早指し将棋選手権
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早指し将棋選手権(はやざししょうぎせんしゅけん)は、かつてテレビ東京で放映されていた将棋番組『テレビ将棋対局』を舞台に争われていた将棋の棋戦。
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[編集] 歴史
1968年に東京12チャンネル(当時)で放送を開始した「早碁選手権戦」の成功に刺激される形で1972年8月に放送開始。日曜の早朝番組として「早碁選手権戦」と並ぶテレビ東京の名物番組として親しまれてきた。
原則として1手30秒以内(末期は1手20秒以内)というシビアな持ち時間ルールを採用。初期の頃は年2回棋戦を開催し、前期・後期と分けて優勝者を決めていたが、1978年より年1回開催となった。1982年には新たに30歳以下の棋士を対象とする早指し新鋭戦(はやざししんえいせん)をスタートさせた。
しかし早朝番組ということで視聴率の面でも苦戦は免れなかった他、末期にはスポンサー離れが進んだことなどもあり、2003年3月に放送を終了し、同時に棋戦も終了した。
[編集] 優勝者一覧
- 早指し将棋選手権
- 大山康晴・米長邦雄 4回
- 中原誠・加藤一二三・羽生善治 3回
- 桐山清澄・有吉道夫・丸山忠久 2回
- 松田茂行・真部一男・森安秀光・田中寅彦・森雞二・南芳一・森内俊之・深浦康市・小林健二・村山聖・郷田真隆・土佐浩司・藤井猛 1回
- 早指し新鋭戦
- 記録・珍事
- 1993年度、深浦康市が、早指し新鋭戦優勝により早指し将棋選手権への出場権を獲得。早指し将棋選手権でも優勝。一年度に両棋戦を全勝で制覇したのは、深浦のみ。
- 3連覇は早指し新鋭戦での深浦のみ。
- 1998年度早指し将棋選手権の決勝(土佐浩司-森内俊之)は持将棋指し直しとなり、指し直しの結果、土佐が勝利して優勝。これが奇しくも、土佐にとって唯一の棋戦優勝である。
- この棋戦は、谷川浩司にとって唯一、優勝経験のない棋戦(タイトル棋戦も含んで)であった。谷川自身も、ことあるごとにそのことを語っていた。
[編集] 歴代決勝結果
回. 年度: 優勝者 - 準優勝者の順。
[編集] 早指し将棋選手権
第11回までは年2回開催。第15回 - 第19回は三番勝負。
- 1972年度後期: 中原誠 - 大山康晴
- 1973年度前期: 大山康晴 - 有吉道夫
- 1973年度後期: 中原誠 - 大山康晴
- 1974年度前期: 大山康晴 - 二上達也
- 1974年度後期: 米長邦雄 - 高島弘光
- 1975年度前期: 松田茂行 - 中原誠
- 1975年度後期: 大山康晴 - 大内延介
- 1976年度前期: 桐山清澄 - 関根茂
- 1976年度後期: 大山康晴 - 二上達也
- 1977年度前期: 加藤一二三 - 真部一男
- 1977年度後期: 米長邦雄 - 森雞二
- 1978年度: 有吉道夫 - 大山康晴
- 1979年度: 米長邦雄 - 森雞二
- 1980年度: 米長邦雄 - 加藤一二三
- 1981年度: 加藤一二三 2 - 0 高島弘光
- 1982年度: 真部一男 2 - 0 米長邦雄
- 1983年度: 桐山清澄 2 - 0 森安秀光
- 1984年度: 森安秀光 2 - 0 高橋道雄
- 1985年度: 中原誠 2 - 0 加藤一二三
- 1986年度: 田中寅彦 - 中原誠
- 1987年度: 有吉道雄 - 森下卓
- 1988年度: 森雞二 - 南芳一
- 1989年度: 南芳一 - 中原誠
- 1990年度: 加藤一二三 - 羽生善治
- 1991年度: 森内俊之 - 加藤一二三
- 1992年度: 羽生善治 - 脇謙二
- 1993年度: 深浦康市 - 羽生善治
- 1994年度: 小林健二 - 谷川浩司
- 1995年度: 羽生善治 - 南芳一
- 1996年度: 村山聖 - 田村康介
- 1997年度: 郷田真隆 - 羽生善治
- 1998年度: 土佐浩司 - 森内俊之
- 1999年度: 藤井猛 - 谷川浩司
- 2000年度: 丸山忠久 - 羽生善治
- 2001年度: 丸山忠久 - 屋敷伸之
- 2002年度: 羽生善治 - 藤井猛
[編集] 早指し新鋭戦
- 1982年度: 田中寅彦 - 小林健二
- 1983年度: 塚田泰明 - 高橋道雄
- 1984年度: 脇謙二 - 神谷広志
- 1985年度: 脇謙二 - 島朗
- 1986年度: 小野修一 - 森下卓
- 1987年度: 塚田泰明 - 森下卓
- 1988年度: 森内俊之 - 羽生善治
- 1989年度: 森内俊之 - 羽生善治
- 1990年度: 佐藤康光 - 森内俊之
- 1991年度: 佐藤康光 - 森下卓
- 1992年度: 小林宏 - 佐藤康光
- 1993年度: 深浦康市 - 豊川孝弘
- 1994年度: 畠山成幸 - 丸山忠久
- 1995年度: 行方尚史 - 丸山忠久
- 1996年度: 鈴木大介 - 阿部隆
- 1997年度: 藤井猛 - 鈴木大介
- 1998年度: 野月浩貴 - 久保利明
- 1999年度: 深浦康市 - 北浜健介
- 2000年度: 深浦康市 - 久保利明
- 2001年度: 深浦康市 - 行方尚史
- 2002年度: 山崎隆之 - 北浜健介
[編集] 外部リンク
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