日本貨物航空
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日本貨物航空 | ||
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IATA KZ |
ICAO NCA |
コールサイン Nippon Cargo |
設立日 | 1978年9月21日 | |
ハブ空港 | 成田国際空港 | |
保有機材数 | 6機 (2008年度末10機) | |
目的地 | 16都市 | |
親会社 | 日本郵船 | |
本拠地 | 東京都港区西新橋三丁目23番5号御成門郵船ビルディング6階 | |
代表者 | 石田 忠正 代表取締役社長 | |
ウェブ: http://www.nca.aero/ |
日本貨物航空(NCA)(にっぽんかもつこうくう、 英 Nippon Cargo Airlines)は総合物流企業である日本郵船グループの空運部門を担当する、国際線貨物専門航空会社。フリートはノーズカーゴドアを持つ大型貨物専用機ボーイング747-400F(ジャンボフレーター)に統一されている。一般航空貨物を輸送する貨物専門航空会社としては世界有数の運航規模を誇る。
目次 |
[編集] コードデータ
- IATA航空会社コード:KZ
- ICAO航空会社コード:NCA
- コールサイン:Nippon Cargo
- プリフィックス(航空運送状番号):933
[編集] 沿革
- 1958年:海運各社(日本郵船、川崎汽船、商船三井)による貨物航空会社設立構想。
- 1978年9月21日:日本郵船を主導とする海運各社(日本郵船、山下新日本汽船、川崎汽船、商船三井)および全日本空輸(ANA)、日本通運共同出資にて設立[1]。しかし当時国際線運航は日本航空1社の独占体制であったため事業免許が取得できず就航まで長期間を要する。
- 1983年運輸審議会の答申結果(国際線貨物便の複数社参入支持)を受け、定期航空運送事業免許を取得。海運2社(昭和海運、ジャパンライン)が参加。日本通運は免許取得上の課題(貨物混載事業者の経営参加)により離脱。
- 1984年12月17日:初号機ボーイング747-200F(機体番号:JA8167)をボーイング社より受領。同年IATAへの加盟承認。
- 1985年4月1日:就航計画日であったが日米航空交渉が合意に至らず(米国籍会社の反対)就航を延期
- 1985年4月30日:日米航空交渉により米国乗入れ合意(84MOU)。
- 1985年5月8日:初便就航(KZ102便NRT/SFO/JFK JA8167) 邦人航空会社としては日本航空に次ぎ2番目の国際線定期便進出となる。
- 1985年11月1日:不定期航空運送事業免許を取得。貨物チャーター便の運航が可能となる。
- 1998年3月14日:日米航空交渉により指定先発(インカンバント)企業へ昇格(98MOU)。
- 1998年:日中航空交渉により中国政府より本土路線免許取得。関西-上海-成田線を開設。
- 2003年:IATA CARGO2000正会員へ昇格(01年4月より準会員として加盟)。
- 2004年:香港に現地法人NLV(NCA Logistics Venture)社を設立、三国間貨物輸送を強化。
- 2005年6月15日:ボーイング747-400F初号機(JA01KZ)をボーイング社より受領。6月欧州線に投入。
- 2005年8月5日:日本郵船が全日空所有の持ち株27.5%を取得し、日本郵船単独経営体制に移行(全日空が共同経営体制より離脱し自社単独による貨物事業展開を選択)[2]。
- 2005年11月:次世代主力機ボーイング747-8Fを発注。カーゴルックス航空と共に同型機のローンチカスタマーとなる。同時にカーゴルックス社と8F導入に向け提携。
- 2006年3月:747-400Fにより従来給油の為アンカレジに寄航していた欧州路線の直行を開始。
- 2007年1月:日本における営業・運送の中核となるNCA Japan社が営業開始。以降世界4極(Japan, Asia Pacific, Europe, America)における事業体制を構築。
- 2007年2月:シンガポールに設立された貨物専門航空会社ジェットエイト(Jett8)社と戦略的提携。
- 2007年3月:ボーイング747-400F/-8F対応型フライトシミュレーターを発注[3]。
- 2007年6月:IATA常設委員会であるCargo Committeeメンバー(世界有力12社)に選出
- 2007年7月:ボーイング747-400Fの整備体制を自社にて確立。(200FについてはANAへ委託継続)
- 2007年10月:成田空港内に運航管理部門の拠点となるグローバルオペレーションセンター(GOC)を開設
- 2008年1月:成田国際空港整備地区内に整備用ハンガーを建設・着工。[4]
- 2008年3月28日:ボーイング747-200Fが退役(KZ152便NRT/SFO/LAX JA8181)し、フリートが747-400Fへ統一[5],[6]。
- 2008年4月1日:運航業務ならびに整備業務が完全自立化し、航空会社としての自社オペレーション体制が確立
- 2008年4月:運航(i-Sky)・運送(i-cargo)・整備(i-Macs)情報システムを新規に構築・運用開始
[編集] 今後の事業計画
- 2008年度中:発注済400F計10機導入完了予定。
- 2009年5月:成田空港内整備用ハンガーの供用開始を予定。
- 2009年度下期:次世代主力機ボーイング747-8Fを受領予定。
- 2010年:羽田空港国際線貨物便再開に際し就航を計画。
- 2013年:ボーイング747-8F全機受領予定。
[編集] 概略
- 社名:日本貨物航空株式会社
- 本社所在地:東京都港区西新橋三丁目23番5号御成門郵船ビルディング6階
- 設立:1978年9月21日
- 拠点空港:成田国際空港(NRT)
- 他就航空港(都市):関西国際空港(KIX)、香港(HKG)、ソウル(ICN)、上海(PVG)、北京(PEK)、バンコク(BKK)、シンガポール(SIN)、サンフランシスコ(SFO)、ロサンゼルス(LAX)、シカゴ(ORD)、ニューヨーク(JFK)、アンカレッジ(ANC)、アムステルダム(SPL)、ミラノ(MXP)、フランクフルト(FRA))
ソウルは就航当初金浦空港であったが01年3月より仁川空港開港により変更
バンコクは就航当初ドンムアン空港であったが06年9月よりスワンナプーム空港開港により変更
- 過去就航していたが現在は運休中の地点
ポートランド(PDX)、ロンドン(STN)、クアラルンプール(KUL)、マニラ(MNL)、中部国際空港(NGO)
- 不定期便実績(主要)
インディアナポリス(IND)、アトランタ(ATL)、ダブリン(DUB)、札幌(CTS)
2003年よりIRL主催インディカー・シリーズ「インディジャパン300」レースマシン輸送の公式企業に選定されている。
[編集] 保有機材
この航空会社の機材は以下の航空機で構成される(2008年6月現在)[7]。
- ボーイング747-400F(純貨物型):7機(計10機発注)[8]・[9]・[10]
この型式には社内公募により各機に愛称がつけられている。
- ・JA01KZ-NCA Pleiades(プレアデス)
- ・JA02KZ-NCA Progress(プログレス)
- ・JA03KZ-NCA Phoenix(フェニックス)
- ・JA04KZ-NCA Pegasus(ペガサス)
- ・JA05KZ-NCA Appolo(アポロ)[11]
- ・JA06KZ-NCA Antares(アンタレス)
- ・JA07KZ-NCA Andromeda(アンドロメダ)
JA03KZ-NCA Phoenixについては、生まれ変わるNCAの象徴として命名(中期経営計画"Phoenix Project"より)
[編集] 導入予定機材
- ボーイング747-400F 3機引渡し待ち
- ボーイング747-8F: 8機発注中(+6機オプション)
カーゴルックス航空と共に747-8Fのローンチカスタマーであり、ボーイング社への開発協力を行っている。
[編集] 退役機材
- 注)登録記号後の括弧内は導入順となる。
- ボーイング747-200F(純貨物型)
- JA8167(1),JA8168(2),JA8172(3),JA8188(4),JA8191(5),JA8194(6)
- ボーイング747-200SF(旅客機改修型[12],ノーズカーゴドア無し)
- JA8192(8),JA8181(9),JA8182(10),JA8190(11)
- ボーイング747-100SRF(旅客機改修型[13],ノーズカーゴドア無し)
- JA8158(7)
[編集] 路線展開
- 1985年: 新東京国際(NRT)、サンフランシスコ(SFO)、ニューヨーク(JFK)
- 1986年: 香港(HKG)
- 1987年: シンガポール(SIN)
- 1988年: アンカレジ(ANC)、アムステルダム(SPL)
- 1989年: バンコク(BKK)
- 1990年: ソウル(SEL)
- 1991年: シカゴ(ORD)、ロサンゼルス(LAX)
- 1993年: ミラノ(MXP)
- 1994年: 関西国際(KIX)、クアラルンプール(KUL)
- 1996年: マニラ(MNL)
- 1998年: ポートランド(PDX)、上海(PVG)、ロンドン(STN)
- 2000年: フランクフルト(FRA)
- 2005年: 中部国際(NGO)
- 2007年: 北京(PEK)
[編集] アライアンスパートナー
[編集] 日本郵船と航空事業
戦前、日本郵船は客船による旅客運送事業を主力事業のひとつとしていたが、同時に当時揺籃期であった航空事業に対しても積極的な参加を図っていた。 例として、日本郵船は1938年に設立された国策航空会社である大日本航空(-1945 敗戦による航空禁止命令により解散)の主要株主であった。なお同社の初代取締役会長として当時日本郵船社長であった大谷登が就任している。大日本航空の定期航空路は東アジア主要都市をカバーしており、客船航路と相互補完的な関係を持っていた。
戦後、日本郵船においてはスピードに優る航空輸送に客を奪われた客船事業に代わり、貨物船による貨物輸送事業が主力となった。しかし貨物船事業においてもスピードに優る航空貨物輸送に収益性の高い貨物が徐々に奪われるという事態が生じ、同社が貨物専門航空会社設立を進める要因となった。
上記のように、歴史的に日本郵船は航空事業参入への意欲が非常に高く、最終的に日本貨物航空の経営権を全日空より取得した背景のひとつとして考えられる。
[編集] 航空事故
- 1985年就航以来、事故による損失機無し
- 航空事故認定 1件
2003年10月22日:成田国際空港にて離陸時機体尾部を滑走路に接触させ引き返す。
(KZ062便 JA8191 事故調査委員会による調査・報告完了)
[編集] その他
[編集] 注釈
- ^ 設立より05年まではANAグループの貨物航空会社でもあり(ANAの出資比率27.5%)、同比率で日本郵船も筆頭株主であったため共同経営体制となっていた
- ^ 正確には議決権を持つANAの子会社の株式を取得)し、持ち株比率を50%以上にして日本郵船の連結子会社とした
- ^ http://www.nca.aero/news/2007/pdf/070326j.pdf
- ^ http://www.nca.aero/news/2008/news_20080121.html
- ^ この退役により同社の保有機から航空機関士が必要とされる3人乗務機が消えた
- ^ ボーイング747-200型最後の製造機体を運航していた(機体番号:JA8194,2007年1月退役)
- ^ 2013年度には2008年現在の発注機が完納する予定で、747-400F10機と747-8F14機の24機体制となる。これらは全てノーズカーゴドアを有する純貨物型となる
- ^ ボーイング社の協力を得て747-400Fの10号機(JA10KZ)受領を2009年3月までに早め、2008年度中に同型機の導入を完了することとした
- ^ ボーイング747-400F(純貨物型)4機を確定発注し、将来的に同機種は10機体制となる予定
- ^ 当初契約していたボーイング747-400BCF(改造機) 4機はキャンセルされ400Fへ切り替えられた。
- ^ 従来新造導入された機体はボーイングのカスタマーコードがANAの「81」だったが、これはANAを通して発注・受領していたためである。2007年に引き渡された同機は初めて直接ボーイングに発注したため(受領も直接)、カスタマーコードが「KZ」(2レターと同じ)となった
- ^ ANAが導入した旅客型のボーイング747LR型機を改修した機体である
- ^ ANAが導入した旅客型のボーイング747SR型機を改修した機体である
- ^ http://www.nca.aero/news/2008/news_20080129.html
[編集] 外部リンク
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日本航空グループ | 日本航空インターナショナル (JAL) - JALウェイズ (JAZ) - JALエクスプレス (JEX) - 日本トランスオーシャン航空 (JTA) - 日本エアコミューター (JAC) - ジェイエア (J-AIR) - 北海道エアシステム (HAC) - 琉球エアーコミューター (RAC) |
全日本空輸グループ | 全日本空輸 (ANA) - エアーニッポン (ANK) - エアーニッポンネットワーク (AKX) - エアーセントラル (CRF) - エアーネクスト (NXA) - エアージャパン (AJX) |
その他新興航空会社 | スカイマーク (SKY) - 北海道国際航空 (ADO) - スカイネットアジア航空 (SNA) - スターフライヤー (SFJ) |
その他独立コミューター航空会社 | オリエンタルエアブリッジ (ORC) - 天草エアライン (AMX) - アイベックスエアラインズ (IBX) - 旭伸航空 (KOK) - 新中央航空 - エアトランセ - 東邦航空 - エアードルフィン |
貨物航空会社 | 日本貨物航空 (NCA) - ギャラクシーエアラインズ (GXY) |