福井 - 大阪線
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福井 - 大阪線(ふくい - おおさかせん)は、福井県の嶺北地方及び敦賀市と、大阪府を結ぶ高速バス路線。
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[編集] 歴史
福井 - 大阪なんば線は、昭和末期からの高速バスブームの折り、福井県に本拠を置く主要乗合バス事業者が平成初期より順次運行を開始した大都市連絡路線のひとつ。大阪市の中心部にある難波と、福井県の当時人口上位4市、一部はその先の観光宿泊地である芦原温泉を直通することとなった。
それまでこの区間の公共交通需要を独占していた、国鉄民営化から間もないJR西日本は、湖西線経由で営業キロ190.9kmであるが、従来の485・489系車両を使用する特急列車・雷鳥の最高速度を130km/hに引き上げるとともに停車時間を見直すことで表定速度を大幅に向上させ、特に京都駅 - 福井駅の約150km区間をノンストップ運転のスーパー雷鳥を1989年に運行開始、大阪駅 - 福井駅では所要2時間の大台を切ることとなった。
対して高速バスなんば線は、琵琶湖の東側にある米原ジャンクションを経由するため大きく迂回し約235km。こちらは最高速度100km/h(北陸自動車道が約半分の区間でで80km/h、名神高速道路が滋賀県の山沿い区間や大阪府の大半で80~70km/h、阪神高速道路は60~50km/h)であったため、JR特急のほぼ2倍の時間を要した。当時は慢性的な渋滞を起こしていた名神高速を走行するために定時性が確保できなかったことや、大阪側の難波は、大阪市営地下鉄を除くと奈良県・和歌山県方面の鉄道路線しかなく兵庫県方面へは不便で、京都市や大阪府下でも人口の多い北摂地域(大阪市以外)を素通りしていたこと、さらになんば高速バスターミナル自体の条件の致命的な不便さも災いして思惑通りの集客ができず、北陸道特急バス名古屋 - 福井線、及び夜行バス福井 - 東京線(のちに愛称が付き、今のドリーム福井号)が増車・増便の好況を呈するのとは裏腹に、短期間のうちに撤退を余儀なくされた。
2007年に運行開始した福井 - 大阪梅田線は、福井市と大阪隣接市の間が、なんば線と同様に北陸道-名神高速の経路で、大阪府内の僅かな短縮に留まっているものの、名神高速の車線増や京滋バイパスの完成、新名神高速道路の部分開通によって混雑度が様変わりしつつあり、定時性を確保しやすくなってきている。また、経路上の京都府・大阪府北摂地域、新大阪駅、大阪駅近くに停車し、大阪市内や特定路線沿線だけでなく、京阪神大都市圏、あるいはそれ以上の広範囲の集客を見込んだ設定である。梅田からは敦賀まで約2時間40分、福井まで3時間30分のダイヤとなった。
しかし、JR西日本もその間に、走行性能と居住性を向上させた特急形車両681・683系を使用したサンダーバードの投入で大阪 - 福井が最短1時間46分、さらには683系と同じ130km/h運転が可能な近郊形電車223系による新快速を大阪(その先神戸・姫路方面)から福井県嶺南地方の拠点駅である敦賀駅まで直接乗り入れて大阪 - 敦賀が約2時間、といった新たなライバルを登場させており、本路線はその存在、及び安価に座席を確保できる利点をいかに浸透させるかが課題となっている。
[編集] 沿革
- 1990年(平成 2)10月 - 京福電気鉄道・福井鉄道・南海電気鉄道の3社で芦原温泉・福井 - 大阪(難波)線を共同運行開始。
- 1992年- 5往復から3往復に減便と同時に芦原~難波系統を廃止。
- 1993年(平成 5)4月 - 福井-大阪(難波)線休止。
- 2004年頃より、旅行会社の主催旅行として、片道タイプの福井駅 - 大阪駅ツアーバスを時折運行(うち1社は京福電鉄系の旅行会社)。
- 2007年(平成19)12月22日 京福バス・福井鉄道・阪急バスの3社で福井 - 大阪(梅田)線を共同運行開始。
[編集] 運行中の路線(大阪梅田発着)
[編集] 運行会社
愛称は未制定。運転開始時より、各社1往復の計3往復。
[編集] 停車停留所
- 三角印の向きが進行方向を示す。丸印は終着。
- 黒塗り―乗車のみ可能
- 白抜き―降車のみ可能
- 矢印―通過
停留所名 | 大阪行 | 福井行 | 所在地 | 特記事項 |
---|---|---|---|---|
福井(京福バスターミナル) | ▼ | 福井県福井市 | 10番のりば | |
福井駅前(福井放送会館前) | ↓ | ○ | ||
鯖江インターチェンジ | ▼ | △ | 福井県鯖江市 | |
武生インターチェンジ | ▼ | △ | 福井県越前市 | |
敦賀インターチェンジ | ▼ | △ | 福井県敦賀市 | |
多賀サービスエリア | 休憩 | 休憩 | 滋賀県犬上郡多賀町 | |
京都深草 | ▽ | ▲ | 京都府京都市伏見区 | |
名神大山崎 | ▽ | ▲ | 京都府乙訓郡大山崎町 | |
名神高槻 | ▽ | ▲ | 大阪府高槻市 | |
千里ニュータウン(桃山台駅前) | ▽ | ▲ | 大阪府吹田市 | 新御堂筋沿いに停車 |
新大阪駅 (阪急バス新大阪ターミナル) |
▽ | ▲ | 大阪府大阪市淀川区 | |
大阪梅田 (阪急三番街高速バスターミナル) |
○ | ▲ | 大阪府大阪市北区 |
[編集] 経路
京福BT - 福井県道11号福井停車場線<中央大通り>(福井駅前) - 福井県道・石川県道5号福井加賀線 <フェニックス通り - 城の橋通り> - 国道158号 - 福井IC - 北陸自動車道(鯖江・武生・敦賀) - 米原JCT - 名神高速道路(多賀・深草・大山崎・高槻) - 吹田IC - 大阪府道2号大阪中央環状線 - 千里IC - 国道423号<新御堂筋>(千里NT・新大阪駅) - 豊崎ランプ - 阪急三番街
[編集] 過去の路線(大阪なんば発着)
[編集] 運行会社
南海電鉄のみ、「サザンクロス」の愛称を使用していた。なお、京福電鉄は本路線休止後の2000年に既存子会社の丸岡バス(同日、京福バスに改称)へ、南海電鉄は2001年に新規設立した南海バスへ、それぞれバス事業の譲渡を行っている。
[編集] 停車停留所
- 三角印の向きが進行方向を示す。丸印は終着。
- 黒塗り―乗車のみ可能
- 白抜き―降車のみ可能
- 矢印―通過
- 縦二重線―非経由
停留所名 | 大阪行 | 福井行 | 所在地 | 特記事項 |
---|---|---|---|---|
芦原湯町 (芦原湯町駅:現・あわら湯のまち駅) |
▼ | ○ | 福井県坂井郡芦原町 (現・あわら市) |
|
福井(京福バスターミナル) | ▼ | ∥ | 福井県福井市 | 10番のりば |
福井駅前(福井放送会館前) | ↓ | ○/△ | ||
鯖江インターチェンジ | ▼ | △ | 福井県鯖江市 | |
武生インターチェンジ | ▼ | △ | 福井県武生市 (現・越前市) |
|
敦賀インターチェンジ | ▼ | △ | 福井県敦賀市 | |
大阪なんば (なんば高速バスターミナル) |
○ | ▲ | 大阪府大阪市浪速区 |
[編集] 経路
- 大阪側では、名神高速道路豊中IC、阪神高速道路11号池田線、同1号環状線(大阪行は道頓堀出口、福井行は湊町入口)を経由。
- 芦原湯町 - 福井は高速道路を利用せず、主に福井県道・石川県道5号福井加賀線<芦原街道>を経由。
[編集] 関連項目
- 西日本JRバスが運行する、大阪駅-金沢駅・富山駅の高速バス。大阪-敦賀では本路線とほぼ同一ルートで直接の競合関係にあり、福井北ICにも停車する。(但し、2008年7月1日より敦賀ICには寄らない予定)