麻雀
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麻雀(マージャン、Mahjong)は、19世紀中頃の中国を起源とし、日本をはじめ世界中で親しまれている4人用(原則)の牌を使ったテーブルゲームである。
麻雀の遊び方については麻雀のルールを参照のこと。
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[編集] 概要
ゲームは4人のプレイヤーがテーブルを囲み、130枚あまりの牌を用いて行われる。ゲームは、牌をやり取りし役を揃えるゲームを数度行い、得点を重ねてゆく。勝敗はゲーム終了時における得点の多寡と順位で決定される。日本においては34種類136枚の牌を使うのが一般的で、麻雀卓と呼ばれる麻雀専用のテーブルが用いられる。麻雀卓などの専用の道具がなくともプレイできるように、カードにした簡易版の道具も市販されている。使用する道具や採用するルールについては国や地域によって異なる点が多く、日本国内でも標準的とされるルールのほかに、様々なローカルルールが存在する。
[編集] 歴史
1850年代、上海近辺で、馬弔(マーチャオ)、馬将(マーチャン)とも呼ばれた伝統的な紙札遊戯と天九牌(骨牌遊戯の一種)から生まれた遊戯といわれている。創始者は陳魚門(チンイイメン)といわれるが、定かではない。なお、現在の中国語においては麻雀のことを一般に「麻将」(マージャン majiang)という。「麻雀」(マーチュエ maque)は中国語ではスズメを意味する。
日本人で初めて麻雀に言及したのはおそらく夏目漱石で、「満韓ところどころ」(1909年)に大連での見聞として「四人で博奕を打っていた。(略)厚みも大きさも将棋の飛車角ぐらいに当る札を五六十枚ほど四人で分けて、それをいろいろに並べかえて勝負を決していた」とある。実際の牌が日本に伝わったのも明治末期で、大正中期以降、ルール面において独自の変化を遂げつつ各地に広まっていったともいうが、一般に認知されるようになったのは関東大震災の後である。神楽坂のカフェー・プランタンで文芸春秋の菊池寛らが麻雀に熱中し、次第に雑誌等にも取上げられるようになった。文芸春秋社では自ら麻雀牌を販売していたという。
太平洋戦争により中国伝来の麻雀は絶滅し、終戦後は進駐軍が持ち込んだアメリカ式の麻雀に取って代わられた。現在では中国ルールによる麻雀を中国麻雀と呼び、日本における麻雀と区別している。日本において麻雀の普及に貢献した人物は、戦前においては作家の菊池寛、戦後においては阿佐田哲也とされる。多くの大学生やサラリーマンが手軽な小遣い稼ぎ、コミュニケーションツールとして麻雀に親しんだ。
日本においては現在、家庭や麻雀店(雀荘)で遊ばれるほか、コンピュータゲームやオンラインゲームでも定番のゲームとして人気がある。昭和期における麻雀ブームの時期と比較すると、雀荘の数は減少傾向となり、麻雀専門誌の数も減少し、人気にかげりが出ていることは否めないが、上述のようにコンピュータとの対戦や、ネットワークを通じた不特定の相手との対戦が可能になったことで、形を変えた人気を保っている。また、効率性を思考することや、指先の運動により認知症の予防にも役立つと言われる。
麻雀におけるコンピュータゲームの普及は1975年頃からであるが、業務用(アーケードゲーム)で現在のものに近いゲームシステムが導入された、最初の麻雀コンピュータゲームは、1981年3月のジャンピューター(アルファ電子)であった。このゲームは一世を風靡し、ゲームセンターや喫茶店に数多く見ることができた。その後、対戦相手のコンピュータの画像を女性をモチーフとし、プレイヤーが勝つ毎にその女性の衣服を脱がせるという、いわゆる「脱衣麻雀」のコンセプトが大当たりした。年代と共にグラフィックも綺麗になり、動画になり、実写画像になりと性能や官能性もアップした。ゲームセンターでは麻雀ゲームはアダルトゲームの代名詞でもあった。時は並行して、裏ではポーカーゲーム同様、賭博筐体としても暗躍し『一発勝負のポーカーとコツコツ遊べる麻雀』という図式で流行したが、賭博喫茶の取り締まりも最近は厳しく、存在自体が珍しい。
現在は麻雀格闘倶楽部などの通信機能を持たせ、全国の人と対戦できる形のコンピュータゲームが普及しており、携帯麻雀ゲームでは雀ナビ四人麻雀オンラインが普及している。
1990年、天野晴夫が「リーチ麻雀論改革派」(南雲社)において麻雀戦術論からの抽象の排除を提唱した。その中で小島武夫、田村光昭など当時の有名麻雀プロや在野の桜井章一らの麻雀論を、「ツキ」「勘」「流れ」といった抽象論に支配されている非科学的なものであると批判した。天野は、抽象的な要因を考慮することは的確な情報判断を鈍らせる原因にこそなれ、麻雀の上達には繋がらないと主張した。これがいわゆる「デジタル雀士」のさきがけである。
2004年、とつげき東北の「科学する麻雀」が講談社現代新書から出版された。とつげき東北は、前の局の結果が次の局に影響を及ぼすとするいわゆる「流れ論」を徹底的に否定しており、本著でも確率論を基礎とした統計学的な麻雀戦略を提唱している。「このような時にはこう打つ」と明確にかつ論理的に場面に応じた打ち方を指導している点は極めて画期的であり、麻雀界に大きな衝撃を与えた。また、C言語のソースや数式がふんだんに載っている点も麻雀書としては前代未聞であった。
これらデジタル麻雀に対して、「ツキ」「勘」「流れ」を重視する雀士も多く、そのような戦術論はアナログ麻雀と呼ばれている。
[編集] 道具
以下では麻雀で使われる道具類について説明する。
[編集] 牌
日本においては、34種136枚の牌を使用するのが一般的である。牌の種類には萬子(マンズ)・筒子(ピンズ)・索子(ソーズ)・字牌(ツーパイ)がある。萬子・筒子・索子はそれぞれ一から九までの9種、字牌はさらに三元牌と四風牌に分かれ、三元牌は白發中の3種、四風牌は東南西北の4種である。これら34種がそれぞれ4枚ずつ、計136枚である。この他に、花牌と呼ばれる牌が4種1枚ずつあるが、花牌は一般的なルールでは使用されないことが多い(そのため、日本で販売される麻雀牌では、花牌をなくし、その代わりに赤牌を追加したセットが多い)。
詳細は麻雀牌を参照
[編集] 色牌
主に赤牌が使われる。懸賞牌として、赤・金・青などに着色された牌が用いられることがある。詳しくは麻雀のルールを参照のこと。
[編集] 点棒
点棒とは各プレイヤーの得点を表すために用いる細い棒である。正式にはチョーマ(籌馬)と呼ばれる。
点棒は以下のように分類される。
- 万点棒 - 1本につき10000点。最も複雑な意匠である。最も高額な点棒であり、初期状態では1人あたり1本しか配分されないことから、「連隊旗」とも呼ばれている。
- 五千点棒 - 1本につき5000点。5個の赤点の意匠。
- 千点棒 - 1本につき1000点。1個の赤点の意匠。立直の際はこれを場に供託する。
- 百点棒 - 1本につき100点。8個の黒点の意匠。連荘の際など、積み符としても用いられる。
- なお、やりとりをスムーズにするために、この4種類の他に、扱いやすいように500点棒が用いられることもある。
開始時の持ち点はルールにより異なる。一般的なリーチ麻雀では25000点から開始されることが多い。ローカルルールによっては、26000点スタートないし27000点スタートとする場合もある。また、終局時にオカをつけないルールでは30000点からスタートする。近年のネット麻雀では、それ以前の対戦型アーケードゲームの影響を受けて、20000点など少なめに持ち点が設定されていることが多い。
[編集] 起家マーク
起家マーク(チーチャマーク)は最初の親が誰かを示す目印となる物。
表面に“東”、裏面には“南”と書かれている。一般的ではないが“南”のかわりに“北”と書かれているものや、サイコロ状のものに東南西北が書かれ、格子にはめ込むタイプのものもある。これは場風の明示を兼ねるため使用される。
[編集] サイコロ
最初の親を決めるとき及び配牌時に取り始める山を決めるために、サイコロを使用する。通常は6面ダイス2個を使用するが、12面サイコロを用いる場合もある。その場合は一つのサイコロは1から12が、もう一つのサイコロには東西南北がかかれている。
[編集] 焼き鳥マーク
まだ和了(アガリ)していないことを示す目印となる物。アガリ成立の時点で裏返しにする。一度も和了しないまま競技単位を終えることを俗に焼き鳥と呼び、ペナルティを受けるローカルルールがある。
[編集] 麻雀卓
麻雀卓は麻雀を行うための卓で、通常60cmから70cm四方の正方形の卓である。四国地方では正三角形の卓が使われている。 家庭や旅館などの座敷用には座卓を、椅子に腰をかけながら麻雀を行う時には立卓を使用する。緑色のフェルト張りになっている場合が多く、洗牌(シーパイ、牌をかき混ぜる作業)に向いている。現在では、洗牌と山積みを電動で行う全自動麻雀卓が多い。
他の主な特徴として、
- 麻雀牌が卓よりこぼれないように卓の周りに枠を設けている。
- 麻雀牌の音を吸収するため、また麻雀牌が痛まないようにラシャ等のマットを敷いている。
- 点棒を収納する引き出しを備えている(関西向けには、引き出しではなく卓の枠部分に固定され、全員に中身が見えるように作られた点棒箱を備えているものもある)。
上記のようなものを通常では麻雀卓と呼ぶ。
なお、点棒箱は通常、全員分の点棒が入るサイズに作られるが、関西では原点を超えた点棒を卓上に晒すルールが多いため、原点1人分の点棒が入るサイズとなっている。
また、こたつやちょうど良い大きさの卓袱台が置いてある家庭等では、わざわざ麻雀専用にしか使い道がない麻雀卓を購入するのではなく、麻雀用のマットを購入し、それらの上で麻雀を行うこともある。
最近の雀荘はすべての卓を全自動卓で営業しているのが一般的であり、近年は麻雀卓といえば全自動卓を指す事が多い。風営法では、全自動麻雀卓(テレジャンも含む)と、それ以外の麻雀卓(マグジャンなどの半自動卓を含む)が厳密に区別されており、徴収可能な料金の上限が異なっている。
現在ではしばしば略され、雀卓と呼ばれる事がある。
[編集] ルール
一般的には4人で行うゲームである。各プレイヤーは13枚の牌を手牌として対戦相手に見えないようにして目前に配置し、順に山から牌を1枚自摸しては1枚捨てる行為を繰り返す。この手順を摸打といい、数回から十数回の摸打を通して、手牌13枚とアガリ牌1枚を合わせた計14枚を定められた形に揃えることを目指す。アガリ形の組み合わせに応じて点棒のやりとりが行われ、最終的に最も多くの得点を保持していた者を勝者とする。3人で行われる場合もあり、これを三人打ち麻雀(サンマと称する場合もあり)という。関西や四国など地域によっては四人麻雀より三人麻雀のほうが主流である。
前述のように採用するルールについては国や地域によって異なる点が多いが、日本においては一般に、花牌を使用しないルール(清麻雀)、立直を役として採用するルール(立直麻雀)が採用されている。
詳細は麻雀のルールを参照
[編集] 麻雀に関する文化
[編集] 雀荘
雀荘とは、市中にある、料金を払って麻雀をプレイできる場のこと。正式には麻雀荘と呼ぶ。日本国内の雀荘は、法律上風俗営業にあたるため、風俗営業法上開店には営業所ごとに、当該営業所の所在地を管轄する都道府県公安委員会の許可を受けなければならない。また、同法により原則として午前零時から日出時までの営業は禁止されている。しかし現実には、フリー雀荘の多くで深夜営業が行われており、店はシャッターを下ろし、音や光が外部に漏れないようにしてこっそりと営業されている。スラングでは「ナイト」「ナイター」などと呼ばれ、店によってはこの時間帯の入出店は出来ない(つまり、午前0時(午後12時)の時点で店内にいる客は、日の出までは退場できない)場合がある。
営業の形式には、大きく分けて2種類ある。3人から4人、あるいはそれ以上の人数で店舗に出向き、麻雀卓を借りる「セット」形式と、1人で行って見知らぬ相手と対戦する「フリー」形式である。セット雀荘には「貸卓専門」、フリー雀荘には「お一人様でも遊べます」といった内容の看板などが掲げられており、それによって営業形態を察することができる。セット雀荘のほとんどは貸卓を専門としているが、フリー雀荘は貸卓営業を併行して行っていることが多い。遊技料は、風営法により定められており、現在は客1人当たりの時間を基礎として計算する場合1時間630円(全自動卓)、1卓につき時間を基礎として計算する場合1時間2520円(全自動卓)を超えないこととなっている。よって、フリー雀荘の多くは1回○○円となっているが、1時間換算で料金が上記を超える場合は、違法である。個室を提供する(但し、完全な密室にしてはならないため、各部屋は施錠できず、窓が設けられている)高級なセット雀荘や、黙認される上限ギリギリのレートで営業するフリー雀荘では上限いっぱいの料金を設定している。
[編集] 徹夜マージャン(徹マン)
雀荘以外の場所では、麻雀が夜通しで行われることも多い。こうした麻雀は徹夜マージャン、もしくは略して徹マンと呼ばれる。
参加人数が4人しかいなければ、寝る事もままならず体力的にもかなりきつい。それでも大学生など若者を中心に、麻雀愛好家は徹夜マージャンを盛んに行う傾向にある。参加人数が5人以上であれば1人は競技に参加できない半荘が発生するため、抜け番の者は仮眠を取って次の半荘に備えることができる。
[編集] 雀士
雀士の資格・語義は一義的ではない。麻雀愛好家という程度の意味(麻雀子と同義)に解されることも多い。
[編集] プロ雀士
競技麻雀のプロ団体は現在6団体あり、このいずれかに所属する選手をプロ雀士と呼ぶ。プロとはいえ専業で生計を立てることは出来ないことと、公式戦の開催が(団体として)利益を上げることの出来る興行として成り立っていないので、プロという用語を「プロフェッショナル」ではなく「プロパー」の略として解釈する者もいる(五十嵐毅など)。ただし、麻雀教室の開設や執筆活動、TV出演などといった、いわゆるプロ活動を行うためには実質的にいずれかの団体に所属する必要がある(プロ団体に所属のないフリープロも少ないながら存在するが、フリープロで活動をするためには実績があり、かつ団体の名前がなくとも通用するほど著名でないとプロとして成り立たない)。また、プロ活動においても、知名度などの点で、雀士としてはアマチュアであるが別の観点からプロ活動を行っている著名人(芸能人や文筆家など)と競合することも多々ある。
- 荒正義 - 日本プロ麻雀連盟副会長
- 安藤満 - 故人。生前日本プロ麻雀連盟に所属
- 飯田正人 - 最高位戦日本プロ麻雀協会
- 五十嵐毅 - 日本プロ麻雀協会代表
- 井出洋介 - 麻将連合-μ-(ミュー)代表、日本健康麻将協会特別代表、『東大式麻雀』で有名
- 金子正輝 - 最高位戦日本プロ麻雀協会、101競技連盟名誉会員
- 小島武夫 - 日本プロ麻雀連盟初代会長・最高顧問
- 古川凱章 - 引退。101競技連盟の創設者
- 土田浩翔 - 日本麻雀機構
- 清水香織 - 日本プロ麻雀連盟
- 渡辺洋香 - 最高位戦日本プロ麻雀協会
- 二階堂姉妹 - 日本プロ麻雀連盟
- 和泉由希子 - 日本プロ麻雀連盟
[編集] 麻雀愛好家の著名人
- 青木さやか(タレント)
- 明石家さんま(タレント)
- 阿川弘之(小説家)
- 伊集院静(小説家)
- 泉ピン子(俳優)
- 伊藤静(声優)
- 井上陽水
- 岩崎ひろみ(歌手)
- 色川武大(阿佐田哲也)
- 植田佳奈(声優)
- 海野十三(小説家)
- ウルトラセブン(ウルトラ兄弟)
- 蛭子能収(漫画家、俳優)
- 小沢一敬(タレント、スピードワゴン)
- 小野伸二(サッカー選手)
- 大橋巨泉
- 大山のぶ代(声優)
- 片山まさゆき(漫画家)
- 神崎ちろ(神崎はつみ、声優)
- 加賀まりこ(俳優)
- 加藤茶
- 風間杜夫(俳優)
- 北野武
- くまきりあさ美(グラビアアイドル、日本プロ麻雀協会所属プロ雀士)
- 倉田真由美(漫画家)
- 玄田哲章(声優)
- 小清水亜美(声優)
- 児嶋一哉(アンジャッシュ)
- 小山剛志(声優)
- 堺正章(タレント)
- 坂上忍(俳優)
- 桜井章一(作家)
- 鷺沢萠(小説家)故人
- 三遊亭圓楽(落語家)
- 島本須美(声優)
- 志村けん
- 高島彩(フジテレビアナウンサー)
- 舘ひろし(俳優)
- 田中裕二(タレント、爆笑問題)
- 谷川流(ライトノベル作家、『涼宮ハルヒの憂鬱』原作者)
- タモリ
- 徳光和夫(テレビ司会者、アナウンサー)
- 長門裕之(俳優)
- 西原理恵子(漫画家)
- 萩本欽一(タレント、市民球団・茨城ゴールデンゴールズオーナー兼監督)
- 萩原聖人(俳優)
- 長谷川和彦(映画監督)
- 畑正憲(作家、日本プロ麻雀連盟相談役)
- 畑中しんじろう(芸人)
- 水森亜土
- 武藤敬司(プロレスラー)
- 森光子(俳優)
- 山田風太郎(小説家)
- 和田アキ子(歌手、タレント)
- ワッキー(ペナルティ)
[編集] 出版物
[編集] 麻雀専門誌
昭和期の麻雀ブームの頃は専門誌が刊行されたが、現在では一般の書店に並ぶ専門誌は存在しない。
[編集] 麻雀漫画専門誌
麻雀を題材とした漫画のみを掲載した雑誌。現在発行されているのは竹書房から刊行されている2誌のみ。
[編集] 映画
[編集] Vシネマ
[編集] テレビ番組
[編集] 地上波
[編集] アニメーション作品
- 勝負師伝説 哲也(テレビ朝日)
- 闘牌伝説アカギ 〜闇に舞い降りた天才〜(日本テレビ)
- スーパーヅガン(フジテレビジョン)
[編集] MONDO21
MONDO21では、多くの麻雀番組を放映している。詳細はMONDO21#麻雀を参照。
- 麻雀デラックス(MONDO21)
- モンド21麻雀プロリーグ(MONDO21)
[編集] その他
[編集] ゲーム
麻雀ゲームソフト一覧を参照。
また、脱衣系については脱衣麻雀も参照。
[編集] 麻雀用語から派生した言葉
- 和(が)る/和了る(アガる)
- ゲームに勝利すること(『上がる』の当て字)。主に簡易麻雀類(ポンジャンなど)やトランプゲーム(セブンブリッジ、ババ抜きなど)で使う用語。アガるなどと呼ぶこともある。
- 連荘(レンチャン)
- 親が和了して再度親を続けること。転じて、同じことが続けて起きること。特にシフト制の勤務形態で連続して出勤することを指すことが多い。
- 立直が掛かる(リーチがかかる)
- 門前で聴牌し、今後一切手を変えない旨を宣言(その代わり、和了したら1翻を得られる)する際に発声する用語。転じて、一大事が差し迫っていること。また、パチンコやパチスロで大当たりの一歩手前の状態になること。リーチ (パチンコ)を参照。その他ボードゲームやビンゴゲームなど、ゲーム一般でもゴール(上がり)直前の状態を指す言葉として用いられる。リーチ (ゲーム)を参照。
- テンパる
- 聴牌(てんぱい)するの意。危険牌を捨てるか聴牌を崩すかの選択を迫られる事が多く、転じて、手詰まりの状態、物事を抱え過ぎた状態などからパニックに陥ることを指す。また、和了に向けて緊張する様子から、同様の心理状態をも指す。英語のtemper由来の説もある。
- オーラス
- 「オールラスト」(和製英語)の略語で、最後の一局(南4局)をいう(英語では just the last)。転じて、物事の一番最後の意。TV番組『なるほど!ザ・ワールド』で司会の愛川欽也が「最後のオーラス恋人選び」というフレーズからも一般化した。
- ラス前
- 上記「オーラス」に関連し、「オールラストの1局前」の略語で、最後の1局の1つ前の南3局を指す(英語では the last but one)。南4局にはゲーム終了に際して様々な縛りがあるため、縛りのない南3局は大切な局となる。転じて、物事の終了前の大切な時期、または、男女の別れや夫婦の離婚の前などのもつれた時期などを指す。
- 面子(メンツ)
- 和了に必要な牌の組み合わせ。また、麻雀を行うのに必要なメンバー。転じて、ある集まりの参加者をもいう。
- 対面(トイメン)
- マージャン卓を隔てた向かい側の席。また、その席の人。転じて、真向かいの位置。また、その位置の人。
- 錯和(チョンボ)
- 沖和とも書く。和了が成立していないのに和了を宣言すること。転じて、大失敗や、大失態、反則の意。
- 白板(パイパン)
- 三元牌の一つ。字も絵も一切彫られていない真っ白の状態であることから、女性の無毛症、または女性の陰毛を剃り落とした状態。
- 安全牌
- 河に捨ててもロンあがりされる可能性がない牌のこと。アンパイとも言う。転じて、スポーツなどで確実に勝ちを計算できる相手、あるいはいつでも自分の恋人や結婚相手になってくれる人を指す。「安全策」を言い換えて「アンパイ」と使うこともある。
- 盲牌(モーパイ)
- 目を使わず指で掴んだときの感覚だけで牌の種類を当てる行為。対局中、まだ自分のツモ番でないときにこの行為をすると先ヅモと同じ行為と見なされ、場合によってはマナー違反とされる場合がある。転じて、何が入っているか分からない食玩などを袋の上から触って希望するものを選ぶ行為を指す。
- 食い下がる
- 鳴くことで役の価値を下げること。転じて、妥協すること。
- 両面(リャンメン)
- 聴牌時において3つの面子と雀頭が完成しており、最後に両面搭子が残された状態。アメフトにおいて攻守ともに出場している状態を指す言葉として使われている。
[編集] 賭博としての麻雀
一般に麻雀はギャンブル的な要素を持つ遊技と認識されており、大人に限らず、未成年者がプレーする場合でも金品のやりとりを伴うことが多いため、これが麻雀に悪いイメージを与えている。なお、ギャンブルとしてではなく、純粋な競技としての麻雀を競技麻雀またはノーレート麻雀と呼ぶ。
麻雀は零和ゲーム(全員の点数の合計が常に一定:ゼロサムゲーム)であるため点数のやりとりをそのまま掛け金のやりとりに換算しやすい。さらに、思考ゲームであると同時に偶然の要素も強く、運・実力共に結果に反映されることから、ギャンブルとして馴染みやすい。
結果にしたがってやりとりする金額は普通、得失点1000点あたり何円、という形でレートが設定される。1000点あたり10円なら「テンイチ」、50円なら「テンゴ」、100円なら「ピン」(または「テンピン」)、1000円なら「デカピン」と言われる。しかし、1000点あたり1000円を超えるような高レートの設定など、高額な金品を賭けるなど「一時の娯楽に供する物を賭けたにとどま[1]」らない場合は十分に摘発の対象である。これらは、人目を忍んでマンションの一室で催されるという意味でマンション麻雀などと呼ばれる。 その他のギャンブル(カジノなどで行われている多くのものや、公営競技など)と異なる点として、点棒の移動によって異なる負け金を勝負の後に出すことから、控除率の計算が難しいが、ギャンブルとしては公営競技などと比しても破格の高さで、特に1000点20円以下の低レートでは控除率が100%を超えることすらある。例として、1000点20円、2の2-4のレートで場代が一人250円の場合で、30000点丁度の一人浮きトップを取った場合を例に取れば、トップ者の収入(=敗者の支出合計)は800円であるが、これに対しハウスが徴収するコミッション(控除額)は1000円となる。したがって、控除率は125%となる。
なお、負けた者の支払いが本人によって行われない場合(たとえば、大会においてスポンサーがあり、勝者に賞金を提供するなど)は、賭博罪には当たらない。
雀荘で見知らぬ客同士が卓を囲む場合は、レート設定で対立することのないように雀荘側で公式レートを定めていることが多い。この公式レートはウマとあわせて店外に掲示されているが、「風速」などと婉曲表現されていたり、サイコロの目のイラストで示されていることが多い。例えば「風速0.5」とあれば、それは1000点で50円のレートであるという意味である。
- ^ 刑法185条