CLEVER SLEAZOID
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
CLEVER SLEAZOID | ||
---|---|---|
Dir en grey の シングル | ||
リリース | 2005年9月21日 | |
録音 | 14分41秒 | |
ジャンル | ロック | |
レーベル | FIREWALL DIV. | |
チャート最高順位 | ||
|
||
Dir en grey 年表 | ||
朔-saku- (2004年) |
CLEVER SLEAZOID (2005年) |
凌辱の雨 (2006年) |
『CLEVER SLEAZOID』(クレヴァー・スリーゾイド)は、日本のバンドDir en greyのメジャー18枚目のシングル。
[編集] 概要
- アルバム「Withering to death.」を経ての最初のシングル。アルバムとこのシングルの間には、全国ツアーを始め、ドイツ・ベルリンを始めとした初の欧州公演や、ロックフェスティバル「Rock am Ring」「Rock im Park」に参加している。実際、この海外公演がメンバーに今までにない刺激を与えたようで、それがいい意味でこのシングルに消化できたと思う、と語っている。
- 今回「新しい感覚で」という事で、ジャケットのデザイナーやPVの監督なども今まで関わってきていない新しい人間を起用したという経緯がある。そのジャケットは殴り書きしたようなロゴ、一部切り取られたように作られた歌詞カード、メンバーの顔を組み合わせて作られたジャケットなど、所々に彼らの新しい感覚さを感じさせるものになっている。またPVは生きたゴキブリを200匹用意して撮影された。メンバーの演奏シーンで多くのゴキブリが地面を動き回っているのを確認することができる。Shinyaは「生き物を殺せないのに叩き潰しながらやってくれと言われて困惑した」と語っている。
- この頃の京のライブは、より感情のみを全面に押し出し、メロディアスさといったバランスさえ捨てたようなパフォーマンスに変化していった時期でもある。[1]彼自身その「痛み」の感情に相当に追い詰められていたようで、パソコンを突然夜中に飛び起きて叩き壊したり、そのまま風呂の桶に2、3時間いたりといった話があった具合に、精神的にかなり危険な状態であった。(本人自身も自覚していた)[2]。この曲のインタビューの際には「一年後ぐらいには、歌を止めてるかもしれない」と語っており、記者を絶句させてもいた。「CLEVER SLEAZOID」というのは、そういう気分にさせる周りの人間を指しているとも語っている。彼自身様々な悩みの限界の時点まで来ていたことを示唆している。他のメンバーが海外での生活に何かしらの刺激があったのに対し、彼は「特にない」とも発言している
- 初の欧州公演後であることや、ほぼ英語で構成された歌詩などから、「カブれたんじゃないか」と思われる事も察知してもいたが、実際それを分かった上でも敢えてそのまま突き進んで完成形に至った事が良かったと語っている。また京は感情レベルのボーカルであるため、発音や英語といった概念でさえも捉われない歌い方をしている。英語や発音といった部分に捉われる事自体が、自分が求めている部分ではないので、たまらなく指摘されることがくだらないとも語っている。彼の中で、「作品に込められたものを体現すること」への意識が強くなっている発言でもある。[3]カップリングのライブ音源も、そういった彼の姿勢をリアルに感じることのできるものになっている。
- 後2006年公開映画「DEATH TRANCE」エンディングテーマにも起用された。
- 歌詞中に出てくる「moran」という言葉はおそらく「moron」[モラン:低能、バカ]の綴りを指していると思われるが、恐らく意図的に語呂を変えたものと思われる。
- {moran}と言うスラングが有り、その可能性が有り。「moran」{モーラン:変わり者、気持ち悪い人}
- アルバム「THE MARROW OF A BONE」収録のものは再録バージョンとなっている。
[編集] 収録曲
- CLEVER SLEAZOID
(作詞:京 作曲・編曲:Dir en grey)- 激しいバンドサウンドの中に、様々な京の絶叫が全編に渡って展開された楽曲。いわゆる既存のAメロやBメロといった固定観念もほぼなく、曲が進むにつれてその激しさを増していく構成になっている。詩ごとに京の歌唱も様々に異なっている。ほぼ全英語詩ではあるものの、終盤に日本語詩が一箇所登場し、その部分のみメロディーが存在しており、そうすることで英詩と日本語詩の対比なども表現していると語っている。その為本人曰く「すごく分かりやすい詩」であるとのこと。楽曲自体は欧州公演の前から存在していたが、帰国後にまた改めて煮詰めていった事で今回の完成形に至り、全体的により激しくなりながらもダイナミックさを感じさせるものになったとのこと。またプリプロの際にノリやグルーブ感を掴む為にバンドで何度も合わせたことで、レコーディングの際にもイメージが掴みやすかったとも語っている。
- C [LIVE]
(作詞:京 作曲・編曲:Dir en grey) - GARBAGE [LIVE]
(作詞:京 作曲・編曲:Dir en grey) - dead tree [LIVE]
(作詞:京 作曲・編曲:Dir en grey)
*Live take at SHINKIBA STUDIO COAST Apr.29,30 2005
-
- Dir en grey5度目となるライブ音源であるが、「歌より感情を」という京の考えをよりダイレクトに理解できる音源になっている。どの曲にもその時の彼のアプローチが生かされ、中には元の曲にはない要素が出ていたりと、意思表示と方向性を感じさせるものになっている。またこの新木場スタジオコーストでのライブ映像は、ファンクラブ限定DVD「It withers and withers-Bootlegged-」で見ることができる。
[編集] 参考文献・出典
メンバー |
---|
京 - 薫 - Die - Toshiya - Shinya |
Single |
JEALOUS - -I'll- - ゆらめき - 残-ZAN- - アクロの丘 - Cage - 予感 - 脈 - 【KR】cube - 太陽の碧 - ain't afraid to die - FILTH - JESSICA - embryo - Child prey - DRAIN AWAY - かすみ - THE FINAL - 朔-saku- - CLEVER SLEAZOID - 凌辱の雨 - Agitated Screams of Maggots - DOZING GREEN |
Album |
MISSA - GAUZE - MACABRE - 改-KAI- - 鬼葬 - six Ugly - VULGAR - Withering to death. - THE MARROW OF A BONE |