦でも、コンピュータがランダムに先後を決定するため振り駒は行われない。
タイトル戦などの番勝負では1局目にのみ振り駒を行い、2局目以降は毎局先後を入れ替えるが、最終局については再度振り駒を行い先後を決定する。棋王戦の挑戦者決定戦(変則二番勝負)は厳密な意味での番勝負ではないため、2局目も振り駒を行う。
千日手や持将棋になると先後を入れ替えて即日指し直しとなる。タイトル戦での千日手・持将棋は後日指し直しとなることもある。
番勝負において、千日手・持将棋となり即日指し直しで勝負がついた場合の次局の先後については、千日手・持将棋となった緒局から先後を入れ替える。つまり、指し直し局を手番上一局と見ず、千日手・持将棋による先後の入れ替えは後続局に持ち越されない(一局完結方式)。
かつては指し直し局(勝負のついた局)から先後を入れ替える制度となっていた。しかし、先手番の勝率が若干高いプロ棋戦においてこの制度は不合理であるとする森内俊之の問題提起[4]により、2004年度から王座戦が、2005年度からその他の全ての棋戦が現行の方式に変更された。
[編集] 公開対局
プロの棋戦において、多くは、対局者のほか記録係・立会人等の関係者のみが対局室に入室し対局が行われるが、観覧席を設けて対局者の様子を一般のファンに公開する公開対局の形式によることもある。対局開始時やその直後等のごく短時間の公開、インターネット・TV中継での公開だけのものは公開対局にあてはまらはない。タイトル戦で実施される場合は、午前は対局室(非公開)で午後から終局までが舞台上で公開対局となるケースが多い[2][3]。
棋士の側においても基本的に公開対局は奨励されるものとしての見解が多い[5]が、タイトル戦のような長時間の対局においては疑問を呈する棋士もいる[6]。
- 例年公開対局が実施されている棋戦
- タイトル戦:棋王戦(第1局[4])・王将戦(彦根プリンスホテルでの局)
- 一般:JT将棋日本シリーズ(全対局)・朝日杯将棋オープン戦(準決勝と決勝)・富士通杯達人戦(決勝のみ)。
- しばしば実施される棋戦
- タイトル戦:棋聖戦・王位戦
- 女流:大山名人杯倉敷藤花戦・1dayトーナメント・白瀧あゆみ杯争奪戦・きしろ杯争奪関西女流メイショウ戦
- 実施されたことがある棋戦
- 一般:NHK杯テレビ将棋トーナメント(第49回決勝 1999年度)
- 女流:マイナビ女子オープン(予選全カード公開一斉対局[5][6])、日レスインビテーションカップ[7]
[編集] 脚注
- ^ 1995年3月に六冠を保持して王将戦に挑戦するも谷川浩司王将の前に敗退し、七冠独占を1度失敗している。羽生は六冠すべてを防衛して翌年の王将戦の挑戦者となり、2度目の七冠挑戦で1996年2月14日に谷川から王将位を奪取した。1996年7月30日に棋聖を失冠したため、七冠独占期間は5か月半である。
- ^ 米長邦雄によると、米長自身が通算5期目、連続4期目の棋王位を獲得しようとする防衛戦(対森安秀光)の最中に、通算5期でも永世棋王は認められないという判断を、日本将棋連盟が下したことなどによる。「日本将棋連盟の判断」というよりは、「将棋連盟会長としての大山康晴の判断」であったという。このとき、米長が棋王防衛に向けて有利な展開となっていたが、大山康晴は「会長として」通算5期でも永世棋王は認めないという決定を下した。米長は大山会長の元へ出向き、理由を尋ねたたところ、大山は「名人はタイトルではない。(名人は他のタイトルと違って特別のものであるから、)名人以外のものは“永世”称号をつけるのはおかしい。」と言われ、さすがの米長も名人のことを引き合いに出されては、賛同せざるをえなかった。その後、大山は会長として「5期連続獲得で永世棋王とする」と決定。米長は、自分の利害にかかわることであるから、それ以上反論しなかった。翌年、米長は桐山清澄に棋王を奪われ、永世棋王になれなかった(将棋マガジン(日本将棋連盟)1996年5月号「さわやか流・米長邦雄のタイトル戦教室」による)。
- ^ 羽生善治は1993年度の竜王失冠から1994年度の名人獲得まで棋聖・王位・王座・棋王の四冠であったが、肩書は「棋聖」であった。1997年度の名人失冠後は同じ4つのタイトルを保持していたが、肩書は「四冠」であった。二冠の場合2006年までは併記していたが、2007年からは中原誠永世十段・名誉王座以外は「二冠」と呼称することが多いが、NHK杯では羽生善治「王座・王将」の表現も見られるなど、揺れが生じている。観戦記者の田辺忠幸は、「二冠というタイトルはないし、一般の人には分からない」として、観戦記では必ずタイトル名を用いた。[1]
- ^ 2003年以降、森内が週刊将棋、将棋世界などで提案している。ウェブ上では勝手に将棋トピックス([将棋界][引き分け] 森内俊之三冠は千日手規定改定へ本気)に詳しい。
- ^ 1993年8月19日 日経流通新聞
- ^ 光速ノート45
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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七大タイトル | 竜王戦 - 名人戦・順位戦 - 棋聖戦 - 王位戦 - 王座戦 - 棋王戦 - 王将戦 |
その他の棋戦 | 将棋オープン戦 - 銀河戦 - ネット将棋最強戦 - NHK杯 - 日本シリーズ - 新人王戦 |
女流タイトル戦 | マイナビ女子オープン(女王) - 女流名人位戦 - 女流王位戦 - 倉敷藤花戦 - 女流王将戦 |
その他の女流棋戦 | ネット将棋女流最強戦 - 日レス杯(LPSA主催) - 1day(LPSA主催) |
非公式戦 | 達人戦 - 白瀧あゆみ杯 - きしろ杯 |
終了した棋戦 | 十段戦 - 朝日オープン・全日本プロ - 勝ち抜き戦 - 早指し選手権 - 鹿島杯 - レディース |