ホノルルマラソン
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ホノルルマラソン (Honolulu Marathon) は、毎年12月第2日曜日にアメリカ合衆国ハワイ州オアフ島ホノルル市で開催されるロードレース(マラソン)大会のタイトルである。2007年12月9日の大会で35回目を迎えた。1985年の第13回大会以降長年に亘り日本の航空会社・日本航空(JAL)が協賛しており、現在の正式大会名は「JALホノルルマラソン」となっている。第36回大会は2008年12月14日開催予定。
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[編集] 概要
コースは、アラモアナ公園をスタート、一旦ダウンタウンに向かった後アラモアナに戻り、その後ワイキキを通りダイヤモンドヘッド、ワイアラエ・ビーチを眺め、カラニアナオレ・ハイウェイを通ってハワイカイを折り返し、カピオラニ公園をゴールする42.195km (26.2マイル) のフルマラソンコースで、一般部門と車椅子部門の2部門で構成されている。通常フルマラソンのスタート時刻は午前5時、車いす部門はそれに先立つ4時55分となっている。また一般部門では総合表彰とは別に各年代の上位選手を対象にした表彰、また予め登録された3名1組によるチームの合計タイムで競うチーム部門(3名の合計年齢及び男女の構成状況による9つのカテゴリー)を対象とした表彰もある。
1973年に第1回大会を開いた。この当時は地元ハワイ州に在住しているジョギング愛好家162人によって行われたが、その後は年々参加者を増やしていき、1982年の第10回記念大会で1万人を突破し、日本人参加者も増大した。1992年の第20回記念大会以後は毎年2~3万人程度が参加。日本人ランナーも2001年のアメリカ同時多発テロ事件の影響で1万人を下回った時以外は常に全参加者の半数以上を占めている。このため、現在の大会公式スポンサーは、ナイキ社と、2007年から公用車サプライヤーとなったサターン以外、冠スポンサーのJALも含め全て日本企業となっている。
アメリカ合衆国ではニューヨークシティーマラソン、ボストンマラソン、シカゴマラソンと並ぶ全米4大マラソン大会(規模としては3位)の一つであり、全世界を通じても参加人数的に6番目の規模の大会はあるが、マラソンとしては高温下、また風が強い中で行われるという気象条件、さらにコースのアップダウンなどの条件が厳しいため、先述の3箇所のマラソンと違い、世界記録が決して出ないコースとも言われ、実際大会最高記録は、男子が2時間11分12秒 <ジミー・ムインディ (ケニア、2004年)>、女子が2時間27分19秒 <リュボフ・デニソワ(ロシア、2006年)> と、男女とも比較的平凡な記録である。
但し大会の特徴の一つとして、時間制限を設けていないこと(ゴール時間および参加標準記録。但しゴールゲートは16時台を目処に撤去され、それ以降ゴールした参加者のゴールタイムは手動計時となる)や、満7歳以上の健康な人なら誰でも参加できることも手伝って、健康づくりのために参加している一般市民ランナーや、フルマラソン初参加のランナーも多く、「世界一の市民マラソン大会」「ジョガーの祭典」とまでいわれる。
またフルマラソン、車いすマラソン部門のほか、フルマラソンスタートの約25分後にスタートし、カピオラニ公園まで約10kmを歩く「レースデー・ウォーク」(開始当時の呼称は「メイヤーズ・ウォーク」)も行われている。
[編集] 関連行事
大会直前の水曜から土曜の間、「ホノルルマラソン・エキスポ」を開催している。2003年以前は、ワイキキにあるアウトリガー・リーフ・ホテルで小規模に開催されていたが、2004年大会から、ハワイ・コンベンション・センターで開催するようになった。参加選手のゼッケン(レースデー・ウォークを含む)やタイム計測のためのチャンピオンチップ(2007年のみSAIタグ)を参加者各自で受け取るコーナーのほか、大会スポンサーを中心に数多くの店舗や関連グッズを販売するサービスブースなどが出店する。
また、大会前々日の金曜夕方、大会ゴール地点に程近いワイキキ・シェルで、有料のイベント「ホノルルマラソン・ルアウ」が開催されている。以前は「カーボローディング・パーティー」と称しており、その名の通り炭水化物中心の料理がビュッフェ(バイキング方式)で提供されていた。現在も料理内容は大きく変わらないが、ショーの出演者の方に力を入れるようになっている。なお、飲物も追加料金不要で飲み放題であったが、2007年から、それまで追加料金不要で提供されていたビール(バドライト)のみ追加料金が必要となった。
[編集] 時間計測システム障害問題
2007年、第35回大会から、それまで7大会連続で使用されたチャンピオンチップに代わり、SAIタグを計測に使用することが、大会開催のおよそ10日前、11月29日に発表された。しかし、大会開催当日の12月9日、コース各所で豪雨となり、一部ランナーのタイムが計測できず、完走者に発行される完走証に、従来行われていた途中経過タイム記載が一部できなくなるという障害が発生した。
この問題について、ホノルルマラソン協会は、イベント当日に各ランナーに計測タイムの速報値を渡す予定にしていたがこの障害によりできなくなったスポンサーのNTTドコモ、および不利益を被った各ランナーに対し、公式ホームページなどを通じ公式謝罪した。
[編集] 男子歴代優勝者
年度 | 優勝選手名 | アルファベット表記 | 国籍 | 優勝タイム |
---|---|---|---|---|
1973年 | ダンカン・マクドナルド | Duncan Macdonald | アメリカ合衆国 | 2:27:34 |
1974年 | ジェフ・ギャロウェイ | Jeff Galloway | 2:23:02 | |
1975年 | ジャック・フォスター | Jack Foster | ニュージーランド | 2:17:24 |
1976年 | ダンカン・マクドナルド | Duncan Macdonald | アメリカ合衆国 | 2:20:37 |
1977年 | ジェフ・ウェルズ | Jeff Wells | 2:18:38 | |
1978年 | ジョン・カードング | Don Kardong | 2:17:05 | |
1979年 | ディーン・マシューズ | Dean Matthews | 2:16:13 | |
1980年 | ダンカン・マクドナルド | Duncan Macdonald | 2:16:55 | |
1981年 | ジョン・アンダーソン | Jon Anderson | 2:16:54 | |
1982年 | デービッド・ゴードン | David Gordon | 2:15:30 | |
1983年 | ケヴィン・ライアン | Kevin Ryan | ニュージーランド | 2:20:19 |
1984年 | ホルヘ・ゴンザレス | Jorge Gonzales | プエルトリコ | 2:16:25 |
1985年 | イブラヒム・フセイン | Ibrahim Hussein | ケニア | 2:12:08 |
1986年 | 2:11:43 | |||
1987年 | 2:18:26 | |||
1988年 | ジャンニ・ポリ | Gianni Poli | イタリア | 2:12:47 |
1989年 | シモン・ロバート・ナアリ | Simon Robert Naali | タンザニア | 2:11:47 |
1990年 | 2:17:29 | |||
1991年 | ベンソン・マシャ | Benson Masya | ケニア | 2:18:24 |
1992年 | 2:14:19 | |||
1993年 | 李鳳柱 | Bong-Ju Lee | 大韓民国 | 2:13:16 |
1994年 | ベンソン・マシャ | Benson Masya | ケニア | 2:15:04 |
1995年 | ジョサイア・チュグワネ | Josia Thugwane | 南アフリカ共和国 | 2:16:08 |
1996年 | エリック・キマイヨ | Erick Kimaiyo | ケニア | 2:13:23 |
1997年 | 2:12:17 | |||
1998年 | ムバラク・フセイン | Mbarak Hussein | 2:14:53 | |
1999年 | ジミー・ムインディ | Jimmy Muindi | 2:16:45 | |
2000年 | 2:15:19 | |||
2001年 | ムバラク・フセイン | Mbarak Hussein | 2:15:09 | |
2002年 | 2:12:29 | |||
2003年 | ジミー・ムインディ | Jimmy Muindi | 2:12:59 | |
2004年 | 2:11:12* | |||
2005年 | 2:12:00 | |||
2006年 | アンベッセ・トロッサ | Ambesse Tolossa | エチオピア | 2:13:42 |
2007年 | 2:18:53 |
- 注)*印は最高記録
[編集] 女子歴代優勝者
年度 | 優勝選手名 | アルファベット表記 | 国籍 | 優勝タイム |
---|---|---|---|---|
1973年 | ジューン・チュン | June Chun | アメリカ合衆国 | 3:25:31 |
1974年 | シンディ・ダリンプル | Cindy Dalrymple | 3:01:59 | |
1975年 | ジャクリーン・ハンセン | Jacqueline Hansen | 2:49:24 | |
1976年 | キム・メリット | Kim Merritt | 2:44:44 | |
1977年 | シンディ・ダリンプル | Cindy Dalrymple | 2:48:08 | |
1978年 | パティ・リヨンズ | Patti Lyons | 2:43:10 | |
1979年 | 2:40:07 | |||
1980年 | パティ・リヨンズ・カタラノ | Patti Lyons Catalano | 2:35:26 | |
1981年 | 2:33:24 | |||
1982年 | アイリーン・クローガス | Eileen Claugus | 2:41:11 | |
1983年 | アニク・ロワール=レブレトン | Annick Loir-Lebreton | フランス | 2:41:25 |
1984年 | パティ・グレー | Patti Gray | アメリカ合衆国 | 2:42:50 |
1985年 | カーラ・ビュースケンス | Carla Beurskens | ニュージーランド | 2:35:51 |
1986年 | 2:31:01 | |||
1987年 | 2:35:11 | |||
1988年 | シンディ・ウェルテ | Cyndie Welte | アメリカ合衆国 | 2:41:52 |
1989年 | カーラ・ビュースケンス | Carla Beurskens | ニュージーランド | 2:31:50 |
1990年 | 2:33:34 | |||
1991年 | リトヴァ・カイヤ・レメッティネン | Ritva Kaija Lemettinen | フィンランド | 2:40:11 |
1992年 | カーラ・ビュースケンス | Carla Beurskens | ニュージーランド | 2:32:13 |
1993年 | 2:32:20 | |||
1994年 | 2:37:06 | |||
1995年 | コリーン・デ・ロイク | Colleen De Reuck | 南アフリカ共和国 | 2:37:29 |
1996年 | ラミラ・ブラングロワ | Ramilya Burangulova | ロシア | 2:34:28 |
1997年 | スヴェトラーナ・ワシリエワ | Svetlana Vasilieva | 2:33:14 | |
1998年 | イリナ・ボガチェワ | Irina Bogacheva | キルギス | 2:33:27 |
1999年 | 2:32:36 | |||
2000年 | リュボフ・モルグノワ | Lyubov Morgunova | ロシア | 2:28:33 |
2001年 | 2:29:54 | |||
2002年 | スヴェトラーナ・ザハロワ | Svetlana Zakharova | 2:29:08 | |
2003年 | 早川英里 | Eri Hayakawa | 日本 | 2:31:56 |
2004年 | リュボフ・モルグノワ | Lyubov Morgunova | ロシア | 2:27:33 |
2005年 | オレシャ・ヌルガリエワ | Olesya Nurgalieva | 2:30:24 | |
2006年 | リュボフ・デニソワ | Lyubov Denisova | 2:27:19* | |
2007年 | アレフチナ・ビクティミロワ | Alevtina Biktimirova | 2:33:07 |
- 注)*印は最高記録
[編集] 過去の日本からの主な参加者
名前は50音順
[編集] マラソン選手
- 浅井えり子
- 有森裕子 - ランナーとしてではなく、2006年、2007年レースデーウォークに参加。
- 川嶋伸次
- 谷川真理
- 野口みずき - ランナーとしてではなく、2004年、第32回大会のスターターとしてのみ参加。
- 早川英里 - 2003年、第31回大会で女子の部優勝。過去一般部門日本人唯一の優勝者。
- 山口衛里
[編集] 車いすマラソン
[編集] 芸能人・有名人
- 宇野薫
- 押切もえ
- 海東健
- 片山右京
- 桂亜沙美
- 金田美香
- 神浦元彰(軍事ジャーナリスト)
- 上岡龍太郎
- 蒲生麻由
- 川藤幸三
- 川村ひかる
- 久保田智子(TBSアナウンサー)
- 久保田直子(テレビ朝日アナウンサー)
- 郷ひろみ
- 坂口憲二
- 佐々木主浩 - ランナーとしてではなく、2001年、第29回大会のスターターとしてのみ参加。
- ザ・ドリフターズ
- サバンナ
- ジェイク・シマブクロ
- 太平サブロー
- 田尾安志
- 高石ともや
- 竹原慎二
- たむらけんじ
- チュートリアル
- $10
- 十勝花子
- トミーズ健
- トミーズ雅
- とんねるず
- 永井大
- 中西哲生
- なかやまきんに君
- 西村知美
- 野口恵(西日本放送アナウンサー。学生時代に参加)
- 間寛平
- 長谷川理恵
- 蜂谷薫(毎日放送アナウンサー)
- パンツェッタ・ジローラモ
- FUJIWARA
- 前園真聖
- 前田耕陽
- 眞鍋かをり
- 水玉れっぷう隊
- 宮川大助・花子
- 村上春樹
- 山縣苑子
- キートン山田
- 山本美憂
- リサ・ステッグマイヤー
他
[編集] レースデーウォーク
[編集] 日本でのテレビ・ラジオ放送
日本ではこの大会の模様を後日ドキュメンタリーの形で放送しているが、大会創設当初はフジテレビジョンが火曜ワイドスペシャルなどの枠で放送し、その後は現在に至るまで東京放送で翌年1月の成人の日に放映している。
TOKYO FMでは過去に何度か日曜深夜の放送休止の時間に全国ネットで関連番組を放送したことがあったが、中継ではなくむしろバラエティ的な作りであった(英語が出来ないアナウンサーを走らせて女性外人走者にインタビューをさせる企画等)。
新潟放送では「キリン ラン・ランクラブ」と銘打った企画で毎年視聴者・リスナーの参加者を募り、年数回の新潟県内での合同練習をしてから参加、この模様はテレビ・ラジオで番組コーナーや単発番組として放送される。
[編集] 関連項目
- アサツー ディ・ケイ-日本事務局を担当する広告代理店