大井川鐵道
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種類 | 株式会社 |
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市場情報 | 非上場
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略称 | 大鐵 |
本社所在地 | 428-8503 静岡県島田市金谷1112-2 |
電話番号 | 0547-45-4111 |
設立 | 1917年(大正6年)5月19日 |
業種 | 陸運業 |
事業内容 | 鉄道・自動車による一般運輸業 |
代表者 | 代表取締役社長 榊原昌夫 |
資本金 | 2億1,220万円 |
主要株主 | 名古屋鉄道株式会社 10.47% 中部電力株式会社 6.01% |
外部リンク | www.oigawa-railway.co.jp/ |
大井川鐵道株式会社(おおいがわてつどう)は、静岡県に路線を有する名鉄グループの中小私鉄である。略称は大鐵(だいてつ)。
目次 |
[編集] 概要
鉄道路線は大井川本線と、中部電力から運営受託している井川線(南アルプスあぷとライン)を有する。大井川本線は蒸気機関車(SL)の動態保存、井川線は日本唯一のアプト式鉄道として知られる。 ローコスト運営の名鉄グループの中でも際立つ低コスト運営と、中部電力からの運営受託収益で、地方のローカル鉄道でありながら経営基盤を確立しているのは特筆に価する。
他に寸又峡線の路線バス事業を手がけている。
元々は大井川鉄道という会社名であったが、2000年10月1日に子会社の大鉄技術サービスを存続会社とする形で合併し、その翌日、大井川鐵道と商号を改称した。「鉄」を旧字体の「鐵」にしたのは、「鉄は『金』を『失』うと書き縁起が悪いから」だといわれている(わたらせ渓谷鐵道、真岡鐵道、和歌山電鐵などと同様である。また、鉄道会社は株券上では旧字体をよく使う)。しかし、地元の静岡新聞など一部マスメディアは現在でも『大井川鉄道』表記を続けている[1]。
蒸気機関車の保存運転を行っている縁から、1977年12月19日にスイスのブリエンツ・ロートホルン鉄道と姉妹鉄道提携を結んでいる。1996年8月10日に沿線の金谷町(現島田市)がブリエンツ村と姉妹都市提携を結んだのも、この縁によるものである。1986年1月25日には台湾の阿里山森林鉄道とも姉妹鉄道提携を結んでいる。
蒸気機関車牽引列車の運行に旧型客車を使用していることや沿線の風景から、戦前・戦時中に時代設定されているドラマや映画のロケーション撮影でよく使用される。ただしストーリー上の舞台は必ずしも静岡県内とは限らず、電化路線であることから時代・地域設定に関わらず架線が映ってしまう問題も生じている。
なお、かつては井川線でも蒸気機関車が運転されていた。
運賃・時刻表は外部リンクにある公式サイトをアクセスのこと。
[編集] 鉄道事業
[編集] 鉄道路線
大井川本線と井川線は極端に建築限界が異なり、共通するのは軌間だけである。千頭駅を境に大井川本線と井川線の運行ダイヤは分断されている。各路線の運行形態などは以下の各項目を参照。
[編集] 車両
[編集] 電車・気動車
現在在籍している電車は、全車両が関西に本社を置く大手私鉄からの譲渡車である。運用は大井川本線のみ。
電化後間もない頃は国電の払下げ車両と、西武鉄道からの譲受車両のみで構成されていた。しかし、次第に様々な鉄道から車両を譲受していくようになる。以前はクリームと赤(一部車両は青)の独自の車体色を有していたが、最近では譲受車両に動態保存の意味も込めているため、オリジナルの車体色のまま運用されている。現在の在籍車両は以下の通り。なお、電力事情の関係で高性能車の加速性能はいずれも吊り掛け車並みに下げられている。
- 16000系 - 元近鉄南大阪線・吉野線の特急車。ワンマン化改造された以外はほぼ近鉄時代のまま使われている。3編成が在籍し、現在の大井川本線の主力となっている。
- 3000系(2代) - 元京阪京阪本線の特急車。京阪時代「テレビカー」という愛称で親しまれていたが、テレビは入線時に撤去されている。軌間の違いにより京阪より譲り受けたのは車体のみで、台車は元営団地下鉄(現・東京メトロ)5000系のものである。
- 421系 - 元近鉄名古屋線の特急車。名古屋線近鉄名古屋駅 - 伊勢中川駅間の改軌後、急行用に格下げのうえ中央部に両開きのドアを設置して使用されていたが、後に狭軌に戻され養老線に移籍していた。冷房を装備していないので予備車となっている。主に他車両の検査で車両不足が生じたときなどに運用される。
- 21001系 - 元南海高野線の急行用車両。通称「ズームカー」。扉間に転換クロスシートの残っていた第1・第2編成の先頭車を譲受けた。
[編集] 過去の車両
- 電車
- モハ200形201・202 - 元鳳来寺鉄道モハ10形10・豊川鉄道モハ10形13→国鉄モハ10形10・13。
- モハ300形301・302 - 元鉄道省デハ33500形33509・33510→鉄道省モハ1形1035・1036→三信鉄道デ300形デハ307・308→国鉄デ301形クデハ307・308。
- モハ300形303 - 元豊川鉄道モハ30形モハ32→国鉄モハ1611。
- モハ300形304 - 元武蔵野鉄道デハ5550形5551→モハ231形231。
- モハ300形305・306 - 元富士身延鉄道モハ110形113・110→国鉄モハ93形93009・93006→国鉄モハ1200形1208・1205。
- モハ300形307 - 元西武鉄道(初代)モハ550形558→西武鉄道モハ151形159。
- モハ300形308 - 元南武鉄道モハ150形153→国鉄モハ2000形2002。
- モハ300形309 - 元愛知電気鉄道デハ3300形3302→名古屋鉄道モ3300形3302の車体とモハ302の主要機器を組み合わせて新製扱いとしたもの。当初はモハ302(2代目)として竣工。
- モハ310形310 - 元名古屋鉄道モ3800形3805。
- モハ300形311 - 元鉄道省モハ50形50020→国鉄クモハ11形11424→西武鉄道クモハ371形374。
- モハ300形312・313 - 元西武鉄道クモハ351形366・361。2007年5月現在、1編成が千頭駅に留置されている。
- クハ500形501 - 元武蔵野鉄道サハ121形121→西武鉄道クハ1201形1209→大井川鉄道クハ30形クハ31。
- クハ500形502 - 元宮城電気鉄道モハ601形602→国鉄モハ2310形2310。
- クハ500形503・506 - 元三信鉄道デ301形デハ304・305→国鉄デ301形デハ304・305→国鉄デ301形クデハ304・305→国鉄クハ5803・5804。
- クハ500形504 - 元武蔵野鉄道サハ5650形5651→モハ231形234。
- クハ500形505 - 元富士身延鉄道クハユニ300形303→国鉄クハユニ95形95004→国鉄クハユニ7200形7203。
- クハ500形507 - 元西武鉄道(初代)モハ550形559→西武鉄道モハ151形160。
- クハ500形508 - 元愛知電気鉄道サハ2040形2045→名古屋鉄道モ3350形3359の車体とモハ201の機器を組み合わせてモハ201の改造名義で竣工。
- クハ510形510 - 元名古屋鉄道ク2800形2805。
- モハ1000形1001 - 元伊豆箱根鉄道モハ1000形1001。クハ2000形2001とペアを組んで使用された。
- モハ1100形1105 - 元岳南鉄道モハ1100形1105。汽車製造が試作したスキンステンレス車の1105だけが移籍してきた。現在は千頭駅に留置されている。
- モハ1900形1906 - 元小田急電鉄デハ1900形1906 。6000系の牽引用として1両のみ譲渡された。
- クハ2000形2001 - 元伊豆箱根鉄道モハ1000形1002。電装解除の上でモハ1001とペアを組んで使用された。
- クハ2800形2822・2829 - 元名鉄ク2800形2822・2829。
- モハ3000形3001・3002・3004・3005 - 元小田急電鉄デハ3000形3001・3002・3004・3005。元小田急電鉄の特急車。サハ3003を含む5車体連接車であった。
- サハ3000形3003 - 元小田急電鉄サハ3000形3003。元小田急電鉄の特急車。
- モハ3800形3822・3829 - 元名鉄モ3800形3822・3829。
- モハ6010形6011 - 元北陸鉄道クモハ6010形6011。旧型車の機器流用によるアルミ車で同系のクハ6061とペアを組み、「しらさぎ」という愛称を持っていた。廃車後、クハ6061と共に2005年にゆかりの地である山中温泉の「道の駅山中温泉 ゆけむり健康村」で保存されている。
- クハ6050形6051 - 元北陸鉄道クハ6051形6051。北陸鉄道では加南線でクモハ6001とペアを組んで「くたに」という愛称を与えられて運行された。大井川鉄道での愛称は「あかいし」。
- クハ6050形6052 - 元北陸鉄道クモハ6001形6001→大井川鉄道モハ6001形6001。上記クハ6051とペアを組む電動車で、北陸鉄道初の高性能車であった。大井川では架線電圧の昇圧改造が機器の関係で困難であったことから当初より電装解除されてクハ扱いで使用され、1978年に正式にクハとされた。
- クハ6060形6061 - 元北陸鉄道クハ6060形6061。上記モハ6010とペアを組む旧型車の機器流用によるアルミ車。廃車後の処遇はモハ6011と同様。
- 気動車
- キハ10形11 - 元越生鉄道キハ1形3→東武鉄道キハ1形3。
- キハ50形51・52 - 自社発注車。1930年雨宮製作所 製。初のガソリンカー。
- キハ50形54・55 - 自社発注車。1931年日本車輌製造製。55は53を改番。
- キハニ100形101 - 自社発注車。1936年日本車輌製造製。唯一の2軸ボギー式ガソリンカー。
[編集] 電気機関車・ディーゼル機関車
- 大井川本線用
- 井川線用
[編集] 過去の車両
- 大井川本線用
- E10形E103 - 自社発注機。1949年日立製作所製。後に岳南鉄道E10形E103へ。
- E10形E105 - 元阪和電気鉄道ロコ1000形1002→南海鉄道ロコ1000形1002→国鉄ロコ1000形1002→国鉄ED38形ED38 2。後に秩父鉄道ED38形ED38 2へ。
- D1形D1
- 井川線用
[編集] 蒸気機関車
- 大井川本線用
[編集] 過去の車両
- 大井川本線用
- 5 - 元伊賀鉄道5。1922年オーレンシュタイン・ウント・コッペル-アルトゥール・コッペル社製。軸配置Cの30t級タンク機。
- 6 - 元伊賀鉄道6。1923年オーレンシュタイン・ウント・コッペル-アルトゥール・コッペル社製。軸配置Cの27t級タンク機。
- 15 - 自社発注機。1929年日立製作所製。軸配置1C1の45.5t級タンク機。
- 16 - 自社発注機。1931年川崎車輌製。軸配置1C1の48t級タンク機。
- C12形C12 1 - 国鉄C12形蒸気機関車と同一設計の自社発注機。1935年日本車輌製造製。後に片上鉄道C12形C12-202へ。
- C11形C11 312 - 元々は三重県のドライブインで静態保存されていたものを1988年に動態復元したSL。老朽化のため、2007年9月8日のさよなら運転をもって引退した。
[編集] 客車
- 大井川本線用
- 井川線用
[編集] 過去の車両
- 大井川本線用
- ハフ1形1
- ハフ10形10
- ハフ10形15
- ハフ30形31・32
- ホハニフ100形101
- ホハニフ100形102
- ニブ1形1
- ニ20形20
- ニ25形25・26
- 井川線用
[編集] 貨車
- 大井川本線用
- 井川線用
形式称号の最初につく「c」は中部電力所有車を意味する。
[編集] バス事業
以前は大井川本線の沿線に路線バス事業を展開していたが、現在は1路線のみである。大井川本線と接続するダイヤになっており、観光客利用が多い場合には続行便なども設定される。
[編集] バス路線
- 千頭駅 - 寸又峡温泉
[編集] 関連企業
- 大鉄観光バス
- 南アルプス産業
- 大鉄タクシー
- 大鉄観光サービス