将棋界
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将棋界(しょうぎかい)、棋界(きかい)は、将棋をめぐって、プロの棋士やアマチュア選手、将棋ファン(愛棋家)、業界関係者などで構成する社会領域。日本将棋連盟がその総本山である。
[編集] 将棋界のいちばん長い日
毎年3月頃の、A級順位戦の最終局(5局が同日に開催される)が行われる日を、俗に「将棋界のいちばん長い日」と呼ぶ。
約1年間かけて行われたA級順位戦リーグの最終日であり、名人挑戦者と2名の陥落者が確定するため、プロ棋士をはじめとする将棋界からの注目が高くなる。例年、NHK衛星第2テレビジョンで中継が行われる。同局で将棋の中継が行われるのは、地上波で放送しているNHK杯将棋トーナメントを除けば竜王戦と名人戦の七番勝負のみである。
[編集] 将棋界の七不思議
将棋界の七不思議(しょうぎかいのななふしぎ)は、将棋界において不可解なことの総称であって、特に数は決まっておらず(7つとは限らない)、内容も流動的である。最近では以下のようなものが挙げられる。
- 竜王戦の1組優勝者が本戦トーナメントを勝ち上がれず、挑戦者になれないこと(2006年からは1組優勝者に有利なトーナメント形式に変更されたが、未だに挑戦者は出ていない)
- 長考派で有名な加藤一二三が、早指し戦のNHK杯で7度優勝していること(大山康晴の8度に次ぐ成績)
- 森下卓が6回もタイトルに挑戦しながら、一度も獲得できないでいること
- 勝率が非常に高い木村一基が棋戦優勝やタイトル戦挑戦にほとんど縁がないこと
以下は既に解消された事柄である
- 一般棋戦では何度も優勝していた森内俊之が7大タイトルを獲得できないでいたこと(2002年に初のタイトルである名人位を獲得)
- 棋聖を3期獲得している屋敷伸之が順位戦C級1組から昇級できないでいたこと(1990年から留まっていたが2003年度にようやくB級2組への昇級を決めた)
- 武市三郎が順位戦C級2組に留まり続けながら、一度も降級点を取ったことがなかったこと(2004年、23年目にして初の降級点がついた)
- タイトルを数多く獲得している羽生善治が永世名人資格を獲得できないでいたこと(2008年に十九世名人資格を獲得)