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京都市営バス九条営業所 - Wikipedia

京都市営バス九条営業所

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

京都市営バス九条営業所(きょうとしえいバスくじょうえいぎょうしょ)は、京都市電九条車庫の跡地である京都市南区東九条下殿田町にある京都市営バスの営業所である。担当路線は、九条車庫を経由する循環系統、京都駅を発着する均一系統である。2007年3月からは、北区西部とと市内中心部を結ぶ路線も新たに担当するようになった。なお、2005年3月から2007年3月までは左京区東部と市内中心部を結ぶ路線も担当していたが、回送距離が長いことが問題となり、現在は西賀茂営業所の担当となっている。

操車業務は、三哲操車場(最寄停留所は下京区総合庁舎前)、衣笠操車場(最寄停留所は立命館大学前)でも行なっている。

2005年より一部系統を京阪バスに委託運行している。該当系統は、15号、16号、26号、50号、51号、55号、71号、75号の各系統である。

目次

[編集] 沿革

  • 1977年10月1日 - 京都市営バス九条営業所を開設する。
  • 1979年5月1日 - 八条営業所、北野支所の廃止、および洛西営業所開設に伴い、担当系統が変更となる。本所の担当が75甲乙、(旧)204甲乙、207甲乙、208甲乙、210、214甲乙、221の各系統、三哲支所の担当が4、14、50、78、233、300の各系統である。
  • 1981年5月29日 - 京都市営地下鉄烏丸線地下鉄烏丸線開通に伴う路線再編で、担当系統が変更となる。本所の担当が75、83、202、205、207、208の各系統、三哲支所の担当が4、6、14、50となる。
  • 1983年11月1日 - 三哲支所の廃止に伴い、4、6、14の各系統が本所の担当となる。50号系統が五条営業所、83号系統が醍醐営業所に移管となる。
  • 1986年3月31日 - 特17号系統が錦林営業所から移管される。6号系統が梅津営業所に移管となる。
  • 1988年6月11日 - 75号系統が五条営業所に移管となる。
  • 1992年頃 - 南5号系統が横大路営業所から移管される。
  • 1996年3月30日 - 4号系統と14号系統を統合する。
  • 1997年10月12日 - 71号系統が梅津営業所から移管となる。特17号系統が17号系統に吸収され、錦林営業所から九条営業所に移管となる。
  • 1999年3月22日 - 6号系統が梅津営業所から移管となる。17号系統が錦林営業所と共管となる。
  • 2001年3月24日 - 5号系統のうち、京都駅前-銀閣寺道間の便を担当するようになる。16号系統を新設する。50号系統が五条営業所から移管となる。4、6の各系統を西賀茂営業所に移管する。
  • 2003年3月16日 - 南5号系統を横大路営業所に移管する。
  • 2005年3月12日 - 17号系統を錦林営業所に、71号系統を梅津営業所に、それぞれ移管する。26号系統が梅津営業所から、31・65号系統が烏丸営業所から、5号系統が錦林営業所から、それぞれ移管される。5、16、26、31、50、65の各系統を京阪バスに委託する。
  • 2007年3月10日 - 5、31、65の各系統を西賀茂営業所に移管する。15、55の各系統が西賀茂営業所から、51、71の各系統が梅津営業所から、75号系統が横大路営業所から、それぞれ移管される。15、51、55、71、75の各系統を京阪バスに委託する。

[編集] 現行路線

[編集] 202・快速202号系統

運行区間
  • 202号:九条車庫前 - 東福寺 - 東山七条 - 清水道 - 祇園 - 熊野神社前 - 烏丸丸太町 - 西ノ京円町 - 西大路駅前 - 西大路九条 - 九条車庫前
  • 快速202号:九条車庫前 - 西大路駅 - 西大路四条 - 北野白梅町 - 小松原児童公園 - 立命館大学前
概要

当系統は、九条車庫前を起終点とし、九条通東山通丸太町通西大路通を循環する全長約16kmの路線である。線名は、九条・丸太町循環線である。入庫のため、九条車庫前止めの便も存在する。京都市電2号系統(京都駅前-河原町今出川-錦林車庫前-西ノ京円町-西大路駅前)および22号系統(九条車庫前-東福寺道-百万遍-北野白梅町-西大路駅前-九条車庫前)の代替機能を持っている。このため、始発が早く、終発が遅い。

京都の高速鉄道路線のほとんどと接続しており、沿線に高等学校が多く立地している。そのため、京都駅三条京阪四条河原町四条烏丸をはじめとする京都中心部を経由しないにもかかわらず、利用者数は多い。なお、高速鉄道との接続は、以下のとおりである。

また、東側と西側では路線の持つ役割が大きく異なる。東山通側は、東福寺三十三間堂(最寄停留所:東山七条)、清水寺八坂神社(最寄停留所:祇園)、知恩院など著名な観光施設が立地し、観光客の利用が多い。一方、西大路通側は島津製作所本社(最寄停留所:西大路三条)、ローム本社(最寄停留所:西大路五条)、日本新薬本社(最寄停留所:西大路八条)、堀場製作所本社(最寄停留所:西大路八条)、ワコール本社(最寄停留所:西大路駅前)などの企業が立地し、通勤利用が多い。

沿革
  • 1981年5月:202号系統の設定を開始する。
  • 1986年10月:快速202号系統を設定する。

202号系統は、1981年5月地下鉄烏丸線開業時に新設された。当時、この系統に類似する路線としては以下のものが在った。

  • 200号系統:錦林車庫前 - 西ノ京円町 - 西大路九条 - 京都駅前 - 河原町今出川 - 錦林車庫前
  • 222号系統:烏丸車庫前 - 金閣寺道 - 西大路四条 - 西大路九条 - 東福寺道 - 祇園 - 高野 - 烏丸車庫前

ともに京都市電の代替系統であり、200号系統は、1976年3月京都市電今出川線・丸太町線の廃止時に、222号系統は、1978年10月の京都市電全廃時に、市電代替路線として新設されたものであった。

しかし、両路線とも20kmを超える長大路線で渋滞などの影響もありダイヤ維持が困難であったこと、また、200号系統は8の字運転(河原町丸太町では東西南北すべてに向かって路線がある)であったことから、地下鉄烏丸線開業時の路線再編成時に、路線の分割が行われ、200号系統の丸太町通・西大路通側、222号系統の南半分をつないだ形で202号系統が誕生した。なお、200号系統の河原町通・今出川通側は17号系統に、222号系統の北半分は204号系統に、それぞれ移行されている。なお、202号系統は、その後経路変更などは一切実施されていない。

一方、快速バスは、1986年10月に九条車庫前 - 西大路駅前 - 立命館大学前で運行を開始した。こちらも現在にいたるまで経路変更は行われていない。

停留所およびダイヤ

202号系統は、昼間は1時間当たり4-5本運行している。

快速202号系統は、平日朝に九条車庫前 - 立命館大学前間に4往復設定されており、停車停留所は、九条近鉄前、羅城門、西大路駅前、西大路七条、西大路五条、西大路四条、西大路三条、西大路御池、西ノ京円町、北野白梅町から先終点までの各停留所となっている。

[編集] 205・快速205号系統

運行区間
  • 205号:九条車庫前 - 東寺道 - 京都駅前 - 四条河原町 - 葵橋西詰 - 洛北高校前 - 北大路バスターミナル - 金閣寺道 - 西ノ京四条 - 西大路七条 - 京都駅前 - 東寺道 - 九条車庫前
  • 快速205号:九条車庫前 - 京都駅前 - 烏丸七条 - 西大路七条 - 北野白梅町 - 小松原児童公園 - 立命館大学前
概要

当系統は、九条車庫前を起点とし、京都駅河原町通北大路通西大路通七条通を一周して京都駅に戻り、九条車庫前を終点とする全長約22kmの長大路線である。路線名は、河原町・西大路循環線である。京都市営バス循環系統のうち、唯一完全な形の循環運転をしない路線である。京都市電4号系統(京都駅前-四条烏丸-烏丸車庫前-金閣寺前-西大路七条-京都駅前)および5号系統(京都駅前-洛北高校前-千本北大路-九条大宮)の代替機能を持っている。このため、始発は早く、終発は遅い。

東山通を経由する206号系統より観光需要は少ないが、京都駅、四条河原町北大路バスターミナルなどの市バス主要ターミナルを経由することや沿線に金閣寺をはじめとした観光地が少なからず存在すること、さらには高速鉄道への乗り継ぎには便利であることから、206号系統とともに、京都市営バスの中で利用者数が多い路線の一つである。

当系統と接続する高速鉄道は、地下鉄烏丸線京都駅北大路駅)、地下鉄東西線京都市役所前駅西大路御池駅)、近鉄京都線京都駅)、阪急京都線河原町駅西院駅)、JR京都線京都駅)、JR嵯峨野線円町駅)である。京阪本線鴨東線とは至近距離では接続していないが、河原町今出川(出町柳駅)、河原町丸太町(丸太町駅)、河原町三条(三条駅)、四条河原町(四条駅)、河原町五条(五条駅)、七条河原町(七条駅)で若干距離はあるものの乗り継ぎが可能である。

沿革

205号系統の始まりは、1977年に遡る。1977年10月に京都市電河原町・七条線が廃止され、代替系統として214号系統が設定された。1981年5月地下鉄烏丸線開業時に、改番が行われ、205号系統となった。その後も大きな経路変更はなく、現在に至っている。なお、担当は開設当初から当営業所が一貫して担当している。

一方、快速バスは1986年10月に新設された。当初は九条車庫前 - 京都駅前 - 西大路四条 - 立命館大学前間と九条車庫前 - 京都駅前 - 西大路四条 - 北大路バスターミナルが設定されていた。その後、北大路バスターミナル発着は、九条車庫前 - 京都駅前 - 四条河原町 - 北大路バスターミナルの新設、九条車庫前 - 京都駅前 - 四条河原町 - 北大路バスターミナル - 西大路四条 - 京都駅前 - 九条車庫前の一周運転などの施策が行われたが、2006年3月にすべてが廃止された。

停留所およびダイヤ

205号系統は、昼間は1時間に6-9本と頻発されている。また、長距離の路線であり、かつ担当の九条営業所が南端に位置していることもあり、無駄な回送を省くために、早朝・深夜に京都駅前および北大路バスターミナル折り返しとなる烏丸営業所・西賀茂営業所担当便、深夜に京都駅前、四条河原町または西大路四条止まりとなる梅津営業所担当便がある。沿線に京都府立医科大学病院があるため、一部ノンステップバスやリフト付きバスを使用する確率が高い。なお、リフト付きバスは、1997年から運行している。

快速205号系統は、平日のみ九条車庫前・京都駅前-立命館大学前間で運行している。ただし、立命館大学休校日は大幅な減便となる。停車停留所は、京都駅前、烏丸七条、七条大宮、七条千本、西大路七条、西大路五条、西大路四条、西大路三条、西大路御池、西ノ京円町、北野白梅町から先は各停留所である。

[編集] 207号系統

運行区間
  • 九条車庫前 - 東福寺 - 祇園 - 四条大宮 - 九条大宮 - 九条車庫前
概要

当系統は、九条通東山通四条通大宮通を循環している。京都市電7号系統(九条車庫前-東福寺-祇園-四条大宮-九条大宮-九条車庫前)の代替路線である。なお、入庫のために九条車庫前止めの便も存在する。路線名は南部循環線

京都駅を通らないため存在度は薄いが、旧市街南部地域と京都市の都心部を貫く四条通の各地区を結ぶ機能を持っているため、利用者数は多い。地下鉄烏丸線九条駅四条駅)、阪急京都線河原町駅大宮駅)、京阪本線四条駅)、近鉄京都線東寺駅)と接続している。ただし、地下鉄東西線とは接続していない。また。JR西日本との接続は、東福寺停留所の近くに東福寺駅があるが、乗り継ぐ利用者は非常に少ない。

東山通側は、東福寺三十三間堂(最寄停留所:東山七条)、清水寺八坂神社(最寄停留所:祇園)など、観光施設が多い。一方、大宮通側は、観光施設は東寺程度で、地元の利用客が主体である。

沿革

当系統は、京都市電四条線・大宮線が廃止となった1972年1月に、市電7号系統の代替路線として誕生した。誕生以来、経路変更は実施されていない。1977年の九条営業所開設以降、担当営業所は九条営業所である。

なお、1988年6月に、旧16号系統廃止の代替路線として、以下の経路で特207号系統が誕生した。

  • 京都駅八条口 - 大石橋 - 東福寺 - 祇園 - 四条大宮 - みぶ(現みぶ交通局前)

1989年7月に、特207号系統は九条車庫から西大路通を経由して九条車庫に戻る路線となった。

  • 九条車庫前 - 京都駅八条口 - 大石橋 - 東福寺 - 祇園 - 西大路四条 - 西大路駅前 - 九条車庫前

運行本数は1時間に1本程度のため利用者数は増えず、1997年10月に廃止となった。

停留所およびダイヤ

平日・土曜日の昼間が1時間あたり5-6本程度、休日の昼間が1時間あたり4-5本程度である。

[編集] 208号系統

運行区間
  • 九条車庫前 - 東福寺 - 東山七条 - 西大路七条 - 西大路九条 - 九条車庫前
概要

当系統は、九条通東山通七条通西大路通を循環している。入庫のため、九条車庫前止めの便も存在する。京都市電8号系統(九条車庫前-東山七条-西大路七条-九条車庫前)の代替機能を持っている。路線名は九条・七条循環線

京都駅近辺を小規模に循環しているせいか、地下鉄東西線阪急京都線とは接続していない。また、利用者数および運転頻度は循環系統8路線の中では最も低い。

当系統の東側は東福寺三十三間堂などの観光施設が多いが、西側は観光施設は梅小路蒸気機関車館程度で、観光需要に乏しい。

沿革

当系統は、京都市電七条線が廃止された1977年10月に、市電8号系統の代替路線として誕生した。新設当初は、烏丸七条-七条大宮間は七条西洞院を経由しており、京都駅前を経由していなかった。1981年5月の地下鉄烏丸線開業時に京都駅前を経由するようになった。1981年以降、経路変更は行なわれていない。また、誕生以来、担当は九条営業所である。

停留所およびダイヤ

平日・土休日問わず、昼間は1時間当たり2、3本程度の頻度で運転している。

[編集] 15号系統

運行区間
概要

当系統は、三条京阪から御池通、西ノ京円町を経由して、北区西部衣笠地区にある立命館大学を結ぶ路線である。路線名は御池線である。操車は、衣笠操車場にて行っている。

御池通を比較的長距離走行し、地下鉄東西線三条京阪駅-二条駅間で競合している。そのため、1997年10月の地下鉄東西線開通時に、運転本数がほぼ半減された。

なお、三条京阪-立命館大学前には他に12号系統、59号系統も運転されているが、ダイヤ上の所要時間は15号系統が最も短い。

沿革

当系統は、長期にわたって三条京阪から御池通を経由して衣笠地区を結ぶ路線である。近年、三条京阪付近の経路が一部変更となっている。

  • 2003年3月16日:京都市役所前→河原町三条→(三条通)→三条京阪前を京都市役所前→(御池通)→河原町御池→三条京阪前に変更する。なお、逆方向はそのまま。
  • 2004年3月20日:京都市役所前→(御池通)→河原町御池→三条京阪前を京都市役所前→四条河原町→四条京阪前→三条京阪前に変更する。逆向きはそのまま。

地下鉄東西線開通以前は12号系統と同じ運用体制(三条京阪行き12号系統を運行後、立命館大学前行き15号系統を運行、またはその逆)を組んでいた。つまり、地下鉄東西線開通以前は12号系統と同水準の運行頻度を確保していた。

担当営業所は、1981年5月までは梅津営業所、1981年5月-2007年3月は西賀茂営業所である。

停留所およびダイヤ

平日・土休日問わず、昼間は30分間隔で運行している。また、当系統では1994年以降、リフト付きバスも運行している。

[編集] 16号系統

運行区間
  • 九条車庫前 - 市民防災センター - 洛陽工業高校前 - 東寺西門前 - 八条油小路 - (→下京区総合庁舎前、←京都駅八条口アバンティ前) - 京都駅前
概要

ごく一部を除いて終日ノンステップバス(小型)で運行。

沿革
  • 2001年3月24日 京都駅 - 河原町十条 - 南区総合庁舎 - 西寺前 - 京都駅八条口 - 京都駅が開業する。
  • 2004年3月20日 経路変更により、京都駅八条口アバンティ - 河原町十条 - 十条駅を経由しなくなり、また、十条駅 - 九条車庫間を延長する。

17号系統の京都駅以西と42号系統の京都駅 - 河原町十条 - 市民防災センター(旧:国道十条)を分離してつなぎ合わせたのが起源である。2001年に16系統が新設されたときは循環する経路であったが、200番台の系統番号にはならず、かつてみぶ(現:みぶ交通局前) - 藤ノ森神社(現:藤森神社)を運転していた16系統の番号を復活させた。なお、旧16系統と新16系統には重複する停留所は存在しない。2004年の経路変更で、河原町十条には84系統が行くようになり、16系統は十条駅前から烏丸通を経由して九条車庫前までになった。

停留所およびダイヤ

[編集] 26号系統

運行区間
  • 京都駅前 - 四条烏丸 - 西大路四条 - 西ノ京円町 - 御室仁和寺 - 山越中町
概要

本系統は、京都駅から烏丸通四条通西大路通を経由して、右京区御室・宇多野地区を結んでいる。路線名は福王子線である。三哲操車場にて操車を行なっている。御室・宇多野地区にとっては、10号系統59号系統と並んで地域の中心路線である。また、御室地区には妙心寺仁和寺といった観光施設、宇多野地区にはユースホステルがあることから、一定数の観光需要もある。

なお、当系統の鉄道との接続は、地下鉄烏丸線四条駅)、地下鉄東西線西大路御池駅)、阪急京都線西院駅)、JR嵯峨野線円町駅)である。

沿革

当系統は、誕生以降、京都駅と御室・宇多野地区を結ぶ役割を持っている。1965年以降、大きな経路変更は実施されておらず、2004年に山越-山越中町間が延伸された程度である(これも山越操車場への回送の営業運転化である)。

担当営業所は、長らく五条営業所であったが、2003年1月の五条営業所廃止以降、梅津営業所担当となった。2005年3月に現在の九条営業所担当となった。

停留所およびダイヤ

昼間の運転本数は、平日・土曜日・休日とも20分毎である。

[編集] 50号系統

運行区間
  • 京都駅前 - 五条西洞院 - 四条堀川 - 堀川丸太町 - 大宮中立売 - 千本今出川 - 北野白梅町 - わら天神前 - 立命館大学前
概要

当系統は、京都駅から西洞院通堀川通中立売通を経由して、立命館大学を結んでいる。路線名は北野線である。担当操車場は三哲操車場である。九条通東山通北大路通西大路通に囲まれた旧市街地内にて、2車線道路(西洞院通、中立売通)を長距離にわたって走行する珍しい路線である。これは、京都市電ではここのみの狭軌(1067mm)の路線である北野線跡をほぼたどっているためである(千本中立売 - 北野天満宮前を除く)。

鉄道とは、京都駅前(烏丸線JR京都線JR嵯峨野線JR奈良線近鉄京都線)、堀川御池(東西線)で接続しているのみである。そのため、京都駅と上京区西部の流動が主体である。起終点が立命館大学前ということもあり、立命館大学への通学客も多い。また、沿線に二条城北野天満宮といった観光地も控えているため、観光客も多い。ただし、立命館大学は一部の学部がびわこ・くさつキャンパスに移転したこと、50号系統と類似した経路で急行101号系統を運行するようになったことから、最盛期に比べると利用者数・運転頻度が少なくなった。

沿革(52号系統含む)

当系統は、京都市電北野線が廃止になった1961年8月に誕生した。当初は北野線と同じく北野神社前(現・北野天満宮前)を発着しており、千本中立売 - 北野天満宮間は、七本松中立売を経由していた。1976年に現在の千本今出川経由となり、1978年に衣笠(現・立命館大学前)まで延長となった。1978年から現在まで、経路はほとんど変わっていない。

しかし、担当営業所は何度か変わっている。現在の経路となった1978年当時は担当営業所は烏丸営業所北野支所であったが、北野支所廃止に伴い、1979年5月 - 1983年10月九条営業所三哲支所の担当であった。三哲支所廃止に伴い、1983年11月 - 2001年3月は五条営業所の担当であった。2001年3月以降は、現在と同じく九条営業所の担当となっている。

また、50号系統の類似路線として、52号系統(等持院線)が存在した。1970年当時の経路は、以下のとおりである。

  • 三哲 - 京都駅前 - 四条烏丸 - 四条堀川 - 堀川丸太町 - 丸太町七本松 - 上七軒 - 北野白梅町 - 小松原 - 等持院前

50号系統と違って本数が少なかった(1時間に1本 - 2本程度)ことから、その後何度か経路変更がなされた。

  • 1981年5月 - 三哲 - 京都駅前 - 四条烏丸 - 四条堀川 - 堀川丸太町 - 千本丸太町 - 千本今出川 - 北野白梅町 - 小松原 - 等持院前 (千本丸太町-上七軒間を七本松通経由から千本通経由に変更)
  • 1988年6月 - 三哲 - 京都駅前 - 四条烏丸 - 四条堀川 - 堀川丸太町 - 千本丸太町 - 千本今出川 - 北野白梅町 - 等持院東町 (等持院への乗り入れを廃止)
  • 1993年9月 - 三哲 - 京都駅前 - 四条烏丸 - 四条堀川 - 堀川丸太町 - 千本丸太町 - 千本今出川 - 北野白梅町 - 金閣寺前 (末端を金閣寺経由に)
  • 1995年9月 - 三哲 - 京都駅前 - 四条烏丸 - 四条堀川 - 四条大宮 - 千本丸太町 - 千本今出川 - 北野白梅町 - 金閣寺前 (四条堀川-千本丸太町を堀川丸太町経由から四条大宮経由に変更)

結局、使用者数は伸びず、1997年10月の地下鉄東西線開通時に、50号系統に統合される形で廃止された。なお、52号系統の担当営業所は、1982年以前は梅津営業所、1982年以降は五条営業所であった。

停留所およびダイヤ

平日・土曜日・休日とも、昼間は15分間隔で運行している。沿線に北野天満宮がある関係で臨時増発便が運行されることも間々ある。五条営業所担当の頃は、最終便の入庫のために北野白梅町止まりの便もあったが、現在はすべて京都駅前 - 立命館大学前の運転となっている。また、沿線に北野天満宮が控えていることもあり、毎月25日の縁日や正月時には臨時バスも運転される。この臨時バスには、九条営業所以外の車両も使用される。

その他の特徴

当系統は北野神社前発着の時期があった関係で、昔から前後の方向幕には「北野神社」もしくは「北野天満宮」の文字が入っていた。昔は50号系統以外の北野天満宮を経由する系統では、前後の方向幕で「北野天満宮」の文字は入っていなかった。最近の方向幕では、50号系統以外の系統でも「北野天満宮」の文字を入れることが多い。

[編集] 51号系統

運行区間
概要

当系統は、四条河原町から烏丸通今出川通を経由して、立命館大学を結ぶ路線である。衣笠操車場にて操車を行っている。地下鉄烏丸線とは、四条駅-今出川駅間で競合している。そのため、本数は比較的少ない。また、四条烏丸以北で2駅間以上地下鉄烏丸線と競合するのは、当系統と65号系統のみである。

沿革(旧204号系統含む)

51号系統の前身は1974年4月の京都市電烏丸線廃止時に、市電5号系統・11号系統の代替として誕生した旧204号系統である。旧204号系統の経路は、以下のとおりである。

  • 京都駅前 - 四条烏丸 - 烏丸今出川 - 烏丸車庫前(現北大路バスターミナル) - 金閣寺道 - 北野白梅町 - 烏丸今出川 - 四条烏丸 - 京都駅前

1978年10月のダイヤ改正時には京都駅八条口-京都駅前間が延長となった。

1981年5月の地下鉄烏丸線開業時に、競合する区間を短縮し、51号系統として以下の経路の運行となった。

  • 立命館大学前 - 小松原児童公園前 - 北野白梅町 - 烏丸今出川 - 烏丸御池 - 三条京阪前

1982年9月に、四条通界隈への利便性を充実させるため、特51号系統として以下の経路で新設された。

  • 立命館大学前 - 小松原児童公園前 - 北野白梅町 - 烏丸今出川 - 四条烏丸 - 四条河原町 - 三条京阪前

1997年10月に、51号系統と特51号系統を統合する形で、現在の経路となった。

なお、51号系統となってからの担当営業所は、1981年5月-1986年3月が烏丸営業所、1986年3月-2006年3月が西賀茂営業所、2006年3月-2007年3月が梅津営業所である。

停留所およびダイヤ

平日・土曜日・休日問わず、昼間は60分毎に運行している。

[編集] 55号系統

運行区間
概要

当系統は、千本通今出川通を経由して、立命館大学を結ぶ路線である。路線名は四条・衣笠線である。衣笠操車場にて操車を行っている。全線にわたって並行する路線が多いため、55号系統としての独自の役割は、阪急京都線大宮駅と立命館大学との通学輸送である。ただし、大宮駅が特急通過駅となったこと、立命館大学の一部学部が滋賀県に移転していることから、立命館大学学生の利用者数は以前に比べて少なくなっている。

沿革

1981年5月の地下鉄烏丸線開業に伴うダイヤ改正で、旧202号系統の衣笠 - 四条烏丸間について、55号系統ととして誕生した。なお、旧202号系統の沿革は、203号系統の沿革にて述べる。

その後、1987年11月に、四条烏丸 - 四条大宮間を廃止し、四条大宮 - 立命館大学前間の運行とした。1996年3月には、以前と同じ四条烏丸 - 立命館大学前間の運行となった。

55号系統は、1981年の誕生以降、梅津営業所担当である期間が長かったが、1986年3月 - 1986年10月は烏丸営業所、1999年3月 - 2007年3月は西賀茂営業所、2007年3月以降は九条営業所の担当となった。

停留所およびダイヤ

平日の昼間は30分毎、土曜日・休日は40分毎に運行している。

[編集] 71号系統

運行区間
  • 京都駅八条口アバンティ前 - 九条大宮 - 四条大宮 - 京都外大前 - 松尾橋
概要

当系統は、京都駅(八条口)から九条通大宮通四条通を経由して、右京区西院・梅津地区を結んでいる。四条大宮 - 松尾橋間は、1969年に廃止されたトロリーバスの路線をたどっており、3号系統、67号系統と共に、トロリーバス代替機能を果たしている。当系統の路線名は梅津線である。

右京区梅津地区には、日新電機(最寄停留所:日新電機前)、三菱自動車工業(最寄停留所:南広町)などの大工場があり、朝ラッシュ時には、郊外方向である松尾橋行きの利用者も多い。

沿革(76号系統、77号系統含む)

当系統は、1969年10月のトロリーバス廃止時に新設された。トロリーバス廃止に伴い新設された系統は、以下のとおりである。

  • 67号系統:梅津車庫前 - 西大路四条 - 四条堀川 - 北大路堀川 - 上賀茂神社前(67甲号系統は松尾橋 - 上賀茂神社前間)
  • 71号系統:京都駅八条口 - 九条大宮 - 四条大宮 - 梅津車庫前 - 松尾橋
  • 76号系統:梅津車庫前 - 西大路四条 - 金閣寺道 - 北大路堀川 - 上賀茂神社前(76甲号系統は松尾橋 - 上賀茂神社前間)
  • 77号系統:四条大宮 - 梅津車庫前 - 松尾橋

また、既存の3号系統も、3甲号系統として松尾橋まで延長することにより、代替路線としての役割を担った。上記4路線のうち、76号系統および77号系統は、1981年5月の地下鉄烏丸線開業時に他系統に統合された。

71号系統については、新設以降、九条近鉄前 - 京都駅八条口の経路が若干変更になった程度で、大きな変化はない。ただし、営業所は頻繁に変更となっている。担当営業所の変遷は、以下のとおりである。

  • 1969年10月 - 1979年5月:八条営業所
  • 1979年5月 - 1983年10月:五条営業所
  • 1983年11月 - 1997年10月:梅津営業所
  • 1997年10月 - 2005年3月:九条営業所
  • 2005年3月 - 2007年3月:梅津営業所
  • 2007年3月 - :九条営業所

五条営業所担当の頃は、操車場が三哲であった。操車場から営業運転に入るまで、三哲 - 京都駅前 - 塩小路高倉 - 京都駅八条口と回送していた。そのため、京都駅前(烏丸口)を、回送車が堂々と素通りする光景が見られた。

停留所およびダイヤ

平日は、朝夕が15分毎、昼間が20分毎、土曜日および休日は、早朝・深夜を除き、30分毎で運行している。なお、早朝便の一部は、梅津営業所が担当している。

[編集] 75号系統

運行区間
  • 京都駅前 - 堀川五条 - 西大路五条 - 太秦天神川駅 -双ヶ丘 - 山越中町
概要

路線名は双ヶ丘線。京都駅前-山越中町の路線には別経路で26号系統がある。運賃は、75系統が均一区間外をまたぐため230円で26系統は220円である。所要時間は、26系統は75系統より10分程度長くなる。京都駅前C5のりばではこのような案内書きが掲示されている。操車は三哲操車場で行なっている。回送区間が長くなっていたことから横大路営業所から九条営業所へ移管された。

沿革
停留所およびダイヤ
  • 平日:早朝から朝にかけ約30分間隔、昼、約40分間隔、夜、約60分間隔。
  • 土曜:早朝から朝にかけ約30分間隔、昼、約60分間隔、夕、約30分間隔、夜、約60分間隔。
  • 日曜:早朝から昼にかけ約60分間隔、昼、約30分間隔、夕方から夜にかけ約60分間隔。
運賃

均一区間内は220円(小人110円)。それ以外の区間では料金が異なる。(最小190円(小人100円)、最高230円(小人120円))

[編集] 撤退路線

4号系統・14号系統
深泥池?野々神町(←松ヶ崎駅前←)洛北高校前~出町柳駅前~四条河原町~四条烏丸~京都駅前~下京区総合庁舎前(2001年まで)
2001年までは九条営業所の担当系統であり、2001年に三条京阪前までに路線短縮された際に西賀茂営業所に移管された。さらに1996年までは14号系統(三哲~京都駅前~松ヶ崎海尻町)という関連系統も存在していた。
5号系統
現在は西賀茂営業所(京都バス委託)が担当
6号系統
現在は横大路営業所が担当
17号系統
現在は錦林出張所が担当
ただし一時期錦林営業所(当時)との掛け持ちの時期があった。
31号系統
現在は西賀茂営業所(京都バス委託)が担当
65号系統
現在は西賀茂営業所(京都バス委託)が担当
83号系統
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南5号系統
現在は横大路営業所(京阪バス委託)が担当

[編集] 車両

1977年10月の営業所開設以降、シャーシはいすゞ自動車製および三菱自動車(現三菱ふそうトラック・バス)製に統一されていたが、2005年3月の一部路線民間委託時に烏丸営業所から日産ディーゼル製の車両が転入、2007年には日野自動車製の車両が新製配置され、4メーカーの車両が配置されることとなった。

九条営業所にはかつて市バスの整備工場があったこと(現在は竹田に移転)などから、車両の収容容量が大きく、昔から京都市営バスの営業所の中でも車両数が多い。

2008年現在、九条営業所には以下の低公害バスが所属している。

  • 三菱ふそうKL-MP37JK改(2003年製、ノンステップ、天然ガスバス):1台
  • 三菱ふそうPJ-MP37JK改(2006年製、ノンステップ、天然ガスバス):3台
  • いすゞPDG-LV234N2改(2008年製、ノンステップ、天然ガスバス):3台

[編集] 関連項目



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