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フレイ・アルスター - Wikipedia

フレイ・アルスター

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

フレイ・アルスター (Fllay Allster) は、アニメ機動戦士ガンダムSEED』に登場する架空の人物(桑島法子)。


注意以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。


目次

[編集] 個人データ

  • 人種:ナチュラル
  • 生年月日:C.E.56年3月15日
  • 没年月日:C.E.71年9月27日
  • 星座:魚座
  • 年齢:15歳
  • 血液型:A型
  • 身長:162cm
  • 体重:53kg
  • 髪色:深い赤
  • 瞳:灰色
  • 大西洋連邦事務次官ジョージ・アルスターの愛娘で、典型的なお嬢様タイプ。母親は幼い頃に死去している。ヘリオポリスではキラ・ヤマト達の通うカレッジの1期後輩。父の理想とする女の子になることを目標としているため、オシャレにも人一倍気を遣っている。カレッジのアイドル的存在。ブルーコスモスの一員である父の影響で、コーディネイターに強い偏見を持っいる。

[編集] 経歴

ヘリオポリスザフト軍の攻撃を受けた際に救命ポッドで脱出するが、推進器の不調により難破状態になっていた所をキラが搭乗するストライクに救助され、アークエンジェルにおいてサイらと再会し、以降行動を共にする。

父親ジョージ・アルスターがいる先遣艦隊との合流を目前に、クルーゼ隊との戦闘に巻き込まれ、その際捕虜になっていたラクスを人質にする事で停戦させようとするが、叶わないまま目の前で父親の乗艦する戦艦がザフト軍に撃墜される。錯乱したフレイは、帰艦したキラを父親の命を守りきれなかったと激しく非難した。これをきっかけに、フレイはコーディネイターへの憎しみに囚われ、アークエンジェルが地球に降下する際に地球連合軍に入隊志願する。さらにキラが同じコーディネイターであるザフト軍との戦闘に迷いを捨てて身を投じるよう駆り立て、また天涯孤独の自分を守ってもらおうと、精神的に不安定になっていた彼の求める慰めを与えた。そのために、親の決めたフィアンセであったサイとは地球降下後に婚約を一方的に破棄している。上記のように当初はキラを利用しようとしていたが、キラと共に時間を過ごしていくにつれ、自覚はないものの本心からキラに惹かれるようになっていった。カガリがキラの姉妹とは知らない為、キラとよく一緒にいる彼女に嫉妬心を剥き出しにすることもあった。

地球降下後、オーブへ寄港した際に、サイやトール達はヘリオポリスから脱出してオーブへ帰国していた家族と面会するが、面会者のいないフレイは1人アークエンジェル内に残り孤立する。しかし、両親がオーブで健在であるキラがアークエンジェルに残っているのを同情されたと思い込んで激しく詰め寄り、もとより不安定であった2人の仲はこれによって崩壊する。フレイは関係の回復を望むが、直後の戦闘でキラはMIA(戦闘中行方不明)になり、父親の死後唯一の拠り所であったキラを失って激しく動揺する。悲しみから逃げるためサイとよりを戻そうとするが、彼女が本当にキラに想いを寄せるようになっていた事を見抜いていたサイは、それを冷たく拒絶する。また、その直後、ミリアリアが捕虜であるディアッカを殺そうとしている所を目撃する。ミリアリアはサイに止められたが、フレイは部屋に置いてあった拳銃で「コーディネイターなんて皆死んでしまえばいい。」と言い放ち、ディアッカを殺そうとするが、ミリアリアに阻止されてしまう。この行動は、自身のコーディネーターに対する敵対心や父親の仇によるものでもあっただろうが、同時にキラを殺された(と思っている)事に対する復讐の為でもあった。直後、ミリアリアに何故コーディネイターを庇ったのか激しく詰め寄るもその場から去って行った。

アラスカ基地到着後、アークエンジェルからの転属命令を受けるが、直後に起こったザフト軍のアラスカ基地攻略戦において、クルーゼによって拉致されてしまう。その後、通常の捕虜扱いでは無くクルーゼの身近に置かれながらザフト軍と行動を共にしていたが、ニュートロンジャマーキャンセラーのデータと共に救命ポッドにて漂流させられ、ナタルが指揮するドミニオンに救助される。地球連合軍への復帰後は、自らの希望でドミニオンのCIC担当としてナタルの指揮下で任に着く。これは戦場がキラと再会しやすい場所であり、そして死と隣り合わせの場所にいる事が彼女なりの贖罪であった。

第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦では、ナタルの言葉に従い、ドミニオンから他の搭乗員と共に脱出艇に乗り込み避難する。戦闘空域から離脱しようとする脱出艇の窓越しからフリーダムに搭乗するキラと再会を果たすものの、直後にプロヴィデンスドラグーン・システムから放たれたビームが脱出艇に直撃し、短い生涯を閉じた。その直後、彼女の魂はキラの前に現れ、キラへの償いと過ちへの贖罪の言葉をかけて消えていった。

[編集] その他のメディアにおける描写

  • 第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ』では、はっきりとαナンバーズの面々から嫌われている。助けられて早々に人類の平和を守るために戦ってきたαナンバーズに対して、顰蹙(ひんしゅく)を買うような発言をしており、わがまま放題やってしまうので白眼視されていた。死亡した際には、キラ以外、彼女の死を悲しむ描写は無かった。
  • スーパーロボット大戦J』では、ヘリオポリスの学生の中で一番、同じく桑島法子が声優を務めるナデシコに興味を示していた。また、死後にキラ以外の仲間達もクルーゼに対して「彼女は普通の女の子だった」などの怒りの言葉をかけていた。
  • スーパーロボット大戦W』では、へリオポリス脱出時にアークエンジェルではなくヴァルストークに保護される(AAへはアルテミスで合流)。そこで主人公カズマと出会い、アラスカ基地で再会した際にはキラやサイを利用してしまった事への苦悩を打ち明け、カズマからは(当時キラは行方不明だったため)サイだけにでも自分の言葉で謝るように助言を受け、フレイもそれを決意する。メンデル戦で原作通りの流れでニュートロンジャマーキャンセラーのデータを持たされて戦場に放り出されるが、キラとの関係を知ったクルーゼが態度を翻し、キラの目の前で殺されそうになる。が、そこをラクスエターナルで割って入ったため、事なきを得て、AAに回収される(しかし、この時の混乱でラクスが火星の後継者に誘拐されてしまう)。その後サイと和解し、キラに対しても謝罪、自らの出生を知った事とラクスが目の前で誘拐された事で塞ぎ込んでいた彼の支えとなる。この際、自分を救ってくれたラクスの救出をキラに頼むなどコーディネイターへの偏見もなくなったようである。その後も細胞の異常に苦しむプレア・レヴェリー風花・アジャーと共に看病して彼を心配する姿を見せた。EDではキラ達と共にプラントに訪れている。なお、今回フレイが生き残る事が出来たのは「少しの偶然が重なった結果」と作中でも語られている。また、前述どおりヴァルストークに保護された際、家事関係の手伝いをしていたこともあるからか、本編中でのいわゆるワガママな面は鳴りを潜めており前述どおりサイやキラに素直になることが出来た。
  • 『SDガンダム GジェネレーションSEED』ではレンタルキャラクターとして使用できる。育成の仕方によっては、エースパイロット並みに強力なキャラにもできる。

[編集] 余談

  • フレイは序盤から中盤にかけてのアンチヒロイン的な言動が原因で、非常に嫌われやすいキャラクターではあったが、嫌悪と憎悪の象徴であったキラの心に触れる内に彼女の精神は大きな変革を遂げ、また、戦場という場所で、自分が周囲の人間に甘ったれていたことや他者を傷つけたことを知って、後悔と反省を繰り返す。さらに、自らの行いによってもたらされた結果から目を背けることなく贖罪の態度を見せた。特に『小説版』では、彼女の自責や反省が細かに描写されている。
  • PHASE-16「燃える砂塵」では、未成年が視聴する時間であるにもかかわらず、性行為を示唆するシーンが放映されて、当時BPOへ抗議が向けられると言う事も起こった。DVDにはこのシーンはそのまま収録されている。また、『スペシャルエディションI 虚空の戦場』でははっきりとそのシーンが描かれている。
  • 桑島法子曰く、フレイがキラを押し倒すシーンは何度も録り直していたそうである。
  • 彼女が落命することになる最終話(2003年9月27日放送)よりも6日前に発売された『機動戦士ガンダムSEEDオリジナルサウンドトラック3』(同9月21日発売)には「フレイの死」という曲目が収録されており、事実上ネタバレという事態になってしまった。その結果、ネット上では彼女の死亡を取り消すよう、署名を集めるファンサイトまであった。
  • 本作の脚本およびシリーズ構成を担当した両澤千晶は、アニメ放映終了後のインタビューで「本当は自分の中では、フレイは『無敵超人ザンボット3』で有名な、人間爆弾にしたかった」とコメントした。


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