和歌山県立向陽中学校・高等学校
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過去の名称 | 和歌山県立海草農林学校 →和歌山県立海草中学校 |
国公私立の別 | 公立学校(県立) |
設置者 | 和歌山県 |
校訓 | 文武両道 質実剛健 自助自立 |
設立年月日 | 1904年 |
共学・別学 | 男女共学 |
中高一貫教育 | 併設型 |
課程 | 全日制課程 |
単位制・学年制 | 学年制 |
設置学科 | 普通科 環境科学科 文化科学科 |
学期 | 2学期制 |
所在地 | 〒640-8323 |
和歌山県和歌山市太田127 北緯34度13分39.4秒東経135度11分59.2秒 |
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電話番号 | 073-471-0621 |
FAX番号 | 073-471-6163 |
外部リンク | 高等学校公式サイト 中学校公式サイト |
和歌山県立向陽中学校・高等学校(わかやまけんりつこうよう ちゅうがっこう・こうとうがっこう)は、和歌山県和歌山市太田にある県立の併設型中高一貫校。スーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定されている。
目次 |
[編集] 概要
和歌山県立向陽高等学校は、旧制和歌山県立海草中学校以来の歴史を有する伝統校であり、これまでにおよそ32,000人の卒業生を輩出している。現在では、和歌山県内有数の進学校として知られており、卒業生の多くが法曹をはじめ様々な分野の第一線で活躍している。
2004年度からは、向陽高校に併設される形で和歌山県内初の県立中学校が開校している。文部科学省からスーパーサイエンスハイスクールに指定されるなど、理系教育にも力を入れている。併設中学校では本校環境科学科に進学することになっている(後述)。
また、本校の野球部は、昭和14年(1939年)及び昭和15年(1940年)に夏の甲子園で史上4校目となる2連覇を成し遂げるなどかつては甲子園強豪校としても有名であった(後述)。
[編集] 校章
太陽に住むといわれる伝説上の三本足の黄金の鳥を図案化したものとされる。太陽を表している。
[編集] 校歌
現在の校歌は海草中の校歌と比べて現代風となっている。作詞は国語教諭、作曲は音楽教諭が行なった。校歌は3番まであり、1番は「朝」・2番は「昼」・3番は「夕暮れ」を表現している。
[編集] 沿革
- 1904年4月 - 県立海草農林学校開校
- 1915年4月 - 県立海草中学に改称
- 1939年8月 - 第25回全国中学校野球大会で全国優勝
- 1940年8月 - 第26回全国中学校野球大会で全国優勝(2連覇)
- 1948年4月 - 県立向陽高等学校に改称
- 1992年4月 - 2学期制導入
- 1993年4月 - 環境科学科設置
- 1995年4月 - 70分授業開始
- 1996年4月 - 週例テスト開始
- 2002年4月 - 文化科学科設置
- 2004年4月 - 和歌山県立向陽中学校が開校(併設型中高一貫校に)
- 2005年2月 - 普通教室に空調設備導入
- 2006年4月 - スーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定
[編集] 学科
本校には、普通科、環境科学科、文化科学科の合計3学科ある。なお、環境科学科は平成19年度より外部募集が停止され、進学者は併設中学校からに限られる。
[編集] 普通科
国公立大学への進学を目指しており、2年次で文系と理系に、3年次でさらに文I・文II・理の3コースに分けられ、それぞれの進路によってコースが分けられる。
[編集] 環境科学科
理数系や英語教育に力を入れており、将来は国公立大学及び私立大学の工・理・情報科・環境科・農・医・獣医・歯・薬・看護・教育(理系)学など、自然科学系の学部・学科への進学を目指す。ディベート学習や校外研修にも取り組んでいる。
[編集] 文化科学科
人文系や英語教育を中心に行い、国公立大学の人文科学系学部・学科への進学を目指す。
[編集] 教育方針
[編集] 校訓
- 質実剛健
- 文武両道
- 自助自立
[編集] 教育目標
- 豊かな知力
- たくましい気力
- 強い体力
[編集] 教育面
教育面では、授業時間確保のために2学期制の導入や70分授業の実施を早くから行い、また全国で初めて環境科学科を設置するなど学校改革に非常に熱心である。県内初の県立中高一貫校となったのも学校改革に熱心であったことが挙げられる。
授業の主な取り組みをあげると「70分授業」・「週例テスト」・「基礎補習」などがある。週例テストとは1・2年生を対象に毎週水曜日の早朝に行なわれる小テストのことであり、本校では「週例テスト」と呼ばれている。英語・数学・国語を順番に行なっている。週例テストは8時25分から開始され、終了後はロングホームルーム(LHR)となる。通常は8時25分からショートホームルーム(SHR)があり、8時35分から1時間目が始まる。始業時間は比較的早いといえる。補習は主に早朝7時-8時と放課後4-5時に行なわれており、多くの生徒が参加している。
また完全週休二日制の実施にあたっては長期休暇(春休み・夏休み・冬休み)を短縮することにより授業時間の確保に努めている。そのため、新年度の開始は県立高校では最も早く、同様に入学式も通常より一足早く行なわれる。
環境化学科・文化科学科では宿泊研修を通して環境学習などを行なっている。
その他、様々な分野の第一線で活躍している多くの卒業生を毎年数回講師として招き「海草・向陽塾」という講演会・講義を開いている。卒業生によるチューター制度も導入しており、土曜日に学習室を開放している。
[編集] 入学試験
本校では、国語・数学・英語の入学試験を和歌山県教育委員会作成の統一問題ではなく、自校で作成した問題を使用して独自性を出していた。しかし、入試問題の独自作成制度の廃止により、平成20年度の入試から県教育委員会作成の県下統一問題の使用となった。
[編集] 学校行事
主な学校行事としては、4月中旬に県民文化会館大ホールで行われる新入生歓迎会(保護者等も観覧可)、クラスマッチ(前期と後期)・体育大会・文化祭などがある。クラスマッチは1日目と2日目の午後に行なわれるが、2日目に行なわれる決勝戦・3位決定戦に残れなかったクラスは授業をすることになる。なお毎年9月に行われる文化祭は一般に公開されており、毎年数千人の来客がある。
マラソン大会は、1・2年生を対象に毎年河西緩衝緑地公園で行なわれる。男子は9km、女子は5kmを走る。
夏休み前と前期・後期の中間日などには、県民文化会館を貸しきって芸術鑑賞会が行なわれる。近年では大阪フィルハーモニー交響楽団や関西フィルハーモニー管弦楽団を招いてのオーケストラ・演劇鑑賞や狂言・落語といった伝統芸能鑑賞が行なわれている。
[編集] 生徒会活動・部活動など
勉学だけではなく、クラブ活動も盛んである。少林寺拳法部・囲碁部・放送部・陸上部・水泳部・卓球部・サッカー部・柔道部・吹奏楽部など、多くの部が近畿大会や全国大会に出場している。
[編集] 生徒会本部
- 生徒会
[編集] 運動部
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[編集] 文化部
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[編集] 同好会・愛好会
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[編集] 施設・設備
[編集] 校舎
- 第1棟(3階建て) - 本館
- 第2棟(3階建て) - 現在は中学校棟
- 第3棟(3階建て)
- 第4棟(2階建て)
- 進路棟(3階建て)
計5つの校舎があり、第1棟と第3棟は比較的古い校舎である。
1~3棟が平行に建っており、4棟などは垂直に建っている。渡り廊下は第2棟と進路棟の2階部分にかかるのみで、棟間の移動はいささか不便である。
近年、エアコンがほぼすべての教室に設置された。
[編集] 体育館
体育館には新体(新体育館)と旧体(旧体育館)と呼ばれる2種類存在している。全校集会などに使うのは新体であるが、中学生が集会に使用するか、体育の授業では旧体もよく使われる。なお旧体とはかつては海草中の講堂であった建物である。青瓦屋根が特徴である。だが最近では、中学生も新体を集会に使用するようになった。
[編集] 海草・向陽記念館
1985年7月に同窓会より寄贈された記念館兼研修館。多目的に利用されている。1階には野球の優勝旗が飾られている。
[編集] 本校の野球史
旧制和歌山県立海草中学校以来、夏の甲子園で優勝2回、準優勝1回の成績を残しており、史上4校目となる夏2連覇を達成している。またベスト4・ベスト8もそれぞれ1度経験している。センバツ大会では優勝経験はないが、ベスト8を3回経験している。新制向陽高校となってからも、センバツ大会に出場している。甲子園出場回数等は、和歌山県内でも上位に入る(詳細はこちら)。
また、第87回全国高等学校野球選手権大会(駒大苫小牧高校が57年ぶりの史上6校目の夏2連覇達成、本校は4校目の夏2連覇校)では、戦後60年の記念大会であったので、それを記念して入場行進の先導を本校の野球部主将が努めている。
桐蔭高校と並び、県内有数の公立進学校であるため、1960年の夏の大会以降甲子園出場はなく、現在では古豪と呼ばれることが多くなっている。
- 通算成績
- 選抜高校野球大会14回出場
- 全国高等学校野球選手権大会8回出場 優勝2回・準優勝1回
- 近畿大会10回出場
[編集] 和歌山県立向陽中学校
和歌山県初の併設型中高一貫校として2004年に開校した。向陽中では、向陽高校環境科学科への進学を目指す。 初の併設型県立中学校ということで県民・保護者の関心が高く、初年度の説明会には延べ2000人が出席した。
初年度の04年度には定員80人に対して820人が出願し倍率は10・25倍であった。05年度は839人の出願があり倍率10・49倍、06年度は873人が出願し倍率は10・91倍と2年連続で前年度を上回る人気であった。06年度からは県立中学校が新たに2校開校したが本校の倍率は新設2校と比べても非常に高倍率であった。
高校と同様、和歌山市内のみならず隣接市町村から通学している生徒も多い。
[編集] 出身者
- 嶋清一 - 野球選手、甲子園球史に残る「伝説の大投手」野球殿堂
- 真田重蔵 - 元プロ野球選手(松竹、阪神)、セリーグ最多勝記録保持投手、元プロ野球コーチ、野球殿堂
- 宇治田省三 - 政治家、元和歌山市市長
- 根來泰周 - 元公正取引委員会委員長、現日本野球機構コミッショナー、NTT・電通・大日本印刷社外監査役
- 前田一郎 - 政治評論家、元NHK解説委員。
- 中村愼司 - 政治家、現紀の川市市長、元貴志川町町長
- 柴田猛 - 元プロ野球選手(南海、広島)・元阪神タイガース監督・コーチ(アテネ五輪野球日本代表でも活躍)
- 野崎恒男 - 元プロ野球選手(南海)
- 藪上敏夫 - 元プロ野球選手(南海)
- 林正宏 - 元プロ野球選手(近鉄)
- 辻源兵衛 - 元プロ野球選手(阪神)
- 坂本文次郎 - 元プロ野球選手(大映)、元プロ野球コーチ
- 伊沢修 - 元プロ野球選手(阪神)
- 橋爪静夫 - 武庫川女子大学教授、現日本バレーボール協会副会長、前なみはやドーム館長
- 秋月宏文 - 舞台・劇場設計者(新国立劇場など)
- 柏井昭良 - 茨城県赤十字血液センター所長。東京大学-ハーバード大学-自治医科大学付属大宮医療センター教授
- 竹村博臣 - イラストレーター、現松下幸之助商学院マーケティング講師
- 岡本玲 - モデル、向陽中学校出身
- 関知子 - 宮崎放送アナウンサー
- 関係者
- 三沢糾 - 旧制海草中校長
[編集] 環境・アクセス
本校の東隣には紀伊国一の宮である日前神宮・國懸神宮が鎮座しているため、広大な森が存在している。さらに学校の敷地も広いため校内にも多くの樹木があり、市街地に立地している高校ではあるが環境は比較的良好である。
また正門を出ればすぐにバス停があり、少し歩けば日前宮駅があり電車・バスのアクセスも良好である。なお和歌山市の玄関である和歌山駅からも十分歩いていける距離でもある。(駅から徒歩ではなく和歌山駅東口の自転車駐輪場から自転車で通う者も多い)
立地環境に恵まれており、周辺の公共交通機関がとても充実している。環境面でも非常に恵まれているため、中高共に隣接市町村から通学している生徒も多い。
[編集] 所在地
- 〒640-8323 和歌山県和歌山市太田127