阪急3300系電車
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阪急3300系電車 | |
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現在の3300系(2006年7月22日撮影) | |
起動加速度 | 3.3km/h/s(MT比6M2T時) 2.9km/h/s(MT比4M3T時)km/h/s |
営業最高速度 | 110km/h |
設計最高速度 | 110km/h |
減速度 | 4.5km/h/s(常用最大)
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車両定員 | 座席48・立席92(先頭車) 座席52・立席98(中間車) |
全長 | 18,900mm |
全幅 | 2,809mm |
全高 | 3,730(通常) 4,040(3950形)mm |
車両重量 | 24.3t(3350形簡易中間化改造車) ~36.0t(3300形) |
軌間 | 1435mm |
電気方式 | 直流1500V |
モーター出力 | 130kW |
歯車比 | 1:5.25 |
駆動装置 | 中空軸平行カルダン駆動方式 |
制御装置 | 抵抗制御(形式:ES583) |
ブレーキ方式 | 電磁直通ブレーキ・発電ブレーキ(形式:HSC) |
保安装置 | ATS,ATC |
メーカー | ナニワ工機 |
備考 | 起動加速度は45km/hまでの値 |
3300系電車(3300けいでんしゃ)は、1967年(昭和42年)から導入された阪急電鉄(以下「阪急」)の通勤形電車である。
目次 |
[編集] 概要
1967年から、京都線・千里線仕様車として製造された。当時の大阪市交通局(大阪市営地下鉄)6号堺筋線に乗り入れ計画から、「民営鉄道標準車体」と呼ばれる車体で製造されたが、車体各所の設計は、ほぼ同時期より神宝線向けに製造を開始した5000系と共通している。
地下での故障時推進が行えるように、電動車の比率(MT比)が高く取られ、反面電動機1台あたりの出力は下げられている[1]。定格速度も低めの設定だが、歯車比は京都線標準の5.25で、弱め界磁制御範囲が広く高速運転も可能である。
その他の特徴として、5000系と同じく、乗り心地向上のために台車はS型ミンデンドイツ式空気バネとなった(阪急初)点、前面左側窓上に小型の手動式方向幕が設置され、標識灯が若干外側に設置された(左右とも)点などが挙げられる。
ブレーキ方式は従来通りの電磁直通ブレーキであるが、ATS更新後は非常ブレーキのみ電気指令式ブレーキを採用している。
なお、神宝線には昇圧後も民営鉄道標準車体では幅が限界に抵触するため、入線不可能である。
5300系以降の車両とは異なり、地下区間での加速度切り替えは行わない。
[編集] 就役後の変化
当初は、堺筋線への直通運転の詳細がまだ確定していなかった事もあって、とりあえず本線用として4M3Tの7両編成で製造され、急行などに使用された。その後3400形が登場し、4M1Tの5両編成に組み替えが行われたが、暫くの間は、6M1Tの7両編成で本線急行に使用された編成も存在した。
1969年(昭和44年)までの短期間に120両が製造されて、1970年の大阪万博期間中には「EXPO準急」など、地下鉄60系と共に多彩な運用が見られた。正面の左上部分には手動式方向幕が設置され、堺筋線乗り入れ時に使用されていた。
1979年(昭和54年)には堺筋線の6両編成化のために製造された付随車6両が追加製造された。この時、既に後継形式の5300系の製造に移行しており、「3950形」として5300系に準じた若干屋根の高い形状で製造された。冷房付きで製造されていた5300系に対し、3950形は前後の在来車に合わせて準備工事のみでの竣工となった。ただし、車内には在来車が装備する強制換気装備(ファンデリア)ではなく、扇風機(ローリーファン)が取り付けられていたため、車内側の意匠も在来車とは異なっていた。
このとき、4M2Tまたは6M編成に編成変更されたが、6M編成の一部は、出力過剰の為、3300形と3400形を電装解除して4M2T編成として運用されたものも存在した。
1981年(昭和56年)から他形式に比べ、かなり遅れて冷房化改造が実施された(相互乗入れの相手先の大阪市交通局は当時車両の制御装置から排出される熱に加え、冷房装置から排出される熱がトンネル内に溜まるという理由で車両の冷房化に消極的であり、むしろ駅とトンネルの冷房化に精力的であった)。そのために当時新たに採用された補助送風機(スイープファン)付き集約分散式冷房装置が1両あたり3台設置された。また、改造時に前面窓上にあった標識灯は通過標識灯と尾灯とが別々となって窓下に移設され、手動式方向幕は電動式となって種別表示と行先表示が左右別々に振り分けられた。この時、中間に入る運転台付き車両の大半が運転台撤去され、3400形については、殆どの車両から運転台が撤去されるに至った。また、冷房改造前に既に電装解除されていた一部の3300形と3400形については、このとき改番が行われ、空番は改番によって整理された。
長らく6両編成を組み堺筋線乗り入れと本線普通に主に使用されていたが、1989年に堺筋線直通の普通列車の一部が8両化されたことを機に一部の編成が8両編成に組成され、久々に本線急行にも使われるようになった。1990年代には堺筋線に乗り入れる編成に同線用の音声合成式自動放送装置が取り付けられた(阪急線内では使用しない)。また1979年に堺筋急行が運転を開始する際、充当されたのは当時は3300系ではなく製造時から冷房装置を搭載していた5300系だったので、急行の冷房化率100%は維持された。
2003年より、9300系の製造で8両編成が増加したため、2300系の7両編成置き換えのために8両編成から7両編成に組み替えられた編成が発生している。7両編成は堺筋線に乗り入れないために一部の電動車が付随車化改造されて4M3T構成となっている。また、8両編成に対しては後述のリニューアル工事も始まった。2007年現在、8両編成12本96両、7両編成4本28両、休車2両の126両全車が在籍中。
[編集] リニューアル
本系列は登場から既に40年近くになろうとしている(同期の地下鉄60系は2003年に全車廃車されている)が、本系列より古い2300系も、本線用の7連5本・嵐山線用の4連3本が未だ残存している。 阪急の経営事情は厳しく、これらの新車による大量置き換えが難しいことから、2003年より5300系などの経年の浅い車両に対して行われていたものと同等の内外装更新による延命工事(リニューアル)が開始された。これに伴い5300系のリニューアルは中断されている。
内容は他系列と同じく、側扉を窓が従来より下に長いものに交換、日焼け対策で扉、妻部の化粧版をこげ茶のものに交換、バリアフリー対策でLED方式の車内案内表示装置の設置、扉に開閉通知チャイムとランプ設置・冷房室外機を鉄製からステンレス製に交換、標識灯をHIDに交換などであるが、本系列の場合運転台撤去車の運転台跡地には座席は設置されず、立席スペースのまま残されている点が5000系とは異なっている。
2007年2月までに8両編成5本40両(施工順に3329F・3305F・3331F・3328F・3323F)がリニューアルされた。
[編集] 編成
2007年7月現在の編成。矢印は中間に組み込まれる先頭車の運転台(簡易中間化改造車は撤去跡)の方向で、←は梅田向き、→は河原町向きを示している。
←梅田・天下茶屋 | 河原町・北千里→ | リニューアル | 備考 | ||||||
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Mc3300 | M'3800 | Mo3300 | M'3800 | To3350 | Mo3300 | M'3800 | Tc3350 | ||
3305 | 3805 | ←3341 | 3817 | 3355→ | ←3306 | 3806 | 3391 | ○ | |
Mc3300 | M'o3400 | Mc3300 | M'o3400 | Mo3300 | M'3800 | T3950 | Tc3350 | ||
3327 | 3403→ | ←3310 | 3410→ | ←3334 | 3810 | 3951 | 3360 | 7両編成予備 | |
3330 | 3406→ | ←3316 | 3416→ | ←3340 | 3816 | 3956 | 3366 | 7両編成予備 | |
3331 | 3407→ | ←3308 | 3408→ | ←3332 | 3808 | 3955 | 3358 | ○ | |
Mc3300 | M'o3400 | Mo3300 | M'o3400 | Mo3300 | M'3800 | T3850 | Tc3350 | ||
3315 | 3415→ | ←3344 | 3423→ | ←3339 | 3815 | 3855 | 3365 | 7両編成予備 | |
Mc3300 | M'c3400 | Mc3300 | M'3800 | To3350 | Mo3300 | M'3800 | Tc3350 | ||
3320 | 3426→ | ←3301 | 3801 | 3351→ | ←3302 | 3802 | 3352 | ||
Mc3300 | M'c3400 | Mc3300 | M'o3400 | Mo3300 | M'3800 | T3950 | Tc3350 | ||
3323 | 3427→ | ←3313 | 3413→ | ←3337 | 3813 | 3953 | 3363 | ○ | |
3328 | 3425→ | ←3312 | 3412→ | ←3336 | 3812 | 3952 | 3362 | ○ | |
Mc3300 | M'o3400 | Mc3300 | M'3800 | To3350 | Mo3300 | M'3800 | Tc3350 | ||
3324 | 3404→ | ←3307 | 3807 | 3357→ | ←3304 | 3804 | 3354 | ||
Mc3300 | M'o3400 | Mo3300 | M'o3400 | Mo3300 | M'o3400 | To3850 | Tc3350 | ||
3326 | 3402→ | ←3319 | 3420→ | ←3345 | 3419→ | ←3893 | 3393 | 7両編成予備 | |
Mc3300 | M'o3400 | Mo3300 | M'o3400 | Mo3300 | M'3800 | T3850 | Tc3350 | ||
3329 | 3405→ | ←3343 | 3424→ | ←3342 | 3818 | 3861 | 3353 | ○ | |
Mc3300 | M'o3400 | Mc3300 | M'o3400 | Mo3300 | M'3800 | T3850 | Tc3350 | ||
3309 | 3409→ | ←3317 | 3417→ | ←3333 | 3809 | 3859 | 3359 | 7両編成予備 |
←梅田 | 河原町・北千里→ | リニューアル | 備考 | |||||
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Mc3300 | M'o3400 | To3850 | Mo3300 | M'3800 | T3850 | Tc3350 | ||
3311 | 3411→ | 3895→ | ←3335 | 3811 | 3851 | 3361 | ||
Mc3300 | M'o3400 | To3850 | Mo3300 | M'3800 | T3950 | Tc3350 | ||
3314 | 3414→ | ←3891 | ←3338 | 3814 | 3954 | 3364 | ||
Mc3300 | M'o3400 | Tc3350 | Mo3300 | M'o3400 | T3850 | Tc3350 | ||
3318 | 3418→ | 3356→ | ←3321 | 3421→ | 3857 | 3392 | ||
Mc3300 | M'o3400 | Tc3350 | Mo3300 | M'3800 | T3850 | Tc3350 | ||
3325 | 3401→ | 3367→ | ←3303 | 3803 | 3853 | 3368 |
To3850 | To3850 | |
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←3892 | ←3894 | 休車 |
[編集] 脚注
- ^ 具体的には車体は5000系より幅が100mm広く、長さが100mm短い。また、5000系が電動機1台あたり170kWで最高MT比2:1であったのに対し、本系列は130kWで4:1となっている
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現用車両 | |||||||
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過去の車両 | |||||||
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