海南駅
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海南駅 | |
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西口 |
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かいなん - Kainan | |
◄冷水浦 (2.8km)
(1.8km) 黒江►
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所属事業者 | 西日本旅客鉄道(JR西日本) |
所属路線 | 紀勢本線(きのくに線) |
キロ程 | 370.5km (亀山起点) 新宮から190.3km |
所在地 | 和歌山県海南市名高 |
電報略号 | カナ |
駅構造 | 高架駅 |
ホーム | 島式 2面4線 |
乗車人員 -統計年度- |
3,101人/日(降車客含まず) -2006年- |
開業年月日 | 1924年(大正13年)2月28日 |
備考 | みどりの窓口 有 |
海南駅(かいなんえき)は、和歌山県海南市にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)紀勢本線(きのくに線)の駅。
目次 |
[編集] 概要
海南市の代表駅で、この駅を始終着とする電車があるほか、2005年春のダイヤ改正より「くろしお」・「スーパーくろしお」系統の特急列車がすべて同駅に停車するようになった(一部の「オーシャンアロー」を除く)。また、朝ラッシュ時には、海南始発の新大阪行き特急や、天王寺行き快速も設定されている。
[編集] 駅構造
島式ホーム2面4線の高架駅である。駅舎は高架下に位置し近代的である。直営駅でみどりの窓口が設置されている。駅構内はエスカレータ、エレベータが設置されている。なお、和歌山方面からの折返し列車は配線の都合上1番のりばで折返す。
1 | ■きのくに線 | 和歌山・天王寺・新大阪方面(待避線) |
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2 | ■きのくに線 | 和歌山・天王寺・新大阪方面(本線) |
3 | ■きのくに線 | 御坊・紀伊田辺・新宮方面(本線) |
4 | ■きのくに線 | 御坊・紀伊田辺・新宮方面(待避線) |
※2007年度のダイヤでは御坊方面行きのみ特急待避の設定がある。よって和歌山方面行き待避線(1番線)には、折返し列車の他に、レール磨き目的で御坊方面からの普通列車も1日1本入る。
[編集] 駅周辺
この駅は海南市中心部のやや東側にある。出入口は東西にあり、中心部に近い西口側には駅前広場が整備されるなど発展している。一方、東口は宅地や小規模農地などが雑然と入り混じり駅前の整備は進んでいない。また、駅の南側高架下にはJR系列の有料駐輪場が営業中。西口から少し海沿いへ行くと温山荘園と和歌山県立自然博物館、和歌山マリーナシティがある。
[編集] 東口
- 松代王子跡
- 菩提房王子跡
- 祓戸王子跡
- 藤白王子社(藤白神社)
- 藤白坂
[編集] 西口
- 海南駅前交番
- 海南市役所
- 海南市民病院
- 紀陽銀行海南駅前支店
- バス停(和歌山バス、御坊南海バス、 大十バス 、有田鉄道バス、海南市コミュニティバス、定期観光周遊バスが運行)
- 和歌山バス
- 大十バス
- 和歌山市駅行
- 登山口行<紀美野町方面>
- 高野山行き(高野マリンライナー)
- 御坊南海バス
- 和歌山市駅行
- 星尾行(有田方面)
- 有田鉄道バス
- 和歌山市駅行
- 美山温泉行
- 金屋口行(平日運行)
- (旧花園村行の路線は既に無く、旧花園村へは金屋口での乗り継ぎとなる)
- 海南市コミュニティバス
- 定期観光周遊バス(2007年は7月1日現在運行予定は無い。2006年までは初夏(5月、6月)及び秋季(10月、11月)の土日祝日に運行し3日間全コース乗り放題 100円)
[編集] 利用状況
海南市中心部のやや東側にあり利用者が多い。 当駅の1日あたりの平均乗車人員数は3101人(出典:平成18年刊行和歌山県統計年鑑)。この数字はJR紀勢本線の和歌山県内の駅としては、和歌山駅に次いで利用者が多い。
[編集] 歴史
日方の町に最初に出来た駅はこの駅ではなく野上軽便鉄道(後の野上電気鉄道)の日方駅(ひかたえき)である。日方駅は野上軽便鉄道の日方駅から紀伊野上駅までの開通と共に大正5年に開業した。日方の町に次にできたのがこの駅で、旧来からの日方駅とは場所が違う。
この駅は1924年(大正13年)2月、国鉄紀勢西線の最初の開通区間として和歌山駅(現在の紀和駅)から東和歌山駅(現在の和歌山駅)を経て箕島駅までが開通したのと同時に、国鉄紀勢西線の日方町駅(ひかたまちえき)として開業した。日方の駅は日方町駅の北東に位置する。野上電鉄からの乗り継ぎ客が構内を横切ることに頭を痛めた国鉄側からの要請で日方駅の構内に海南駅への「連絡口」専用のホームが設けられたのは後のことである。日方駅のホームに入る手前で列車はこのホームに停車、国鉄に乗り換える人が下車した。
日方町の駅はその後1934年(昭和9年)に海南市が誕生したのを受け、1936年(昭和11年)に海南駅(かいなんえき)に改称、1959年(昭和34年)には今の紀勢本線が全通し亀山駅と和歌山駅(現在の紀和駅)の間が紀勢本線とされる。一方日方駅は野上電気鉄道が1994年(平成6年)に全線廃止となり姿を消した。野上電鉄が存続していれば日方駅を海南駅に統合し高架化される予定であったが、実現しなかった。
- 1916年(大正5年)2月4日 野上軽便鉄道(後の野上電気鉄道)が日方駅から紀伊野上駅まで開通し日方駅(ひかたえき)が開業する。
- 1924年(大正13年)2月28日 国鉄紀勢西線の日方町駅(ひかたまちえき)が日方駅の南西に開業する。
- 1928年(昭和3年)9月10日 野上軽便鉄道が野上電気鉄道に社名を変更する。
- 1929年(昭和4年) 6月1日 京阪電気鉄道和歌山線(後の南海和歌山軌道線)内海駅(後の海南駅前駅)が開業する。
- 1936年(昭和11年)7月1日 日方町駅が海南駅(かいなんえき)に改称となる。
- 1959年(昭和34年)7月15日 亀山駅と和歌山駅(現在の紀和駅)の間が紀勢本線とされる。
- 1971年(昭和46年)1月10日 南海和歌山軌道線海南駅前~和歌浦口間廃止。
- 1987年(昭和62年)4月1日 国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道の駅となる。
- 1994年(平成6年)4月1日 野上電気鉄道の全線(日方駅から登山口駅)が廃止となり日方駅も廃止される。
- 1998年(平成10年)10月10日 高架化。
- 2005年(平成17年)3月1日 この日行われたダイヤ改正によって海南駅に「くろしお」系統(一部の「オーシャンアロー」を除く)の全列車が停車するようになる。
[編集] その他
- 特急列車と普通列車の緩急接続を行うことも多い。
- 「くろしお」の海南駅到着時の車内チャイムは「おお牧場はみどり」である。東に入った生石高原に因む。
- 紀三井寺の観桜など行楽期を中心に紀州路快速が当駅まで延長運転されることがある。
- 第1回近畿の駅百選に選定されている。
- 阪和線快速列車をここまで延長する提案(要望)が出されたことがあるが、2006年3月現在、実現していない。今でも特急列車の停車本数の増加で補っている。現時点での阪和線直通の快速列車は朝の数本のみとなっている。
[編集] 隣の駅
※特急「くろしお」「スーパーくろしお」「オーシャンアロー」(「オーシャンアロー」は一部通過)の隣の停車駅は列車記事を、快速列車(当駅には全ての快速が停車)の隣の停車駅は路線記事を参照のこと。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
紀勢本線(きのくに線:新宮-和歌山) |
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