F1レギュレーション
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F1レギュレーションは、1950年に始まったF1世界選手権における、レギュレーションのこと。2007年現在、FIAの下部組織であるF1委員会がレギュレーションを取り決める。以下にその変遷を示す。
目次 |
[編集] レギュレーションの変遷
自動車に関する技術の進歩による危険性の増加にともない、F1のレギュレーションは大小さまざまな変更がなされている。特に
- 1968年から起きた、それまでの空気抵抗を抑えるデザインから逆に空気を利用する、流体力学を応用したデザインへの変化
- 1977年に登場したグランドエフェクトカーとターボエンジンの隆盛
- 1989年から登場した油圧システムと電子制御によるハイテク化
それぞれによる飛躍的な性能向上に対して、数年後に大幅な規制を行っている。また、1994年からは、マシンおよびサーキットの安全面を強化する対策が頻繁に盛り込まれるようになっている。
しかしながら1990年代より、マシンの設計や開発、レース時の管理、制御などにITが導入されたことでマシンの性能は飛躍的に向上しており、1度の規制を行っても2,3年で規制前以上の性能を得るため、現状の独自シャーシによる選手権とそれに対する規制で成り立つ運営に限界が訪れている。加えて、年々規制が強くなるにつれ、それによって失われた性能を取り戻すために必要なコストが年々増加しており、コスト低下を狙った規制が逆にコスト増加(チームの資金面の格差拡大)の原因になるジレンマを引き起こしている。レギュレーションは、レースにおいてドライバーのテクニック以上にマシンの性能が勝敗を左右する状況を作り出さないよう、チームやマシンの格差を抑制する役割もある。その反面、1994年に行った一部ハイテク装備の禁止により著しく制御能力の低下したマシンによって死亡事故が発生しており、規制による安全性の低下にも配慮が必要とされる。
[編集] 前年からの変更点と結果
[編集] 1999年まで
- 1950年
- エンジン:排気量4,500cc NAまたは1,500cc 過給機付エンジン
- 1952年
- エンジン:排気量2,000cc
- 2,000ccフォーミュラ時代の2年間はフェラーリは15戦中14勝している。
- エンジン:排気量2,000cc
- 1954年
- エンジン:排気量2,500cc NAまたは750cc 過給機付エンジン。
- 1958年
- アルコール燃料の使用禁止。
- 1961年
- エンジン:排気量1,500cc
- 最低車体重量450kg
- 1963年
- フラッグによる合図が開始される。
- 1966年
- エンジン:排気量3,000cc NAまたは1,500cc 過給機付エンジン。
- 最低車体重量500kg
- 1969年
- 車載消火器の搭載義務付け。
- 車高・シャシー幅・ウイングの寸法規定。
- 新たにウイングが取り付けられ、その脱落などによる事故が多発したため。
- 1970年
- 積層ゴムで製作された燃料バッグの使用義務付け。
- 最低車体重量530kg。
- 1972年
- エンジン気筒数を12気筒までに制限。
- 最低車体重量550kg
- ヘッドレスト・赤色のテールランプの導入。
- 6点式ハーネスが義務化。
- 1973年
- 最低車体重量575kg
- 最大燃料タンク容量250L
- モノコック側面にクラッシャブルストラクチャー(衝撃吸収構造)の装着義務付け。
- 1974年
- リヤウイング後端(リヤオーバーハング)はリヤ車軸から1,000mm以下とする。
- セイフティ・ウォールの義務化。
- 1976年
- リヤタイヤ幅21in以下。
- コクピット前後のロールバーを結んだ線からドライバーの頭部が出ないこと。
- 1976年シーズン途中から
- インダクションポットの高さ900mm以下(ロールバーは除く)(スペインGPから)。
- 1977年
- リヤウイングの高さ900mm以下(以前は1,000mm以下)。
- 1978年
- FIAが発効するスーパーライセンスを所有している人のみがF1に参戦可能になる。
- 1981年
- サイドポンツーンにおけるシーリング用としてのスライディングスカート使用禁止。
- 1982年
- 最低地上高が60mmに。
- スカートの素材は単一で、高さ60mm以内、厚さは5?6mmでなければならない。
- リヤウイング幅1,100mm以下。
- 最低車体重量585kg
- ホイールの直径が自由化。
- 1983年
- フラットボトム規制
- グラウンド・エフェクト・カーを排除。
- リヤウイングオーバーハング600mm以下(以前は800mm以下)。
- リヤウイングの高さ1,000mm以下(以前は900mm以下)。
- レース中の給油禁止。
- 車輪は4個まで。
- 4輪駆動の禁止。
- 最低車体重量540kg
- フラットボトム規制
- 1984年
- 過給機付きエンジン車の最大搭載燃料を250Lから220Lに縮小。
- 1986年
- NA(3,000cc)エンジン禁止(排気量制限移行のため)。
- 最大搭載燃料195Lへ縮小。
- 1987年
- 1988年
- エンジン:過給機付きエンジンの過給圧を2.5bar(250kPa)に制限。
- 過給機付きエンジン搭載車の最大燃料タンク容量を195Lから150Lへ縮小。
- シャシー:最低重量制限がNA500kg、過給機付き540kgへ。
- ペダル類の位置は前車軸より後。(フットボックス・レギュレーション)
- 1989年
- 過給機付きエンジンの禁止。
- 1990年
- 危険位置にストップしたマシンが移動させられた場合、たとえレースに復帰可能な場合でも失格になる。
- 燃料タンクの高さや幅の制限(クラッシュでの火災事故を防ぐ為)。
- 1991年
- ポイントシステム変更 1位9点から10点に。有効ポイント制の廃止。
- フロントウイング幅1,400mm以下(以前は1,500mm以下)。
- リヤウイングの位置をリヤ車軸から500mmまで(以前はリヤ車軸から600mm以下)。
- フロントウイングの最低地上高25mm以上(以前は底面と同じ高さまでOK)。
- 1992年
- 有鉛ガソリンの使用禁止。
- 予選用タイヤ(Qタイヤ)の禁止。
- 1993年
- リヤタイヤ幅が18inから15inに縮小。
- フロントオーバーハング900mm以下(ノーズ部分は除く)(以前は1,000mm以下)。
- 全幅最大2,000mm以下(以前は2,150mm以下)。
- リヤウイング高950mm以下(以前は1,000mm以下)。
- リヤウイングの位置はリヤ車軸より150mm後方から500mmまで。
- フロントウイング最低地上高40mm以上(以前は25mm以上)。
- 1994年
- レース中の給油を許可。
- 変速段数は最大7まで。
- アクティブサスペンション、ライドハイトコントロールの禁止。
- トラクションコントロールシステム (TCS) の禁止。
- アンチロック・ブレーキ・システム (ABS) の禁止。
- 四輪操舵システム (4WS) の禁止。
- プログラムド・シフトダウン・システムの禁止。
- 最低車体重量505kg。
- 車載カメラ搭載車がハンデを負わないよう、カメラ未搭載車にカメラ重量相当(5kg)のバラスト搭載。
- 1994年シーズン途中から
- ピットロードのスピード制限(フリー走行:80km/h・決勝:120km/h)(モナコGPから)。
- フロントオーバーハングのサイズ縮小(ボーテックスジェネレーターの禁止)(スペインGPから)。
- フロントウイングの最低地上高は50mm以上(以前は40mm以上)(スペインGPから)。
- ディフューザーの中央300mm以外はリヤ車軸までサイズ縮小(スペインGPから)。
- フロントウィッシュボーンの強化(スペインGPから)。
- エアボックス部分に穴を設置(ラム圧の低減)(カナダGPから)。
- モノコックサイドのクラッシュテストの強化。(カナダGPから)。
- コクピットの最低寸法拡大。(カナダGPから)。
- リファレンスプレーンから600mm以上950mm以下のリヤウイング面積をその部分の70%以下にする(ドイツGPから)。
- 前輪後端から後輪前端まで車体の底にスキッドブロック(木の板)の追加(ドイツGPから)。
- 最低車体重量520kg。
- サンマリノGPのローランド・ラッツェンバーガーとアイルトン・セナの死亡事故、モナコGPのカール・ヴェンドリンガーの重傷事故による安全向上対策。
- 1995年
- ステップドボトム規定。
- 前輪後端から後車軸までスキッドブロックの装着。
- エンジン排気量を3,500ccから3,000ccに制限。
- 最低車体重量595kg(ドライバーを含む)。
- フロントウイングの高さ方向の幅の制限(リファレンスプレーンの50mm以上から250mm以下)。
- リヤウイング高の低下(950mm→800mm)。
- モノコックサイドのクラッシャブルストラクチャー衝突試験実施。
- 燃料タンク最低容量(200L)の廃止(燃料補給の定着から)。
- コクピット前後方向の最低寸法拡大。
- ドライバー後方にヘッドプロテクター装着義務化
- 1995年シーズン途中から
- エアボックス部分の穴を廃止(カナダGPから)。
- 1996年
- コクピット左右に75mm以上90mm以下の幅のプロテクターの装着を義務化。
- コクピット左右方向の最低寸法拡大。
- 最低車体重量600kg(ドライバーを含む)。
- 1997年
- ギヤボックス後部のクラッシャブルストラクチャー衝突試験実施。
- リヤウイングレット高さ500mm以下(以前は600mm以下)。
- 1998年
- 1999年
- 前輪の溝4本へ
- ホイール脱落防止装置の義務化。
- ドライバーがシートに固定されたままでもシートごと救出できる、セーフティシートの導入。
- 冷却水の水圧を最大3.75barにコントロールする、プレッシャーリリーフバルブの装着を義務化(事故時の安全確保)。
- 走行中にエンジンマッピングを変更することを禁止。
- 走行中にデフギヤの特性を変更することを禁止(トラクションコントロールと同じような効果を得ていた疑いから)但しピットでの変更は可。
- 燃料は2000年EU市販ガソリンの規則を適用(硫黄分の削減)。
- 前後ロールバーを結ぶ線とドライバーの頭との距離は70mm以上(以前は50mm以上)。
- リヤウイング加重テスト。
[編集] 2000年以降
- 2000年
- 2001年
- エンジンへのベリリウム合金の使用禁止(コストダウンと加工時の有害性を問題視)。
- フロントウイング最低地上高は100mm以上(以前は50mm以上)。リヤウイングのロアエレメント1枚・アッパーエレメント3枚と取り付け位置制限。
- 青旗が3度振られたら後続車に追い越しさないとピットで10秒間のストップペナルティ。
- ヘッドレストをFIAの基準定める方法によって取り付けることを義務化(大型フィンをつけて規定よりヘッドレストを小さくすることを防ぐため)。
- 2001年シーズン途中から
- スペインGPからエンジンコントロールユニット(ECU)を使ってソフトウェアによるコントロールが可能になり、規制が困難になったため。TCS、ローンチコントロールシステム(ラウンチコントロールシステム)の使用を許可。
- 2002年
- レース中のクラッシュの原因となったドライバーは次のレースで10グリッド降格(2002年のみ)。
- 電子制御パワーステアリング禁止(機械式パワーアシストのみ使用可能)。
- ミラーサイズの拡大150mmx50mm(以前は120mmx50mm)。
- テールランプの拡大6cmx6cm
- 各チームは1シーズンあたり3回のみリザーブドライバーとレギュラードライバーの交代が認められる。
- 2003年
- フリー走行の回数が4回から3回へ(金曜日午後のフリー走行を行っていた時間帯に予選1回目を実施)。
- 金曜フリー走行1回目の前に、特別フリー走行セッションを実施(事前にエントリーしたチームのみ。なお、レース出走ドライバー以外の第3ドライバーも出走可能)。
- 予選が2日制1ラップ方式(シングルカーアタック)へ(走行順は、金曜日が前戦までのドライバーズランキング上位から、土曜日が予選1回目の下位から)。
- チャンピオンシップのポイントを従来の6位まで付与から8位まで付与に拡大(10-6-4-3-2-1 → 10-8-6-5-4-3-2-1へ)。
- ピットから車へのテレメトリーデータ送信を禁止。
- ドライタイヤを各チーム2種類供給可(2002年までは各メーカー2種類)
- ウェットタイヤを1種類に制限。
- チームオーダーの禁止。
- HANSの装着義務付け。
- 予選終了後から決勝前までのマシンメンテナンスの原則的禁止(パルクフェルメ・ルール)。
- 予選から決勝までは1エンジンのみ。
- 2004年
- 予選が土曜1日制1ラップ×2方式へ(走行順は、予選1回目が前戦リザルトの上位から、予選2回目が予選1回目の下位から)。
- フリー走行の回数が3回から4回へ(金曜日午後にもフリー走行実施)。
- 金曜フリー走行セッションのみ、前年コンストラクターズ順位5位以下のチームが第3ドライバーの出走が可能に。
- レースウィーク中1基のエンジンのみ使用可
- 予選開始前にエンジン交換した場合には10グリッド降格ペナルティ(エンジン交換を2度行った場合は20グリッド降格)
- 予選後に交換した場合は最後尾グリッドに降格
- ローンチコントロールシステムとフルオートマチックトランスミッションの禁止。
- ボディワークサイズの変更(エアボックス部分のサイズ拡大、スポンサー用スペース確保のため)。
- リアオーバーハングのサイズ拡大(翼端板の大型化、スポンサー用スペース確保のため)
- リアウィングアッパーエレメントが2枚までに。
- ウェットタイヤを2種類まで用意することが可能に。ただし荒天用タイヤはレース主催者の許可があった場合のみ使用可能。
- ピットロードの制限速度が80km/hから100km/hに。
- 2004年シーズン途中から
- 2005年
- 予選が2日制1ラップタイム合算方式へ(日曜午前に予選2回目実施。ただし第6戦モナコGPまで。走行順は、土曜日が前戦リザルトの下位から、日曜日が予選1回目の下位から)
- 第7戦ヨーロッパGPから予選が1日制1ラップタイム方式へ(日曜予選の廃止、走行順は、前戦リザルトの下位から)
- 予選・決勝レースで使用可能なタイヤを1セットに制限(タイヤ交換の原則禁止)。
- 2レースで1基のエンジンのみ使用可
- 予選開始前にエンジン交換した場合は10グリッド降格ペナルティ(エンジン交換を2度行った場合は20グリッド降格)
- 予選後に交換した場合は最後尾グリッドに降格
- 1レース目を完走できなかった(チェッカー・フラッグを受けなかった)エンジンは、次戦ペナルティ無しで交換可能。交換されたエンジンは当該エンジンの1レース目となる。
- フロントウィングの最低地上高は150mm以上(以前は100mm以上)。
- リアウィングアッパーエレメントを150mm前方へ移動(後車軸から、後車軸より350mm後方の間)。
- サイドディフューザーのサイズ縮小。
- リヤタイヤ前フロアの一部削減。
- コクピット周りのプロテクターの厚さを75mm以上90mm以下から90mm以上105mm以下に拡大。
- 2006年
- エンジン:形式はV8、排気量を2,400ccに制限、Vバンク角は90度、最低重量95kg、最低重心高165mm。
- タイヤ交換の復活(ただしグランプリ期間中に1人のドライバーが使用できるドライタイヤは7セットまで)。
- フロントタイヤ間のディフレクターの高さ規制。
- フロントノーズアッセンブリ(フロントウイングとフロントノーズ)の重量を12㎏以下に制限(ノーズ内に大量のバラストを積むチームが増え、クラッシュでの危険性が増したため)。
- リアのクラッシュテスト衝突速度を秒速12mから15mに変更。
- 予選をノックアウト方式に変更。
- 最初の15分(Q1)は全車両が参加し、このセッションの下位6台(17 - 22位)はグリッド決定。
- 次の15分(Q2)は前のセッションの上位16台が参加し、このセッションの下位6台(11 - 16位)はグリッド決定。
- 最後の20分(Q3)は前のセッションの上位10台が参加し、残り10台のグリッドを決定。(第11戦フランスGPから15分に)
- 選手権参加台数が22台でない場合のふるい落としは以下のとおり。
- 選手権参加台数が20台の場合、Q1とQ2では下位各5台のグリッドを決定し、10台でQ3を実施する。
- 選手権参加台数が24台の場合、Q1とQ2では下位各6台のグリッドを決定し、12台でQ3を実施する。
- 最初の2つのセッションは燃料量は自由とし、最終セッションに進めなかったものはレースまでに再給油可能。最後のセッションはレーススタート時の燃料を搭載(セッション開始時に車両重量計測)し、レース開始までに消費した燃料を再給油するものとする(決勝グリッド確定タイムの120%を超えるタイムで周回した周の燃料は再給油できない)。
- 2006年シーズン途中から
- リヤウイングフラップセパレーター導入(カナダGPから)。
- 2007年
- 金曜日のフリー走行は最大2名まで参加可能。ただし1名をサードドライバーが担当することは可能。
- 金曜日のフリー走行のセッション時間を90分に拡大。
- 1台あたりが使用できるタイヤセットを14に拡大。
- ソフト・ハードの2種類のタイヤをレース中に使用することを義務付け。
- レース中にセーフティーカーが導入された場合は一時ピットが閉鎖され、給油目的でピットインするとペナルティを受ける。
- 金曜日にエンジントラブルなどのために交換してもペナルティを課さない。(土曜日・日曜日の交換は従来通り)
- エンジンのホモロゲーションを実施。(2006年日本GPで使用したエンジンを基準に開発を2009年まで一部を除き凍結)
- エンジン回転数を最大19,000rpmに制限。
- ギヤボックスを交換した場合、予選結果より5グリッドの降格。
- ギヤ比の変更はFIAの承認下で1回のみ。
- テストの制限。(年間3万kmまで。タイヤもドライ・ウエット合わせて使用出来るのが300セットまで)
- トラックシグナルインフォメーションディスプレイの義務化。
- メディカルワーニングシステムの義務化。
- ピットロードの制限速度が、100km/hから80km/hに変更。
- 2007年シーズン途中から
- フロアの加重テストの方法変更(スペインGPから)。
- 金曜日のフリー走行は最大2名まで参加可能。ただし1名をサードドライバーが担当することは可能。
- 2008年
- 希少材料の制限。
- エンジンコントロールユニット(ECU)の標準化。
- エンジン開発を2012年までの完全凍結(ホモロゲーション)。
- シャシーのカスタマー供給をトロ・ロッソとスーパーアグリに限り2年間の許可。
- スペアカー(サードカー)を廃止。
- ギヤボックスを4グランプリ1基。(金曜日は除外される)
- ギヤボックスを交換した場合は5グリッド降格ペナルティ。
- 各ドライバー初回の1度目のみエンジン故障での10グリッド降格ペナルティを回避できる。(2008年のみ)
- トラクションコントロールシステム(TCS)の使用を禁止。
- 5.75%のバイオ燃料を混合。
- コクピット周りのサイド・プロテクターのサイズ大型化。
- 予選の変更点。
- Q1の時間を15分から20分へ延長。Q3の時間を20分から10分へ短縮。
- Q3で消費した燃料は返還されない。
- スーパーライセンスの料金を改定。
- ライセンス料を1万ユーロ・1ポイントあたり2,000ユーロへ改定。
- テスト制限の除外。
- 指定サプライヤーによって提供される専用タイヤを用いて実施するプロモーション、デモンストレーションのイベント。
- 過去24ヶ月間にF1世界選手権に参戦していないドライバー、又は過去24ヶ月間に4日間以上F1マシンをテストしていないドライバー。
[編集] 今後のレギュレーションの変更案
2009年以降もさまざまな面においてレギュレーションの変更が予定されている。これらの変更は主に各参加チームのマシン製造コストおよびマシンパフォーマンスの減少, ドライバーごとのドライビングスキルの顕著化をねらいとしている。現在、変更案として発表されているものとして以下のようなものがある。
- 2009年
- 燃料効率に関するレギューションを導入
- 運動エネルギー回収システム(Kinetic Energy Recovery System)の導入
- CDG(センターライン・ダウンウォッシュ・ジェネレーティング)ウイング([1])(導入時期の延期)
- グルーブドタイヤからスリックタイヤへ変更。
- タイヤウォーマーの禁止。
- ダウンフォースの大幅な低減(前後ウイングの大幅な小型化および、ディフューザーによるダウンフォース発生量の安定化)。
- 燃料効率に関するレギューションを導入
しかしながら、トップクラスのコンストラクターがマシンやエンジンの製作に多大なコストをかけているため、レギュレーション改定当初の一時期において減少したパフォーマンスは、その後シーズンが進むにつれて元に戻ることが常である。こうしたことから、様々なコスト低減案にも関わらず、コストはむしろ上がる一方となっている。これに対し、チーム予算に対して上限の規制を行う抜本的な対策を要求する声が挙がる一方、自動車メーカーのワークスチームを中心に、規制を緩和しとことん速さを競う独自の選手権を設立する動きも未だ起きており、FIAの舵取りが今後を左右すると見られている。