劇場版ポケットモンスター 結晶塔の帝王 ENTEI
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『劇場版ポケットモンスター 結晶塔の帝王 ENTEI』(げきじょうばんポケットモンスター けっしょうとうのていおう えんてい(ENTEIの部分はアンノーンを用いている))とは、テレビアニメ『ポケットモンスター』の映画版第3作目である。2000年7月8日に公開された。同時上映作品は『ピチューとピカチュウ』。興行収入38億円。
当初タイトルは「結晶塔の帝王」のみだったが、後にアンノーンでENTEIと追加された。
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
目次 |
[編集] ストーリー
「グリーンフィールド」という街に、父親のシュリーと共に暮らすミーという少女がいた。
ある日、父親が遺跡の調査中に行方不明となった。父親が残した奇妙なカードを、ミーが並び替えた時、謎のポケモン「アンノーン」と共にエンテイが現れた。
一方、サトシたちも旅の途中で「グリーンフィールド」を訪れていた。突如グリーンフィールドがクリスタルで囲まれた事に困惑するサトシ達の前にエンテイが現れ、偶然現場に居合わせたサトシのママを連れ去ってしまう。
サトシはママを救うためグリーンフィールドの中心に出来た結晶塔へ向かう。
[編集] 作品概要
本作品で焦点が当てられたのは、ゲーム中でも謎めいた存在として登場したポケモン「アンノーン」である。 この作品におけるアンノーンは、一人の孤独な少女に力を与え、彼女だけの理想を実現する夢のパワーを与える存在だった。 アンノーンの力で、父親役である「エンテイ」を手に入れ、架空の母としてサトシのママを誘拐する。彼女が望むものは、何でも手に入るようになった。
こうして、アンノーンが生み出す夢によって現実を完全に遮断し、閉じられた世界で心の傷を癒すミーだったが、ママの救助にやって来たサトシら現実の存在と対決することになり、最終的には「夢の世界」と決別することを決意。アンノーンの力は再封印されることになる。
ストーリー構成としては以上のように単純なものだが、そこには「TVゲームやインターネットに現実逃避する現代の若者へのメッセージ」のようなものが秘められているように思われる。
[編集] 主な登場キャラクター
- サトシ:松本梨香
- ピカチュウ:大谷育江
- カスミ:飯塚雅弓
- タケシ:上田祐司
- トゲピー:こおろぎさとみ
- ムサシ:林原めぐみ
- コジロウ:三木眞一郎
- ニャース:犬山犬子
- ソーナンス:上田祐司
- オーキド博士:石塚運昇
- サトシのママ:豊島まさみ
- ケンジ:関智一
- チコリータ:かないみか
- ヒノアラシ:上田祐司
- ワニノコ :西村ちなみ
- フシギダネ:林原めぐみ
- ヨルノズク :上田祐司
- リザードン:三木眞一郎
- ズバット:三木眞一郎
- ロコン:愛河里花子
- イワーク:石塚運昇
- ヒトデマン:三木眞一郎
- ニョロゾ:三木眞一郎
- トサキント:大谷育江
- ジョーイ:白石文子
- ジュンサー:西村ちなみ
- ミー:矢島晶子
- グリーンフィールド出身の5歳の少女。大きな屋敷に住むお嬢様でもある。親の関係でサトシと知り合いである。母親が家を出ており、父親も調査中にいなくなってしまい、寂しさに表に出るようになり、その心が父親が発見した石版の力と共鳴し、アンノーンを呼び寄せ、エンテイを生み出してしまう。
- 伝説と伝えられているポケモン。だがこのエンテイは本物ではなく、アンノーンの力とミーの空想によって生み出された存在。
- リンの手持ちポケモン。
- ミー(10歳)の手持ちポケモン。ただし本物ではない。
- シュリー博士:竹中直人
- ミーの父親。オーキド博士の元教え子の科学者であり、ハナコとも知り合いで、若い頃の彼女に勉強を教えていた。遺跡の調査中にアンノーンの空間に巻き込まれ行方不明となる。
- リン:加藤あい
- サトシ達がグリーンフィールドに行く途中で出会ったトレーナー。オープニングでサトシにバトルを挑む。その後は、ハナコの救出に行くサトシにポケギアを貸したりなど協力した。
- ジョン:薬丸裕英
- シュリー博士の助手。調査に同行していたが、シュリー博士が行方不明になってしまい、彼が発見した石版をミーの家に持ってきた。
- デイビット:山寺宏一
- ミーの家の執事。ミーの事をとても心配していた。
[編集] 主題歌
[編集] オープニングテーマ
[編集] エンディングテーマ
[編集] スタッフ
NHK子会社であるNHKエンタープライズ21が製作スタッフに名を連ねている[1]。
- 原案:田尻智
- スーパーバイザー:石原恒和
- アニメーション監修:小田部羊一
- エグゼクティブプロデューサー:久保雅一、川口孝司
- プロデューサー:吉川兆二、松追由香子、盛武源
- アニメーションプロデューサー:奥野敏聡、神田修吉
- アソシエイトプロデューサー:沢辺伸政、石川博、山内克仁、並河研、紀伊高明、吉田紀之
- 脚本:首藤剛志、園田英樹
- 絵コンテ:湯山邦彦、毛利和昭、辻初樹
- 演出:日高政光、須藤典彦
- 演出協力:村田和也、有冨興二
- キャラクター原案:杉森建、藤原基史、森本茂樹、吉田宏信、太田敏、西田敦子、斉藤むねお、吉川玲奈
- キャラクターデザイン:一石小百合、松原徳弘、香川久
- デザインワークス:近永健一、ゴトウマサユキ、志田ただし、西中康弘
- 総作画監督:香川久
- 作画監督:一石小百合、松原徳弘、田口広一、伊藤嘉之、池田和美、福本勝、つなきあき、玉川明洋、佐藤雅将
- 色彩設計:吉野記通、佐藤美由紀
- 美術監督:金森勝義
- 美術監督補:高橋和博
- 撮影監督:白川久男
- 音楽:宮崎慎二
- 音楽プロデューサー:斎藤裕二
- 一部原曲・作曲:増田順一
- 音響監督:三間雅文
- 制作担当:太田昌二、小板橋司
- 制作進行:西村博昭、伴武彦、児玉隆、白井賢志、亀井康輝、村元克彦、石黒けい、片岡健
- アニメーション協力:動画工房、ゆめ太カンパニー、京都アニメーション、スタジオコクピット
- アニメーション制作:OLM
- 制作:小学館プロダクション
- 監督:湯山邦彦
- 製作:河井常吉、富山幹太郎、坂本健、宮川鑛一、福田年秀、八木正男、ピカチュウプロジェクト2000
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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◆ 総監督(10作品共通):湯山邦彦 | |
無印 | (1998) ミュウツーの逆襲 - (1999) ルギア爆誕 - (2000) 結晶塔の帝王 - (2001) 時を超えた遭遇 - (2002) 水の都の護神 |
アドバンスジェネレーション | (2003) 七夜の願い星 - (2004) 裂空の訪問者 - (2005) 波導の勇者 - (2006) 蒼海の王子 |
ダイヤモンド&パール | (2007) ディアルガVSパルキアVSダークライ - (2008) 氷空の花束 |
短編 | (1998) ピカチュウのなつやすみ - (1999) ピカチュウたんけんたい - (2000) ピチューとピカチュウ - (2001) ドキドキかくれんぼ - (2002) ピカピカ星空キャンプ - (2003) 踊るポケモン秘密基地 - 3D-ミュウを探せ! - 3D-海底大冒険 |
長編主題歌 | (1998) 風といっしょに(小林幸子) - (1999) toi et moi(安室奈美恵) - (2000) 虹がうまれた日(森公美子) - (2001) 明日天気にしておくれ(藤井フミヤ) - (2002) ひとりぼっちじゃない(宮沢和史) - (2003) 小さきもの(林明日香) - (2004) 夢見るLOVELYBOY (Tommy february6) - (2005) はじまりのうた (PUFFY) - (2006) 守るべきもの (Sowelu) - (2007) Be With You (Sarah Brightman) - (2008) ONE (Crystal Kay) |