大井競馬場
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大井競馬場(おおいけいばじょう)は、東京都品川区勝島二丁目にある地方競馬のための競馬場である。愛称は「東京シティ競馬(TCK)」。SPAT4加盟。大井競馬場の管理者は東京都競馬株式会社。競馬の主催者は特別区競馬組合である。
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[編集] 歴史
1950年に、八王子競馬場の代替として開場された。1954年から1973年までは大井オートレース場も併設していたが、大井オートレース場は廃止され、群馬県伊勢崎市に移転して伊勢崎オートレース場となっている。
1973年までは特別区(23区)のほかに、東京都も競馬を主催していたが、東京都は当時の東京都知事美濃部亮吉の政策により、競馬やオートレースなど公営競技から撤退し、現在は特別区のみが主催している。
1986年7月31日に全公営競技を通じて日本で初めてナイター競走が開催された。
[編集] コース概要
コースは1周ダート1600mの右回り。3コーナーの手前から4コーナーの出口までは内回りと外回りに分岐しており、内回りの場合は1周1400mとなる。競走用のコースの内側に調教用のコースも設けられている。直線の長さは、内回りコースで286m、外回りコースで386mである。
現在の施行距離は1000m、1200m、1400m、1500m、1600m、1700m、1800m、2000m、2400m、2600m。このうち1500mと1600mのみ内回りを使用し、他は全て外回りである。また2400mは東京記念、2600mは大井記念のみで使用される。
以前は2800mと3000mの距離設定もあったが、現在は使用していない。
[編集] 開催概要
大井競馬場では、3月下旬から11月上旬の間トゥインクルレースとしてナイター競馬が施行されている。2006年7月現在、ナイター期間中における最終競走発走予定時刻は20時50分で、全国の公営競技場の中でも川崎競馬場と並んで日本で最も遅い。
また、年末開催では薄暮競走(プチ・トゥインクル)を実施している。[1]
[編集] トゥインクルレース開催期間中の開催概要
勝馬投票券発売開始時刻 12:00
- 大井競馬場・各場外・在宅投票共通。なお重賞競走前日[開催日に限る]において、当該競走の前日発売を実施する発売場では、同時刻に前日発売を開始する。但しSPAT4等の在宅投票システムでは前日発売は行わない。
大井競馬場開門予定時刻 14:40
- 但し12レース制がとられる日など、第1競走の発走予定時刻が15:20より前になる場合は開門時刻はその40分前となる。
最終競走発走予定時刻 20:50
[編集] 施設
現在のスタンドはL-WING、2号スタンド、3号スタンド、4号スタンドの4つからなる。
4号スタンドには、食事を楽しみながら競馬も楽しめるレストラン(ダイアモンドターン)が設置されており、ギャンブルだけではなく、アミューズメントスポットとして提供している。
2003年12月28日には新スタンド「L-WING」がオープンし、勝馬投票券自動発払機(馬券の発売と払戻が同時にできる端末)の導入なども行われている。
[編集] 年間スローガン
- NO GUTS, NO GLORY.(2005年)
- NO GUTS, NO GLORY. 100円の心意気(2006年)
- 今年は×(カケル)TCK(2007年)
- 知るほど!行くほど!ケイバはワンダー!(2008年)
[編集] 発売する馬券の種類
9種類を発売しており、これは中央・地方通じて最も多い。 ○…発売 ×…発売なし
単勝 | 複勝 | 枠番連複 | 枠番連単 | 馬番連複 | 馬番連単 | ワイド | 3連複 | 3連単 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
[編集] 主な競走
[編集] 統一グレード競走
- 東京大賞典(統一JpnI)
- 帝王賞(統一JpnI)
- ジャパンダートダービー(統一JpnI)
- 東京盃(統一JpnII)
- TCK女王盃(統一JpnIII)
[編集] 重賞競走
- 羽田盃(SI)
- 東京プリンセス賞(SI)
- 東京ダービー(SI)
- 東京2歳優駿牝馬(SI)
- 金盃(SII)
- マイルグランプリ(SII)
- 大井記念(SII)
- 黒潮盃(SII)
- 東京記念(SII)
- トゥインクルレディー賞(SII)
- ハイセイコー記念(SII)
- 京浜盃(SII)
- 東京シティ盃(SIII)
- サンタアニタトロフィー(SIII)
- アフター5スター賞(SIII)
- TCKディスタフ(SIII)
- 東京シンデレラマイル(SIII)
[編集] 所属騎手
- 赤嶺亮
- 有年淳
- 石川駿介
- 市村誠
- 柏木健宏
- 川本裕達
- 鎌田滋
- 國平幸一
- 小林拓未
- 坂井英光
- 鈴木啓之
- 高野誠毅
- 高野毅
- 立花伸
- 達城龍次
- 戸崎圭太
- 納谷和玖
- 早田功駿
- 早田秀治
- 早見多加志
- 東原悠善
- 本村直樹
- 真島大輔
- 松崎正泰
- 的場直之
- 的場文男
- 御神本訓史
- 矢野貴之
- 矢吹誠
- 吉井竜一
- 脇本一幸
- 和田譲治
[編集] かつて所属していた騎手
- 内田博幸 中央競馬に移籍
[編集] ハイセイコー像と名馬レリーフ
1970年代のアイドルホースハイセイコーのデビュー地であり、大井競馬では6戦6勝(重賞・青雲賞も含む)。死去後に青雲賞はハイセイコー記念と改称し、あわせて馬像が作成され、大井競馬場の場内に設置されている(他に中山競馬場、新冠町)。
またハイセイコー以外の大井競馬場に所属し、活躍した名馬を称えて、以下の14頭14枚のレリーフが大井競馬場内に飾られている。
- ダイゴホマレ
- オンスロート
- ヒカルタカイ
- ゴールデンリボー
- ハツシバオー
- アズマキング
- スズユウ
- サンオーイ
- テツノカチドキ
- ハナキオー
- イナリワン
- チャンピオンスター
- コンサートボーイ
- オリオンザサンクス
[編集] 大井競馬場から生まれた話題
- 1974年(昭和49年)6月6日、地方競馬では初の「中央競馬招待競走」を実施した。優勝はゴールドイーグル号(愛知所属、大井出身)
- 1996年スーパーオトメが厩舎から逃走。首都高速道路を走ってしまった。一部新聞は「首都高ステークス」と皮肉っていた。
- 1997年には白毛馬のハクホウクンが白毛馬としては初勝利を収めた。
- 3連単で日本の地方競馬史上第1位、第2位の高額配当が飛び出した事でも知られている。まず2002年8月17日に開かれた第8競走「千代田区特別」で975万9280円の当時日本の中央競馬・地方競馬を通して競馬史上最高額配当が飛び出したが、それから3年後の2005年5月13日の第2レース(平場)では更にそれを上回る1300万0390円という地方競馬史上初の1000万円馬券が発生した。この年の4月に福島競馬場で1014万9930円が出たばかりだったが、それをわずか1か月で300万円以上上回る、当時の日本競馬史上最高配当となった。なお現在においても日本の地方競馬では依然として最高配当記録である。
- 2006年にTCK夢プロジェクトと題した企画で、大井競馬場を所有する東京都競馬株式会社の持ち馬の馬名をファン投票で命名するという企画が行われた。その結果、同馬はトゥインクルバードと命名された。
[編集] その他
- 競馬開催時の入場料は100円。
- 地方競馬の全国騎手リーディングでトップを争う的場文男が所属している。内田博幸は2008年3月の中央競馬移籍まではこの競馬場の所属騎手だった。
- 大井競馬場では、認定競走や条件級の中央との交流戦が行われていないなど独自の施策を貫いていたが、2004年6月より条件級の中央との交流戦が行われるようになった。また、JRAと共同のプロモーションイベントも定期的に開催されるようになった。
- 馬券の「ワイド」(拡大馬番号二連勝複式)という名称は、大井競馬場とJRAとの共同で公募され、決定したものである。
- 月に数回、競馬開催の無い週末に駐車場を使ってフリーマーケットが開かれる。東京都内では有数の規模と言われている。
- また、主にばんえい競馬・ホッカイドウ競馬・名古屋競馬場(2005年10月17日から)の場外発売を行う「ふるさとコーナー」が2003年7月26日から設置されている他、南関東他場(浦和競馬場・川崎競馬場・船橋競馬場)の相互場間場外発売も行われている。
- トゥインクル期間中の後半3競走と昼開催のダートグレード競走では、ファンファーレ隊による生ファンファーレが演奏される。[3]他の競馬場(中央競馬・地方競馬)では重賞競走で行われる場合があるが、重賞ではない競走で生ファンファーレを演奏するのは大井競馬場とJRA中京競馬場(名鉄杯)のみ。
- 2003年より「うまたせ君」がイメージキャラクターになっており、テレビCMでは舘ひろしが声優を務めていた。
- 2005年のトゥインクル開催の重賞開催日と東京大賞典開催日には、アイドル予想師「もも子&まどか」が場内の特設ステージで予想を披露している。
- 2007年は「TCKアンバサダー」として陣内孝則と鷲巣あやのがイメージキャラクターを務めた。
- 2008年はTCKの動画サイトの「TCK.tv」を開設をし、山本モナがキャスターとなり、TCKの最新ニュースや、重賞レースの情報はもちろん、騎手との対談、場内のグルメリポートなどなど、TCKにまつわる話題や情報を掲載する。
- サンタアニタパーク競馬場と友好交流提携を結んでおり、大井競馬場では「サンタアニタトロフィー(G3、1996年に「関東盃」を改称)」、サンタアニタパーク競馬場では「東京シティカップ」が交換競走として行われている。
- 会員制のTCKカードを発行し、来場ポイントに応じて抽選で景品がもらえるサービスも行っている。
- 厩舎は競馬場内と小林牧場(千葉県印西市)にある。
- 地方競馬としては初めて、全競走での馬名入りゼッケンが導入されている。(なお中央競馬では、既に全競馬場・全競走で馬名入りゼッケンが導入されている)また、2005年5月より、重賞以外の競走において、ゼッケンの片サイドに同競馬場のスローガンである「NO GUTS, NO GLORY.」が記載されるようになった。通常、重賞競走では片側に馬名が、もう一方には当該重賞競走名と回号(例:第29回帝王賞)が記載されている。また、「東京プリンセス賞」などの牝馬限定重賞競走では、馬番・馬名・競走名及び回号の文字がピンク色で記載される。
- 場内実況は耳目社が担当している。及川暁アナウンサーの名調子も人気を集めている。
- 地上波のテレビ中継はTOKYO MXにて行われている(1995年11月から、以前はNETテレビ(現テレビ朝日)やtvkなどで放送されていた)。トゥインクルレース開催中は2006年7月からの地上デジタル放送フルハイビジョン化後、地上デジタル放送のサブチャンネル(携帯端末用のワンセグ含む)で15時以降の全レースを、また地上アナログ放送とデジタルのメインチャンネルでは19時以後同時中継している。また、パーフェクト・チョイスでは全レースを放送している(東京シティ競馬中継を参照)。過去にラジオNIKKEI第2放送でトゥインクルレースの中継が放送されていたことがある。現在は同局の番組競馬インパクト内で重賞レースの実況録音が流れることがある。
- 大井競馬場の自動販売機は2割高い。
- 2007年8月19日、イナリワンの里帰りイベントが企画された。当日はお盆末期と、馬インフルエンザの影響で中央競馬が休催となったこともあったためG1並の入場者が見込まれていたが、大井にも馬インフルエンザにかかった疑いがある競走馬がいたのでは(結果陰性)という噂があったため、競馬開催が中止された。そのため、イナリワンの里帰りイベントの開催も中止され12月28日に延期となった。
- 2007年12月23日に、第7回M-1グランプリ敗者復活戦が行われ,敗者復活戦から勝ち上がったサンドウィッチマンが見事本戦で優勝を果たした。
[編集] 場外馬券売場
場外馬券売場においては、非開催の南関東4競馬場(浦和競馬場・川崎競馬場・船橋競馬場)間での相互販売(中央で言うパークウインズ)を含め、地方競馬では古参かつ最大級の展開をしていることで知られる。 また、新潟県営競馬と益田競馬場の廃止の際には、東京都競馬株式会社などが旧主催者より一部施設を引き継ぎ、大井競馬場の場外とした。
これらはいずれも大井競馬場の他、南関東4競馬場の場外発売を行っている。
- 別項の場外勝馬投票券発売所#地方競馬の場外勝馬投票券発売所も参照。
- なお、日曜日など発売していない場合もあるので、詳細は南関東4競馬場共同サイト内の場外発売案内ページ[1]にて確認すること。
- ※JRAウインズ汐留の7階。開催日によってはJRA管理の8階有料フロアも開放。ここでは大井競馬以外の南関東地方競馬(浦和・川崎・船橋)の発売は行われない。
- ※高知競馬場との共同場外発売所。ここでは大井競馬以外の南関東地方競馬(浦和・川崎・船橋)を発売しない日もある。
他
また、かつて競馬を主催していた山形県上山市が所有するニュートラックかみのやま(旧上山競馬場)・松山・いいたてやBAOO高崎(旧高崎競馬場)などを借用しての場外発売も行っている。
[編集] アクセス
- 東京モノレール大井競馬場前駅から徒歩2分。
- 京急立会川駅から徒歩約10分。
- 目黒駅・品川駅(白金台駅を経由)から都営バス(路線バス)。(開催日及び場外発売日は復路無料)
- 以下、開催日のみの臨時無料送迎バス
トゥインクル☆レース開催時に運行されていた両国駅からの無料水上バス「トゥインクル号」は2004年より運行休止。
[編集] 参考文献
「大井競馬の歩み-特別区競馬組合50年史-」平成13年9月発行
[編集] 脚注
- ^ 2003年11月3日にJBCが開催された際は、中央競馬・地方競馬を問わず、全国各地の競馬場・場外発売所で馬券が発売されたこと、また福島競馬場で中央競馬が開催されたことから、プチ・トゥインクル開催で施行した。
- ^ この理由についてのプレスリリースは確認されていないが、TOKYO MXの中継放送枠が21:00までとなっており、レースを最後まで中継出来ない、もしくは中継できても結果・払戻金を伝えることができない状態が頻発したことが原因とみられる。
- ^ ただし2006年以降のTCK女王盃では、生ファンファーレの演奏は行われていない。
[編集] 外部リンク
- 大井競馬場公式サイト
- TCK.tv
- 東京シティ競馬中継(東京MXテレビ)
- 京浜急行バス
- 東京リサイクル運動市民の会(フリーマーケット主催者)