ニャース
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ニャース | |
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全般 | |
英語名 | Meowth |
進化体系 | たねポケモン |
進化前 | なし |
進化後 | ペルシアン |
世代 | 第1世代 |
ポケモン学 | |
分類 | ばけねこポケモン |
タイプ | ノーマル |
高さ | 0.4 m |
重さ | 4.2 kg |
特性 | ものひろい / テクニシャン |
ニャースは、ポケットモンスターシリーズに登場する492種の架空のキャラクター (モンスター)のうちの一種である。
目次 |
[編集] 特徴
ネコのような姿のポケモン。公式イラスト等では二本足で立ち上がったり飛び跳ねた姿が描かれるが、基本的に二足歩行は行わない。額の中心には小判のような物がついており、その両脇には触角の様に毛がはねている。全身は白く、後肢と尾の先は茶色、耳は黒である。
夜行性で、丸いもの、キラキラと光り輝くものを好む性質がある。特にコインを好む傾向があり、夜な夜なコインを拾い集め、隠す習性がある。この際、同様に光るものを好むヤミカラスと奪い合いになることもあるという。
[編集] ゲームでのニャース
『赤・ピカチュウ』『金』では野生のものが出現しない。野生のニャースは『ファイアレッド・リーフグリーン』では「きんのたま」、『ダイヤモンド・パール』では「せんせいのツメ」を持っていることがある。レベル28でペルシアンに進化する。
進化前ということもあって能力は全体的に低いが、「すばやさ」のみが突出して高い。ネコをモチーフとしたポケモンは多々存在するが、使用すると戦闘終了後にレベルに応じた一定額のお金が手に入る技「ネコにこばん」をレベルアップで覚えるのはニャースと進化形のペルシアンのみである(ただし、DS版以降の作品ではペルシアンは「ネコにこばん」を覚えられない)。特性はGBA版では「ものひろい」のみだが、DS版以降は「テクニシャン」のものも存在する。
『ポケモン不思議のダンジョン 青の救助隊・赤の救助隊』および続編『時の探検隊・闇の探検隊』では主人公の一人となっている。「ネコにこばん」を受けた相手は倒された後でポケ(同作品における通貨単位)を落とす。
『ニンテンドーオールスター!大乱闘スマッシュブラザーズ』、『大乱闘スマッシュブラザーズX』ではモンスターボールから出現、「ネコにこばん」で相手を攻撃する。『大乱闘スマッシュブラザーズDX』ではギターを持った姿のフィギュアが登場する。
[編集] アニメでのニャース
ロケット団に所属するニャースが最も多く登場。アニメ内で単に「ニャース」と言うと彼の事を指す。
[編集] ロケット団のニャース
ムサシとコジロウのパートナーで、共にサトシのピカチュウを捕まえようとしている、オスのニャース。二足歩行できる、人語を操れるなど、通常のポケモンが持ち得る事のない特徴を有している。声優は犬山イヌコ(旧名:犬山犬子)。
元は田舎生まれの一匹の野良ニャースであった。ある日、映画の上映会で見た、映画の中のニャースが食べていたアイスやフライドチキンと言った食べ物にあこがれ、都会へと出てきた。そこで好きになった雌のニャース、マドンニャに「人間だったら好きになる」と言われ、人間になるべく二足歩行や人語の訓練を行い、それらを身に付ける。が、告白した際に「立ったりしゃべったりするポケモンは気持ち悪い。」と言われてフラれ、グレるようにロケット団へ入団。ムサシとコジロウと一緒に悪事を働く事になる(無印編第70話『ニャースのあいうえお』より)。しかし2人はニャースのトレーナーではなく同僚。ニャースは厳密に言うとロケット団のポケモンということになる。このことから、放送開始当時ロケット団幹部候補だったムサシ・コジロウと同等程度のポストであったと考えるのが妥当である。
主に一人称は「にゃー」であるが、「オレ」「おいら」とも呼ぶ。言葉のところどころに「~ニャ」が混じる。また、ポケモンの言葉を通訳する事もある。たまに自分がポケモンであることを忘れ、ムサシ達に指摘されて思い出すことがある。毛糸玉が好きで、肉球が水につかることを嫌がる。
元々はロケット団のボス・サカキのペットだったが相次ぐ失敗のため、ペットの座をペルシアンに奪われた、と思われていたが、実は最初からサカキのペットはペルシアンで、ニャース自身は何の寵愛も受けていなかったことが後に判明する。その後はペルシアン自体に対し強いライバル意識を抱いている。
ニャース自身は言葉を覚えるのに力を使い果たしたため、進化したり、新しい技を覚えることが出来なくなった。しかし、他のポケモンの言葉が分かるので、ムサシ達にその通訳をすることが多い。また他のポケモンに操られながらも無理やりしゃべらされた事がある。どのパターンでも、その間の記憶はない。またニャース以外に人語を話せるポケモンは他にもいるが、そのポケモンたちは元々知性が高いため(またはエスパータイプのポケモンなのでテレパシーを使う)、新しい技を覚えることができないということはないと思われる。「人語を話すニャース」ということで、初対面時のオーキド博士やシゲル達にはかなり驚かれ、捕まえられそうになったこともある。
初期のニャースは耳の縁が白色だったが、アニメが始まるのに合わせて縁が黒くなった。一度ビックリして白くなった事がある。
また、別のポケモンに変装するときはキマワリになることが多い(本人はかなり気に入ってる模様)。
1998年には『ポケットモンスター ピカチュウ』のテレビCMに出演した。
『ニャースのうた』『ニャースのパーティ』という歌をCDで発表している。
[編集] その他のニャース
無印編第53話『こどものひだよ ぜんいんしゅうごう』では、野生のニャースが登場した。声優は辻香織。さくら保育園の園児の一人マナブがスピアーに襲われるところを助けたり、崖から落ちてきた大岩をキック一撃で粉砕して、サトシとマナブを助けたりと正義感が強い。物語の終盤でこのニャースは保育園で飼われることになる。
またAG編第125話『サイユウシティ到着!長靴をはいたニャース!?』では、サトシと同じくポケモンリーグ・サイユウ大会に挑戦するテツヤというトレーナーのポケモンとして、長靴を履いたニャースが登場した。このニャースはロケット団のニャース同様、二足歩行で歩くことが出来る(怪我した足のリハビリの為)がしゃべる事はできない。しかし性格はクールで気難しく、ロケット団のニャースに比べ物にならないほど実力は高く、ピカチュウと対決した際は善戦して勝利し、その後、見事にテツヤに優勝をもたらせる。だがペルシアンに対しては屈辱をあわされた過去があるせいか感情的になる事も。声優は高戸靖広。
ロケット団のニャースのイメージが強いためか、このほかにニャースがアニメで登場することは稀である。
[編集] 映画でのニャース
ロケット団のニャースが各作品に必ず登場している。短編映画では最後に痛い目に遭わされる事が多い。 『ミュウツーの逆襲』では他のポケモンたちがコピーと戦う中で、ニャースとピカチュウだけが戦いを拒んだ。 コピーポケモンの中でニャースのコピーだけが彼の「このツメで引っかいたら痛いだろう」という戸惑いに深く共感していたようで唯一本物を攻撃しなかった。
[編集] ポケモンカードでのニャース
無色タイプのたねポケモン。初登場は「ポケモンジャングル」。ジム拡張第2弾「闇からの挑戦」ではサカキのポケモンとして登場している。
「ねこにこばん」は相手にダメージを与えると同時にコイントスを行い、表なら山札からカードを引くという効果になっている。ゲーム版では「ネコにこばん」と「ネコ」がカタカナ表記だが、カードゲームではひらがな表記である。
ゲームボーイ用ソフト『ポケモンカードGB』には、ゲームオリジナルのニャースのカードが存在する。このカードの技「ねこパンチ」は、相手の場のポケモン1匹をランダムで選びダメージを与えるというもの。このカードはコロコロコミックの付録となった。対象をランダムで選ぶ効果は、コイントスを行い、表なら相手のバトルポケモンに、裏なら相手プレイヤーの指定した相手のベンチポケモン(ベンチポケモンがいない場合は失敗扱いとなる)にダメージを与えるという効果となった。
CDシングル『ニャースのパーティ』には、初回限定特典として「ロケット団のニャース」が付属した。歌詞中にも1箇所、カードに関するフレーズが登場する。このカードの技「だいぎゃくてん?」は、互いの場に出ているポケモンの合計数だけコインを投げ、表が出た数×10ダメージを相手に、裏が出た数×10ダメージを自分に与えるという、文字通り運次第で大逆転が狙えるもの。このカードはのちにインターネット上で販売された「ポケモンカード★web」にも収録された。また、拡張パック「ロケット団の逆襲」に収録された「R団のニャース」も同様の技を持つ。こちらは悪タイプとなっている。通常のニャースとは異なるカードとして扱われるためペルシアンへは進化できないが、このカードから進化可能なポケモンとして、イベントで配布されたプロモーションカード「R団のペルシアンex」が存在する。
[編集] その他におけるニャース
- ポケモン ピカチュウ・ニャースの大ぼうけん
- 「小学一年生」2004年4月号から2005年3月号に連載されていた漫画。作画はふくやまけいこ。
- コミックスは2005年7月に小学館より発売された。ISBN 978-4092532205