ケンタッキーフライドチキン
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種類 | コーポレーション |
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本社所在地 | アメリカ合衆国ケンタッキー州ルイビル |
設立 | 1952年 |
業種 | 飲食業 |
事業内容 | レストランの経営、鶏肉料理及び関連料理の販売 |
主要株主 | ヤム! ブランズ・インク(100%) |
関係する人物 | カーネル・サンダース(創業者) |
外部リンク | www.kfc.com |
種類 | 株式会社 | ||
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市場情報 |
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略称 | ケンタッキー(株式相場欄表記) その他表記は本文参照 |
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本社所在地 | 150-8586 東京都渋谷区恵比寿南1丁目15番1号 JT恵比寿南ビル |
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電話番号 | 03-3719-0231(本社) 0120-197-074(お客様サービス係) |
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設立 | 1970年7月4日 | ||
業種 | 小売業 | ||
代表者 | 渡辺正夫(代表取締役執行役員社長) | ||
資本金 | 72億9750万円 | ||
売上高 | 763億1900万円(2006年度単体) | ||
従業員数 | 1100人(2006年11月30日時点) | ||
決算期 | 11月 | ||
主要株主 | 三菱商事株式会社(65%) | ||
主要子会社 | 株式会社ケイ・アド | ||
外部リンク | http://japan.kfc.co.jp/ | ||
ケンタッキーフライドチキン(英語 : Kentucky Fried Chicken)は、フライドチキンを主力商品としたファストフードのチェーン店の名称、及びそのブランド名。 日本法人は日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社。
目次 |
[編集] 概要
世界規模で展開し、世界で初めてフランチャイズビジネスを創始した。現在はペプシコーラからスピンオフしたヤム・ブランズの傘下。
日本法人は、1970年に米国法人と三菱商事の合弁で設立された。2007年に米国法人が日本法人株の大部分を三菱商事に売却したため、三菱商事の連結子会社となった。日本法人は、ヤム・ブランズからのライセンスによりピザハットも展開している。
カーネル・サンダース(本名: ハーランド・サンダース、1890年生 - 1980年没)によって1939年に考案されたフライドチキンの調理法があり、使用される調合スパイスの種類(一部公開)と調合率はごく一部の人にしか知られていない。この調理法はカーネルサンダース考案の頃から全く変わっておらず、60年以上同じ味を維持し続けている。
1991年、米国法人の正式名称が「ケンタッキーフライドチキン」から「KFC」に変更された。これはイメージ戦略の一環であり、主力商品のフライドチキンからの多角化を計り、消費者の健康志向に応えて「Fried」(揚げ物)の持つ不健康なイメージを払拭し、名称を短縮して若年層の感性にアピールするという3つの狙いがあった。なお、カナダのケベック州ではフランス語の名称の頭文字を取って「PFK」(Poulet Frit Kentuckey)と称する。フランス国内では「KFC」と称している。
鶏肉を揚げる際、圧力釜を使用するが、これは特製であり、家庭用の圧力鍋で代用することはできない。なぜなら、日本国内で販売されているどの家庭用圧力鍋でも、それをフライに使用する行為は、その製品に付属の取扱説明書で禁止されているためである(理由の詳細は圧力釜の項を参照)。
『ケンタ』または『KFC』(ケーエフシー)を略称としている。
[編集] 日本ケンタッキー・フライド・チキン沿革
- 1970年3月 - 日本万国博覧会でKFCインターナショナルの実験店を出店。
- 1970年7月4日 - 三菱商事(株)とKFCコーポレーションの出資により日本ケンタッキー・フライド・チキン(株)を設立。
- 1970年11月21日 - 1号店(名西店)が名古屋市のダイヤモンドシティ・名西ショッピングセンター内にオープンする。
- 1971年 - 半年で1号店である名西店が閉店する。
- 1974年 - 鶏の供養祭を開催。以後毎年の恒例行事となる。
- 1991年5月 - ピザハット事業部新設。
- 2006年6月1日 - 埼玉県戸田市(イオン北戸田SC内)にケンタッキーフライドチキン商品とピザハット商品を同一店舗内で提供する複合店、『2in1』の1号店を開店。
- 2006年12月3日 - 神奈川県横浜市クイーンズスクエア横浜at!2ndへ新BI店舗開店。
- 2007年12月7日 - 三菱商事の株式公開買付が終了。米国法人保有株を三菱商事が買収。
[編集] 立像
KFC店舗前に据えられているカーネル・サンダースの等身大人形を立像という。フライドチキンそのものに馴染みのなかった日本において、ケンタッキーの店舗をアピールする目的で発案され、現在ほとんどの店舗前に置かれている。海外のケンタッキーフライドチキンでは一部アジア地域に存在する。そのため本国のアメリカではサンダース立像はあまり知られておらず、日本を訪れたアメリカ人には興味深いディスプレイとなっている。かけている眼鏡は福井県鯖江市で製造されており、度が入っている。カーネル・サンダース像も参照のこと。
[編集] ケンタッキーと地域性
[編集] 沖縄県
ケンタッキーフライドチキンの都道府県別の県民1人あたり消費量は沖縄県が大変高い。これはアメリカ軍による占領の歴史やその後の基地の存在、これによるアメリカ人の顧客の存在や、他都道府県と違い、贈答品や結婚式の引出物として使われたりするなど独特な商品の活用方法があるなどの理由が考えられているが、そもそも何故そのように活用されるようになったかは社内でもよくわかっていないと渡辺社長(2006年5月現在)はテレビ番組で言及している。またすでに閉店しているが、奥武山店ではバイキングも実施していた。
[編集] 大分県
沖縄とは対照的に、大分県北部地方(中津市・宇佐市・豊後高田市・国東市・杵築市)にはケンタッキーフライドチキンの店舗がほとんど無く、消費量が少ない。これはこの地方の人々が鶏の唐揚げ好きで、小さい頃から「中津風」(にんにく入りの調味液に漬け込んだ濃い目の味)の唐揚げに慣れていること、店の間での競争が激しく、価格面でケンタッキーに他店との対抗の余地が無いことが理由に挙げられる。以前中津市内に出店したことがあったが、業績不振で一時撤退を余儀なくされた。しかしケンタッキーは2007年に再度、中津市内のゆめタウン中津に出店した(全国の店舗数1,152店(2007年11月現在)に対し大分県内のKFCの店舗数は8店(2008年2月現在)これは人口の割に非常に少ない)[要出典]。
[編集] 各地方での略称
- 最近は全国的に呼称が混在してきている。
- 関東以北及び東海(名古屋近辺):『ケンタ』『KFC(ケー・エフ・シー)』『ケンタフラチキ』
- 関西:『ケンタッキー』
- 東海地方一部及び九州:『ケンチキ』
[編集] 主要メニュー
[編集] レギュラーメニュー
- オリジナルチキン
- カーネルクリスピー(骨なし)
- チキンナゲット
- サンド
- サラダ
- コールスロー
- コーンサラダ
- フライドポテト
- フライドフィッシュ
- ビスケット
[編集] 期間限定メニュー
- アジアンスパイシーチキン
- ケイジャンホットチキン
- 胡山醤チキン
- 香り揚げ醤油チキン
- 金黒ごまの鶏竜田
- レッドホットチキン(かつて「辛口チキン」の名でレギュラーだった。一時期ハバネロパウダーを添付していたことがある)
- レットホットキング(レットホットチキンのレッグVer. これには必ずハバネロパウダーがついてくる)2007.6.14~
- ガーリックペッパーチキン
- フリフリポテト(さまざまな味が期間限定で発売される)
- ポットパイ(季節限定)
- デザート
サンド・ハンバーガー類の単品の値段が高く、子供向けのスマイルセット以外にセットが500円以下になるものは1つもない(500円以下のセットがあった時期もあった)。
[編集] 地域限定メニュー
1991年に北陸地方限定で発売されたケンタ丼、沖縄地区を中心に発売されているチキチキライスなど。その他大阪(箕面市)の1店舗ではバイキングもランチの時間帯に実施している(通常メニューも注文できる。バイキングのテイクアウトを行うことは当然ながらできない)。
[編集] その他
- 毎年6月にニワトリの供養(ブロイラー感謝祭)を行っている(2006年7月5日放送フジテレビ系トリビアの泉より)。
- KFC日本進出当初は、アメリカ産のチキンを使用していたが、この時にアメリカで人気のないダークミート(下半身の肉、サイ、ドラム)を日本に送って使用していた。これが日本人の好みに合い、店舗数を急増させたとも言われている。なお、現在は国産チキンを使用しているため、仕入れ段階での部位の偏りはない。
- KFCでは、揚げ油に保存性の良いショートニングを使用してきた。ショートニングに多く含まれるトランス脂肪酸は人体に有害であるという世論の高まりから、KFC社は米国などで消費者団体から提訴されており、2006年10月30日、米国本社は2007年4月までに北米でのショートニングの使用を取りやめると発表した。[1]米国本社でさまざまな代替品を検討した結果、遺伝子組み換えの低リノール酸大豆油が本来の味覚にもっとも近いということで採用される見通しである。なお、日本KFCでも独自に昨年からトランス脂肪酸の少ない食用油への切り替えを進めている。今後日本において米国と同じになるかどうかは不明である(日本においては、ショートニングよりも、遺伝子組み換え大豆への抵抗が大きいため、同等品が採用される見込みは低い)。
- アメリカにはKFCの食べ放題を展開している店舗がある。店舗により多少違いはあるが値段は7ドル程度である。オーストラリアでも一部に10ドル程度で実施している店舗がある。日本でも一時期実験的に数店舗で行われていた時期があるが、現在では大阪府箕面市の小野原店のみが行っている。その小野原店でも店内改装とともにバイキングの規模が縮小され、コールスロー、ビスケットの食べ放題を廃止している。
- 一時、味付けの秘密は、11種類のハーブとスパイスによるものとCMなどで説明されていたが、ジャーナリストのウィリアム・パウンドストーンは自署「BIG SECRETS」の中で、調査時点においてはハーブは含まれておらず、調味料は塩と黒コショウとグルタミン酸ソーダだけであったとの結論を導いている。
- 2007年3月、中国北京市内の店で販売されていたチキンから発癌性の疑いが強いスーダンレッドが検出され、一部商品の製造販売が中止された。これは、スーダンレッドがチキンの味付けに用いられていたチリペッパーの着色料として使われていたことに原因があり、中国国内の店舗網だけの問題であった(ケンタッキーだけを狙い撃ちした措置ではなく、同じ製造元の唐辛子を利用していた数十社の業者にも製造中止等の措置が行われている)。
- 2007年5月31日 東京都内と茨城県内の2店舗でコールスローにガラス片が混入し、客が負傷していたことが判明。この日より該当228店舗で関連商品の販売を数日間取り止めた。
- 2007年12月5日、元アルバイト店員の少年が、自身のmixi日記上で「店内でゴキブリを揚げた」と書いたことが発覚し、インターネットで騒動になった。発端の日記は吉野家店員による「テラ豚丼」動画騒動の関係者が処分された報道を受け書かれたものと思われたが、同様の記述がそれ以前にもあった。同月6日、日本KFCは「5日夜に本人が保護者、学校関係者同伴で『いたずらで嘘を書いた』と謝罪に来たので、よって事実無根」と発表した[1][2]。しかし日本KFCでは、「それに対する検証や衛生検査は一切行わない」と発表していることから消費者からは疑問の声が上がっている。なお同日にITmedia、産経新聞等のメディアで上記のゴキブリ事件が取り上げられ、Yahoo!ニュースTOPページにも掲載された。ちなみに、元店員の少年は、社会的責任を取り高校を自主退学している。
- 2007年度末ごろから流れているCMでのキャッチフレーズは「It's finger lickin' good.」である。日本語に訳すると「指をしゃぶってしまうほど美味しい」となる。
[編集] 脚注
- ^ http://japan.kfc.co.jp/f.cgi?a=top_bar02.html&b=news/news071206kfc.html ネット投稿に対する当社の対応について
- ^ "「ゴキブリ揚げた」mixi日記は「事実無根」 ケンタッキーに「本人が謝罪」" ITmedia: 2007-12-6. 2007年12月8日閲覧.
[編集] 関連項目
- カーネル・サンダース
- ビスケたん
- ケンタッキー・フライド・クルーエルティ.com
- ケンタッキーの我が家(ケンタッキー州歌、CMソングに使用)
- 山下達郎/竹内まりや
- クリスマス時期になると店内で音楽が流れる。以前はクリスマスバーレルパックの景品CDとして付いてきたことがあった。山下達郎は同業他社であるミスタードーナツのCMソングを手がけ、現在も店内有線にて流されている。
- 年2回販売される限定商品「レッドホットチキン」のCMキャラクター。
[編集] 外部リンク
ヤム!ブランド |
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