バドワイザー
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バドワイザー( Budweiser 、略称 Bud )とは、アメリカ合衆国ミズーリ州セントルイスに本社を持つアンハイザー・ブッシュ社が生産・販売するビールである。
1876年に生産が始められ、今では世界一の販売量を誇っている。
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[編集] 概要
東ヨーロッパ・ボヘミアのチェスケー・ブジェヨヴィツェ( České Budějovice、 独語 Budweis ブドヴァイス)で誕生したもので、大変に味がよく非常に美しいビールとして地域の人々にこよなく愛された。このビールに着目したドイツ系移民のアメリカ人が自国にもち帰り製造をはじめた。アメリカ合衆国で商標権を取得後、当時の強大な国力と莫大な資金力を背景にこの商標は世界中でたちまち有名となり、やがて全世界において商標権を取得する動きに出始めることとなる。[要出典]
バドワイザーの名前は、評判の高かったチェコのブドヴァイス (Budweis) 産ビール「ブドヴァイゼル (Budweiser) 」( Budweiser は Budweis の形容詞)から借用しアメリカ合衆国にて商標登録したものだが、後になってチェコのブドヴァイゼル・ブドヴァル社との間でこの名称をめぐって訴訟が起きている。そのため、アンハイザー・ブッシュ社は欧州でバドワイザー名での販売はできず、「Bud(バド)」、または「Busch(ブッシュ)」名での販売となっている。日本では、バドワイザーはアンハイザー・ブッシュ社の登録商標である。ただし、米国社製バドワイザーとの誤認の可能性がないかぎり、「ブドヴァイゼル・ブドヴァル (Budweiser Budvar) 」「ブジェヨヴィキ・ブドヴァル (Budějovický Budvar) 」と記されたチェコ社製ビールの輸入・販売を制限するものではない[1]。
最近ではサッカーのFIFAワールドカップのオフィシャルスポンサーになっているが、2006年FIFAワールドカップ・ドイツ大会では広告看板は「Budweiser」ではなく「Bud/百威(バドワイザーの中国語表記)」になっていた。
日本ではかつてサントリーがライセンス生産を行っていたが、その後、麒麟麦酒(キリンビール)とアンハイザー・ブッシュ社の合弁企業、バドワイザー・ジャパン(現在は解散)を設立した。バドワイザー・ジャパン解散後もキリンが引き続きライセンス生産及び米国製バドワイザーの輸入を行っている。なお、1994年に麒麟麦酒が発売した「キリンアイスビール」はキリンマークが入っていたがバドワイザーのOEMであった。
[編集] 製品一覧
バドワイザーの主な製品は下記の通り。
- バドワイザー (Budweiser):1876年からのオリジナルのペール・ラガー
- バド・ライト (Bud Light):1982年発売のライト製品
- バドワイザー・セレクト (Budweiser Select)
- バド・ドライ (Bud Dry)
- バド・アイス (Bud Ice):1984年発売のアイス・ビール
- バド・アイス・ライト (Bud Ice Light):1994年発売