第13回選抜中等学校野球大会
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出場校 | 20校 |
優勝 | 愛知県立愛知商業学校(愛知県) |
試合数 | 19試合 |
本塁打数 | 3本 |
第13回選抜中等学校野球大会(だいじゅうさんかいせんばつちゅうとうがっこうやきゅうたいかい)は、1936年(昭和11年)3月29日から4月5日までの間、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で行われた選抜中等学校野球大会である。
愛知商が初優勝し、東海地方の学校が4年連続して栄冠を勝ち取った。
目次 |
[編集] 出場校
[編集] 試合結果
[編集] 1回戦
- 桐生中 9 - 7 熊本工
- 小倉工 7 - 5 早稲田実
- 松山商 1 - 0 浪華商
- 岐阜商 3 - 2 広島商
[編集] 2回戦
- 愛知商 4 - 1 呉港中
- 滝川中 3 - 1 市岡中
- 平安中 3 - 1 姫路中
- 京都師範 5 - 1 鹿児島商
- 桐生中 2 - 1 小倉工
- 東邦商 8 - 7 和歌山中
- 育英商 1 - 0 享栄商
- 松山商 2 - 0 岐阜商
[編集] 準々決勝
- 愛知商 7 - 0 滝川中
- 平安中 3 - 1 京都師範
- 桐生中 1 - 0 東邦商
- 育英商 1 - 0 松山商
[編集] 準決勝
- 愛知商 6 - 3 平安中
- 桐生中 5 - 4 育英商
[編集] 決勝
- 愛知商 2x - 1 桐生中
(桐)青木-塚越、(愛)水野-近藤
チーム | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
桐生中 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
愛知商 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1x | 2 |
[審判](球)天知(塁)鶴田・久保田
4回表、桐生中は一死から安打と水野のボークで好機をつかみ、二死後6番福間が適時二塁打を放って1点を先制した。愛知商はその裏無死二、三塁と反撃し、5番村井の中犠飛で同点とした。9回裏、愛知商は二死一塁から6番夫馬が左中間を深々と破り、一塁走者村井が長駆生還しサヨナラ勝ちをおさめた。このとき、村井國夫(俳優とは別人)は本塁へヘッドスライディングをしたが、何とあと1mのところで止まってしまい、必死に地面を這って本塁にたどり着いた。このエピソードは、愛知商関係者の間で「あと三尺」として語り継がれたという。
愛知商は春夏合わせてちょうど10回目の出場で初優勝に輝いた。
[編集] 大会本塁打
- 第1号: 奈良友夫(広島商業)
- 第2号: 石田元紀(桐生中学)
- 第3号: 玉井栄(小倉工業)
[編集] 主な出場選手
- 皆川定之(桐生中-阪神-東急)
- 青木正一(桐生中-阪神)
- 太田健一(早稲田実-イーグルス(黒鷲軍))
- 望月潤一(早稲田実-イーグルス)
- 小林善一郎(早稲田実-名古屋軍)
- 水野良一(愛知商-慶應大-中日新聞社-中日)
- 岡田福吉(東邦商-早稲田大-黒鷲軍)
- 安井鍵太郎(東邦商-日本大-南海(近畿)-阪急)
- 伊藤治夫(享栄商-立教大-愛知産業-第一繊維-阪急)
- 伊藤経盛(享栄商-立教大-南海)
- 野村高義(享栄商-巨人-名古屋金鯱軍-ライオン(朝日))
- 村瀬一三(享栄商-名古屋軍-阪神)
- 常川助三郎(享栄商-名古屋金鯱軍)
- 伴吉夫(享栄商-大東京軍)
- 野村武史(岐阜商-明治大-東京セネタース-毎日-高橋)
- 森田定雄(岐阜商-阪急)
- 木村進一(平安中-立命館大-名古屋軍-平安高校監督)
- 辻井弘(平安中-早稲田大-パシフィック(太陽)-広島-国鉄)
- 松尾幸造(京都師範-名古屋軍)
- 笠原和夫(市岡中-早稲田大-全大阪-南海-高橋)
- 湯浅芳彰(滝川中-昭和製鋼-パシフィック(太陽))
- 三田政夫(滝川中-巨人)
- 松岡甲二(育英商-ライオン軍)
- 織辺由三(育英商-東京セネタース(黒鷲軍、翼軍)-大洋軍)
- 西端利郎(姫路中-同志社大-南海-ライオン)
- 田川豊(呉港中-法政大-近畿(南海)-大洋-近鉄-大映)
- 奈良友夫(広島商-阪神)
- 玉井栄(小倉工-阪神)
- 吉原正喜(熊本工-巨人)
- 川上哲治(熊本工-巨人)
- 丸尾千年次(熊本工-熊本鉄道管理局-阪急)
- 古川清蔵(鹿児島商-八幡製鉄-名古屋軍-阪急)